メトロクロス

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メトロクロス
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 アーケード
開発元 ナムコ開発一部
発売元 ナムコ
デザイナー 遠藤雅伸
岡本達郎
高橋由鬼夫
プログラマー 田中京太
音楽 大野木宣幸
美術 おおのひろし
粕川由紀
北原聡
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 業務用基板
(128.00キロバイト
稼働時期 日本 1985051985年5月
ヨーロッパ 1985年
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
デバイス 8方向レバー
1ボタン
システム基板 Namco Pac-Land
CPU MC6809 (@ 1.536 MHz)
HD63701 (@ 1.536 MHz)
サウンド Namco CUS30 (@ 24 kHz)
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
288×224ピクセル
60.61Hz
パレット2048色
その他 型式:MC
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メトロクロス』 (METRO-CROSS) は、ナムコ(後のバンダイナムコゲームス→バンダイナムコエンターテインメント)が1985年5月に発表したアーケードゲーム

1986年12月16日ファミリーコンピュータに移植されたほか、1997年2月28日発売のプレイステーション版『ナムコミュージアム Vol.5』、2009年11月5日発売のXbox 360版『ナムコミュージアム バーチャルアーケード』にも収録されている。他にも、MZ-700のほか、日本国外ではAtari STコモドール64Amstrad CPCZX Spectrumにも移植されている。

ゲーム内容[編集]

システム[編集]

傷だらけのランナー(プレイヤー、通称「オレ」)[1]を操作し、謎の地下通路に仕掛けられた様々なトラップ、障害物を乗り越えてスタート地点からゴール地点まで時間内に走破するのが目的。

全32ラウンド(4ラウンド×8ステージ)で構成され、1ラウンド毎の制限時間内にクリア(走破)することが要求される。1ステージ中、1〜3ラウンドのクリア時の残り時間は4ラウンド(ステージ内の最後のラウンド)に合算され、4ラウンドに設定された残り時間が無くなった後にそれが減少する仕様となっている。それぞれのラウンドの残り時間(4ラウンド目では残り時間と前ラウンドまでの残り時間との合計)が0'10"0を切ると警告表示としてスパークが発生、時間切れ(アーケード版は0.0秒・ファミコン版は実質-0.1秒、表示上は0.0秒)になるとプレイヤーは感電してゲームオーバーとなる(アーケード版は床に着地したら感電、このためキューブに乗り続ける状態が維持できれば感電しない)。プレイヤーの行く手を阻む障害物や有利になるアイテムが存在するものの、時間切れ以外にゲームオーバーとなることは無い。全32ラウンドの障害物やアイテムの配置は常に同じなので、このマップ(配置)を記憶することがオールクリアの基本となる。ラウンド32をクリアするとエンディングが流れゲーム終了、FC版では周クリアデモの後、制限時間が1秒減となったラウンド1に戻るという難度上昇型ループ制(4ラウンド目は前ラウンドまでのタイムを含め、実質4秒少なくなる)となっており、5周目の9面が物理的にクリア不可能な最終面[2]

8方向レバーとジャンプボタン(FC版では十字キーとボタン)でプレイヤーを操作する。ジャンプすると障害物を飛び越えることができるが、同じ距離を走って移動した時に比べてジャンプ1回につき0.1秒タイムロスをする。任意惰性横スクロール画面であり、レバーを左右に入れることで加速と減速を行う、後退は少ししかできない。

プレイヤーの「オレ」は、ヘルメットとサングラスに、全身ウェットスーツのような服を着て、赤いブーツを履いた独特の風貌で正式名称は設定されていない。本ゲームのデザイナーである岡本達郎がモデルとなっており、特徴のあるアゴ周りなどに同氏の風貌が反映されている。アーケード版インストではゲーム画面と同じ全身黄色のデザインで描かれている物と黄色ヘルメット+全身青で描かれている2バージョンがあり、アーケード版ポスターもまた全身が青、ファミコン版パッケージはゲーム画面とは異なるアゴの長くない顔で描かれている。

障害物[編集]

スリップゾーン及びキューブやナイトなどの「画面の上下方向へ移動できるもの」以外の障害物には、当たり判定の存在しない部分がある(逆にこれを利用したライン合わせの技として攻略に活用できる)。これはインストラクションカードやゲーム中で説明されていない。

