openSUSE

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openSUSE
OpenSUSE 13.1 Desktop.png
openSUSE 13.1 と KDE 4.11.2
開発元企業 / 開発者 Novell, openSUSE project
OSの系統 Linux
開発状況 開発中
ソースモデル オープンソース
初リリース 1994年03月 (1994-03)
最新安定版リリース 13.1 / 2013年11月19日(9か月前) (2013-11-19
アップデート方式 ZYpper, (YaST)
パッケージ管理 RPM
対応プラットフォーム x86 (i586), x64
カーネル種別 モノリシックカーネル
既定のユーザインタフェース KDE, GNOME
ライセンス GNU GPL ほか
ウェブサイト novell.com
openSUSE.org

openSUSE(オープン・スーゼ、国際音声記号 /ˌoʊpənˈsuːzə/)は、ノベルがスポンサーを務め、コミュニティが開発するLinuxディストリビューションである。

元々はSUSEが開発するSUSE Linuxであったが、2003年のノベルによるSUSE買収後、ノベルは100%オープンソースを目指すディストリビューションとして、開発体制をopenSUSEプロジェクトによるコミュニティベースに移行し、SUSE Linuxから現名称に変更した。

現在の最新版は、2013年11月19日リリースのopenSUSE 13.1。 また、openSUSEにはFactoryと呼ばれるプロジェクトがあり、最新のソフト等を積極的に取り込んでいて、これがリリース版のベースになっている。

概要[編集]

openSUSEは汎用のLinuxディストリビューションであり、ウェブページの閲覧、マルチメディアの再生、オフィスソフトの利用などに代表されるGUIを利用したデスクトップ用途や、CUIを中心として用いるサーバ運用などさまざまな方法で利用することができる。以前はSuSEが日本に進出していなかったため日本ではあまり普及していないが、Version 9.1から日本語版もリリースされており、日本語の表示や入力などが可能になっている。

openSUSEプロジェクトはポータルサイトコミュニティのために用意しており、コミュニティはopenSUSEの利用に関する文章を提供し、アートワークのデザイン、メーリングリストやIRCによる議論などを行い、openSUSE Build Serviceを通じて提供されるコードを元にopenSUSEの開発を行っている。

なお、Geeko(ギーコ)と呼ばれるカメレオンがこの製品のマスコットである。geek(コンピュータおたく) とgecko(ヤモリ)をかけた名称で、一般公募で決定した。

特徴[編集]

デスクトップ環境が利用可能で、かつてはKDEが標準であったが、現在ではKDE、GNOMEXfceから選択できるようになっている。それに加えて、Compizを利用した3Dデスクトップの対応も含まれていて、3D対応のドライバを利用しているシステムで利用ができる。また、デスクトップ環境だけではなく、Window MakerBlackboxTwmなどのウィンドウマネージャも利用できる。

一般的なデスクトップ用途向けのソフトウェアでは、ウェブブラウジング用のソフトとしてFirefox、マルチメディア再生用のソフトとして、GNOME環境ではBanshee、KDE環境ではAmarokKaffeineが標準で用意されている。オフィス用途向けには、LibreOfficeオフィススイートが用意されており、一般的な形式の文章やスプレッドシートなどの編集ができる。設定ツールとしては、YaST、YaST2を搭載しており、ソフトウェア管理のインターフェイスを提供し、ネットワークやユーザー、セキュリティなどに関するさまざまな設定も行うことができる。

その他、IMクライアントやメールなどの個人情報の管理を行うPIMソフトウェア、画像管理用のソフトウェアなどさまざまなソフトウェアを標準で含んでおり、Sambaを利用してWindowsネットワークに参加することもできる。また、RPM形式のスタイルによるソフトウェア管理も行うことができ、追加でさらに多くのソフトウェアを利用することができる。その他、openSUSE Build Serviceを提供しており、さまざまなソフトウェアパッケージを作成し、利用することができる環境を提供していて、openSUSEでは、KDEなどのソフトウェアの最新版をリリース版で利用することが可能になっている。

