コンテンツにスキップ

片平なぎさ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Sakobot (会話 | 投稿記録) による 2012年5月12日 (土) 13:19個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎TBS系: WP:BOTREQ#水戸黄門の各部記事関連(oldid=42371958) using AWB)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

かたひら なぎさ
片平 なぎさ
本名 片平 なぎさ
生年月日 (1959-07-12) 1959年7月12日(64歳)
出生地 日本の旗 日本東京都大田区
血液型 O型
職業 女優
ジャンル テレビドラマ映画舞台
主な作品
スチュワーデス物語
小京都ミステリーシリーズ』
山村美紗サスペンス 赤い霊柩車シリーズ
テンプレートを表示

片平 なぎさ(かたひら なぎさ、1959年7月12日 - )は、日本女優

東京都品川区出身。ホリプロ所属。堀越高等学校卒業。

来歴・人物

東京都大田区に生まれ、不動産会社経営の両親、姉の4人家族の中で育つ。高畑小1年のとき品川区に転居し、中延小へ転校。のち区立荏原第二中学校に進学。1974年に日本テレビのオーディション番組『スター誕生!』に出演し、1975年東芝から「純愛」で歌手デビュー。同年に「美しい契り」で第17回日本レコード大賞新人賞、新宿音楽祭銀賞などを受賞した。同じ事務所所属の榊原郁恵とは同学年であり同じ堀越高校時代の同級生であり親友。互いに名前で呼び合う仲。

当初は歌手として活躍したが、1975年に映画『青い山脈』で女優デビューし、3年後に本格的に女優へ転向した。1983年から1984年にかけてのヒットドラマ『スチュワーデス物語』では、当時ホリプロの後輩で主人公役だった堀ちえみをいじめる悪女役を演じて一躍評判となったが、若者世代を中心に視聴率が高く、その社会的影響度は大きく、さらに役のあまりの非情さのため、街を歩いている時や撮影中に石を投げられたこともあり苦悩した。しかし、最近は共演する若手から「(『スチュワーデス物語』を)観てました!」と声をかけられることが増え、会話の突破口になることも多い。自身も「出演して良かったと実感している」という。近年は悪役を演じることは少なく、聡明な中年の女性を演じることが多くなった。

1990年代から、日本テレビ『火曜サスペンス劇場』の『小京都ミステリー』シリーズ、フジテレビの『山村美紗サスペンス 赤い霊柩車シリーズ』、テレビ朝日土曜ワイド劇場』の『子づくり旅行』シリーズなど、2時間ドラマの主演シリーズを持つようになり、以降「2時間ドラマの女王」等の異名で知られるようになる。

1989年に『わたしは女優・貞奴恋の漫遊記』で舞台デビュー。以後、2000年まで年に一度のペースで1ヶ月の座長公演をこなしつつ、女優としてはテレビドラマを中心に活動し、映画からは遠ざかっていた。しかし、2006年に『TRICK-劇場版2-』で、1977年の『瞳の中の訪問者』以来、29年ぶりの映画出演を果たした。

長寿番組新婚さんいらっしゃい!』(ABCテレビ制作・テレビ朝日系)では、1981年11月15日から1992年5月17日までの10年半にわたって、桂三枝の4代目アシスタントを務めた。番組アシスタントとしては、2008年1月6日放送分で事務所の後輩の山瀬まみが更新するまでの最長出演であった。

エピソード

  • 映画初主演作となる『瞳の中の訪問者』の撮影中、シャワーシーンを控えた片平が共演者の志穂美悦子とともに大林宣彦監督から別室に呼び出され、「次のシーンは(片平演じる)千晶が瞳で恋をする人と初めて会う大事なシーンだ。とても綺麗に撮りたい。美しい映像にしたい。(少し沈黙の後)脱いでくれないかな?」と云われ、その後、数時間大林からの柔らかい物腰で説得されるも悩み続ける両者であったが、最初に志穂美が口を開き「なぎさちゃんが脱ぐんだったら私も脱ぐ」と発言し、片平の返答待ちとなる。片平も大林の映像や監督に対し敬意を評し、作品の撮影意図も理解していたが当時高校生であった片平には荷が重く、また芸能界に入る時の条件として「絶対に脱がない!」と父親との固い約束があったので結局その場では判断できず一晩悩んで考えた結果、断る事となった。それ以降、現在に至るまで片平が撮影で脱ぐ事はなかった。(『瞳の中の訪問者』片平なぎさのインタビューより)

