Ubuntu

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Ubuntu
Ubuntu logo
Ubuntu Desktop 15.10 Wily Werewolf
開発者 Canonical UK Ltd.
/ Ubuntuプロジェクト
OSの系統 Unix系
開発状況 開発中
ソースモデル オープンソース
初版 2004年10月20日 (19年前) (2004-10-20)
最新安定版 Ubuntu 24.04 "Noble Numbat" - 2024年4月25日 (13日前) (2024-04-25) [±]
リポジトリ ウィキデータを編集
使用できる言語 多言語(55言語以上)
アップデート方式 APT(UIとして Ubuntuソフトウェアセンター, Synaptic 等)
パッケージ管理 dpkg
プラットフォーム i386, AMD64,[1] PowerPC,ARM[1][2][3][4][5]
カーネル種別 モノリシックLinuxカーネル
ユーザランド GNU Core Utilities
既定のUI Unity
ライセンス GPLおよびその他のライセンス
ウェブサイト www.ubuntu.com, www.ubuntulinux.jp
テンプレートを表示

Ubuntu(ウブントゥ[6]国際音声記号[ʊˈbʊntuː]; oo-BOON-too[7])は、Debian GNU/Linuxをベースとしたオペレーティングシステム (OS) である。Linuxディストリビューションの1つであり、自由なソフトウェアとして提供されている。

Ubuntuの開発目標は、「誰にでも使いやすい最新かつ安定したOS」を提供することである。 Ubuntuという名称は、南アフリカズールー語の言葉で「他者への思いやり」を意味する[8]。 Ubuntuはカノニカル社から支援を受けて開発されている。カノニカルの創業者は、南アフリカ生まれでイギリス市民権を持つマーク・シャトルワースである。

Linuxユーザーの間ではデスクトップOSとして利用される事が多いLinuxディストリビューションである。

特徴

2009のParis Ubuntu Partyで話をするマーク・シャトルワース

管理権限の必要な作業では標準でsudoを利用するように[9]、Ubuntuは使いやすさを重要視している[10]

インストーラであるUbiquityでは、Live CD環境から直接ハードディスクにインストールが可能である。

Ubuntuは、アクセシビリティ国際化にも力をいれており、5.04からはUTF-8が標準の文字コードとなった。

Ubuntuには標準的なシステムツールといくつかの小さなアプリケーションに加えて、写真編集ツール Shotwell、オフィススイート LibreOffice、インターネットブラウザである Mozilla Firefox、インターネット・メッセンジャEmpathyなどもデフォルトでインストールされている。また、数独チェスなどの小さなカードゲームパズルゲームも同梱されている。Ubuntuはセキュリティの観点から、最初からすべてのポートを閉じている。

デザイン

現在のユーザインタフェースは、紫色を基調としたLightと呼ばれる外見になっている。

Ubuntuのロゴのフォントは、イギリスのフォント制作会社Dalton Maag Ltd.が制作したフォントUbuntu Font Familyである。最初のリリースから9.10 (Karmic Koala) までは、Andy Fitzsimonが作成したフォントUbuntu-Titleが使われていたが、10.04 (Lucid Lynx)からUbuntu Font Familyが使われている。

クロスデバイス

Ubuntuは始め、デスクトップ版とサーバ版のみだったが、カノニカルは2012年、Ubuntu for AndroidUbuntu Touch などを発表し、モバイル向けインタフェースにも対応した。また、Ubuntu Edgeなどの開発、携帯電話ベンダーとの契約を発表した[いつ?]スマートフォンタブレットデスクトップで同じものを共有できるOSを目指している。

Ubuntu搭載スマートフォン

デスクトップ環境

Unityインタフェース
(Dashホームメニューを表示中)

長い間、GNOME 2 以前の標準のインタフェースである GNOME パネルが用いられていたが、GNOME 3のリリースと同時期にUbuntu独自のインタフェースに変更された。

Unity

Ubuntu 11.04からはデフォルトがUnityに置き換えられ、GNOMEパネルの代わりとなった。

Unityではデスクトップの左端に「アプリケーション」のサイドバー (Dock) が取り入れられ、これまでのGNOMEパネルの下部パネルが取り外された。また、これまでの上部パネルの通知領域が残されているのに対し、左端にあった「アプリケーション」「場所」「システム」の項目がUbuntuのロゴ1つ(Dash) に置き替えられた。これをクリックするとインストールされたアプリケーション、インストールできるアプリケーションが検索できる。

Unity 2D

Unity 2D は、CompizのプラグインであるUnityとは違い、独立したアプリケーションとして動作する。Unity 2DはQtフレームワークを用いて作られている。Unityは初期状態ではMetacityで動作するようになっているが、CompizやKWinといったウィンドウマネージャ上でも動作する。

Unity 2D は、11.04では追加可能なパッケージとして提供されていたが、11.10からは11.04のGNOMEクラシックに代わり、Unity 3D が動作しないハードウェア環境のユーザー向けのデフォルトデスクトップ環境として提供されている。 また、12.10ではOpenGLを使用せずにUnity 3Dを動作させられるので、Unity 2Dは廃止されている。

