スーパーボウル

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ヴィンス・ロンバルディ・トロフィー

スーパーボウル (Super Bowl) は、NFC優勝チームとAFC優勝チームの間で争われる、NFLの優勝決定戦。アメリカンフットボールの最高の大会であり、アメリカ最大のスポーツイベントである。

目次

[編集] 概説

スーパーボウルは1967年、NFLの優勝チームと、当時別に存在していたプロアメリカンフットボールリーグであるアメリカン・フットボール・リーグ (AFL) の優勝チームによる対抗戦として始まった。その後NFLとAFLは合併し、1971年からは旧NFLチームが主に所属するNFCの代表と、旧AFLチームが主に所属するAFCの代表が対戦する形となって今に至っている。なお、スーパーボウルの名が正式に使われるようになったのは第3回からで、遡って第1回と第2回の大会もスーパーボウルと呼ばれるようになっている。この名称は、AFLの創始者でAFL所属のカンザスシティ・チーフスのオーナーでもあったラマー・ハントの命名で、児童用玩具のスーパーボールで子供たちが遊んでいるのを見て思いついたといわれている。

スーパーボウルに優勝したチームには、ティファニー社製のヴィンス・ロンバルディ・トロフィーと呼ばれるトロフィーが与えられる。名を冠されているヴィンス・ロンバルディグリーンベイ・パッカーズの名コーチとして知られ、第1回と第2回のスーパーボウルを連覇している。また、優勝チームのメンバーにはスーパーボウル・リングという指輪が与えられる。この指輪をもつことはNFL選手にとって最高の名誉である。

また、前半と後半の間に行われるハーフタイムショーには1993年のマイケル・ジャクソン以来、毎回有名歌手等によるミニコンサートが開催されるほか、試合前の国歌独唱にも多くの有名歌手が起用されている。

これまでの通算最多優勝回数は、ピッツバーグ・スティーラーズの6回である。

2010年時点で、世界のスポーツイベントのブランドランキングにおいて、夏季オリンピックFIFAワールドカップを差し置いて第1位(約4億2000万ドル)である[1]

スーパーボウル優勝チームはホワイトハウスに招待されることが慣例となっている。ただし第20回スーパーボウルに優勝したシカゴ・ベアーズはその2日後にチャレンジャー号爆発事故が起きたため、ホワイトハウス訪問が実現しなかった[2]。また第45回スーパーボウルに優勝したグリーンベイ・パッカーズデズモンド・ビショップはIDを忘れたため中に入ることができなかった[3]

[編集] 開催地

その名にふさわしく、収容人員6万人以上のスタジアムしか使用しないという規定が存在する。しかし、レギュラーシーズンでもチームによってはチケットの入手が難しいNFLだけに、スーパーボウルのチケットは、さらに入手困難である。チケットは一般販売されず、出場チームそれぞれに20%程度、開催するスタジアムのある州を本拠とするチームにあわせて10%程度、全チームに1%程度分配する。残りをリーグが取引先、代理店、スポンサーに販売する形を取っている。分配を受けたチームもまず一般販売をせず、スポンサーやシーズン・チケット購入者に優先して販売する。このような入手困難性もあり、クルーザーや別荘使用権と交換を依頼する人がいたり、抽選当選の通知が指名手配犯をおびき出す為の囮に使われる事などもある。

また、スーパーボウルは中継する各国のテレビクルーやマスコミ、観客にとどまらず、その雰囲気を味わおうとする観光客やアメリカンフットボール・ファンも訪れ、開催都市には莫大な経済効果をもたらすと言われて、多くの都市が開催を希望する。開催地はオーナー会議によって、数年前に決定する。スーパーボウル開催のスタジアムを本拠とするチームが、そのシーズンのスーパーボウルに出場したことがなく、このことは、スーパーボウルの有名なジンクスとなっている。カリフォルニア州パサデナにあるローズボウルで開催された1976-1977、1979-1980シーズンのスーパーボウルにオークランド・レイダーズ、ロサンゼルス・ラムズ(現セントルイス・ラムズ)がそれぞれ出場したが、いずれもオークランドロサンゼルス(当時)をフランチャイズとするチームではあるが、ローズボウルは本拠地ではない。1984-1985シーズンにはサンフランシスコ・フォーティナイナーズが、隣接市にあるスタンフォード・スタジアムでのスーパーボウルに出場したが、これも同様である。

