KDE
| KDE Plasma デスクトップ 4.8 のスクリーンショット | |
| 開発元 | The KDE Team |
|---|---|
| 初版 | 1998年07月12日 |
| 最新版 |
4.10 - 2013年02月6日 [+/-] |
| 最新評価版 | 4.10 RC2 - 2013年01月4日[1][+/-] |
| プログラミング言語 | C++ (Qt) |
| 対応OS | クロスプラットフォーム |
| 対応言語 | 多言語 |
| サポート状況 | 開発中 |
| 種別 | デスクトップ環境 |
| ライセンス | GPL ほか |
| 公式サイト | www.kde.org |
KDE(ケーディーイー)は、クロスプラットフォームな統合アプリケーションを制作する国際的なフリーソフトウェア共同体。X Window System上などで動作するデスクトップ環境『KDE Software Compilation』などを提供している。このデスクトップ環境はGNOMEと双璧をなす存在であり、GPLなどのライセンスの下で提供されている。
提供されるデスクトップ環境は、Qtなどのコアテクノロジの上で、ウェブブラウジングやファイル操作、マルチメディアの再生、オフィス作業など多くの用途のための数多くのソフトウェアが含まれており、Slackware、openSUSE、Kubuntu、Mandriva Linux、PCLinuxOS、TurbolinuxなどのLinuxディストリビューションの他、PC-BSDやDesktopBSDといったFreeBSDディストリビューションが標準で採用している。
目次 |
概要 [編集]
KDEにより提供されるアプリケーションは、GUIツールキットにQtを採用しており、ファイルマネージャ(Dolphin、Konqueror)やウェブブラウザ(Konqueror)、メディアプレーヤ(Kaffeine、Amarok)、メールソフト(KMail)、テキストエディタ(KEdit、KWriteやKate)、オフィススイート(KOffice)などの多くのアプリケーションを含む。また、環境設定はKDE3ではKControlから、KDE4ではKDE システム設定から管理でき、KDE環境の設定に加えて、KDMというログインアプリケーションや、ハードウェアへの設定変更もできるようになっている。
特徴 [編集]
- インタフェースは、Microsoft Windowsなどからの影響が見られ、デフォルトで画面下部に配置されるパネルには、タスクバー、アプリケーションランチャ、システムトレイ、ページャ(仮想デスクトップ)、システムトレイなどを備える。freedesktop.orgを通じて、GNOMEやXfceなどの他のデスクトップ環境との操作体系の互換性も確保されている。
- KDE PIMモジュールなどで各アプリケーション間の連携が優れているほか、多くのアプリケーションで共通性のある操作方法を持ち、多くの設定も一元的に管理できることから統合的な環境として利用できる。
ソースコードと配布について [編集]
KDEはソースコードと設定スクリプトが、FTPサーバー [1]にリリースされる。また、多くのLinux/FreeBSDディストリビューションではコンパイル済みのバイナリパッケージがリリースされている。
名称について [編集]
KDEの旧称はK Desktop Environmentであり、KDEはその略称として使われていた。ただし、KDEのKはとくに意味はない。創始者が発足時に"Kool Desktop Environment"と称していたが、"K"は特別意味を持たせないことがすぐに決められた。デスクトップ環境Common Desktop Environment(CDE)をもじって命名したともされる。なお、収録されていたヒント(KTip)の一つに、「Linuxの頭文字"L"の前のアルファベットだ」とする記述が見受けられたが、この説は正しくない [2] 。
2009年11月24日にコミュニティが関与している技術の拡大から名称変更し、「KDE」を正式名称として使用することに決定した[3][4]。
KDE4について [編集]
2008年からリリースされている現行のバージョンで、すでに安定版(4.1.x以降)がリリースされている。最大の変更はこれまで別種のアプリケーションとして提供されていたルートウィンドウ(KDesktop)、パネル(Kicker)、ウィジェットエンジン(SuperKaramba)をPlasmaに統合したこと。これによって操作感が刷新されたほか、古いウィンドウマネージャとの互換性を高めた。ファイルマネージャには、KDE4よりKonquerorに替わりDolphinが採用された(Konquerorも利用できる)。そのほか、ハードウェアとの関係が強化され、マルチメディアフレームワークのPhononにより洗練されたマルチメディア環境が整えられた。
KDEアプリケーション [編集]
ここでは、KDEの一部として機能している各種アプリケーションの概要について述べる。
ウィンドウマネージャー [編集]
KWinが標準のウィンドウマネージャーとして利用されており、3Dデスクトップなどのデスクトップ効果が利用できるほか、動作やテーマなどのさまざまなカスタマイズを行うことができる。ルック・アンド・フィールは、KDE標準、CDE風、Windows風、BeOS風など、導入時点から複数のテーマを利用できるほか、インターネット上にも多数公開されている。 KDE4では、標準で使用するウィンドウマネージャーを選択することもでき、CompizやMetacityなども利用することができる。 また、KDE4ではPlasmaにより柔軟なデスクトップの管理、さまざまなウィジットの利用なども可能になっており、壁紙についても、仮想デスクトップ毎に変更することや、アプリケーションの出力を表示することができるようになっている。