主な出演

テレビドラマ

NHK

日本テレビ系

TBS系

フジテレビ

テレビ朝日

テレビ東京系

映画

舞台

  • わたしは女優・貞奴恋の漫遊記(名鉄ホール)(1989年10月)- 座長公演・川上貞奴 役
  • 雪の華(帝劇)(1990年12月)
  • 新橋芸者列伝「いきな女たち(名鉄ホール)(1991年10月)- 座長公演
  • 初姿おんな鼠小僧(名鉄ホール)(1993年1月)- 座長公演
  • 風林火山(明治座)(1993年9月)
  • 更紗夫人(名鉄ホール)(1994年3月)- 座長公演
  • たそがれ色の微笑(名鉄ホール)(1995年6月)- 座長公演
  • 旗本退屈男(飛天)(1995年11月)
  • 紅屋お乱捕物秘帖(名鉄ホール)(1996年1月)- 座長公演
  • 旗本退屈男-名残り雪-(明治座)(1996年9月)
  • 徳川の夫人たち(帝劇)(1997年1月)
  • 徳川の夫人たち(飛天)(1997年7月)
  • 女優・貞奴(福岡)(1997年10月)- 座長公演
  • 晶子曼陀羅(帝劇)(1998年1月)
  • 西鶴一代女(帝劇)(1999年11月)
  • 縁は異なもの恋なもの(名鉄ホール)(2000年9月)- 座長公演
  • ワーニャおじさん(新国立劇場)(2002年5月)

ドキュメンタリー番組

  • ベネチアが危ない!〜水の都からの緊急メッセージ〜(2011年3月6日、テレビ静岡

バラエティ

他多数

CM

音楽

シングル

  1. 純愛(1975年1月20日)
    作詞:山上路夫、作曲:三木たかし
    c/w:甘いさまよい
  2. 異性(1975年5月5日)
    作詞:山上路夫、作曲:三木たかし
    c/w:くちづけ
  3. 美しい契り(1975年8月5日)
    作詞:千家和也、作曲:三木たかし
    c/w:ひとつの事実
  4. 頬にかかる涙(1975年11月5日)
    作詞:千家和也、作曲:三木たかし
    c/w:肌寒い雨
  5. 陽だまりの恋(1976年2月5日)
    作詞:有馬三恵子、作曲:三木たかし
    c/w:さよならからはじまる
  6. ぬくもり(1976年5月5日)
    作詞:及川恒平、作曲:すぎやまこういち
    c/w:隙間風
  7. オリーブの華麗な青春(1976年8月5日)
    作詞:阿久悠、作曲:三木たかし
    c/w:渚にひとり
  8. 愛のセレナーデ (1976年11月5日)
    作詞:岩谷時子、作曲:鈴木邦彦
    c/w:恋する私
  9. 恋のかげろう(1977年2月5日)
    作詞:岩谷時子 作曲:鈴木邦彦
    c/w:なかなおり
  10. 心のひびわれ(1977年5月5日)
    作詞:さいとう大三 作曲:神保正明
    c/w:おこってますか
  11. 私のいちばん美しい時を(1977年7月20日)
    作詞:藤公之介、作曲:佐瀬寿一
    c/w:田園調布の喫茶店
  12. 二人の青春(1977年10月20日)
    作詞:東海林良、作曲:梅垣達志
    c/w:街角
  13. ウィークエンドは雨ばかり(1978年4月5日)
    作詞:喜多條忠、作曲:森田公一
    c/w:嫌われ上手
  14. 渚の出来事(1978年8月5日)
    作詞:喜多條忠、作曲:森田公一
    c/w:気がかり
  15. じょっぱり(1979年2月)
    作詞:花登筺、作曲:小川寛興
    c/w:ノナ
  16. 二人のシンフォニー(1982年)
    作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお
    c/w:風の呼吸
  17. 幸せにキッスしたら(1984年10月5日)
    作詞:荒木とよひさ、作曲:いけたけし
    c/w:あいあいI Love you
  18. ラスト・デイト(1989年)
    作詞:なかにし礼、作曲:三木たかし
    c/w:父の日娘の日 

アルバム

  • なみだ色の匂い(1975年4月5日)
    • 感傷
    • 朝の便り
    • 愛してます
    • 愛の押し花
    • 甘いさまよい
    • 純愛
    • 青い霧
    • ときめきの訪れ
    • 青い衝撃
    • あなたに捧げる子守唄
  • 美しい契り~私は今生きています(1975年)
    • 朝な夕なに
    • 薄化粧
    • ひとつの事実
    • 異性
    • 愛するひとと
    • 若草物語
    • 美しい契り
    • 指先
    • バス停にて
    • くちづけ
    • 夕なぎ
    • 離愁
  • 陽だまりの恋~ひとりぼっちの愛(1976年)
    • 陽だまりの恋
    • 涙の誓い
    • 春の木もれ陽
    • 煙草
    • たそがれたいの
    • 肌寒い雨
    • 頬にかかる涙
    • そこが好きなの
    • 桜草
    • みつめるだけの愛
    • 恋の雨あがり
    • さよならからはじまる
  • つややかな朝の光のように(1976年)
    • 幼い愛のおわり
    • 愛のいたみを
    • あのひと
    • なぜ こんなに
    • あかり
    • もし愛がなかったら
    • だあれもいない
    • さみしいとき
    • あたたかい手
    • 白いゆびさき
    • じっとこのまま
    • 愛が生まれたとき
  • 愛のセレナーデ(1976年)
    • 愛のセレナーデ
    • 恋の嵐
    • ひとこと
    • コップ一杯の水
    • 恋する私
    • ぬくもり
    • オリーブの華麗な青春
    • 隙間風
    • 渚にひとり
    • ちょっぴりフトめの女の子
    • あなたの靴跡
    • 忘れな草を忘れないで
  • 春のメッセージ(1977年)
    • ジャニスを聴きますか
    • 悲しい朝
    • 愛、もういちど
    • 幸せの白い鳩
    • 恋は夢の中
    • 田園調布の喫茶店
    • 私のいちばん美しい時を
    • 春のメッセージ
    • 街角
    • 迷惑ですか
    • 愛が見えるから
    • 二人の青春
  • 片平なぎさベストアルバム(1977年)
    • 純愛
    • くちづけ
    • 異性
    • 美しい契り
    • 頬にかかる涙
    • さよならからはじまる
    • 陽だまりの恋
    • ぬくもり
    • オリーブの華麗な青春
    • 愛のセレナーデ
    • 恋のかげろう
    • 心のひびわれ

