江戸川乱歩の美女シリーズ

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江戸川乱歩の美女シリーズ
ジャンル テレビドラマ
原作 江戸川乱歩
出演者 明智小五郎 役
天知茂
北大路欣也
西郷輝彦
製作
制作 テレビ朝日
放送
放送国・地域日本の旗 日本
天知茂版
オープニング歴代オープニングを参照
放送期間1977年8月20日 - 1985年8月3日
放送時間土曜 21:02 - 22:24(第7話以前)
土曜 21:02 - 22:51(第8話以降)
(但し、特別版として第6話、第20話は各30分、第17話は60分延長)
放送枠土曜ワイド劇場
回数25
北大路欣也版
オープニング歴代オープニングを参照
放送期間1986年7月5日 - 1990年4月14日
放送時間土曜 21:02 - 22:51
放送枠土曜ワイド劇場
放送分109分
回数6
西郷輝彦版
オープニング歴代オープニングを参照
放送期間1992年7月4日 - 1994年1月8日
放送時間土曜 21:02 - 22:51
放送枠土曜ワイド劇場
放送分109分
回数2
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江戸川乱歩の美女シリーズ』(えどがわらんぽのびじょシリーズ)は、1977年から1994年までテレビ朝日系「土曜ワイド劇場」で17年間放送されたテレビドラマシリーズ。

概要[編集]

従来テレビでは子供向け作品の映像化が多かった江戸川乱歩作品を大人向け作品に絞って映像化し、現代風にアレンジした。短編原作ものをはじめ、ほとんど原作の影をとどめていないオリジナル脚本同然の作品も少なくない。トップ女優の官能的な演技とヌード[注 1]、中盤でのカーチェイス、物語終盤に死亡したかと思われていた名探偵・明智小五郎が、別人物に成りすまして登場し、犯人の前で変装を解く場面[注 2]、悲劇的なラストシーンが恒例となっている。ベテラン監督・井上梅次が大部分を手がけ、明智にカメラへ向けて語らせる、エンディングクレジットを中断してエピローグを挿入する、登場人物がBGMを指図する、ラストシーンを完全無音のままエンディングタイトルを流し始めるなど、自由奔放な演出の数々は今なお人気が高い。また、音楽は全作品とも鏑木創が担当しているが、有名なテーマ曲は第6作の「妖精の美女」より使用されている。製作は松竹だが、初期脚本を担当した宮川一郎をあわせ、監督、明智役、第一作主演女優が新東宝出身者であり、同社末期のモダニズムとキッチュ感が混合したような独自の雰囲気も再現されている。

天知茂が明智に扮して1977年から死去する1985年まで25作品が制作され、その後、北大路欣也[1]が2代目明智に扮し1986年から1990年まで6作品、西郷輝彦が3代目明智に扮し1992年1994年に2作品が制作されており、作品数は全33作を数える[2]。天知主演25作品と北大路主演の6作品はフィルム撮影のテロップ打ち込み式(第6作はフィルム撮影のVTR編集)[注 3]だが、西郷主演の2作品のうち、1作目がVTR撮影である。

なお、本シリーズ以前に、天知茂1968年の舞台『黒蜥蜴』(黒蜥蜴役・丸山明宏[3]で、北大路欣也1984年の舞台『黒蜥蜴』(黒蜥蜴役・坂東玉三郎[4]で、それぞれ明智小五郎を演じている。

天知茂主演の25作品が「江戸川乱歩シリーズ」としてDVD化されているほか、2009年1月7日には北大路欣也主演、西郷輝彦主演の8作品をまとめたDVDボックスが発売された。

2015年6月24日に「江戸川乱歩の美女シリーズ」のうち天知茂主演の全25作品を収録したBlu-ray BOXが、江戸川乱歩没後50年、天知茂没後30年企画として発売されることが松竹より発表された[5][6](発売元はキングレコード)。

2024年4月7日からBS松竹東急にて「生誕130年 特別企画」として全33作品を毎週日曜日に放送。

エピソード[編集]

変装[編集]

シリーズのお約束である、クライマックスで明智が変装を解いて謎ときをするシーンは、第1作『氷柱の美女』の脚本には書かれておらず、井上梅次監督が現場で思いついて採用したアイディアであった。

『氷柱の美女』の脚本におけるクライマックスでは、明智が簡単に犯人の前に現れて謎ときをするのだが、それでは面白くないと考えた井上監督が効果的な演出を考えた結果、現場で思いついて演出したのが「犯人が鏡に向って仮面をとると、その鏡の中に脱いだはずの吸血鬼の仮面が映る。びっくりして振向くと、もう一人の吸血鬼がゆっくり仮面をとり、明智探偵の顔が現れる」というシーンだった。この趣向は井上監督も大いに自信をもち、以降は明智が変装を解いて謎ときをするシーンがシリーズにおける定番として決まって取り入れられるようになった[7]。服装については、片手で全てを脱ぎ捨てて下に着込んでいたものへ替わるらしき描写が多いが、全身タイツの下にしわ一つない背広姿が現れるといったシュールな場面もあり、ほぼリアリティは放棄している。