ハードル
通路上に存在する障害物。ジャンプして飛び越えることができる。
スリップゾーン
緑色の床障害。この上をプレイヤーが走ると遅くなる。
キューブ
通路上を画面に対して上下に移動する障害物。接触すると潰されてしまう。ジャンプしてもかわすことは難しい。
ジャンボ缶
通路上を画面に対して左右に移動する障害物。ジャンプしてかわすことができるが失敗すると躓いたり潰されたりする。後半になるとフェイントをかける缶も出てくる。
落とし穴
床障害。通過しようとすると穴に落ちる。ファミコン版では1ラウンド内に4回落ちるとスタート地点に戻される
壁(ウォール)
移動せず上下に伸縮する、完全に縮んでいる場合はそのまま通過できる、ある程度の高さまではジャンプで飛び越えることができるが伸びているとぶつかって進行を止められたり、飛び越える時に後ろ足に触れると躓いてバランスを崩す
ジャンプ台
通過時にジャンプボタンを押す(押し続けていればOK)と長距離ジャンプができる。
クラッカー
床障害。通過するとクラッカーが爆発し、上に弾れる。うまく飛び乗ると、ジャンプ台以上の長距離ジャンプが可能な「クラッカージャンプ」を行える。クラッカージャンプでゲートを超えると5,000点のボーナスが入る。
ネズミ
前方から走って噛み付いて来る。アーケード版では緑色でFC版は黒。噛み付かれると動きが遅くなるが、レバー操作で振り払うことができる。複数のネズミに噛み付かれると、さらに遅くなり、動けなくなることもある。
タイヤ
前方から飛び跳ねて来る。下をくぐることも可能。ファミコン版はアーケード版より動きが遅くなっている。
ナイトキング
通路上をチェスのナイト・キングと同じ動きで跳ねて来る。ナイトの方が厄介な動きをする。
角行(ファミリーコンピュータ版のみ)・飛車(ファミリーコンピュータ版のみ)
通路上を将棋の角行・飛車と同じ動きで飛んでくる。プレイヤーがぶつかると成り駒になる。
コンベアー(ファミリーコンピュータ版のみ)
床障害。緑色の中心に白い線が入っている。上に乗ると、前に進めず、ジャンプもできなくなる。左右に移動するしかない。

アイテム[編集]

アルミ缶
通路に置いてある青い缶。踏むと2秒間、制限時間が停止する。
蹴る(体当たりする)と得点が入る。同じ缶を続けて蹴ると100→500→1000→2000→5000と得点が上がっていき、5000点の後は画面下へ消える。蹴った缶が連続で同じコースに着地することはなく、途中で画面下へ消えることも多い。
スペシャルドリンク缶
通路に置いてある黄色い缶。これを飲む(通過する)とプレイヤーが5秒間、スピードアップする(終盤の面では2秒間)。しかしスリップゾーンに入ったり、ネズミに捕まったりした場合は効果がほとんど無い。踏んだ場合はアルミ缶と同じく制限時間が2秒停止。ファミコン版ではストックアイテムに変更されており、Bボタンを押すとストックを減らしてスピードアップする。
スケボー
通路に置いてあるスケートボード。これに乗るとスリップゾーンでもスピードが落ちなくなる。
障害物にぶつかったり、ジャンプしたりすると離れてしまう。障害物をレバー操作のみでかわすことになり、アルミ缶を踏んで制限時間を止めることもできなくなる。スペシャルドリンク缶でのスピードアップは可能である。スケボーに乗ったまま別のスケボーに乗り換えたり、乗ったままゴールするとボーナス得点が得られる。
障害物にぶつからずに進めるライン合わせは、スケボーのタイヤの軸(ファミコン版ではタイヤの縁)に合わせて行う。キューブ等には効果がない。
スペシャルブーツ(ファミリーコンピュータ版のみ)
アルミ缶を10個踏む毎に出現、赤いブーツにSの文字が描かれている、スピードアップし一定時間無敵になるが、障害物だけでなくアルミ缶やスケボーもすり抜けてしまう。
スペシャルドリンクパック(ファミリーコンピュータ版のみ)
同じアルミ缶を5回けり続けると出現。黄色い箱にDの文字が描かれている。スペシャルドリンク2つ分ストックされる。

隠れキャラ[編集]

ファミコン版では一定条件を満たすとナムコキャラが登場する。出現させるだけでボーナスとなる。

女性
加算タイムを使わずに4の倍数(8の倍数では出現しない)のスペシャルラウンドをクリアするとキスで祝福、無得点。
ソルバルウ
ゼビウス』のプレイヤー機。残り時間が0'05"0ジャストでゴールインすると、7650点のボーナスと共に登場。
ディグダグ
『ディグダグ』のプレイヤーキャラ。1ラウンド内で5回連続クラッカージャンプすると、1000点のボーナスと共に登場。
プーカ
同じく『ディグダグ』の敵キャラ。スケボーに乗ったまま落とし穴に落ちると、1000点ボーナスと共に出現。
パックマン
『パックランド』のプレイヤーキャラで、1ラウンド内に20回連続でジャンプ台ジャンプすると登場、2000点ボーナス。

