KDE

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

K Desktop Environment

DolphinKonqueror が動作している KDE 4.2 のスクリーンショット
開発元 The KDE Team
最新版 4.2.4 / 2009年6月3日
対応OS クロスプラットフォーム
種別 デスクトップ環境
ライセンス GNU General Public Licenseほか
公式サイト http://www.kde.org
  

KDE (K Desktop Environment) は、X Window System上などで動作するデスクトップ環境である。この分野ではGNOMEと双璧をなす存在で、SlackwareSUSEKNOPPIXKubuntuTurbolinuxなどのLinuxディストリビューションの他、PC-BSDDesktopBSDといったFreeBSDディストリビューションが標準で採用している。

GPLなどライセンスで提供されていて、フリーソフトウェアである。

目次

[編集] 沿革

KDEプロジェクト・マスコットであるKonqi

[編集] 概要

GUIツールキットにはQtを採用している。

KDEのKはとくに意味はない。創始者が発足時に"Kool Desktop Environment"と称していたが、"K"は特別意味を持たせないことがすぐに決められた。デスクトップ環境Common Desktop Environment(CDE)をもじって命名したともされる。

なお、収録されていたヒント(KTip)の一つに、「Linuxの頭文字"L"の前のアルファベットだ」とする記述が見受けられたが、この説は正しくない[2]

インタフェースは、明らかにMicrosoft Windowsからの影響が見られる。デフォルトで画面下部に配置されるパネルには、タスクバー、アプリケーションランチャ、システムトレイ、ページャ(仮想デスクトップ)などを備える。freedesktop.orgを通じて、他のデスクトップ環境との操作体系の互換性も確保されている。

ウィンドウマネージャにはKWinを採用し、ルック・アンド・フィールは、KDE標準、Windows風、BeOS風など、導入時点から複数のテーマを利用できるほか、インターネット上にも多数公開されている。壁紙は、仮想デスクトップ毎に変更することや、アプリケーションの出力を表示することもできる。

KDE4からはファイルマネージャとしてDolphinを標準で採用している。Dolphinの採用以前にファイルマネージャとしても使用されていた、ウェブブラウザのKonquerorは、KDEチームが独自に開発したレンダリングエンジンであるKHTMLを搭載する。

環境設定はKControlから管理できる。このアプリケーションでは、KDEの環境だけではなく、KDMというログインアプリケーションや、ハードウェアへの設定変更もできるようになっている。

その他、オフィススイート(KOffice)やメールソフト(KMail)、テキストエディタ(KEditKWriteKate)などの多くのアプリケーションを含む。

KDE4が現行のバージョンで、すでに安定版(4.1.x)がリリースされている。最大の変更はこれまで別種のアプリケーションとして提供されていたルートウィンドウ(KDesktop)、パネル(Kicker)、ウィジェットエンジン(SuperKaramba)をPlasmaに統合したこと。これによって操作感が刷新されたほか、古いウィンドウマネージャとの互換性を高めた。ファイルマネージャには、KDE4よりKonquerorに替わりDolphinが採用された(Konquerorも利用できる)。そのほか、ハードウェアとの関係が強化され、洗練されたマルチメディア環境が整えられた。

Konquerorなど、KDEアプリケーションの一部はKDE Windows ProjectによってWindows向けに移植されている[3]Mac OS Xにも移植されている[4]

[編集] KDEアプリケーション

Konqueror
ウェブブラウザ兼ファイル管理ソフトウェア。機能的にはWindowsExplorerInternet Explorerを模倣した性格を持つものだが、タブ機能、多彩なコンテキストメニュー(ファイルのコピー、移動などがコンテキストメニューから行える)、画像データやテキストデータのプレビューなど、独自の機能を多数備える。ウェブブラウズの機能には、KHTML及びKJSが搭載されている。
KEdit
KDEのテキスト編集部分を担うSDIアプリケーション。普段は、KonquerorのプレビューやKDevelopのテキスト編集に利用されており、単体のアプリケーションとしては、KWriteKateなどが使われる。KEditにはテキスト編集に利用する最低限の機能しか持たない。より高機能なテキスト編集用にはKWriteKateが用意されている。
KDevelop
KDEアプリケーション及びQt用アプリケーションを作成するための統合開発環境。これと、デザイナを組み合わせることによって、GUIアプリケーションの開発が容易に行える。基本的にはC/C++の開発環境ではあるが、他にもPerlRubyといったスクリプティング言語の開発にも利用できる。
Umbrello
UMLドローイングツール。クラス図を基にしてC++、JavaPHPソースコードを自動的に生成できる。以下のダイアグラムの作成が可能。クラス図シーケンス図コラボレーション図ユースケース図ステートチャートアクティビティ図
Kontact
MS-OfficeのOutlookに似たPIM。メール管理部分にKMailを採用。アドレス管理、TODOリスト管理、カレンダー、RSSビューワなどの多くの機能を備えている。
KMail
電子メールクライアント。ネットワーク上のメールの他、Unixらしく、Maildirの読み書きもできる。また、学習機能付きのアンチスパム機能も備える。
Kopete
インスタントメッセンジャー
KOffice
「Kword」(ワープロ)、「Kspread」(表計算)、「Kchart」(グラフ作成ツール)、「Kpresenter」(プレゼンテーション)、「Kivio」(図形作成ソフト)、「Kfomula」(数式作成ソフト)、「Krita」(画像作成ソフト)、などからなるオフィススイート。各ソフトウェアを個別に利用できるが、「Kofice ワークスペース」という統一されたインタフェースから、それらのアプリケーションを一括して利用できる。
KMPlayer
音楽、画像、動画などを一括して利用できる統合メディアプレイヤー。MPlayerをベースとしたアプリケーションで、MPlayerで利用できるコーデックを使って、様々なデータを再生できる。
Amarok
音楽管理ソフト。ローカルディスク内のMP3Ogg Vorbisなどの音楽データをタグを読み取って統一的に利用できる。また、last.fmへの接続インタフェースも備えており、これにより、再生した楽曲の情報をネットワーク上に送ることができる。
KBabel
gettextのpoファイルを編集するためのソフト。ソフトウェアを開発する際は、これを使って様々な言語のためのインタフェースを作成できる。
Plasma
デスクトップとパネルウィジェットエンジン
Phonon
マルチメディアフレームワーク
Solid
デバイス統合フレームワーク
Sonnet
スペルチェッカー
ThreadWeaver
より効果的にマルチプロセッサーシステムを活用するためのライブラリ

他にも、様々なアプリケーションがKDEアプリケーションとして開発されているが、KDEを採用するプロジェクトによって採用するアプリケーションはまちまちである。従って、上記にあがっているアプリケーションや、KDEプロジェクトのページからたどれるアプリケーションでも、利用するには自分で手を入れなければならない場合もある。

[編集] 旧KDEアプリケーション

[編集] KDE4のスクリーンショット

[編集] 脚注

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