その他

その他のデスクトップ環境パッケージとしてKDEXfceLXDEGNOME Shell等が含まれており、これらをデフォルトにしたKubuntuXubuntuLubuntuUbuntu GNOMEがそれぞれ配布されている。

世間の評価

ユーザエージェントのカウントによると、Ubuntuは、インターネットトラフィックにおける0.5%[16]から0.65%[17] の割合を占めており、Webクライアントの中で最も人気のあるLinuxディストリビューションである。

マーク・シャトルワースによると、2006年の末までに少なくとも800万人のUbuntuユーザがいる[18]。カノニカルの Chris Kenyon によると、2010年4月時点で1200万を超えるユーザーがいた。

サーバー版に関しても、WikipediaをホスティングするWikimedia財団が採用するなど[19]、個人のみならず大規模な採用者も増えている[20]

W3Techsの調査では、2011年の6月、トラフィックの多いサーバーの間ではUbuntuのシェアはRHELのシェアを超えた[21]。 日本では主に、北海道夕張市大阪府箕面市が、Ubuntu及びその派生ディストリビューションの導入を行った。

Ubuntuは、世界で最も使用者数の多いLinuxディストリビューションの1つである。しかし、一方で開発者マーク・シャトルワースの独善的な振る舞いや、UnityMir等の採用に代表されるLinuxのトレンドを無視した独自の機能強化が目立ち、それを嫌う向きもあるとされる[22]

DistroWatch.comのランキングの推移

DistroWatch[1]とはオープンソースオペレーティングシステムを紹介しているニュースサイトの一つで、主としてLinuxBSDディストリビューションのリリース情報や標準デスクトップアプリケーションの比較記事などを掲載している。メジャー・マイナー問わず、各ディストリビューションのリリース情報やスクリーンショットなどをそれぞれ個別のページに管理しており、各OSのページ閲覧数を「Page Hit Ranking」としてトップページに掲載している[23]

現在、Distrowatch.com[2]のランキングで2010年までの数年[いつ?]を連続で1位を獲得したLinuxディストリビューションである[要説明]。この人気はGoogle検索において、2004年以来の"Ubuntu"の検索回数増加と、同じ期間の"Fedora"、"Debian"、"SUSE"などの他の主要なデスクトップ向けLinuxディストリビューションに関連する語の検索回数減少もしくは高原状態を見比べることによって裏付けられる指標の一つと言える[24][要説明]

これまでDistroWatch閲覧数ランキングで1位であったUbuntuが、Linux Mint に抜かされ2位に落ちた原因は、Ubuntu 11.04 から標準で採用された新しいデスクトップ環境Unityがユーザーに不評だったためだという記事[25][26]がある。たしかに、DistroWatchのページ閲覧ランクはLinux Mint及びMageiaよりも減少していると考えられるが、Google Trends の検索回数の変化は大きくない[27]ことそれだけの情報では「シェアが減少した」と決めつけられないという見方もある[28]。 、Distrowatchのサイト内ページ閲覧数ランキングはインストールメディアのダウンロード数やUbuntuの実稼動マシン数などとは相関性がない。

フリーソフトウェア財団からの批判

フリーソフトウェア財団の会長のリチャード・ストールマンは、Ubuntu 12.10よりUnity Lens検索に標準導入されたAmazonの商品検索を使うことにより、検索クエリやIPアドレスがCanonicalのサーバーを通ってしまう[29]ことに「まるでスパイウェアである」などの批判をし、Ubuntuの利用を控えるように主張した[30]。それに対しUbuntuの開発元Canonicalのマーク・シャトルワースは、自身のブログで反論した[31]

この批判を受けてUbuntu14.04のUnity Lens検索からAmazonが外された。

以前からも、フリーソフトウェア財団からはUbuntuやAmazonに対し以下のような批判がされている。

Debianとの関係

Ubuntuは、Debian GNU/Linux をベースに開発されている。Debianに由来する他の派生ディストリビューションの中には、プロプライエタリなソフトウェアクローズドソースな機能を追加しているものもあるが、Ubuntuではなるべく自由なソフトウェアを使うことを方針としており、Debian の思想に近い位置に立つように努めている[35]。しかしながら、現在のUbuntuはユーザーの使い勝手や利便性を考慮してか、プロプライエタリドライバやソフトウェアを標準でサポートしている。

Ubuntuのパッケージは、基本的にDebianのテスト版を元に作られており、Debianと同様に、パッケージファイル形式としてdebを、パッケージ管理システムとしてAPT/Synapticを使うことができる。ただし、Ubuntu と Debian のパッケージの間に「バイナリ互換性」は完全には保証されていない[36]。Ubuntuのパッケージ開発者の多くは、母体となるDebianからカノニカルへと「自由意思」で移動してきている。Ubuntuへ「移籍」したメンテナの中には、移籍後もDebianの基本パッケージのメンテナンスにも協力し続けている者もいる。Ubuntuでは、Debianパッケージに対する変更点の告知をリリース時のみだけではなく、直接かつ迅速に Debian に伝えるようにしている[37]

