サイコ (1960年の映画)

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サイコ
Psycho
ハリウッド・スタジオのベイツ・モーテル
監督 アルフレッド・ヒッチコック
脚本 ジョセフ・ステファノ
原作 ロバート・ブロック
製作 アルフレッド・ヒッチコック
出演者 アンソニー・パーキンス
ジャネット・リー
音楽 バーナード・ハーマン
撮影 ジョン・L・ラッセル
編集 ジョージ・トマシーニ
配給 パラマウント映画
公開 アメリカ合衆国の旗 1960年6月16日
日本の旗 1960年9月4日
上映時間 109分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $806,000
興行収入 $11,200,000
次作 サイコ2
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サイコ』(Psycho)は、1960年に公開されたアメリカ合衆国ホラー映画で、アルフレッド・ヒッチコックによるモノクロ映画。サイコ・サスペンス映画の元祖であり、ヒッチコックの代表作でもある。音楽はバーナード・ハーマン。原作はエド・ゲインによる実際の犯罪に基づいたロバート・ブロック同名小説

目次

あらすじ [編集]

アリゾナ州の不動産会社に勤めるマリオン。婚約者サムの経済的事情により結婚に踏み切れない彼女は、仕事で預かった大金を出来心から横領、誰にも告げず車で逃走する。郊外でノーマン青年が経営するベイツ・モーテルにたどり着いたマリオンがシャワーを浴びていると、突然侵入してきた影が襲いかかり、彼女を殺害した。行方不明のマリオンを探すマリオンの妹ライラとサムは、ベイツ・モーテルにマリオンがいた痕跡を発見する。サムがノーマンの気を引いている間に、ライラがノーマンの家を捜索し、ノーマンの母親の白骨化した遺体を発見して叫び声を上げる。ノーマンはサムを殴って気絶させ、母親に扮した上でナイフを手にライラに襲い掛かろうとするが、サムが間一髪で救出する。逮捕されて警察署の拘置所に入れられたノーマンの精神状態を、精神分析医が解説する。

キャスト [編集]

役名 俳優 日本語版1 日本語版2 日本語版3
ノーマン・ベイツ アンソニー・パーキンス 西沢利明 辻谷耕史
マリオン・クレイン ジャネット・リー 武藤礼子 佐々木優子
ライラ・クレイン(マリオンの妹) ヴェラ・マイルズ 鈴木弘子 相沢恵子
サム・ルーミス(マリオンの恋人) ジョン・ギャヴィン 川合伸旺 神谷和夫 小山力也
ミルトン・アーボガスト探偵 マーティン・バルサム 島宇志夫 渡部猛 有本欽隆
アル・チェンバース保安官 ジョン・マッキンタイア 雨森雅司 八奈見乗児 飯塚昭三
フレッド・リッチマン サイモン・オークランド 岡部政明 加藤正之
トム・キャシディ フランク・アルバートソン 雨森雅司
チェンバース夫人 ルーリン・タトル 鈴木れい子
キャロライン パトリシア・ヒッチコック 吉田理保子 榊原良子
ジョージ・ロウリー社長 ボーン・テイラー 北村弘一
チャーリー ジョン・アンダーソン 村松康雄
警官 モート・ミルズ 木原正二郎
ノーマ・ベイツの声 バージニア・グレッグ
ポール・ジャスミン
ジャネット・ノーラン
京田尚子

製作 [編集]

ヒッチコックは、原作の映画化権をわずか9,000ドルで匿名で買い取った。またネタバレを防ぐため、スタッフは市場に出回っていた原作を可能な限り買い占めた。ベイツ・モーテルは、アンソニー・パーキンスが大きく見えるよう、原寸より少し小さめに作った。シャワー・シーンで流れたのは、赤くないチョコレートソースだった。ヒッチコックは、マリオンが事務所に出勤した際、事務所の外でウェスタンハットをかぶっている通行人としてカメオ出演した。

評価 [編集]