ファイルマネージャー [編集]
KDE3ではKonqueror、KDE4ではDolphinがその役割を担う。いずれもタブ機能、ファイルのサムネイル表示、充実したコンテキストメニューなど多くの機能を備える。 KDE4では標準で使用するファイルマネージャーを選択することができ、DolphinやKonquerorだけでなくさまざまなファイルマネージャーをKDEで利用することができる。
ターミナルエミュレーター [編集]
Konsoleという端末エミュレーターが標準で用意されている。プロファイルによる設定の管理、背景色、文字色等の細かな設定等の機能を備える。 また、Konsoleはタブ機能も備えており、複数のウィンドウを開く必要無しにいくつかの操作を同時に行うことができる。
テキストエディター [編集]
Konquerorなどに組み込まれて使用されるエディター、KEdit、簡単なテキストの編集に向いているとされるKWrite、さらに多くの機能を備えるKateなどがある。 KWrite、Kateには検索や置き換え、その他基本的なエディターの機能が備わっている。
イメージビューアー [編集]
Gwenviewが標準的なイメージビューアーとして用意されている。Gwenviewは、イメージのスライドショー機能、簡単なエディット機能、簡易的なファイルマネージャーの機能をもつほか、プラグインによるさまざまな機能の拡張などにも対応している。
メディアプレーヤー [編集]
音楽のコレクション管理、再生のためのAmarokや、動画を再生することも可能なKaffeine、Dragon Playerなどが用意されている。 KDE4向けのAmarokは、Plasmaのようなウィジットの機能なども搭載しており、Last.fmやShoutcastなどの各種インターネットサービスなども、簡単に利用できるようになっている。
Webブラウザ [編集]
ファイルの管理機能も備えるKonquerorが、KDE向けのウェブブラウザとして用意されている。レンダリングエンジンにはKHTMLを利用しており、Mozilla向けのプラグインなども、別途利用することができる。そのほか、フォントや履歴、クッキーなどに関するさまざまな設定を行うことができる。
メーラー、PIM [編集]
メーラーとしてはKMailが用意されており、その他予定管理用のソフトウェアやアドレスブックなども含んだPIM、Kontactも用意されている。 KMailは、検索や振り分け等の機能など数多くの機能を備え、Kontactを利用することによって、予定やアドレスなどの数多くの個人情報をも管理することができる。 その他、インスタントメッセージングをするためのKopeteも用意されており、MSN(Windows Live)やYahooなど、様々なアカウントでメッセージングを行うことができる。
オフィス作業向け [編集]
ワードプロセッサーのKWord、スプレッドシートのKSpreadなどが、KOfficeとして用意されており、さまざまなオフィス作業を行うことができる。
開発者向け [編集]
KDevelopが用意されており、KDEアプリケーションやQtアプリケーションを開発する統合開発環境として利用できる。
その他にもさまざまなKDE用アプリケーションがあり、様々な操作をKDE環境上で行うことができるようになっている。
また、Konquerorなど、KDEアプリケーションの一部はWindows[5]やMac OS Xにも移植されている[6]。
開発体制 [編集]
他の多くのフリー/オープンソフトウェアと同じく、ボランティアによる開発を中心としており、その他にもノベルや、Qtソフトウェア、Mandrivaなどの企業も開発に参加している。
開発の本拠地はドイツに置かれている。
リリースについて [編集]
KDEのリリースには、大きく分けてプラットフォームリリースとスタンダードリリースがある。
- スタンダードリリースはメジャーリリース (x.1, x.2, x.3 など)とメンテナンスリリース (x.1.1, x.1.2, X.1.3 など)に分けられる。メジャーリリースは新機能を含み、メンテナンスリリースはバグフィックスが中心となる。
沿革とバージョン、スクリーンショット [編集]
- 1996年10月14日 - マティアス・エトリッヒが KDEプロジェクトを開始[7]
KDE 1 [編集]
KDE 2 [編集]
- 2000年10月23日 - KDE 2.0リリース - DCOP、KIO、KHTML。Konquerorがウェブブラウザとして、KOfficeがオフィススイートとして含まれる。
- 2001年2月26日 - KDE 2.1リリース - メディアプレーヤのNoautanを含む。KDevelop。
- 2001年8月15日 - KDE 2.2リリース - 動作速度の改良。IMAP、iCalendarに対応。
KDE 3 [編集]
- 2002年4月3日 - KDE 3.0リリース - 新しい印刷フレームワークの採用。
- 2003年1月28日 - KDE 3.1リリース - 新しいテーマの採用。Konquerorでのタブブラウジング対応。
- 2004年2月3日 - KDE 3.2リリース - freedesktop.orgへのさらなる対応。Kopete、Kontactなどさまざまな新しいソフトウェアの追加。
- 2004年8月19日 - KDE 3.3リリース - Kontactの改良。インスタントメッセージングへのさらなる対応。
- 2005年3月16日 - KDE 3.4リリース - アクセシビリティ面での改良。Dbus/Halのサポート。
- 2005年11月29日 - KDE 3.5リリース - SuperKarambaウィジットエンジン。Webカメラのサポート。KHTMLの改良。
KDE 4 [編集]