Ubuntuは当初、Debianコミュニティから人材を確保しようとした。この際、Debian側では混乱を強いられ、開発も一時遅延した。このため、Debianの創設者である イアン・マードック (Ian Murdock) も、UbuntuはDebianのパッケージやDebian自身と完全には互換性がなく、開発リソースの分散やフィードバックにおいて問題が起こると懸念を示した[38]。イアン・マードックは Ubuntu コミュニティとの一連の騒動の後、Debianから脱退した。

歴史

初期のリリース Ubuntu 4.10
数字はリリーズされた年月を示す。(2004/10)

Ubuntu の最初のリリースは、2004年10月20日にDebian GNU/Linuxから派生したものである[37]

現在、Ubuntuコミュニティは、カノニカルから資金提供をうけている。2005年7月8日、マーク・シャトルワースとカノニカルはUbuntu財団を創設し、初期投資として1000万USドルを提供したと発表した。財団の目的は、今後リリースされるバージョンも含めたUbuntuのサポートと開発を保証することであるが、2006年現在、財団は休眠状態にある。この不透明な状況を、マーク・シャトルワースは、財団はCanonicalに不測の事態が起きたときの緊急財源であると説明している[39]

Grumpy Groundhog(気難しいウッドチャック)というコードネームを持ったブランチが計画されている。これは常に不安定な開発・テスト版であり、Ubuntuの一部として含まれる予定のプログラムやアプリケーションを、バージョン管理システムから直接ソースコードを取得し、修正できる。これによりパワーユーザや上流開発者は、パッケージを実際にビルドすることなく個々のプログラムの最新版をパッケージ化されたような状態でテストでき、各アーキテクチャ向けのパッケージ化の問題を早期に得られる[40]。Grumpy Groundhogは6か月ごとにDebian Unstableにマージされることになっている[41]。Grumpy Groundhog はまだ公には利用可能とはなっていない。

2008年9月5日、DELLが発表したミニノートPC「Inspiron Mini 9」は、OSにUbuntuを選択できる。OSにLinuxを選択できるのは珍しい。短期間[いつ?]で販売を終了している[42]。さらに、2009年8月27日シャープが発表したスマートブックNetWalker」には、Ubuntu 9.04がプリインストールされている。

開発工程

UDSグループ(11/11/02撮影)

Ubuntuは、半年ごとに定期的なリリースが行われる[43]。オペレーティングシステムとしては比較的頻繁にアップデートされるものとなっている。

リリース月は、通常は4月,10月の年2回である。同じく半年ごとにアップデートされるGNOMEのリリースからおよそ1か月後,X.orgのリリースから2か月後になるように設定されており,これによりUbuntuは最新版のGNOMEとXを同梱することができるようになっている[44]

Ubuntu開発者サミット (UDS) がUbuntuの新バージョンの開発前に開催され、ソフトウェア開発者が世界中から集まり、次期バージョンに導入する機能や改善すべき部分の大まかな検討をする。

Ubuntuバザール方式を採用しており、その中心となるシステムはLaunchpadというウェブサイトである。ここでは、Ubuntu行動規範にYesとした全ての人がUbuntuのソフトウェアの翻訳や開発に貢献することができる。

リリース

リリースごとにバージョン番号とコードネームが存在する。

バージョン番号はリリース時の年と月から作られる。例えば,2004年の10月20日にリリースされたUbuntuの最初のリリースであるWarty Warthog[45]のバージョン番号は4.10である。

近年のコードネームは、動物の名前を頭文字がアルファベット順になるようにつけられている。

サポート期間

Ubuntuのリリースには、通常版と長期サポート版 (LTS: Long Term Support)があり、サポート期間が異なる[46]

通常版のサポート期間はリリースから9ヶ月である。通常版を使うユーザーは、6ヶ月から9ヶ月ごとに新しいリリースにバージョンアップをしなければならないことになる。新しい機能を含む最新のリリースを使うことを望むユーザーに向いている。

長期サポート版(LTS)は2年間隔でリリースされ、サポート期間はリリースから5年である。安定した環境を望むユーザーに向いている。

なお、12.04以前のバージョンでは長期サポート版(LTS)のサポート期間はデスクトップ向けのみ3年であったが、現在はデスクトップ版もサーバー版も5年となっている[47]。 また、13.04以前のバージョンでは通常版のサポート期間は18ヶ月であったが、管理にかかる費用を削減するために現在の9ヶ月に短縮された[48]

