妖怪道中記

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妖怪道中記
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 アーケード
開発元 ナムコ
ナウプロダクション
発売元 ナムコ
デザイナー 水野一実
プログラマー デビル中村
音楽 川田宏行
美術 ナナチャン大石
木元昌洋
小森谷勇一郎
サラバジャ南
ホルスタイン安斎
カータン榊原
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 業務用基板
(2.75メガバイト
稼働時期 日本 1987041987年4月
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
デバイス 8方向レバー
3ボタン
システム基板 マザーボードシステム87
CPU MC6809(@1.536MHz)×2
サウンド MC6809(@1.536MHz)
YM2151(@3.57958MHz)
Namco CUS30(@96kHz)
DAC
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
288×224ピクセル
パレット8192色
売上本数 5ポイント
(1987年度テーブルゲームベストインカム5位)[1]
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妖怪道中記』(ようかいどうちゅうき)は、1987年4月にナムコ(後のバンダイナムコゲームス)から発表された日本アーケードゲーム

概要[編集]

道中の様々な行動によって、エンディングが異なるマルチエンディングを採用。画面の半分を占めるメーター類や、地獄巡りという独特の設定がもたらす絵巻風の雰囲気、ナムコらしい可愛らしいキャラクター、豊富なお色気シーン[2]、前年発表した『イシターの復活』(1987年)と同様にスコアを排除しているのが特徴。

アーケード版(以下、AC版)が発表された当時、テレホンカードなどのノベルティグッズをテレビ番組のプレゼント商品として提供するなど、積極的な宣伝活動をしていた。しかし、ゲーム後半の進行方法や難易度が一般向けとはいえず、1988年に移植されたPCエンジン版(以下、PCE版)は、設定が見直されマップも一部変更。続く、ファミリーコンピュータ版(以下、FC版)もゲームシステムが一部変更されている。

キャラクターを流用した『球界道中記』(1990年)という野球ゲームが業務用で稼動し、1991年にメガドライブで発売された。また『F1道中記』(1990年)というレースゲームもMSX2用として発売されている。

ゲーム内容[編集]

システム[編集]

たろすけを操作して横スクロールと縦スクロールで構成されたフィールドを、妖怪を倒して進んでいく。各ステージには関所となるポイントが設けられており、ここをクリアすることで次のステージに進む。

唯一の攻撃手段である妖怪念力は地上でレバーを下に入れることで溜め撃ちが可能だが、溜めすぎるとたろすけが息切れを起こし、しばらくの間、操作不能になる。

マルチエンディング制を採用しており、最終ステージで満たした条件次第でエンディングが分岐する

ステータス[編集]

POWER
たろすけの現在の体力。0になるとゲームオーバー。
MONEY
現在の所持金。
PIOUS(パイアス)
ファミコン版のみの独自ステータスでたろすけの信仰心の高さを示す。
道中で善行を積み重ねるもしくは隠された修行場で修業を積むことでステータスが上昇し、値が高いほど良いエンディングに近づくことができる。コンテニューや道中の行い次第で減少する他、最終面ではお金を取ったり敵を殺したりすると減少する。

設定[編集]

ストーリー[編集]

いつも村の人に悪さばかりしている少年たろすけは、神様にお灸をすえられ、眠っている内に地獄の入り口まで運ばれ、閻魔様の裁きを受けるべく生きながらにして地獄巡りをすることになってしまった。神様から「妖怪念力」を授かったたろすけは、運命を切り開くべく、妖怪蠢く地獄世界を練り歩くのだった。

ステージ構成[編集]