シリーズの中で定着していった変装を解くパターンは次のような順である。

  • 定番のBGM → 髭 → カツラ → (ここまで別俳優) → 左頬から仮面をはがす(ここは左からの顔面アップ) → 服を取り払う(歌舞伎のような早変わり、全身像) → パリっとしたスーツ姿(BGMクライマックス) → 犯人のトリックの解説

となる。

入浴シーン[編集]

また、井上梅次監督はシリーズ名物の入浴シーンについて以下のように述懐している。

(2時間ドラマを演出する際には)五十五分から1時間05分までの間にはコマーシャルを入れずに、面白いシーンをここにはめるように計算する。(裏番組の)1時間番組では55分ごろにドラマが終わりコマーシャルが始まる。そのドラマを見ていた視聴者は、チャンネルをひねって他局の面白い番組を捜すのだ。2時間番組ではここで集まってくる視聴者を逃さないように、興味しんしんのシーンをぶつける。たとえば浴室の美女に忍び寄る謎の影……といった映像が出てくると、いっきに視聴率が高まってくる。[7]

こうした二時間ドラマにおける時間の変わり目で視聴者をつなぎとめる手段として井上監督は、「ヒッチコックの『サイコ』の浴室惨殺シーンからヒントを得て、必ずヌードを出すことにした。」と語っている[7]

しかし女優のヌードを撮影するに際しては、女優のほとんど全員はそう簡単にヌードを了承することはなく、説得から撮影に至るまで監督は常に多大な苦労と恐怖にさいなまれた。以下は「美女シリーズ」を始めとした映画・テレビドラマにおけるヌードの撮影に関する井上梅次監督の述懐である。

(ヌード・シーンの撮影は)監督が望んでいるという口実でプロデューサーが交渉し、後は監督と女優の直談判に任されてしまうから、監督にとっては大変苦労の多い仕事である。

(中略)

女優は半分肯定し、半分否定しながら現場に臨むのだから、ちょっとしたことで心証を害して、

「いや!……」

と言われればそれで終わりになってしまう。

(中略)

監督は脱がすまでに熱っぽく状況説明をして、なぜこのシーンが必要であるか、ここに賭けた意気込みを女優に感じさせるテクニックが必要である。そして芸術的な雰囲気をさらに高揚させて少しずつ、芝居の中で脱がしてゆくのだ。こうして有名女優が乳房を見せても、スタッフは好奇のまなざしを隠し、無関心をよそおって黙々と仕事を続けなければならない。

「カット!」の声が掛かると、付き人または監督自らその裸体に衣装を着せて、芝居から解放されたときの羞恥心を少なくする配慮も必要である。

どこでゴネられるか、どこで拒否されるか、こんな恐怖におびえながら、ただただ監督は仕事に没入したフリをしてゆく。細かく気を配りながら執拗に脱がしてゆくテクニックは、なかなか新人監督には難しいことであるが、どんなテクニックよりも、監督のそのシーンに賭けた情熱が一番効果があることは確かである。[7]

明智の衣装[編集]

ニヒルで渋い天知でしか着こなせないような柄のスーツやジャケット、コート類は、当時天知プロ所属で7作品に出演している岡部征純によれば、それらは皆、天知の私物だったということである。

捜査中と変装を解いた後、また場面に応じてと一話につき数着使用されるのが通例である。

美女シリーズ以外の江戸川乱歩作品[編集]

「美女シリーズ」とは別に「土曜ワイド劇場」では江戸川乱歩原作の作品を制作している。

『名探偵・明智小五郎シリーズ』
稲垣吾郎を明智役としたシリーズ。『陰獣』と『三角館の恐怖』を原作として制作し、それぞれ1998年2000年に制作された(変装を解くシーンもあり)。
明智小五郎VS金田一耕助
2005年制作。松岡昌宏が明智役、長瀬智也金田一耕助役を演じた、ドラマオリジナルの作品。明智は探偵ではなくプロファイリング専門家の大学教授という設定で、変装を解くシーンもない。サブタイトルには、「妖しい傷痕の美女」がつけられていた(天知茂版『陰獣』と酷似している)。

登場人物[編集]