他機種版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数
1 メトロクロス
日本 198612161986年12月16日
ファミリーコンピュータ ナウプロダクション ナムコ 512キロビットロムカセット[3] MC-3900 -
2 Metro Cross
アメリカ合衆国 1987年
ヨーロッパ 1987年
Amstrad CPC
Atari ST
コモドール64
ZX Spectrum
Probe Software U.S. Gold フロッピーディスク - -
3 ナムコミュージアム Vol.5
日本 199702281997年2月28日
アメリカ合衆国 1997111997年11月
ヨーロッパ 1998021998年2月
PlayStation トーセ ナムコ CD-ROM 日本 SLPS-00705
アメリカ合衆国 SLUS-00417
ヨーロッパ SCES-00702
-
アーケード版の移植
4 ナムコミュージアム Vol.5
PlayStation the Best
日本 199910281999年10月28日
PlayStation トーセ ナムコ CD-ROM SLPS-91162 -
廉価版
5 メトロクロス
「ナムコアプリキャロットJ
日本 200308012003年8月1日
Jフォン
Javaアプリ)
ナムコ ナムコ ダウンロード - -
6 メトロクロスWIDE版
ナムコ・ゲームス
日本 200810012008年10月1日
iアプリ バンナム バンナム ダウンロード - -
7 ナムコミュージアム バーチャルアーケード
アメリカ合衆国 200811042008年11月4日
ヨーロッパ 200905152009年5月15日
日本 200911052009年11月5日
Xbox 360 バンナム バンナム DVD-ROM アメリカ合衆国 21022
日本 2RD-00001
-
アーケード版の移植
8 メトロクロス
日本 201511252015年11月25日
Wii U
バーチャルコンソール
ナウプロダクション バンナム ダウンロード - -
ファミリーコンピュータ版の移植

スタッフ[編集]

  • ゲーム・デザイナー:遠藤雅伸、岡本達郎、高橋由鬼夫
  • プログラマー:田中京太
  • グラフィック:おおのひろし、粕川由紀
  • 音楽、サウンド・プログラマー:大野木宣幸
  • イラストレーター:北原聡

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体 結果
Computer and Video Games 7/10点 (CPC)[4]
7/10点 (ST)[5]
7/10点 (C64)[6]
ファミリーコンピュータMagazine 18.95/30点 (FC)[3]
ASM 8.2/12点 (ST)[5]
アーケード版

1998年にそれまで発売されていたアーケードゲーム全てを対象に行われたゲーメストムック『ザ・ベストゲーム2』では「秀作ゲーム」として選定され、「数多くのアイデアがぎっしりと詰め込まれており、プレイヤーを飽きさせないほど多種多様に富んでいた」、「クラッカージャンプの心地よい音とスピード感は、当時にはない斬新な衝撃を与えてくれた」、「スケボーの乗り換えやゴールゲート越えなど隠しボーナスも多く、すべてが刺激的なゲームであった」と紹介されている[7]

ファミリーコンピュータ版

ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、18.95点(満30点)となっている[3]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.23 3.06 3.17 3.08 3.08 3.33 18.95

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 『namco名作ゲーム集』(電波新聞社)218ページ。
  2. ^ 該当する9面は1周目のベストタイムがジャスト3秒(『メトロクロス完全必勝本(ファミコン必勝本・フライデースペシャル)』:1986年12月、JICC出版局・刊、ISBN 978-4880632667)なので、4周目になると0.0秒でしかクリアできない。これとは別に25面は4周目となるとコンティニューを利用した裏技を使うか、アルミ缶を踏んでスペシャルブーツを取らないとクリア不可能。一方、9面は裏技の鍵となるアイテムがないのでそのような手段は使えない。
  3. ^ a b c 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」、『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店1991年5月10日、 93頁。
  4. ^ Metro Cross for Amstrad CPC (1987) - Moby Games”. Blue Flame Labs. 2017年4月16日閲覧。
  5. ^ a b Metro Cross for Atari ST (1987) - Moby Games”. Blue Flame Labs. 2017年4月16日閲覧。
  6. ^ Metro Cross for Commodore 64 (1987) - Moby Games”. Blue Flame Labs. 2017年4月16日閲覧。
  7. ^ 「ザ・ベストゲーム」、『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、 144頁、 ISBN 9784881994290
  8. ^ “バンダイナムコ、PS3/Xbox 360「エアロクロス」 「メトロクロス」が“超進化”を遂げて復活!”. GAME Watch (インプレス). (2011年6月16日). http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110616_453423.html 2012年12月6日閲覧。  “プレイステーション3・Xbox 360 ダウンロード専用ソフト「エアロクロス」開発中止のお知らせ”. バンダイナムコゲームス. (2012年12月6日). http://www.bandainamcogames.co.jp/cs_support/info/aerocross.html 2012年12月6日閲覧。 

外部リンク[編集]