STAGE1 地獄入口
基本操作に慣れる為のステージであり、難易度も抑え目。ボスは赤鬼。
途中にいる賭場ガマを倒すと、サイコロ道場に行くことができ、丁半博打に挑戦できる。
STAGE2 苦行の道
このステージよりよろず屋が登場し、貯めた金で回復や攻撃用のアイテムなどを購入できる。
ゲームクリアを目指すなら、このステージにいる神子に会うのはほぼ必須である。
STAGE3 幽海
地上面と海中面から成るステージ。ボスはいないがステージの最後には亀をつかまえた悪ガキトリオがおり、所持金30000払って亀を救出しなければならない。
亀を助けると竜宮城に案内され、中には乙姫が待っていて舞いを見せてくれる。アーケード版では人魚達が、PCE版とFC版では乙姫自ら舞いを披露する(AC版、FC版と異なり、PCE版の演出はかなりアダルトなものになっている)。昔話の浦島太郎よろしく、玉手箱を貰うことができ、開けるかどうかの選択ができる。運がよければ金を手に入れられるが運が悪いと老人となる。
老人となった場合、3秒毎に体力を減らされ移動速度が大幅に落ちてしまう。よろず屋で購入できる専用の回復アイテムがあれば回復できる。
STAGE4 裁きの谷
針山や溶岩の海などダメージを受けるトラップが多く、難易度の高いステージ。
道中に現れる妖火霊・妖岩霊・妖木霊を倒し、その魂を三途ババアに見せて通過することでステージクリアとなる。
STAGE5 輪廻界
最終ステージ。ステージ難度は前面である裁きの谷より低いが、より良いエンディングに辿り着こうとするなら、敵を倒さず(不殺生戒)、途中の金も取らないように(不偸盗戒)しながら進まねばならない。このステージでの成果によりエンディングが変化する。
エンディングはいわゆる六道をモチーフとしたものになっており、ランクの高い順に「天界(ベストエンド)」「人間界」「畜生界」「餓鬼界」「地獄界」となっている。ファミコン版では新たに「げえむ界」が追加され、こちらがベストエンドとなっている。(天界はベストエンドの条件を満たした上で、1度でもコンテニューした場合に到達)

登場キャラクター[編集]

たろすけ
主人公。半袖シャツと短パンに裸足で靴を履いているという典型的なワンパク坊主。丸眼鏡をかけたハゲ頭の父と、自分にそっくりな顔つきの母を両親に持つ。
いたずら好きの性格(しかもかなりのスケベ)が災いして、眠っている間に神様の手により生きながらに地獄につれてこられてしまった。
妖怪だらけの道中を切り抜ける手段として、妖怪念力を撃ち出す能力を神様から授かっている。
もんもたろー
白装束を纏った、たろすけのご先祖様の霊。たろすけのピンチになると、たろすけの口の中からエクトプラズムのように現れる。
AC版、PCE版ではステージボスである鬼との対決で、FC版ではアイテムの御札を消費することで好きな場所で任意に呼び出すことができる。
神子(みこ)
苦行の道にある神の池に現れる女神。回復アイテムのハートをくれる。
FC版では裁きの谷や輪廻界にも現れ、その際はハートではなくお金をくれる。但し、輪廻界ではパイアスが一定値以下だと男に変身し、うんちを落としてくる。
三途ババア
三途の川で待ち受けている老婆。ステージ4で入手した三つの玉を見せないと、第5ステージへ行くことができない。
閻魔大王
第4ステージの「裁きの谷」の三途の川の先で待ち受けている。
釈迦如来
輪廻界で最後の審判を下す。

他機種版[編集]

No.タイトル発売日対応機種開発元発売元メディア型式売上本数
1妖怪道中記
日本 198802051988年2月5日
PCエンジンナムコナムコ2メガビットHuCARD[3]NC62001-
2妖怪道中記
日本 198806241988年6月24日
ファミリーコンピュータナムコナムコ2メガビットロムカセット[4]NAM-YD-4900-
3妖怪道中記
アプリキャロットナムコ
日本 200312172003年12月17日
iアプリナムコナムコダウンロード--
4妖怪道中記
日本 200606222006年6月22日
BREW対応端末
EZアプリ
バンナムバンナムダウンロード--
5妖怪道中記
バーチャルコンソール
日本 200702202007年2月20日
Wiiナムコバンナムダウンロード--
PCエンジン版の移植
6妖怪道中記WIDE版
日本 200901192009年1月19日
iアプリバンナムバンナムダウンロード--
7妖怪道中記
バーチャルコンソールアーケード
日本 200904282009年4月28日
Wiiナムコ
ナウプロダクション
バンナムダウンロード--
アーケード版の移植
8妖怪道中記
バーチャルコンソール
日本 201502252015年2月25日
Wii Uナムコバンナムダウンロード--
ファミリーコンピュータ版の移植
PCエンジン版
ナムコのPCエンジン参入第1作目であり、PCエンジンでは初のサードパーティー製のソフトでもある。グラフィックはAC版に近いが、ステージ全体や登場キャラの減少など縮小再構成されている。難易度はAC版よりも下げられ遊びやすくなり、エンディングは業務用と同じく5つ。竜宮城では乙姫様のストリップショーをスポットライトの処理の中で見れるなど、AC版よりも凝った仕様も盛り込まれていた。
後年AC版のサウンド担当だった川田宏行がSNS上で発言したコメントによると、PCエンジン版のサウンド製作は川元義徳など4〜5人のチームで分担しながら行ったと振り返っており、竜宮城の曲は自身で新たに製作していたとのこと。
2007年2月20日よりWiiバーチャルコンソールにて配信している。
ファミリーコンピュータ版
「ナムコット ファミリーコンピュータゲームシリーズ」第40弾として発売。ハードの性能上、グラフィックは見劣りするものの、ステージ構成はよりAC版に近い。FC版だけのオリジナルキャラクターも存在する。FC版での独自要素としてPIOUS(パイアス)という数値が設定されている。これは、たろすけの善の心を表しており、イベントやお店で上昇し、コンテニューした時や道中での行い次第で低下する。また最終面では敵を倒したり、金を取ったりしても低下する。ベストエンディングを見るためには一定ポイントを維持した上で条件を満たす必要がある。エンディングはAC版の5つに加え、天界エンディングの上位エンドにあたるげえむ界が追加されており、そちらがベストエンドとなっている。
2015年2月25日よりWii Uのバーチャルコンソールにて配信している。
バーチャルコンソールアーケード
業務用のリリースより約20年を経ての家庭用ハードでは初となる業務用の完全移植版。2009年4月28日より配信開始。