明智小五郎
『D坂の殺人事件』で初登場。当時は書生で間借り人であり、喫茶店でアイスコーヒーを飲むのが楽しみだった。数々の難事件を解決してきた”探偵の中の名探偵”である。探偵小説好きで、四畳半しか無い下宿先の自室は、四方を寝る場所もないほどの本の山に埋められている。愛煙家で、歳はこの時点では二十代と見られていた。乱歩は明智の起用をこの『D坂の殺人事件』一作だけにするつもりでいたが、評判が良かったため、『心理試験』で再登場して以後、乱歩の代表的探偵キャラクターとなった[8]
文代
明智の美人助手。原作では「魔術師」の玉村文代で、明智と結婚する。
小林少年
明智の助手。
波越警部
警視庁刑事部捜査一課の警部。明智の親友。

天知茂版[編集]

キャスト(天知茂版)[編集]

明智探偵事務所(天知茂版)[編集]

警察関係者(天知茂版)[編集]

  • 恒川(警視庁捜査一課 警部補・明智を頼りにしている) - 稲垣昭三(第1作)
  • 田村(警視庁捜査一課 刑事) - 北町嘉朗(第1作・第4作 - 第9作)、宮口二郎(第2作・第3作)
  • 波越(警視庁捜査一課 警部) - 荒井注(第2作 - 第25作)

ゲスト(天知茂版)[編集]