リリース一覧

サポート状況による色分け
サポート終了したリリース サポート中のリリース 最新のリリース 将来のリリース
バージョン コードネーム
テスト版の名前
リリース日 サポート期限 おもな新機能と変更点 備考
デスクトップ サーバー
4.10 Warty Warthog
Sounder
2004年10月20日[49] 2006年4月30日[50] ShipIt Mozilla Thunderbird 1.0
Mozilla Firefox 1.0
OpenOffice.org 1.1
MySQL 4.0
XFree86 4.3
GNOME 2.8
5.04 Hoary Hedgehog
Array
2005年4月8日[51] 2006年10月31日[52] アップデート・マネージャ、ノートパソコンのサスペンド、ハイバーネート、スタンバイ
周波数コントロール、USBデバイスからのインストール、UTF-8の準拠、APTの認証
MySQL 4.1
X.org 6.8
GNOME 2.10
5.10 Breezy Badger
Colony
2005年10月13日[53][54] 2007年4月13日[55] USplash(グラフィカルなブートローダ)の採用、論理ボリュームマネージャのサポート、OEMインストーラのサポート PHP 5.0
GNOME 2.12
6.06 LTS Dapper Drake
Flight
2006年6月1日[56][57] 2009年6月 2011年6月 Live CDとインストールCDの統合、Live CD上でのグラフィカルインストーラの採用、シャットダウン時のUSplashの採用、USBデバイスへのインストール、debファイルのグラフィカルインストーラGDebi GCC 4.0
Mozilla Thunderbird 1.5
Mozilla Firefox 1.5
OpenOffice.org 2.0
PHP 5.1
MySQL 5.0
X.org 7.0
GNOME 2.14
6.10 Edgy Eft
Knot
2006年10月26日[58][59] 2008年4月 'Human'テーマの大幅な修正、Upstartの実装、問題の報告を自動化 (Apport)、メモツールTomboy、写真管理F-Spot Mozilla Firefox 2.0
X.org 7.1
GNOME 2.16
7.04 Feisty Fawn
Herd
2007年4月19日[60] 2008年10月 Windowsからの移行補助プログラムの搭載、コーデック/制限付きドライバのインストールの簡素化、Compizデスクトップ効果
WPAのサポート、PowerPCのサポート廃止
数独とチェスの追加、ディスク使用量解析ツール'baobab'の追加、GNOMEコントロールセンター、Zeroconfのサポート
OpenOffice.org 2.2
PHP 5.2
X.org 7.2
GNOME 2.18
7.10 Gutsy Gibbon
Tribe
2007年10月18日[61][62] 2009年4月 Compiz Fusionの搭載[63]、サーバ管理eBox[64]、セキュリティフレームワークAppArmor[64]
高速なデスクトップ検索[65]、高速なユーザ切り替え[65]、Mozilla Firefoxのプラグイン管理の改善 (Ubufox)[66]
X.orgのグラフィカルな設定ツール[66]NTFSへの書き込みサポート
Mozilla Thunderbird 2.0
OpenOffice.org 2.3
GNOME 2.20
8.04 LTS Hardy Heron[67]
2008年4月24日[68] 2011年4月 2013年4月 長期サポート (LTS)[69][70]、テーマとアートワークの改良[71]Wubiを標準搭載 Firefox 3.0
OpenOffice.org 2.4
GNOME 2.22
8.10 Intrepid Ibex[72] 2008年10月30日 2010年4月 Mobile Linux[72] X.Org 7.4
Linux kernel 2.6.27
Network Manager 0.7
Samba 3.2
GNOME 2.24
9.04 Jaunty Jackalope[73] 2009年4月23日 2010年10月 新しい通知システム、起動プロセスの変更[73]ext4をオプションでサポート OpenOffice.org 3.0
Linux kernel 2.6.28
Samba 3.3
GNOME 2.26
9.10 Karmic Koala[74] 2009年10月29日 2011年4月 クラウドコンピューティング[74]、ext4がデフォルトになる OpenOffice.org 3.1
Linux kernel 2.6.31
GNOME 2.28
GIMP 2.6
Mozilla Firefox 3.5
X.Org 7.5
10.04 LTS Lucid Lynx[75] 2010年4月29日 2013年4月 2015年4月 長期サポート (LTS)、Lightテーマ[76]、起動画面 (HAL) 廃止、動画編集ソフトPiTiViを同梱、NVIDIA用のオープンソースドライバを導入、Ubuntu One Music Store、起動速度の大幅な改善 OpenOffice.org 3.2
Linux kernel 2.6.32
Mozilla Firefox 3.6
GNOME 2.30
10.10 Maverick Meerkat[77] 2010年10月10日 2012年4月 Ubuntu Netbook Editionの操作性向上 (Unity)、Btrfsをオプションでサポート、uTouchによるマルチタッチサポート、MeMenu、サウンドインジケータの改良、F-SpotがShotwellに置き換え OpenOffice.org 3.2
Linux kernel 2.6.35
GNOME 2.32
11.04 Natty Narwhal[78] 2011年4月28日 2012年10月 グローバルメニュー、デスクトップ版のデフォルトUIとしてUnityを採用、Ubuntu ソフトウェアセンターの評価機能、OpenOffice.orgがLibreOfficeに置き換え、RhythmboxBansheeに置き換え LibreOffice 3.3
Linux kernel 2.6.38
11.10 Oneiric Ocelot[79] 2011年10月13日 2013年4月 Unityに加えデフォルトでUnity 2Dを搭載、デフォルトのメールクライアントとしてMozilla Thunderbirdを採用、ログインマネージャにLightDMを採用 LibreOffice 3.4
Linux kernel 3.0
12.04 LTS Precise Pangolin[80] 2012年4月26日 2017年4月 長期サポート (LTS)、本バージョンからデスクトップ版も3年から5年の長期サポートに変更[81]、Head-Up Display (HUD) 導入、BansheeがRhythmboxに置き換え LibreOffice 3.5
Linux kernel 3.2
Unity 3D/2D 5
12.10 Quantal Quetzal[82] 2012年10月18日 2014年4月
→ 5月16日[83]
Python3のデフォルトでのインストール、Unity 2Dの廃止 LibreOffice 3.6
Linux kernel 3.5
Unity 6
13.04 Raring Ringtail[84] 2013年4月25日 2014年1月 通常版のサポート期間が9ヶ月に短縮される。 LibreOffice 4.0
Linux Kernel 3.8.8
Unity 7
13.10 Saucy Salamander[85] 2013年10月17日 2014年7月 Phoneエディションの追加、64ビットARM対応(開発者用) LibreOffice 4.1
Linux Kernel 3.11.3
14.04 LTS Trusty Tahr[86] 2014年4月17日[87] 2019年4月 長期サポート (LTS)、Open vSwitch 2.0.1サポート、マルチタッチ対応、高精細ディスプレイ対応 LibreOffice 4.2.3
Linux Kernel 3.13
14.10 Utopic Unicorn 2014年10月23日[87] 2015年7月 LibreOffice 4.3
Linux Kernel 3.16
15.04 Vivid Vervet 2015年4月23日[87] 2016年1月 Upstartがsystemdに置換 LibreOffice 4.4
Linux Kernel 3.19
15.10 Wily Werewolf 2015年10月22日[88] 2016年7月 最新のOpenStackをサポート LibreOffice 5.0
Linux Kernel 4.2
16.04 LTS Xenial Xerus 2016年4月[89] 2021年4月 長期サポート (LTS)、Python 3への完全移行 LibreOffice 5.1
Linux Kernel 4.3

