Samba

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Samba
Samba Logo.png
開発元 The Samba Team
初版 1992年(21年前) (1992
最新版 4.1.8 / 2014年6月3日(4か月前) (2014-06-03
対応OS クロスプラットホーム
種別 リモートアクセス
ライセンス GPL v3
公式サイト http://www.samba.org/
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Samba (サンバ) は、マイクロソフトWindowsネットワークを実装したフリーソフトウェアLinuxSolarisBSDMac OS XなどのUnix系OS を用いて、Windowsファイルサーバプリントサービス、ドメインコントローラ機能、ドメイン参加機能を提供する。

1992年アンドリュー・トリジェルによって最初のバージョンが開発され、後にGPL v2にて公開された。 3.2系からはGPL v3へ移行した。

特長[編集]

Sambaは12のサービスと12の通信プロトコルの実装で、CIFSNetBIOS over TCP/IP (NetBT)、SMB/CIFS、DCE/RPCのほか、MSRPC、NetBIOS ネームサーバ (NBNS) として知られる WINS サーバ、NT ドメインログオンを含めた NT ドメインプロトコルスイート、セキュアアカウントマネージャ (SAM) データベース、ローカルセキュリティ認証 (LSA) サービス、NT プリントサービス (SPOOLSS)、そしてバージョン3では(ケルベロス認証LDAP に対応した) Active Directory へのドメイン参加機能が含まれている(AD参加機能によってUNIX/Linux上でのユーザ管理が不要になる)。

大雑把には、UNIX機をクライアントあるいは共有ファイルサーバとしてWindowsネットワークへ参加させる機能の他、Windows NT 4.0サーバの機能と、バージョン3では一部Windows 2000 / 2003サーバの機能を持つ(例えば、VSS:ボリュームシャドウコピー機能など)。本家のWindows Serverと異なり、本体価格やサーバに接続するクライアント分のライセンス[1]コストなどが一切不要であることや、アクセス権の指定など一部機能は本家を上回る部分もあるため、官公庁、大学、大企業を中心にSambaを導入する例も増えている。また、Mac OS X v10.6.8まではSambaの機能によって、Windowsネットワーク環境でのファイル共有やドメイン参加を実現していた[2]が、OS X Lionからは取り去られて独自実装のsmbdに置き換えられている[3]

名前の由来[編集]

Sambaという名前は、Windowsで使用されているネットワークファイルシステム「SMB (Server Message Block)」に、2 つの母音を入れて作られている。Sambaはもともと「smbserver」と呼ばれていたが、SMBserver の商標をもつSyntax[4]から登録商標であるとの通告があったため、名前が変更された。

主な機能[編集]

ファイルサーバ[編集]

共有フォルダと呼ばれるサーバ側の空間に、ファイルを格納する機能。NAS としての機能を果たす。

アクセス権を設定できるため、特定のユーザに同じファイルを提供するといった用途が実現できる。 ACLをサポートする環境なら、ユーザやグループ毎に細かくアクセス権を指定することも可能。 Windowsサーバと比べて、「$」で終わる共有名でなくても隠し共有にできる利点がある。(隠し共有…共有名の検索やリストアップを行っても画面に現れないが、正しい名前を指定すればアクセスできる共有フォルダ)

プリントサーバ[編集]

Windowsクライアント向けのプリントサーバ機能。

共有プリンターの提供やプリンタドライバの配布を行う。

Windowsドメインコントローラ[編集]

Windows NT 4.0サーバで提供される機能で、NT ドメインと呼ばれるネットワーク領域内で、ユーザやクライアントコンピュータの管理を行う機能。Samba 2.2から提供された。

ユーザアカウントやコンピュータアカウント、アクセス権などの情報を中央集権的に管理し、ユーザ認証やシングルサインオンなどのサービスを提供する。

プライマリドメインコントローラ (PDC) 
ユーザアカウントやコンピュータアカウントなどの、データの原本を持つコンピュータ。
バックアップドメインコントローラ (BDC) 
PDCのデータのコピーを持つコンピュータ。
ドメインメンバ 
PDC の認証を受けたコンピュータや、そのコンピュータを利用するユーザ。

ドメインメンバ(利用者側)からは、PDCとBDCは同じ機能を提供しているように見える。 BDCはバックアップの機能を提供しているため、ドメイン内に存在しなくても構わない。同じドメイン内にPDCとBDCが両方存在している場合、ドメインメンバは原則としてBDCにサービスの提供を依頼する。

Samba はPDC / BDCの機能を提供することができ、NT ドメイン内にメンバとして参加することもできる。ただし、WindowsサーバとSambaではアカウント情報の同期の取り方が異なるため、同じドメイン内でWindowsサーバのPDCとSambaのBDCを運用すること、或いはその逆はできない。(なおバージョン3からユーザやグループなどの属性を保持したまま、NT 4.0ドメインからSambaドメインへの移行がサポートされた。)

Active Directory ドメインメンバ[編集]

Windows 2000サーバ以降から提供されるActive Directoryドメインへのドメインメンバとしての参加機能。Samba 3から提供された。

Active Directoryは前述のNT ドメインに代わるもので、既存のネットワーク技術を応用して構成されている。ユーザアカウントなどの管理情報をLDAPディレクトリサービスに格納し、認証機構にケルベロス名前解決DNS、管理情報の配布やコピーにTCP/IPのみを使用する。

Active Directory ドメインコントローラー[編集]

2012年12月にリリースされたSamba 4よりActive Directoryドメインのドメインコントローラー機能がサポートされている。

smbclient[編集]

UNIX側からWindowsSambaの共有フォルダに接続するためのクライアントソフトウェア

標準的なコマンドラインプログラムFTPのような操作で、共有フォルダに接続し、ファイルを操作することができる。

libnss_wins[編集]

Name Service SwitchへWINSサーバーと137/udpのブロードキャストを使ったホスト名解決を行うライブラリの提供。

脚注[編集]

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  1. ^ Client Access Licenseのことである
  2. ^ OS X 10.5における設定(アップル)
  3. ^ Sambaを取り去ったOS X Lion、その影響は……
  4. ^ TotalNET Advanced Server という製品などを販売している。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]