著書

  • 片平なぎさ責任編集『片平なぎさの全国ゴールデンワイド旅劇場』(メディアファクトリー、1999年9月、ISBN 978-4-88991-857-1

エピソード

  • デビューのきっかけになった『スター誕生!』は、ハガキを出した同級生がいざとなると怖気づき、「勝手に欠席したら怒られる」とみんなで真剣に悩んだ結果、たまたま学芸会でミュージカルの主役をやったことがある片平が代役としてふさわしい、という流れで出場した。最終的に優勝し、父親が芸能界入りに大反対で一度は断るが、森昌子山口百恵など過去の優勝者が既に芸能界で活躍している手前、やむを得ず「3年やってみて」という説得をのんで、歌手デビューをした。
  • 歌は本人曰く「嫌い」。お客さんから「歌が下手」「衣装がおかしい」と思われているんじゃないかと思い込み、とことんネガティブになった。
  • 映画『青い山脈』で映画デビューした時、作品を作り上げる過程の楽しさ、自分とは違う人間になれることに気づいたという。約束の3年が終わって、女優の道に進もうと決心したが、当時ホリプロには俳優専門の人はいないことから退社も覚悟していた。しかしこの時の片平をきっかけに社内にドラマ専門のセクションができて、晴れて女優に転身する。
  • 未成年時代からの喫煙者[1]。 実母から「勉強でのイライラが紛れていくから」という理由で喫煙を勧められたのがきっかけとのこと。
  • いごこち満点』で共演した山岡久乃に、「あなたはセリフを言う時、肩を上げるクセがある。芝居は上手にならなくていいから、そのクセだけは直しなさい」と言われた。30年経った今も、肩に力が入りそうな時はこの言葉を思い出している。
  • 人当たりの良さで知られ、学生時代の彼女を知る人は「真面目で勉強もよくできた人」と口をそろえる。大成した現在でもファンやスタッフ、投宿先の従業員にまで挨拶や気遣いを欠かさないという。
  • ぐるぐるナインティナイン』の『ゴチになります!』では、設定金額:23000円→実際:23500円で2位抜けとなった。最下位の岡村隆史に「ごちそうさまでした」と笑顔で発言した(片平のファンである岡村は「片平さんに言われたらもう何でもいいです」と満面の笑みで返した)。
  • 近所で事件が発生した際、刑事に「同一犯の犯行ですか?」と尋ね、「さすが片平さんですね」と言われ爆笑されたと発言している(「同一犯」という表現は、ドラマでは耳にする機会が多いが、現実には警察や報道関係者以外の一般人が使うことは稀であり、それを自然と発するあたり、サスペンスドラマへの出演実績が多い片平らしい逸話である。)
  • 2時間ミステリーもので主役を張った片平が、唯一出演してこなかったのが『水曜ミステリー9』であった。しかし、2007年2月28日に主演したことで、5大ネット基幹局全局の2時間ミステリードラマ主演を達成(ただし、ライバルの船越は先に達成)。
  • 体を動かすのが大の苦手で、オフの時は家にいるか、行き先を決めずに車でキャンプに出かけて自然の中にいるのが好き。
  • 2時間ドラマの女王として君臨し、同じ事務所の船越英一郎とも多数の2時間ドラマで共演していたが、船越が2001年に松居一代と結婚してからは、2時間ドラマでの共演が減少(皆無)している。
  • 先述の通り、1981年11月15日放送分から『新婚さんいらっしゃい!』のアシスタントを務めていると記述しているが、放送当日はABC・テレビ朝日系において『第3回東京国際女子マラソン』の中継日程が入っていたために定時放送できず、15:00からのスタート(あくまでマストバイ局のみ)となり、いきなりのディレイ(遅れ)スタートで着任した。

脚注

  1. ^ 『TVJapan』「テレビっ子が行く!あいたかった、ひと。」(2007年10月号、東京ニュース通信社

外部リンク