映画の前半では、マリオンの犯した横領をめぐる心理的葛藤を描くクライム・サスペンスの様相を呈し、「クルマを購入する際の不自然な挙動」や「それを不審に思う警官」など、不安定な心理状態と緊迫感が丁寧に演出される。ところが、彼女は何の前ぶれもなく刺殺される(『シャワー・シーン』)。モノクロながら凄惨な映像と音楽は、数々の作品において模倣やパロディーを繰り返される。細かなカットは、タイトル・シーケンスも手がけたソウル・バスの絵コンテによる。

後半では、マリオンの妹と探偵らによるマリオン探しが主眼になり、謎とサスペンスは次第にベイツ・モーテルへと集中していく。探偵殺害シーンでは“カメラが人物の背後からはるか頭上へ1カットで急速に移動する”など、多くの映像テクニックが駆使され、殺人者の謎を隠しながら違和感のない演出となっている。最後にマザーコンプレックスのノーマンがかばう母親の正体が明らかになり、物語は「この世にいないはずの人物によるモノローグ」という大胆かつ実験的な終結を迎える。

本作は同時期に公開された映画『血を吸うカメラ』と、異常殺人というモチーフの重なりや、その主題へのアプローチの差異などで比較されることもある。[要出典]

公開当時の日本における評価は低く、キネマ旬報ベスト10では35位だった。

受賞歴 [編集]

以下の賞にノミネートされた。

アカデミー監督賞:アルフレッド・ヒッチコック
アカデミー助演女優賞:ジャネット・リー
アカデミー撮影賞:ジョン・L・ラッセル
アカデミー美術賞 (白黒部門):ジョセフ・ハーレイロバート・クラットワージージョージ・ミロ

トリビア [編集]

  • 公開当時、ヒッチコックが「途中入場の禁止」「ストーリーの口外禁止」を観客に訴える録音メッセージが劇場で流された[1]。途中入場を禁止したのは、途中入場した観客が「主役(ジャネット・リー)が出演していない」と騒ぐ可能性があったためである[2]
  • 映画の中でトイレが出てくる(しかも水まで流している)のはこの映画が初である[3]
  • マリオンの同僚キャロライン役を演じている女性はパトリシア・ヒッチコック(ヒッチコック監督の娘)で、父親から直々にキャスティングされた[4]
  • 有名なシャワーシーンの撮影にはジャネット・リーの全撮影日数(3週間)のうちの3分の1を占める7日間を要した。また、ヌードシーンではヌードモデル(マルリ・レンフロ)が起用されている。また、ナイフが刺さる音はメロンにナイフを突き刺す音声を使用している[5]
  • モーテル内の剥製や壁掛けの絵など「鳥」が象徴的に登場するが、実は町(フェニックス (アリゾナ州))や登場人物(マリオン・クレインのクレイン=鶴)の名前にも鳥が隠されている。ヒッチコック作品の中では「鳥」が登場するシーンはいつも大きな変化の予兆として描かれている[7]

参考文献 [編集]

  1. ^ Hitchock, Alfred (Director) (2008年) (English). Alfred Hitchock's Psycho (DVD). Universal City, California, U.S.A.: Universal Studios Home Entertainment. 
  2. ^ Robertson,Peggy(Personal Assistant To Mr. Hitchcock) (1997年) (English). THE MAKING OF PSYCHO (DVD). Universal City, California, U.S.A.: Universal Studios Home Entertainment. 
  3. ^ Leigh, Janet & Stefano, Joseph (1997年) (English). THE MAKING OF PSYCHO (DVD). Universal City, California, U.S.A.: Universal Studios Home Entertainment. 
  4. ^ Hitchock, Pat (1997年) (English). THE MAKING OF PSYCHO (DVD). Universal City, California, U.S.A.: Universal Studios Home Entertainment. 
  5. ^ Leigh, Janet (1997年) (English). THE MAKING OF PSYCHO (DVD). Universal City, California, U.S.A.: Universal Studios Home Entertainment. 
  6. ^ Blu-ray版「サイコ」(2010年発売)スティーブン・レベロ (「アルフレッド・ヒッチコック&ザ・メイキング・オブ・サイコ」著者)による本編音声解説より
  7. ^ Blu-ray版「サイコ」(2010年発売)スティーブン・レベロ (「アルフレッド・ヒッチコック&ザ・メイキング・オブ・サイコ」著者)による本編音声解説より

関連項目 [編集]

外部リンク [編集]