ピーター・フランクル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索

ピーター・フランクルフランクル・ペーテルフランス語英語Péter Franklマジャル語Frankl Péter 、日本名:富蘭 平太〔ふらん へいた〕、1953年3月26日 - )は、ハンガリー出身の数学者大道芸人。ユダヤ系ハンガリー人である。

目次

[編集] 人物

ハンガリーのショモジ県カポシュヴァール生まれ。自身の語る所によれば、18世紀モラヴィアからハンガリーに移住して同化した家系らしい。歴史的には、ラビなどがモラヴィアからハンガリーに移住するということはよくあった。この時代のハンガリーとオーストリアでは、マリア・テレジアバナートへのドイツ人の植民を指導したり、ヨーゼフ2世ユダヤ人ドイツ人との同権化への成功などの出来事が起きている。

両親はナチスの強制収容所体験者で、医師であった父・ヨージェフ(Frankl József、1908年 - 1994年)はホロコースト体験後に無神論者となり、母・ジュジャンナ(Frankl Zsuzsanna、1927年 - )も同化ユダヤ人(ハンガリー人)の意識が強いが、ピーター自身はユダヤ人意識が非常に強い。そのため、第2次世界大戦でハンガリーに侵攻してきたソ連軍を多くのハンガリー国民が「占領者」と捉えるなか、フランクル自身はユダヤ人にとってソ連は「解放者」であったとしている。とはいえ、無神論の思想は両親から引き継いでおり、宗教的に物事を捉える人に対しては批判的である。

幼少の頃から数学に親しみ、優れた業績を上げた。

ポール・エルデシュとの共著論文が6篇あるエルデシュ数1の所有者である[1]

現在、算数オリンピック委員会専務理事、国際数学オリンピック・日本チームコーチ、東京大学非常勤講師、フランス国立科学研究センター教授。日本ジャグリング協会名誉理事。元早稲田大学理工学部客員教授。NHK教育番組によく出演している。(総合番組にも時たま出演している。)

前述の通り、父親がユダヤ人として迫害を受け、全財産を没収されるなどの経験をしたため、彼の父親はピーターに「人間の財産は頭と心の中にあるものだけ」と常に語り聞かせた。こうした父親の影響からか、ピーター自身も「(今の)日本人は若いときにアルバイト部活に時間を割きすぎ。もっと勉強して自分に価値をつけるべき。その方が将来もっといい条件で働けて、得られるものも多くなる」と語り、彼の価値観を如実に示している。

この様な価値観から、学力が低いことを恥と感じていない、いわゆる「おバカタレント」がもてはやされている昨今のテレビ業界の現状に関しては、否定的な見解を示している。

[編集] 使う言語

母語ハンガリー語のほか、ドイツ語ロシア語スウェーデン語フランス語スペイン語ポーランド語英語日本語中国語韓国語の計11ヶ国語を大学講義ができるレベルまで使いこなすことができ、加えてインドネシア語チェコ語でも日常会話が可能である(『ピーター流外国語習得術』より)。数学関係のみならず、日本文化や教育、旅行、外国語習得術に関する著書を多く執筆している。

ただ、必ずしもネイティブな発音で話せるわけではなく、それが原因で苦労したこともあるという。本人曰く、「英語は小説や戯曲を読むなどして時間を投入したので自信はあるが、ネイティブな発音でないため、母語として話す人からはあまり相手にされない」とのことである。日本語についても特有の訛りはあるが、「勉強して一番得した」とのことである(『ピーター流わくわく旅行術』より)。反対に、スウェーデン語については使用機会が少ないことに加え、得られたものが少なかったことから「一番勉強しなくてもよかった言語」と述べている。

2010年にはフランス語の能力が買われ、大河ドラマの『龍馬伝』に出演している。

[編集] 年譜

[編集] 主な著書

  • 『新装版・新ニッポン見聞録』1993年(WAVE出版)
  • 『ピーター流外国語習得術』 1999年(岩波ジュニア新書
  • 『ピーター流らくらく学習術』 1997年(岩波ジュニア新書
  • 『ピーター・フランクルの諸国漫遊記』 1998年(増進会出版社
  • 『美しくて面白い日本語』 2002年(宝島社発行)
  • 『世界青春放浪記—僕が11カ国語を話す理由(わけ)』 2002年(集英社文庫
  • 『ピーター・フランクルの頭の良くなる英語』 2002年(三省堂
  • 『ピーター流わくわく旅行術』 2002年(岩波ジュニア新書
  • 『僕が日本を選んだ理由—世界青春放浪記2』 2003年(集英社文庫
  • 『ピーター・フランクルと中学入試を楽しく解こう 』 2004年(東京出版
  • 『数学の愛し方 』 2005年(日本放送出版協会
  • 『頭をよくする本 (新装版) 』 2007年(WAVE出版
  • 『ピーターからの挑戦状 中学入試の算数 ~論理思考が身につく~ 』 2008年(技術評論社
  • 『ピーター流生き方のすすめ』 2009年(岩波書店

[編集] テレビ出演

※上述したように主にNHKの番組に多く出演している。

[編集] その他


[編集] 脚注

  1. ^ American Mathematical Society MathSciNet bibliographic data

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語