第1作「氷柱の美女」(1977年)
第2作「浴室の美女」(1978年)
第3作「死刑台の美女」(1978年)
  • 宗方京子(隆一郎の妻)/山本早智子(小男)[注 5] - 松原智恵子
  • 北園竜子(庄太郎の異母妹) - 稲垣美穂子
  • 川手民子(庄太郎の長女) - かたせ梨乃
  • 川手庄太郎 - 増田順司
  • 川手雪子(庄太郎の三女) - 結城マミ
  • 川手ハル子(庄太郎の次女) - 三崎奈美
  • 須藤邦夫(竜子の愛人) - 加地健太郎
  • 木島(宗方博士の助手) - 東村元行
  • 川手家の使用人 - 小田草之介
  • 警察官 - 喜田晋平
  • 岡本(川手家の家政婦) - 村上記代
  • さと子(北園家の使用人) - 紺よし子
  • 和尚の妻 - 谷よしの
  • 警察官 - 土屋靖雄
  • 和尚 - 青沼三郎
  • 鑑識課長 - 山本幸栄
  • 刑事 - 羽生昭彦
  • 警察官 - 沖秀一
  • 温水プールの職員 - 篠原靖夫
  • トラック運転手 - 加藤真琴
  • 劇中劇の川手庄兵衛 - 中村正人[10]
  • 劇中劇の山本 - 下坂泰男(下坂亮介)[10]
  • 劇中劇の山本満代 - 小野塚千枝子[10]
  • 劇中劇の老婆 - 藤原美佐穂[10]
  • 劇中劇の子役 - 新垣嘉啓
  • 宗方隆一郎(医学博士・私立探偵)/山本始(大男)[注 6] - 伊吹吾郎
第4作「白い人魚の美女」(1978年)
  • 夏目菊太郎(夏目財閥当主) - 松村達雄
  • 笹本芳枝[注 7](菊太郎の姪) - 夏純子
  • 夏目知子(菊太郎の娘) - 朝加真由美
  • タマ子(笹本家の家政婦) - 日野繭子
  • 刑事 - 羽生昭彦
  • 刑事 - 池田駿介
  • ホテルのフロント主任 - 小田草之介
  • 夏目太郎(菊太郎の息子) - 篠原靖夫
  • 熱川の刑事 - 久木念
  • 倉庫会社員 - 土屋靖雄
  • ホテルのフロント係 - 鈴木謙一
  • 熱川の刑事 - 沖秀一
  • 医師 - 岡本忠幸
  • 山崎(菊太郎の秘書) - 荻島真一
第5作「黒水仙の美女」(1978年)
  • 三重野早苗(看護師)/キョウ子(幼少期) - 江波杏子
  • 伊志田待子(鉄造の長女) - ジュディ・オング
  • 伊志田悦子(鉄造の次女) - 泉じゅん
  • 伊志田君代(鉄造の後妻) - 空あけみ
  • 伊志田鞠子(鉄造の三女) - 石川えりこ[注 8]
  • 老婆 - 戸田春子
  • 刑事 - 羽生昭彦
  • 伊志田太郎(鉄造の息子) - 北公次
  • 伊志田たみ(待子の祖母) - 原泉
  • 伊志田静子(伊志田鉄造の先妻) - 玉井ゆみ
  • 刑事 - 山崎純資
  • 荒川(待子の恋人) - 伊藤哲哉
  • 伊志田鉄造(彫刻家) - 岡田英次
第6作「妖精の美女」(1978年)
  • 不二子(大島家の次女) - 由美かおる
  • 浦瀬(ロベールの部下) - 森次晃嗣
  • 絹枝(大島家の長女) - 結城美栄子
  • 大島喜三郎(石油王・日本古美術品のコレクター) - 松下達夫
  • 三好(大島家の執事) - 藤村有弘
  • 小雪(大島家の使用人) - 野平ゆき
  • セシル - 山本リンダ
  • 千秋(大島美術館 事務長) - 河島裕司
  • 美子(大島家の三女) - 岡麻美
  • キヨ(大島家の家政婦) - 村上記代
  • 刑事 - 鈴木謙一
  • 黄金仮面の部下 - 沖秀一
  • 刑事 - 篠原靖夫
  • 酔っ払いのサラリーマン - 喜田晋平
  • 犬の散歩をする青年 - 託摩繁春
  • パーティの給仕長 - 羽生昭彦
  • ジョルジュ・ポワン(フランス大使館員) - ジェリー伊藤
  • ロベール(フランス商社日本支社長) - 伊吹吾郎
第7作「宝石の美女」(1979年)
  • 大牟田ルリ子(大牟田敏清の未亡人) - 金沢碧
  • 川村(画家) - 小坂一也
  • 住田洋子(女医) - 奈美悦子
  • 西岡三郎(宝石泥棒) - 睦五郎
  • 豊子(ルリ子の妹) - 田島はるか
  • 不動産屋 - 岡部正純
  • 伊豆の警部 - 山本幸栄
  • 刑事 - 羽生昭彦
  • 検視官 - 山崎純資
  • 西岡の仲間 - 沖秀一
  • ホテルのフロント係 - 託摩繁春
  • ホテルのフロント係 - 工藤和彦
  • 造船所員 - 加藤真琴
  • 釣り人 - 篠原靖夫
  • 里見/大牟田敏清 - 田村高廣
第8作「悪魔のような美女」(1979年)
第9作「赤いさそりの美女」(1979年)
第10作「大時計の美女」(1979年)
  • 児玉丈太郎(時計屋敷の主人) - 横内正
  • 夏代(児玉の妻) - 赤座美代子
  • 黒川(児玉家の顧問弁護士) - 根上淳
  • 股野礼三(医師・元刑務所の医官) - 松橋登
  • アケミ(児玉の元婚約者)/赤井トキ子 - 内藤杏子
  • 岩淵甚助(児玉家の使用人) - 岡部正純
  • 長田鉄(児玉の祖母) - 村上記代