ポイントリリース

LTS版が対象で且つ決められた期間内にリリースされた最新のパッケージ群を統合したものである。Windowsであればサービスパック適用済みメディアが近い。 2014年現在までLTSにはポイントリリース1から4がそれぞれ定められている。

リリース毎に最新のイメージを適用する以外にはアップデートのみで同等のバージョンへのアップグレードが可能である。

UbuntuをLTSで運用する場合は安定性の面でポイントリリース1からの適用が推奨されている。

系統 バージョン リリース年月日
8.04 8.04 2008年4月24日[90]
8.04.1 2008年7月3日
8.04.2 2009年1月22日
8.04.3 2009年7月16日
8.04.4 2010年1月28日
10.04 10.04 2010年4月29日[91]
10.04.1 2010年8月17日
10.04.2 2011年2月17日
10.04.3 2011年7月21日
10.04.4 2012年2月16日
12.04 12.04 2012年4月26日[92]
12.04.1 2012年8月23日
12.04.2 2013年2月14日
12.04.3 2013年8月23日
12.04.4 2014年4月17日
12.04.5 2014年8月7日
14.04 14.04 2014年4月17日[93]
14.04.1 2014年7月24日
14.04.2 2015年2月8日
14.04.3 2015年8月5日
14.04.4 2016年2月17日

タイムライン

開発・サポート状況の色分け
開発期間 標準サポート期間 延長サポート期間 サーバー版のみの延長サポート期間 拡張セキュリティメンテナンス


スクリーンショット

必要環境

最新の安定版では、デスクトップ版の場合はPAEに対応したIntel x86、AMD64、ARM、サーバ版の場合はIntel x86とAMD64 に加えてSPARCをサポートしている[94][95][96]。ただし、8.04以降ではSPARCはサポートされない。

非公式なPowerPC版[97](7.04以前では、PowerPCを公式にサポートしていた)や、IA-64 (Itanium)版、プレイステーション3版もある[98]

以下の必要環境を満たせない古いコンピューターでも、XfceベースのXubuntu等を利用すれば、必要なメモリディスク容量は少なくて済む。

インストールの際にはインストールメディアにDVDやUSBメモリを使う必要がある。それはUbuntuシステムが700MBを超え、CDメディアに入り切らなくなったためである。よってインストールにはUSBブートDVDブートをサポートしたコンピューターが必要になる。

デスクトップ版

デスクトップ版で、良いパフォーマンスが得られる「推奨最低環境」は次のようになる[96][99][100]

  • PAEに対応したプロセッサ
  • 1GBのシステムメモリ
  • 15GBのディスクスペース
  • 1024×768の解像度が利用可能なグラフィックスカード
  • サウンドカード
  • ネットワークもしくはインターネットへの接続手段

サーバ版

サーバ版は、「レガシーマシン[101]」にもインストール可能だが[102]、良いパフォーマンスを得られる「最低環境」は次のようになる[96][99]

  • PAEに対応したプロセッサ
  • 384MBのシステムメモリ(64bit版は512MB)
  • 最低1GBのディスクスペース
  • 640×480の解像度が利用可能な VGAグラフィックスカード
  • CD-ROMドライブ

インストール

Live CD (Ubuntu 10.10)

Ubuntu は、標準インストールすれば必要な機能の全てが揃うように設計されている。インストールメディアはLive DVDとなっており、Ubuntu のインストールと試用の両方ができるため、ハードディスクへのインストールをする前にハードウェアが適合しているかを確認できる。ハードディスクにインストールするのであれば最低 4GB 程度の空き容量が必要である。しかし、これはあくまで最低の空き容量であり、実用に利用するには 16GB 程度の空き容量が必要だといわれている[103]