また、仮想エンジンXenKVMとの相性が良いことが挙げられ、XglAppArmor英語版等の開発でも知られている。

歴史[編集]

1995年12月に発売された初期のS.u.S.E. Linux(当時の表記)。マスコットのカメレオンのデザインが現在と少し違う

openSUSEの端緒は、Linuxインターネットからダウンロードするためにおよそ50枚のフロッピーディスクが必要だった(しかし潜在的なユーザーはごく僅かだった)1990年代頃に見ることが出来る。当時のS.u.S.E. GmbH (Gesellschaft für Software- und System-Entwicklung) はLinuxのディスケットを1つのパッケージにまとめて販売していた。また、その頃までにパトリック・フォルカーディング (Patrick Volkerding) により開発されたSlackwareディストリビューションがリリースされており、これはSuSE GmbHがドイツ語に大幅にローカライズしたインストールプロセスによってドイツ語圏において多大な人気を得ていた。それに加え、Slackware独自のインストールツールがSuSE GmbHによって開発されたYaSTによって置き換えられていた。1994年4月からSuSE Linuxパッケージのバージョン1.0はディスケットでなく(最終的には70枚を越えていた)、CDにて配布されることとなった。

1996年3月に、SuSE GmbHはSlackwareから独立した彼ら独自のディストリビューションをS.u.S.E. Linux バージョン4.2として公開するに至った。バージョン番号に関して多くの議論がなされ、バージョン1.1は受け入れられず、最終的にはダグラス・アダムズの小説銀河ヒッチハイク・ガイドに登場する「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」に対して答えられた42を採用することとなった。3枚のCDで構成された最初のディストリビューションには「Live-Filesystem」が含まれていた。

SuSE Linuxの販売数はバージョン4.2以降好調な伸びを見せた。当時既にLinux市場は成長段階に入っており、バージョン5以降、標準のSuSE Linuxディストリビューションをベースとして、ビジネス向けにより長いリリースサイクルとサポートを行うLinuxを供給するようSuSE GmbHに対しても要求が行われていた。しかし、このコンセプトが実現するまでは、長期リリース・アップデートサイクルと共にサポート、トレーニングサービスを受けることが出来るSuse Linux Enterprise Server2000年10月31日にリリースされるまで待たなくてはならなかった。

サポートの多様化と並んで、SuSE Linuxはバージョン6.1から(それまではインテル 80386のみだったが)DECによるAlphaを、バージョン6.3からPowerPCをサポートするプラットフォームに加えた。それら2つのディストリビューションによってSuSE Linuxディストリビューションは成長を続けることとなったが、使用が一般的に広まることは無かった。その後にはAMDAthlon 64、インテルのItaniumIBM S390 (Z-Series) についても対応が行われた。

バージョン7.0から9.1まで、一般ユーザにはプログラム環境が限定された(それゆえ安価な)Personal Version とサーバ・開発ソフトウェアが付属するProfessional Versionという、2つのバージョンのSuSE Linuxが用意されていた。また、学生向けにCampus Version(中身はProfessional Versionと同じ)が割引価格で販売されていた。同様に、管理ハンドブックが含まれていないアップデートパッケージがProfessional Versionに対して用意されていた。

SuSE 9.1からノベルによって販売されることとなる。変更点には、FTPサーバを通じたインストールに加え2004年6月からは基本的なインストール環境が含まれているCDがインターネットからダウンロード出来るようになったことがある。CDに含まれているパッケージはFTPからはインストールすることは出来なかった。また、Professional Versionについて64ビット環境(AMD64IA-64)向けのソフトウェアが収録されているDVDが店頭に並べられていた(SuSE 9.0の32ビット環境とは別に販売されていた)。また、SuSE Linux 9.1ではインストール・設定ツールであるYaSTGPLにおいて公開された。Novellによって導入された改変には、バージョン9.2以降取り入れられている、KDEもしくはGNOMEデスクトップで利用可能な独自のLive CDが重要な位置を占めている。またSuSE 9.2より初めてISOイメージで構成されたディストリビューションがダウンロード可能になった。バージョン9.3において、Campus Versionとアップデートパッケージは打ち切られ、バージョン10.0以降は1つのバージョンにまとめられている。