  • 刑事 - 加藤真琴
  • 刑事 - 小森英明
  • 軽トラの運転手 - 沖秀一
  • 野末秋子/和田ぎん - 結城しのぶ
第11作「桜の国の美女」(1980年)
  • 白銀花子(弥之助の娘) - 古手川祐子
  • 佐伯清二(ピアニスト・花子の恋人) - 宅麻伸
  • ジェラール(警部) - 大月ウルフ
  • 弥之助の部下 - 柄沢英二
  • 高田レイコ(保険会社調査員) - 中田彩子
  • ガードマン - 沖秀一
  • 運送会社の運転手 - 羽生昭彦
  • 花子の見合い相手 - 鈴木謙一
  • 浅沼由貴(弥之助の秘書) - 田中真理
  • 刑事 - 城戸卓
  • 白銀弥之助(ニュー白銀ビルのオーナー) - 宇佐美淳
  • ロベール - 伊吹吾郎
第12作「エマニエルの美女」(1980年)
  • 大河原由美子(大河原の妻) - 夏樹陽子
  • 杉本治郎(大河原の助手) - 江木俊夫
  • 庄司武彦(大河原の助手) - 荒谷公之
  • マネキン屋 - 茶川一郎
  • 讃岐(テレビプロデューサー) - 北町嘉朗
  • 福本(大学教授) - 草薙幸二郎
  • 山村弘子(女優) - 吉岡ひとみ
  • 姫田吾郎(評論家) - 中条きよし
  • トキ(大河原家の家政婦) - 志賀真津子
  • 刑事 - 小田草之介
  • 刑事 - 沖秀一
  • 検視官 - 加藤真琴
  • 大河原義明(推理作家) - 岡田英次
第13作「魅せられた美女」(1980年)
  • 沖良介(棋士) - 天知茂(二役)
  • 沖晴美(良介の妹・新進歌手) - 岡田奈々
  • 佐藤桃子(バー桃子のママ) - 奈美悦子
  • 署長 - 北町嘉朗
  • 伊勢友子(省吾の妻) - 西尾三枝子
  • 芸能記者 - 吉田良全
  • 運転手 - 喜多晋平
  • 伊東の刑事 - 小田草之介
  • マンション管理人 - 今井健太郎
  • 名位戦の対戦者 - 岡本正幸
  • 刑事 - 城戸卓
  • バーテン - 沖秀一
  • 将棋記者 - 小森英明
  • 交番の警察官 - 篠原靖夫
  • 刑事 - 羽生昭彦
  • 伊東の警察官 - 上地雄大
  • ホテルの仲居 - 松井紀美江
  • 真下幸彦(晴美のマネージャー) - 中条きよし
  • 将棋記者 - 加藤真琴
  • ホテルのフロント係 - 鈴木謙一
  • 伊勢省吾(エメラルドプロ社長) - 待田京介
第14作「五重塔の美女」(1981年)
  • 川井奈津子(東都大病院 看護師) - 片平なぎさ
  • 大沢かずみ(大沢の妻) - 生田悦子
  • 進藤健三(ファッションデザイナー) - 石浜朗
  • 青木昌作(小説家) - 勝部演之
  • 三田村啓介(画家) - 森次晃嗣
  • 鶴田正雄(タクシー運転手) - 草薙幸二郎
  • 榊(東都大病院 医師・奈津子の恋人) - 南條豊
  • コダマ(富士北農協職員) - 岡部正純
  • 高校の校長 - 桜川梅八
  • レイコ(進藤の彼女) - 宮井えりな
  • 南彦次郎(奈津子の祖父) - 今福将雄
  • 高校の教務主任 - 小田草之助
  • タクシー会社の男 - 沖秀一
  • 刑事 - 羽生昭彦
  • 霊媒師 - 村上記代
  • 看護師 - 本田みちこ
  • 刑事 - 加藤真琴
  • 南シズエ - 山口ひろみ
  • 大沢祐司(東都大病院医師) - 入川保則
第15作「鏡地獄の美女」(1981年)
  • 速水美与子(速水の妻) - 金沢碧
  • 紺野百合江(宝石バイヤー) - 中島ゆたか
  • 毛利アキ子(幾造の娘) - 上原ゆかり
  • 毛利駒代(幾造の後妻) - 市川靖子
  • 速水荘吉(百宝堂の若主人) - 西田健
  • 幾造の顧問弁護士 - 北町嘉郎
  • 陳(香港人キャディ) - 岡部正純
  • 篠田(幾造の秘書) - 堀光昭
  • 鮎沢影一(ナイトクラブの支配人) - 原田大二郎
  • 刑事 - 城戸卓
  • 刑事 - 羽生昭彦
  • 毛利家の家政婦 - 水木涼子
  • ゴルフ場の支配人 - 加島潤
  • 毛利幾造(荘吉の叔父・宝石商) - 岡田英次
第16作「白い乳房の美女」(1981年)
  • 野上愛子(バレリーナ) - 岡田奈々
  • 相沢麗子(バレリーナ) - 白都真理
  • 野上みや子(愛子の姉) - 片桐夕子
  • アケミ - 北原理絵
  • チンドン屋 - 茶川一郎
  • 白井バレエ団の制作担当者 - 北町嘉郎
  • 野上姉妹の母 - 星野晶子
  • 病院の付添人 - 岡部正純
  • 相沢京介(麗子の父) - 高橋昌也
  • 刑事 - 羽生昭彦
  • 刑事 - 城戸卓
  • トラック運転手 - 喜田晋平
  • 画廊の主人 - 岡本正幸
  • たばこ屋の主人 - 今井健太郎
  • 相沢病院 看護師 - 白石幸子
  • 伊藤ふじ子の母 - 村上記代
  • たばこ屋のおかみさん - 水木涼子
  • 刑事 - 小田草之介
  • 検視官 - 加藤真琴