| Color | Meaning |
|---|---|
| Red | 過去のリリース |
| Green | 現在のリリース |
| Blue | 将来のリリース |
| バージョン | リリース日 | おもな新機能と変更点 |
|---|---|---|
| 4.0 | 2008年1月11日[8] | Qt4ベースに移行 新テーマ(Oxygen)、Plasma、Phonon、Solid、Akonadiなどの新しいコアテクノロジ Dolphin、Okularなどによる一部アプリケーションの置き換え |
| 4.1 | 2008年7月29日[9] | Dragon Player、KDE PIMモジュールなどの新アプリケーション いくつかのアプリケーションが、Microsoft WindowsやOS Xに対応 |
| 4.2 | 2009年1月27日[10] | KRunnerなどPlasmaの改良 電源管理機能の追加 プリンター設定システムの改善 |
| 4.3 | 2009年8月4日[11] | PolicyKitへのフロントエンドの提供 多数のPlasmaウィジットの追加 ソーシャルネットワークのサポート強化 |
| 4.4 | 2010年2月9日[12] | KDE PIMの改善 Plasmaのネットブック向けインターフェイスの提供 |
| 4.5 | 2010年8月10日[13] | KonquerorのWebkitへの対応 アプリキャッシュ機能の搭載 |
| 4.6 | 2011年1月26日[14] | |
| 4.7 | 2011年7月27日[15] | |
| 4.8 | 2012年1月25日[16] | Dolphin と Gwenview のレンダリングを改善し、表示を高速化。 全体的なパフォーマンスの改善と安定性の向上。 電源管理設定の充実 |
| 4.9 | 2012年8月1日[17] | Dolphin に新機能を多数追加。 全体的なパフォーマンスの改善と安定性の向上。 |
| 4.10 | 2013年2月6日[18] | デザインや操作の一貫性や安定性が向上。 KWin にGet Hot New Stuff(GHNS)アプローチを統合。 |
| 4.11 | - |
脚注 [編集]
- ^ KDE Ships Second Release Candidate of Applications, Platform and Plasma Workspaces 4.10
- ^ “Bug#26414: incorect tip KDE acronym” (英語). 2008年12月23日閲覧。
- ^ 末岡洋子; OSDN Corporation (2009年11月26日). “KDEが名称変更、「K Desktop Environment」から「KDE」に”. SourceForge.JP Magazine. 2009年12月24日閲覧。
- ^ Stuart Jarvis (2009年11月24日). “Repositioning the KDE Brand” (英語). KDE.org. 2009年12月24日閲覧。
- ^ Projects/KDE on Windows/Installation
- ^ KDE on Mac OS X
- ^ KDE開発の発表
- ^ “KDE 4.0 Released” (英語). www.kde.org (2008年1月11日). 2009年12月24日閲覧。
- ^ “KDE 4.1 Release Announcement” (英語). www.kde.org (2008年7月29日). 2009年12月24日閲覧。
- ^ “KDE 4.2.0 Release Announcement” (英語). www.kde.org (2009年1月27日). 2009年12月24日閲覧。
- ^ “KDE 4.3.0 Caizen Release Announcement” (英語). www.kde.org (2009年8月4日). 2009年12月24日閲覧。
- ^ “KDE SC 4.4.0 Caikaku Release Announcement” (英語). www.kde.org (2010年2月9日). 2010年2月14日閲覧。
- ^ “http://www.kde.org/announcements/4.5/” (英語). www.kde.org. 2011年3月19日閲覧。
- ^ “KDE Puts You In Control with New Workspaces, Applications and Platform” (英語). www.kde.org. 2011年3月19日閲覧。
- ^ “New KDE Applications, Workspaces and Development Platform Releases Bring New Features, Improve Stability” (英語). www.kde.org. 2011年10月13日閲覧。
- ^ “KDE Plasma Workspaces, Applications and Platform 4.8 Improve User Experience” (英語). www.kde.org. 2012年2月4日閲覧。
- ^ “KDE Release 4.9 – in memory of Claire Lotion” (英語). www.kde.org. 2013年2月25日閲覧。
- ^ “KDE Software Compilation 4.10” (英語). www.kde.org. 2013年2月25日閲覧。
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
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