スタッフ[編集]

アーケード版
  • キャラクター・デザイン:ナナチャン大石、ローニン木元(木元昌洋)、セムシ小森谷(小森谷勇一郎)、サラバジャ南、ホルスタイン安斎、カータン榊原
  • ミュージック・コンポーザー:ヒロくん(川田宏行
  • プログラマー:デビル中村
  • ゲーム・デザイン:かずぅ水野(水野一実)
ファミリーコンピュータ版
  • プロデューサー:かずぅみずの(水野一実)
  • ゲーム・デザイナー:WINDY ふなちゃん(船橋正道)
  • キャラクター・デザイナー:SPIRIT はるぼー、PEET こんち
  • ミュージック・コンポーザー:じょいふる いで、KIYOSI まえかわ(前川征克)
  • PCMコンポーザー:DISTORTION おーほり、がんま いみ
  • プログラマー:SILKY しぃさん(篠原伸之)、MIYAN たつや

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通26/40点(PCE)
30/40点(FC)[5]
(シルバー殿堂)
PC Engine FAN21.04/30点(PCE)[3]
ファミリーコンピュータMagazine21.41/30点(FC)[4]
受賞
媒体受賞
第1回ゲーメスト大賞大賞8位[1]
ベストエンディング賞4位[1]
ベストグラフィック賞8位[1]
アーケード版
ゲーム誌「ゲーメスト」(新声社)誌上で行われていた「第1回ゲーメスト大賞」において総合8位を獲得、その他にベストエンディング賞で4位、ベストグラフィック賞で8位、テーブルゲームベストインカムで5位、ベストキャラクター賞では本作の主人公であるたろすけが2位を獲得した[1]
PCエンジン版
ゲーム誌「ファミコン通信」の「クロスレビュー」では5・7・7・7の合計26点(満40点)、ゲーム誌「PC Engine FAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.04点(満30点)となっている[3]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で256位(485本中、1993年時点)となっている[3]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 4.07 3.70 3.24 3.33 3.38 3.32 21.04
ファミリーコンピュータ版
ゲーム誌「ファミコン通信」の「クロスレビュー」では、7・8・8・7の合計30点(満40点)でシルバー殿堂入りを獲得[5]、ゲーム誌「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.41点(満30点)となっている[4]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.95 3.56 3.56 3.50 3.51 3.33 21.41

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d e 「ゲーメスト大賞11年史」、『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、 24-25頁、 ISBN 9784881994290
  2. ^ M.B.MOOK『懐かしファミコンパーフェクトガイド』55ページ
  3. ^ a b c d 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」、『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店1993年10月1日、 33頁。
  4. ^ a b c 「5月10日号特別付録 ファミコン ロムカセット オールカタログ」、『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店1991年5月10日、 59頁。
  5. ^ a b 妖怪道中記 まとめ [ファミコン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2015年5月3日閲覧。

外部リンク[編集]