  • 科捜研所員 - 鈴木謙一
  • 運転手 - 沖秀一
  • 綿貫創人(彫刻家) - 蟹江敬三
  • 白井清一(白井バレエ団の主宰者) - 荻島真一
第17作「天国と地獄の美女」(1982年)
  • 菰田千代子(源三郎の妻) - 叶和貴子[2]
  • 菰田家の隠居 - 原泉
  • 桃太郎(芸者) - 東山明美
  • 角田(菰田家の支配人) - 草薙幸二郎
  • 銀行重役 - 北町嘉朗
  • 釘谷信夫(房枝の夫) - 松本朝夫
  • 本橋(菰田家の運転手) - 出光元
  • 釘谷太郎(房枝の長男) - 加瀬慎一
  • 大野雄三(薔薇密教教祖) - 小池朝雄
  • 人見英子(広介の妻) - 宮下順子
  • 家主 - 喜多晋平
  • 菰田家の主治医 - 山本幸栄
  • 社長 - 加島潤
  • 刑事 - 城戸卓
  • 刑事 - 増田再起
  • 刑事 - 加藤真琴
  • 釘谷房枝(源三郎の妹) - 水野久美
  • 人見広介(美術工芸デザイナー) - 伊東四朗
  • 菰田源三郎(山林王) - 伊東四朗(二役)
第18作「化粧台の美女」(1982年)
  • 一色令子(ヘアドレッサー)/庄司真由美 - 萩尾みどり
  • 山際洋子(女優) - 蜷川有紀
  • 山際恵子(洋子の姉) - 早乙女愛
  • 高橋美奈子(令子の助手)/高橋アキラ - 松原留美子
  • 岸田マキ(ホステス) - 志麻いづみ
  • 中島誠一(大造の秘書) - 堀光昭
  • 映画プロデューサー - 北町嘉朗
  • 披露宴の介添人 - 星野晶子
  • 洋子の相手役 - 松坂雅治
  • カメラマン - 吉田豊明
  • 男優 - 岡部正純
  • 映画宣伝部員 - 小森英明
  • 映画監督 - 加島潤
  • 刑事 - 岡本正幸
  • 刑事 - 城戸卓
  • 山際家の家政婦 - 村上記代
  • 山際大造(恵子と洋子の父) - 中村竹弥
  • 撮影所の守衛 - 桜川梅八
  • 劇中劇の山際大造 - 渡辺紀行
  • 大内五郎 - 羽生昭彦
  • 検視官 - 鈴木謙一
  • 庄司栄吉 - 加藤真琴
  • 横堀京介(横堀昆虫研究所 所長) - 中尾彬
  • 黒柳肇博士(黒柳医院 院長)/大内友介 - 山本學
第19作「湖底の美女」(1982年)
  • 河野忍(陽水の後妻) - 野川由美子
  • 梓ゆかり(陽水のモデル)/古田ゆかり - 松原千明
  • 上村(陽水の顧問弁護士) - 平田昭彦
  • 加賀(画家・陽水の友人) - 草薙幸二郎
  • 河野陽子(陽水の娘) - 林未来/林亜里沙
  • 西沢マキ(マリンガール) - 山内絵美子
  • ホテル支配人 - 茶川一郎
  • 野崎(陽水の弟子) - 伊東達広
  • 署長 - 稲葉義男
  • 刑事 - 増田再起
  • 刑事 - 岡部正純
  • 山小屋の番人 - 喜田晋平
  • 陽水の主治医 - 鈴木謙一
  • 警察医 - 菅野直行
  • こけし職人 - 小林秀鳳
  • 古田三造(ボイラー室の管理人) - 牟田悌三
  • 河野陽水(画家) - 高橋昌也
第20作「天使と悪魔の美女」(1983年)
  • 青木芳江(愛之助の妻) - 高田美和
  • カオル(愛之助の姪) - 美保純
  • 佐川(愛之助の秘書) - 草川祐馬
  • 九鬼(舞台演出家) - 勝部演之
  • 辰巳(アキの助手) - 佐野守
  • 青木家の家政婦 - 北城真記子
  • カオルと間違われた男 - 宮口二郎
  • 覗き部屋の女将 - 星野晶子
  • 刑事 - 堀之紀
  • 刑事 - 羽生昭彦
  • 三田村アキ(愛之助の主治医) - 鰐淵晴子
  • 青木愛之助(資産家) - 中村嘉葎雄
第21作「白い素肌の美女」(1983年)
  • 山野百合枝(五郎の後妻) - 叶和貴子
  • 山野三千子(五郎の娘) - 美池真理子
  • 蕗屋(ピアノ教師) - 五代高之
  • キミ(家政婦) - 福田妙子
  • アパート管理人 - 曽我町子
  • 小松ひとみ(五郎の秘書) - 飯野けいと
  • デパート警備員 - 喜田晋平
  • おばさん - 加藤土代子
  • デパート警備員 - 桜川梅八
  • 学院の職員 - 小田草之介
  • 山野五郎(山野文化学院 理事長) - 田中明夫
  • 宇佐美鉄心(マッサージ師)/宇佐美鉄也(バイオリニスト) - 中条きよし
第22作「禁断の実の美女」(1984年)
第23作「炎の中の美女」(1984年)
第24作「妖しい傷あとの美女」(1985年)
  • 小山田静子(六郎の後妻) - 佳那晃子
  • 後藤由美子(六郎の秘書) - 親王塚貴子
  • 本田(週刊ミステリー編集者) - 北町嘉郎
  • 小山田家の家政婦 - 星野晶子
  • 刑事 - 堀之紀
  • 小山田洋子(六郎の娘) - 鶴祥代
  • 刑事 - 羽生昭彦
  • 平田一郎(平田商会 店主) - 中尾彬
  • 小山田六郎(小山田商会 社長) - 根上淳
第25作「黒真珠の美女」(1985年)