開催立候補する都市には、前述のスタジアムの収容人数のほか、それだけの観光客を受け入れられる宿泊施設、交通網などの施設が整っていることが求められ、そのため観光地や大都市圏が選ばれることが多い(これまでの最小規模はジャクソンビル都市圏の人口約135万人)。そして、毎年2月の第1日曜日に開催するため、温暖な気候地帯であるか、風雪に耐えられるドーム球場があることがほぼ絶対条件になっている。そのため、フロリダ州カリフォルニア州アリゾナ州といったある程度温暖な地域やニューオーリンズアトランタミネアポリスデトロイトといったドーム球場を持つ都市などに開催地が偏ってしまうという事が難点として挙げられる。特に寒冷地が立候補した場合、ドーム球場がすでにあるか、開催までに建設されることが絶対条件とされてきた。実際、2010年の第44回大会はニューヨークで開催予定だったが、ニューヨーク・ジェッツのドーム球場新設が白紙になったために撤回され、マイアミに変更された。

しかし2014年の開催地はニューヨーク近郊のニュージャージー州イーストラザフォードに建設されたメットライフ・スタジアムニューヨーク・ジャイアンツおよびニューヨーク・ジェッツ共用の新スタジアム)に決定した。同スタジアム周辺の2月の平均気温は-4℃近くという寒冷地であり、過去の例から考えると極めて異例の決定となった[4]。実際多くのNFL関係者が「寒冷地での開催は一度きりの例外」と語っている[5]

[編集] テレビ中継

主なスポーツイベントの全米視聴率
スーパーボウル 2011年 46.0%[6]
NFL開幕戦 2010年 17.7%[7]
夏季オリンピック 2008年 16.2%[8]
NBAファイナル 2010年 10.6%[9]
ワールドシリーズ 2010年 8.4%[10]

試合の模様は、米国内ではいわゆる4大ネットワークのうちNFLの放映権を持つネットワークが持ち回りで放映権を獲得して生中継される。

スーパーボウル中継は、毎年非常に多くの視聴者を集めるキラーコンテンツであり、エーシーニールセン調べによるテレビ中継の視聴率1991年以降21年連続で40%を超えている[11]。2011年の第45回大会では、米国内の視聴者数が約1億1100万人と米国のテレビ史上最多を記録した[12]。なおスーパーボウル中継における最高視聴率は、1982年の第16回大会で49.1%を記録している[13]

このため、テレビ中継に流されるコマーシャル枠の価格は世界で最も高価で、大手企業の大金を惜しみなくつぎ込んだコマーシャルが見られることでも知られている。アップルコンピュータが1984年のスーパーボウルでマッキントッシュの発売告知のコマーシャル「1984」を放映したことにより、一躍名を知られるようになったことが契機とされている。2011年現在、CM枠の価格は30秒枠で平均290万ドルといわれる[11]

米国外では、世界200ヶ国で生中継される。日本国内では、当初はTBS系列で、さらに日本テレビ系列で独占生中継していたが、衛星放送の普及や視聴率の低下から、現在は日本時間火曜未明に2時間にまとめて録画中継という形を取っている。生中継はNHKBS1で放送を行っている。他、GAORA(独自編集)と日テレG+(日テレ製作のノーカット版)で後日録画放送しているものがある。