Windowsからの移行がサポートされている[104]ため、Ubuntu のインストール時に Windows のブックマークや壁紙、設定などを簡単に Ubuntu に移行できる。

インストールメディア

基本的にユーザーが最初に手にするインストールメディアは DVD となる。実際にはそれを作成するための iso イメージであり、iso イメージは Ubuntu の公式サイトからダウンロードする。イメージ書き込みツールなどを用いてイメージファイルを DVD に書き込むことで Live DVD が、USB メモリに書き込むことで Live USB が入手できる。Live USBはUnetbootin や Ubuntu の Live DVD システムにプリインストールされているツール「スタートアップ・ディスクの作成」で作成できる[105]。この他にオープンソースカンファレンスなどの会場に行くことでも DVD を入手することが可能なことがある。

DVD や USB メモリなどの他にも学校や職場での一斉インストールや低スペック環境へのインストールを考慮し、PXE などのネットワークブートでのインストールにも対応している。この場合、標準ではTUI でのインストールが可能であり、インストール時に必要な環境構成を選べる。しかし、サーバー構築などの高度な作業も伴うため、DVDを使うのが一般的である。

以前は ShipIt というインストール CD(当時)を無償で送付するサービスを2005年から提供していて[106]、メールで送付先を送るだけでインターネット越しにインストール CD を注文することができた[107]。その後2009年10月にコスト上の理由から、初めて注文するユーザーや開発者に限り無料で利用できるという制限がかけられるようになり、その他は5枚1組税抜き送料別で5ポンドで販売することとなった。その後2011年4月、ついにShipItは利用できなくなった。

デスクトップ版

デスクトップ版では、一般的にx86とx64の2種類のインストールDVDが提供される[94]GUIによるインストールが行われる。

特殊用途向けに Alternate CD 版もあったが、通常のデスクトップイメージの利便性を向上する目的で、バージョン12.10から廃止となった[108]

Wubi

Wubi

Wubi (Windows-based Ubuntu Installer) という、Windows と共存するようにインストールを行うソフトウェアがあり、バージョン 8.04から標準搭載されている。Windows ファイルシステム内のファイルとしてインストールできるので、パーティションの切り分けやフォーマットの必要がなく、また現在の環境を損なうことなく気軽に Ubuntu を試せる。前述のとおり、システムファイル内にインストールできるため、Windows 上で Ubuntu をアンインストールできる。

バージョン 11.10 日本語 Remix 以降には、 Localized CD Image tools の都合により現時点で収録がされていない[109]。 そのため http://www.ubuntu.com/download/desktop/windows-installer からのダウンロードが必要である。

Wubi は Ubuntu 13.04 以降、Windows 8 との整合性に欠けること、UEFI に対応できていないことなどから、公式パッケージにも搭載されていない。 現在、サポートしているバージョンは 12.04LTS だけである。

サーバー版

サーバー版の CD には Live 機能はなく、TUI によるインストールのみが可能となっている。インストール後は CUI だが sudo apt-get install ubuntu-desktop を使用して GUI もインストールできる。

パッケージの分類とサポート

Ubuntuは、全てのソフトウェアをそのライセンスやサポートレベルによって、コンポーネントと呼ばれる4つの種類に分けている[110]

パッケージは以下のコンポーネントのいずれかに振り分けられる:

フリーソフトウェア フリーでないソフトウェア
サポートあり Main Restricted
サポートなし Universe Multiverse

「フリー」ソフトウェアには、Ubuntuライセンスポリシー[111]に適合したソフトウェアのみが含まれる。このポリシーはほぼDebianフリーソフトウェアガイドラインに沿っている。ただし、Mainに関してはいくつかの警告がある。それは「作者の許諾を得ることなく修正のできないバイナリファームウェアや特定フォント」が、「再配布の妨害をされない限り、(Mainの一部が利用するために)Mainの中に含まれてしまうかもしれない」というものである。

フリーでないソフトウェアは基本的にサポートされない (Multiverse)。ただし、ビデオカードドライバのようなバイナリでのみ配布されているデバイスドライバなどの、Ubuntuを利用するために必要なソフトウェアに関しては別である (Restricted)。これらのソフトウェアについては、開発者がソースコードを読むことができないので、mainに比べるとサポートのレベルは落ちる。

MainRestrictedに含まれるパッケージは一般的なLinuxの利用に対して必要なソフトウェアが全て揃うように選ばれている。同じような機能を持った別のプログラムや、それほど重要でない特定の用途にのみ使われるようなプログラムはUniverseMultiverseに配置される。

Ubuntu Backports[112]という公式のリポジトリがある。これは、特定のソフトウェアに対してUbuntuの不安定版でのみ利用可能な最新版をバックポートするための公式的に認められたプロジェクトである。リポジトリは大局的に管理されているわけではなく、利用者からの要求に対して一定の品質を満たしさえすれば、そのパッケージがバックポートされる。