スタッフ(天知茂版)[編集]

放送日程(天知茂版)[編集]

  • 第6作「妖精の美女」と第11作「桜の国の美女」は続きもの。
  • 第17作「天国と地獄の美女」と第20作「天使と悪魔の美女」は二部構成。
  • 第19作「湖底の美女」をもって、シリーズ刷新のため、井上梅次監督とレギュラーの五十嵐めぐみ(文代役)・柏原貴(小林少年役)が降板している。
話数 放送日 サブタイトル 原作 美女役 脚本 監督 視聴率
1 1977年08月20日 氷柱の美女 吸血鬼 三ツ矢歌子 宮川一郎 井上梅次 12.6%
2 1978年01月07日 浴室の美女 魔術師 夏樹陽子 20.7%
3 4月08日 死刑台の美女 悪魔の紋章 松原智恵子 宮川一郎
井上梅次
15.6%
4 7月08日 白い人魚の美女 緑衣の鬼 夏純子 宮川一郎 14.5%
5 10月14日 黒水仙の美女 暗黒星 ジュディ・オング 宮川一郎
井上梅次
15.3%
6 12月30日 妖精の美女 黄金仮面 由美かおる 長谷川公之 14.0%
7 1979年01月06日 宝石の美女 白髪鬼 金沢碧 宮川一郎
井上梅次
13.0%
8 4月14日 悪魔のような美女 黒蜥蜴 小川真由美 ジェームス三木 15.4%
9 6月09日 赤いさそりの美女 妖虫 宇津宮雅代 長谷川公之 16.9%
10 11月03日 大時計の美女 幽霊塔 結城しのぶ 23.4%
11 1980年04月12日 桜の国の美女 『黄金仮面II』 古手川祐子 櫻井康裕 15.9%
12 10月04日 エマニエルの美女 化人幻戯 夏樹陽子 ジェームス三木 19.5%
13 11月01日 魅せられた美女 十字路 岡田奈々 成沢昌茂
井上梅次
20.0%
14 1981年01月10日 五重塔の美女 幽鬼の塔 片平なぎさ 櫻井康裕 21.6%
15 4月04日 鏡地獄の美女 影男 金沢碧 吉田剛 19.7%
16 10月03日 白い乳房の美女 地獄の道化師 片桐夕子 宮川一郎 20.1%
17 1982年01月02日 天国と地獄の美女 パノラマ島奇談 叶和貴子 ジェームス三木 16.6%
18 4月03日 化粧台の美女 蜘蛛男 萩尾みどり 宮川一郎 17.6%
19 10月23日 湖底の美女 湖畔亭事件 松原千明 16.0%
20 1983年01月01日 天使と悪魔の美女 白昼夢』(大筋は『猟奇の果て』) 高田美和 篠崎好 村川透 12.6%
21 4月16日 白い素肌の美女 盲獣』(大筋は『一寸法師』) 叶和貴子 長谷和夫 13.3%
22 1984年1月07日 禁断の実の美女 人間椅子 萬田久子 ジェームス三木
山下六合雄
貞永方久 18.9%
23 11月10日 炎の中の美女 三角館の恐怖 早乙女愛 江連卓 村川透 22.4%
24 1985年03月09日 妖しい傷あとの美女 陰獣 佳那晃子 池田雄一 永野靖忠 24.7%
25 8月03日 黒真珠の美女 心理試験 岡江久美子 山下六合雄 貞永方久 26.3%

北大路欣也版[編集]

キャスト(北大路欣也版)[編集]

明智探偵事務所(北大路欣也版)[編集]

警察関係者(北大路欣也版)[編集]

ゲスト(北大路欣也版)[編集]

第1作「妖しいメロディの美女」(1986年)
  • 小早川涼子(ヴァイオリニスト) - 夏樹陽子
  • 俵田真一郎(涼子の師匠) - 有馬昌彦
  • アヤコ - かたせ梨乃
第2作「黒い仮面の美女」(1987年)
  • 青木美也子(女優) - 白都真理
  • 関谷茂 - 有川博
  • 佐藤猛雄(佐藤総業 会長・元俳優) - 宍戸錠
  • 青木志津子(美也子の母) - 吉行和子
第3作「赤い乗馬服の美女」(1987年)
  • 結城志摩子(剛三の娘・ピアニスト) - 叶和貴子
  • 山田伸子(剛三の秘書) - 蜷川有紀
  • 琴野(黄金収集マニア) - 金田明夫
  • 結城宏行(画家・志摩子の婚約者) - 志垣太郎
  • 結城剛三(日本画家) - 根上淳
第4作「日時計館の美女」(1988年)
  • 郷田万喜子(日時計館 当主) - 水野久美
  • 林千絵(アンティークショップ経営) - 朝加真由美
  • 遠藤(外科医) - 西田健
  • 一郎(先妻の息子) - 堀内正美
  • 郷田千賀子(万喜子の連れ子) - 真野響子
第5作「神戸六甲まぼろしの美女」(1989年)
  • 舞谷藤子(フォトグラファー) - 南條玲子
  • 福田弥生(福田の娘) - 大沢逸美
  • 河野千代(舞谷志乃) - 中村雅子
  • 瀬島国男(瀬島の息子) - 田中浩二
  • 武井トモエ(千代の看護婦) - 有田麻里
  • 瀬島寅雄 - 戸浦六宏
  • 福田弥之助 - 根上淳
第6作「妖しい稲妻の美女」(1990年)
  • 玉村妙子(宝石商の娘) - 佳那晃子
  • 奥田綾子(魔術師の手下) - 山本ゆか里
  • 奥田源造(オクダ大魔術団) - 日下武史