[編集] 歴代試合結果

AFL-NFLチャンピオンシップ
開催日 AFL スコア NFL MVP 開催地 テレビ局
1 1967年 1月 15日 カンザスシティ・チーフス 10 - 35 グリーンベイ・パッカーズ バート・スター (QB) ロサンゼルス CBSNBC
2 1968年 1月 14日 オークランド・レイダーズ 14 - 33 グリーンベイ・パッカーズ バート・スター (QB) マイアミ CBS
3 1969年 1月 12日 ニューヨーク・ジェッツ 16 - 7 ボルチモア・コルツ ジョー・ネイマス (QB) マイアミ NBC
4 1970年 1月 11日 カンザスシティ・チーフス 23 - 7 ミネソタ・バイキングス レン・ドーソン (QB) ニューオーリンズ CBS
インターリーグ最終対戦成績 : NFL 2勝、AFL 2勝
NFLチャンピオンシップ
開催日 AFC スコア NFC MVP 開催地 テレビ局
5 1971年 1月 17日 ボルチモア・コルツ 16 - 13 ダラス・カウボーイズ チャック・ハウリー[14] (LB) マイアミ NBC
6 1972年 1月 16日 マイアミ・ドルフィンズ 3 - 24 ダラス・カウボーイズ ロジャー・ストーバック (QB) ニューオーリンズ CBS
7 1973年 1月 14日 マイアミ・ドルフィンズ 14 - 7 ワシントン・レッドスキンズ ジェイク・スコット (S) ロサンゼルス NBC
8 1974年 1月 13日 マイアミ・ドルフィンズ 24 - 7 ミネソタ・バイキングス ラリー・ゾンカ (RB) ヒューストン CBS
9 1975年 1月 12日 ピッツバーグ・スティーラーズ 16 - 6 ミネソタ・バイキングス フランコ・ハリス (RB) ニューオーリンズ NBC
10 1976年 1月 18日 ピッツバーグ・スティーラーズ 21 - 17 ダラス・カウボーイズ リン・スワン (WR) マイアミ CBS
11 1977年 1月 9日 オークランド・レイダーズ 32 - 14 ミネソタ・バイキングス フレッド・ビレトニコフ (QB) パサデナ NBC
12 1978年 1月 15日 デンバー・ブロンコス 10 - 27 ダラス・カウボーイズ ハーベイ・マーティン (DE)
ランディ・ホワイト (DT)
ニューオーリンズ CBS
13 1979年 1月 21日 ピッツバーグ・スティーラーズ 35 - 31 ダラス・カウボーイズ テリー・ブラッドショー (QB) マイアミ NBC
14 1980年 1月 20日 ピッツバーグ・スティーラーズ 31 - 19 ロサンゼルス・ラムズ テリー・ブラッドショー (QB) パサデナ CBS
15 1981年 1月 25日 オークランド・レイダーズ 27 - 10 フィラデルフィア・イーグルス ジム・プランケット (QB) ニューオーリンズ NBC
16 1982年 1月 24日 シンシナティ・ベンガルズ 21 - 26 サンフランシスコ・フォーティナイナーズ ジョー・モンタナ (QB) ポンティアック CBS
17 1983年 1月 30日 マイアミ・ドルフィンズ 17 - 27 ワシントン・レッドスキンズ ジョン・リギンズ (RB) パサデナ NBC
18 1984年 1月 22日 ロサンゼルス・レイダーズ 38 - 9 ワシントン・レッドスキンズ マーカス・アレン (RB) タンパ CBS
19 1985年 1月 20日 マイアミ・ドルフィンズ 16 - 38 サンフランシスコ・フォーティナイナーズ ジョー・モンタナ (QB) スタンフォード ABC
20 1986年 1月 26日 ニューイングランド・ペイトリオッツ 10 - 46 シカゴ・ベアーズ リチャード・デント (DE) ニューオーリンズ NBC
21 1987年 1月 25日 デンバー・ブロンコス 20 - 39 ニューヨーク・ジャイアンツ フィル・シムズ (QB) パサデナ CBS
22 1988年 1月 31日 デンバー・ブロンコス 10 - 42 ワシントン・レッドスキンズ ダグ・ウィリアムス (QB) サンディエゴ ABC
23 1989年 1月 22日 シンシナティ・ベンガルズ 16 - 20 サンフランシスコ・フォーティナイナーズ ジェリー・ライス (WR) マイアミ NBC
24 1990年 1月 28日 デンバー・ブロンコス 10 - 55 サンフランシスコ・フォーティナイナーズ ジョー・モンタナ (QB) ニューオーリンズ CBS
25 1991年 1月 27日 バッファロー・ビルズ 19 - 20 ニューヨーク・ジャイアンツ オーティス・アンダーソン (RB) タンパ ABC
26 1992年 1月 26日 バッファロー・ビルズ 24 - 37 ワシントン・レッドスキンズ マーク・リッピン (QB) ミネアポリス CBS
27 1993年 1月 31日 バッファロー・ビルズ 17 - 52 ダラス・カウボーイズ トロイ・エイクマン (QB) パサデナ NBC
28 1994年 1月 30日 バッファロー・ビルズ 13 - 30 ダラス・カウボーイズ エミット・スミス (RB) アトランタ NBC
29 1995年 1月 29日 サンディエゴ・チャージャーズ 26 - 49 サンフランシスコ・フォーティナイナーズ スティーブ・ヤング (QB) マイアミ ABC
30 1996年 1月 28日 ピッツバーグ・スティーラーズ 17 - 27 ダラス・カウボーイズ ラリー・ブラウン (CB) テンピ NBC
31 1997年 1月 26日 ニューイングランド・ペイトリオッツ 21 - 35 グリーンベイ・パッカーズ デズモンド・ハワード (KR/PR) ニューオーリンズ FOX
32 1998年 1月 25日 デンバー・ブロンコス 31 - 24 グリーンベイ・パッカーズ テレル・デービス (RB) サンディエゴ NBC
33 1999年 1月 31日 デンバー・ブロンコス 34 - 19 アトランタ・ファルコンズ ジョン・エルウェイ (QB) マイアミ FOX
34 2000年 1月 30日 テネシー・タイタンズ 16 - 23 セントルイス・ラムズ カート・ワーナー (QB) アトランタ ABC
35 2001年 1月 28日 ボルチモア・レイブンズ 34 - 7 ニューヨーク・ジャイアンツ レイ・ルイス (LB) タンパ CBS
36 2002年 2月 3日 ニューイングランド・ペイトリオッツ 20 - 17 セントルイス・ラムズ トム・ブレイディ (QB) ニューオーリンズ FOX
37 2003年 1月 26日 オークランド・レイダーズ 21 - 48 タンパベイ・バッカニアーズ デクスター・ジャクソン (S) サンディエゴ ABC
38 2004年 2月 1日 ニューイングランド・ペイトリオッツ 32 - 29 カロライナ・パンサーズ トム・ブレイディ (QB) ヒューストン CBS
39 2005年 2月 6日 ニューイングランド・ペイトリオッツ 24 - 21 フィラデルフィア・イーグルス ディオン・ブランチ (WR) ジャクソンビル FOX
40 2006年 2月 5日 ピッツバーグ・スティーラーズ 21 - 10 シアトル・シーホークス ハインズ・ウォード (WR) デトロイト ABC
41 2007年 2月 4日 インディアナポリス・コルツ 29 - 17 シカゴ・ベアーズ ペイトン・マニング (QB) マイアミ CBS
42 2008年 2月 3日 ニューイングランド・ペイトリオッツ 14 - 17 ニューヨーク・ジャイアンツ イーライ・マニング (QB) グレンデール FOX
43 2009年 2月 1日 ピッツバーグ・スティーラーズ 27 - 23 アリゾナ・カージナルス サントニオ・ホームズ (WR) タンパ NBC
44 2010年 2月 7日 インディアナポリス・コルツ 17 - 31 ニューオーリンズ・セインツ ドリュー・ブリーズ (QB) マイアミ CBS
45 2011年 2月 6日 ピッツバーグ・スティーラーズ 25 - 31 グリーンベイ・パッカーズ アーロン・ロジャース (QB) アーリントン FOX
46 2012年 2月 5日 ニューイングランド・ペイトリオッツ   -   ニューヨーク・ジャイアンツ インディアナポリス NBC
47 2013年 2月 3日     -     ニューオーリンズ CBS
48 2014年 2月 2日     -     ニュージャージー FOX
49 2015年 2月     -     アリゾナ