プロプライエタリなソフトウェア

Ubuntuには、サードパーティーのソフトウェアを認証するシステムがある[113]。Ubuntuに認証されたプロプライエタリ・ソフトウェアはUbuntu上で動作することが保証される。

その上再配布が禁止されているプロプライエタリ・ソフトウェアでも、カノニカルとの契約によってUbuntuのpartnerリポジトリからダウンロードできるものがある。例えばアドビシステムズFlash プラグインや、マイクロソフト(旧:Skype Technologies)の Skypeといったものである。

インストール直後のUbuntuは商用DVDは再生することができないが、これはDVDのリージョンコードやアクセスコントロールを回避する機能を持つライブラリやアプリケーションをプリインストールしていないためである。特にDVDのアクセスコントロールを回避する機能があるlibdvdcss(DeCSS)を使ったオープンソースのDVDデコードライブラリは、日本を含めたいくつかの国や地域で法的な問題を抱えている。libdvdcssは適正なリージョンにおいてDVDを再生する場合にも必要となるため、商用のDVDソフトを再生するにはこのライブラリを利用者がインストールする必要がある。

クラウドコンピューティングへの対応

Ubuntuの開発元カノニカルは、2009年よりクラウドコンピューティング向けの開発を進めている。

9.04 (Jaunty Jackalope) からは、サーバー版で Amazon EC2 と同様の機能を実現できる「Eucalyptus」を搭載した。9.10 (Karmic Koara) ではクラウド構築用パッケージ「Ubuntu Enterprise Cloud (UEC)」を正式にリリースした。このようにLinuxディストリビューションがクラウド構築用パッケージを提供する例はUbuntuが初めてである[114]

デスクトップ版においてもデータストレージサービス「Ubuntu One」を9.04 (Jaunty Jackalope) から実験的に、9.10 (Karmic Koara) から正式にサポートした。Ubuntu Oneでは、複数のPCやスマートフォンなどの携帯機器の間でネットワークストレージを用いたファイル等の共有ができる。無料で5GBまで同期でき、毎月2.99米ドルまたは毎年29.9米ドルを支払うと20GBごとに同期容量を拡大できる。また、10.04 (Lucid Lynx) では7digital配給の音楽配信サービス「Ubuntu One Music Store」を展開した。20GBごとに毎月3.99米ドルまたは毎年39.9米ドル支払うことで音楽配信サービスを利用することが出来る。

Ubuntu Oneでは、主に以下のものを同期できる。

  • 通常のファイル
  • Ubuntu One Music Storeで購入した音楽
  • Webページのブックマーク
  • 電子メールの連絡先(アドレス帳)
  • ブロードキャストメッセージのアーカイブ

2014年4月2日、CanonicalはUbuntu Oneが同年6月1日を以ってサービスを終了することをアナウンスした[115]。Ubuntu One上のデータは7月31日まで保持が行われ、その後削除されるので注意が必要である。また、これを機にサーバーサイドのソースコードが公開されることも発表している。

派生品

公式

Xubuntu 14.04
Kubuntu 13.10
Lubuntu 14.04
Ubuntu GNOME 13.10

これらはUbuntuと異なるパッケージをインストールするだけであるが、それらのパッケージはUbuntuと同じリポジトリで管理されているので、お互いに全く同じパッケージを使え、それぞれのデスクトップ環境を共存させられる。

Edubuntu
教育用にカスタマイズされたもの。児童が学校や自宅で同等の環境を利用できることを目的としている。
Gobuntu英語版
フリーソフトウェアのみを利用したディストリビューション。既にメインラインに合流しており、この方向性は外部ディストリビューションgNewSenseに受け継がれている。
Kubuntu
Ubuntuのデスクトップ環境KDE に置き換えたもの。
Lubuntu
Ubuntuのデスクトップ環境を LXDE に置き換えたもの。比較的「軽い」ディストリビューション。
Mythbuntu
UbuntuとMythTVを元に作られた、ホームシアターPC向けのディストリビューション。デスクトップ環境は標準でXfceを採用している。
Ubuntu for Android
Android端末向けのディストリビューション。
Ubuntu GNOME
Ubuntuのデスクトップシェルを GNOME Shell に置き換えたもの。
Ubuntu Desktop 日本語 Remix
Ubuntu Japanese Teamによって日本語化されたもの。
Ubuntu JeOSUbuntu JeOS()
現在はサーバー版の一部に含まれている。
Ubuntu Kylin英語版
中国向けに開発されたディストリビューション。
Ubuntu MATE
MATE(マテ)と呼ばれるデスクトップ環境を採用。15.04世代から公式入りとなった。
Ubuntu Mobile英語版
組み込み端末向けに作成されたディスリビューション。現在は、Ubuntu Touchに引き継がれている。
Ubuntu Netbook Edition英語版
ネットブック等の小型端末向けのディストリビューション。普通のパソコンに比べて非力なCPU、小さい画面、タッチパネルの存在を意識した構成となっている。
Ubuntu Server
サーバー向けのディストリビューション。
Ubuntu Studio
クリエイター向けのディストリビューション。
Ubuntu Touch
Ubuntu Mobileの後継版。タブレット端末向けのディストリビューション。
Ubuntu TV
スマートTV向けのディストリビューション。
Xubuntu
Ubuntu のデスクトップ環境を Xfce に置き換えたもの。比較的「軽い」ディストリビューション。