また、バージョン10.2で、SUSE Linuxの名称はopenSUSEに公式で変更になった。その後は、openSUSEとして開発が継続され、各バージョンのリリースを行っている。

インストール[編集]

それぞれのインストールメディアでは、基本的に、x86向け、x64向けがそれぞれ公開されており、インストールするマシンのアーキテクチャにあったメディアを利用する。

Live CD[編集]

CD1枚に収まるイメージファイルによって提供される、CDから起動してデスクトップ環境を利用できるLive CDのバージョン(KDEとGNOMEによるものがそれぞれ用意されている)。基本的なデスクトップ環境をインストールすることができる。

DVD[編集]

DVD向けのイメージファイルによって提供される、デスクトップ環境をはじめとした多数のパッケージを含むバージョン。 デスクトップ環境を利用する際には、GNOME、KDE、Xfceのいずれかを選択してインストールすることができる。

そのほか、FTPHTTPを利用してインストールできるイメージなどが公開されており、利用できる。

バージョン[編集]

SUSE(S.u.S.E.) Linux[編集]

全てのリリースは、現在サポートされていない。

  • 1.0 - 1994年4月
  • 1.0.9 - 1994年7月
  • 11/94 - 1994年11月
  • 4/95 - 1995年4月
  • 8/95 - 1995年8月
  • 11/95 - 1995年11月
  • 4.2 - 1996年5月
  • 4.3 - 1996年9月
  • 4.4 - 1997年5月
  • 4.4.1 - 1997年2月
  • 5.0 - 1997年6月
  • 5.1 - 1997年11月
  • 5.2 - 1998年3月23日
  • 5.3 - 1998年9月10日
  • 6.0 - 1998年12月21日
  • 6.1 - 1999年4月7日
  • 6.2 - 1999年8月12日
  • 6.3 - 1999年11月25日
  • 6.4 - 2000年3月27日
  • 7.0 - 2000年9月27日
  • 7.1 - 2001年1月24日
  • 7.2 - 2001年6月15日
  • 7.3 - 2001年10月13日
  • 8.0 - 2002年4月22日
  • 8.1 - 2002年9月30日
  • 8.2 - 2003年4月7日
  • 9.0 - 2003年10月15日
  • 9.1 - 2004年4月23日
  • 9.2 - 2004年10月25日
  • 9.3 - 2005年4月16日
  • 10.0 - 2005年10月6日
  • 10.1 - 2006年5月11日

openSUSE[編集]