スタッフ(北大路欣也版)[編集]

放送日程(北大路欣也版)[編集]

話数 放送日 サブタイトル 原作 美女役 脚本 監督 視聴率
1 1986年07月05日 妖しいメロディの美女 仮面の恐怖王 夏樹陽子 吉田剛 池広一夫 19.9%
2 1987年01月10日 黒い仮面の美女 兇器 白都真理 貞永方久 17.0%
3 8月15日 赤い乗馬服の美女 何者 叶和貴子 篠崎好 17.9%
4 1988年05月14日 日時計館の美女 屋根裏の散歩者 真野響子 吉田剛 村川透 16.4%
5 1989年08月26日 神戸六甲まぼろしの美女 押絵と旅する男 南條玲子
6 1990年04月14日 妖しい稲妻の美女 魔術師 佳那晃子 池広一夫 15.8%

西郷輝彦版[編集]

キャスト(西郷輝彦版)[編集]

明智と関係者[編集]

警察関係者(西郷輝彦版)[編集]

ゲスト(西郷輝彦版)[編集]

第1作「からくり人形の美女」(1992年)
第2作「みだらな喪服の美女」(1994年)

スタッフ(西郷輝彦版)[編集]

放送日程(西郷輝彦版)[編集]

話数 放送日 サブタイトル 原作 美女役 脚本 監督 視聴率
1 1992年07月04日 からくり人形の美女 吸血鬼 美保純 吉田剛 永野靖忠 15.5%
2 1994年01月08日 みだらな喪服の美女 白髪鬼 杉本彩 鷹森立一 13.4%

注釈[編集]

  1. ^ 主に入浴シーン。主演級の女優のヌードの多くは吹き替えとされる。
  2. ^ 別俳優との入れ替えによる。ただし第8作「悪魔のような美女」では天知が変装した人物も元から演じていたため二役だった
  3. ^ 編集方法の違いは、現像所の違いであり、VTR編集以前が東洋現像所(IMAGICA)で、その後は東京現像所である。
  4. ^ ドラマ中では箱根の刑事から死体の姓名を聞かれた三谷が"道彦"と証言している
  5. ^ 山本始の妹
  6. ^ 山本早智子の兄、須藤邦夫は宗形(山本始)と同一人物
  7. ^ 旧姓キヌガワ、文代は女子大のテニス部の後輩
  8. ^ 石川 えりこ(いしかわ えりこ、1955年 - )はフリーイラストレーター、とは別人
  9. ^ 出演当時テレビ朝日アナウンサー
  10. ^ a b 田村と北見佳子は兄妹だが、共通の名字は不明

出典[編集]

  1. ^ “北大路欣也の振り幅の大きさ 魔王、犬役、かつて変装メイク”. NEWSポストセブン. (2015年9月23日). https://www.news-postseven.com/archives/20150923_352486.html?DETAIL 2016年4月24日閲覧。 
  2. ^ a b c d 懐かしい!「江戸川乱歩の美女シリーズ」妖艶な美女の場面写真一挙公開”. 映画.com (2015年5月15日). 2016年4月24日閲覧。
  3. ^ 藤田洋「演劇年表」『藝能』10(5)(111)、芸能発行所、1968年5月、53-54頁。 
  4. ^ 「ニュース」『テアトロ』第501号、カモミール社、1984年11月、179頁。 
  5. ^ 懐かしの人気ドラマ「江戸川乱歩の美女シリーズ」25作品が初ブルーレイ化!”. 映画.com (2015年2月5日). 2016年4月24日閲覧。
  6. ^ 『江戸川乱歩の美女シリーズ』初のブルーレイBOX化 天知茂出演の全25作品収録”. クランクイン! (2015年3月14日). 2015年10月15日閲覧。
  7. ^ a b c d 『窓の下に裕次郎がいた―映画のコツ、人生のコツ』井上梅次著(文春ネスコ、1987年12月刊)
  8. ^ 『江戸川乱歩推理文庫 二銭銅貨』(講談社)中島河太郎による解説
  9. ^ 「江戸川乱歩の美女シリーズ」文代役・五十嵐めぐみが語る、明智探偵・天知茂さんとの思い出”. 映画.com (2015年6月20日). 2015年6月21日閲覧。
  10. ^ a b c d Powered by FC2ホームページ 江戸川乱歩「悪魔の紋章」より 死刑台の美女から

外部リンク[編集]