Ubuntuの派生品のリストに載っているものの一部は、カノニカルのコントロールを離れ、独自の目的をもった別プロジェクトである。

非公式

Linux Mint 17 (Trusty Tahr 14.04 ベース)
Puppy Linux Precise-550JP (Precise Pangolin 12.04 LTS ベース)

次のような複数の非公式な派生物がある。これらのプロジェクトの中には、Ubuntuと密接に関わり、Ubuntuと同時にリリースされ、パッケージはUbuntuと同じ公式リポジトリを利用しているものもある。

Anonymous-OS
匿名のハッカー集団 Anonymousと名乗る人物がリリースしたディストリビューション。マルウェアであるとの指摘もある[116]
Aurora
eeeUbuntuの後継。カノニカルからの公式サポートから離脱したため改名した。
Basix(日本)
ユーザーのカスタマイズを前提としたディスリビューション。そのため必要最低限のパッケージしかない。Lxubuntuの後継版。
CrunchBang Linux
ウィンドウマネージャとしてOpenboxを採用している軽量ディストリビューション。
EasyPeasy
ASUSのEeePCやAcerのAspireなど、ネットブックに特化したディストリビューション。改名前は Ubuntu Eee としてリリースされていた。
Ecolinux(日本)
ロースペックマシン向けのOS。11.04.3を最後に開発が止まっている。
Ecolinux-ez(日本)
Ecolinuxのデスクトップ環境をXfceに置き換え、初心者向けにカスタマイズされたディストリビューション。
Ecolinux-light(日本)
デスクトップ環境にFluxboxを採用したディストリビューション。比較的軽量だがあまりにも使いづらいため開発が終了した。現在は、Ecolinux-lxに引き継がれている。
Ecolinux-lx(日本)
Ecolinux-lightの後継版。Ecolinuxと何一つ変わらない。
eeeUbuntu
Eee PC専用に構成されたディストリビューション。非公式の日本語版も存在していたが、統合により開発は終了した。本家はAuroraに改名し開発を続けている。
Elbuntu
ウィンドウマネージャとして Enlightenment を採用している。
elementary OS
デスクトップ環境として独自のPantheonを採用している。
Fluxbuntu
デスクトップ環境としてFluxboxを採用した「最も軽い」ディストリビューション。
Freespire
Linspireから派生したディストリビューション。バージョン2.0からUbuntuベースとなっている。
LinuxBean(日本)
軽量で初心者にも利用しやすいディスリビューション。RemastersysによるLiveCD再構築が可能。
Linux Mint
デザインやソフトウェア環境を変更し、マルチメディア関係のコーデックを充実させたディストリビューション。
Lxubuntu(日本)
Basixの改名以前のバージョン。カノニカルの許可をもらっていなかったため改名された。
nUbuntu
セキュリティツールを多数含んでいる。
Peppermint Ice
chromiumを搭載している軽量のディストリビューション。webアプリとの連携も強い。
Pear Linux
Mac OS X風に構成されたディストリビューション。
Puppy Linux
軽量Linuxディストリビューション。バージョン5.x系からUbuntuベースのバージョンがリリースされている。
U-Lite
レガシーデバイスを備えた古いコンピュータ用のディストリビューション。
Ubuntu Christian Edition
標準的な Ubuntu に聖書全文と URL フィルタリングを搭載したクリスチャン向けのディストリビューション。
zUbuntu
IBM eServer zSeriesメインフレーム用のディストリビューション。
巫女 GNYO/Linux(日本)
3.6以降。openMosixSCoreを利用したPCクラスタが構築可能。CDブート/HDDインストール共可能。インターネットFTPなど)を用いて配布されると同時に、コミックマーケットでの販売も行われる。

その他

  • GoogleGoobuntuというUbuntu派生ディストリビューションを作成しているという有名な噂があった。GoogleはUbuntuの修正版を作っていることは認めたが、それを社外に公開する予定はないことも明言している[117][118]
  • Ubuntuの開発者たちは、2007年の秋にUbuntu 7.10をリリースしたあと、新しい低電圧Intelモバイルチップを搭載したPDAやスマートフォン上で動くUbuntu Mobile and Embeddedエディションと呼べるものをリリースすると公表している[119]
  • VirtualAppliances.netは、仮想環境で事前にビルドされたUbuntuベースのアプリケーション集である(仮想アプライアンス参照)。
  • gOSは2007年11月1日に登場したばかりの新しいUbuntuの派生ディストリビューション。アメリカのウォルマートで発売される低価格PC Everex Green gPC TC2502 用のOSとして開発された。特徴はGoogleのオンライン・アプリへのアクセスを優先した設計である。デザインは Mac OS X が模されている。
  • GoogleがUbuntuをベースにした Google Chrome OS を当初オープンソースで開発していた。(2010年2月にベースOSをGentoo Linuxに変更している[120]。)

関連項目

脚注

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参考

外部リンク

日本語

英語