プロジェクトは、8ヶ月置きのリリースを目標にしており、2年間を基本とするサポートが行われる。

Color Meaning
Red 過去のリリース (サポート終了)
Yellow 過去のリリース (サポート中)
Green 現在のリリース
Blue 将来のリリース
バージョン リリース日 サポート期限 おもな新機能と変更点 主なソフトウェア
のバージョン、備考
10.2 2006年12月7日 2008年11月30日 デフォルトファイルシステムがext3に変更
電源管理の改善
KDE 3.5.5
GNOME 2.16
Xfce 4.2.3
X.Org 7.2
Linuxカーネル 2.6.18.2
10.3 2007年10月4日 2009年10月31日 1-Click-Install
新パッケージマネジャーの採用
Fluendoによるmp3のサポート
KDE 3.5.7
GNOME 2.20
Xfce 4.4.1
X.Org 7.2
Linuxカーネル 2.6.22.5
11.0 2008年6月19日 2010年7月26日 パッケージマネジメントシステムの改良
KDE4の採用
新インストーラの採用
KDE 4.0.4
GNOME 2.22
Xfce 4.4.2
X.Org 7.3
Linuxカーネル 2.6.25.5
11.1 2008年12月18日 2011年1月14日 Yastの改良 KDE 4.1.3
GNOME 2.24.1
Xfce 4.4.3
X.Org 7.4
Linuxカーネル 2.6.27.7
11.2 2009年11月12日 2011年5月12日 デフォルトファイルシステムがext4に変更
ソーシャルネットワークのサポート強化
KDE 4.3.1
GNOME 2.28
Xfce 4.6.1
X.Org 7.4
Linuxカーネル 2.6.31.5
11.3 2010年7月15日[1] 2012年1月20日 ネットブック対応の強化
スマートフォン連携の強化
Btrfs ファイルシステム対応
オンラインのバックアップとファイル共有
LXDE 提供
パッケージ管理システム Zypper の強化
KDE SC 4.4.4
GNOME 2.30.1
Xfce 4.6.1
X.Org 7.5
Linuxカーネル 2.6.34
11.4 2011年3月10日[2] 2012年11月5日 パッケージ管理システム Zypper の強化
ブートシステムの改良
LibreOfficeの採用
ローリングリリースレポジトリの採用
KDE Plasma 4.6
GNOME 2.32
Xfce 4.8
X.Org 7.6
Linuxカーネル 2.6.37
12.1 2011年11月16日[3] 2013年5月15日 systemdの採用
snapperによるロールバックに対応
Apperの採用
カラーマネージメントに対応
日本語入力にibusを採用
owncloudの採用
KDE Plasma 4.7.2
GNOME 3.2.1
Xfce 4.8.3
X.Org 7.6
Linuxカーネル 3.1.0
12.2 2012年9月5日 2014年1月15日 KDE Plasma 4.8.4
GNOME 3.4
Xfce 4.10
X.Org
Linuxカーネル 3.4
12.3 2013年3月13日 2014年9月15日 systemdへの完全統合
UEFIセキュアブートのサポート
新たなデスクトップテーマの採用
PulseAudio 3、新たなPackageKitの導入
日本語入力にMozcを採用
MySQLをMariaDBに置き換え
KDE Plasma 4.10
GNOME 3.6
Xfce 4.10
X.Org
Linuxカーネル 3.7
13.1 2013年11月19日 2016年11月 長期サポート対象バージョン(Evergreen)
OpenStack Havana対応
64ビットARM(AArch64)サポート
KDE Plasma 4.11
GNOME 3.10
Xfce 4.10
X.Org
Linuxカーネル 3.11
13.2 2014年11月 -

必要環境[編集]

openSUSE 11.2は、32ビットのi586互換機、64ビットのx64機で動作する[4]。 以下に、openSUSEの基本的な機能を利用する際に最低限推奨される条件を示す。

関連項目[編集]

上記2つのディストリビューションは、コミュニティによる開発、汎用性の面などから比較されることが多い。

外部リンク[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Bryen Yunashko (2010年7月15日). “openSUSE 11.3 is here!” (英語). news.opensuse.org. 2010年7月17日閲覧。
  2. ^ News Team (2011年3月10日). “openSUSE 11.4 – A New Hallmark For The openSUSE Project” (英語). news.opensuse.org. 2011年3月11日閲覧。
  3. ^ Jos Poortvliet (2011年11月16日). “openSUSE 12.1: All Green!”. news.opensuse.org. 2011年11月24日閲覧。
  4. ^ PowerPCへの対応は11.2以降公式リリースがなくなる (Re: [opensuse-ppc] OpenSuse11.2 on PPC 2009年11月12日 Marcus Meissner (opensuse-ppc ML))。有志によりビルトサービス と Factory でのパッケージ提供は続けられる模様。