太字側が優勝チーム

[編集] 脚注・出典

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  1. ^ 夏季オリンピックは約2億3000万ドル、FIFAワールドカップは約1億2000万ドル。ただし、ブランド価値は各イベントが1日あたりに生み出す総収入で算出されたもので、各イベントの開催頻度は考慮されていない。 週刊東洋経済2010年5月15日号(出所:フォーブス
  2. ^ 大統領、第20回SB王者のベアーズをホワイトハウス招待”. NFL JAPAN (2011年9月22日). 2011年9月23日閲覧。
  3. ^ パッカーズLBビショップ、ID忘れホワイトハウス訪問できず”. NFL JAPAN (2011年8月16日). 2011年9月23日閲覧。
  4. ^ 2014年スーパーボウル、ニューヨークで初開催へ!”. NFJ JAPAN (2010年5月26日). 2010年5月26日閲覧。
  5. ^ スーパーボウル、寒冷地の屋外開催は一度きり?”. NFL JAPAN (2010年5月26日). 2010年5月26日閲覧。
  6. ^ Record Ratings for Super Bowl
  7. ^ Vikings-Saints drew NFL's highest opening night rating ever
  8. ^ 2008年北京オリンピックの全米平均視聴率は16.2%
  9. ^ NBA Finals Game 7 ratings highest since 1998
  10. ^ MLB全米視聴率
  11. ^ a b 視聴率は20年連続40%超え/Sボウル - サンケイスポーツ・2011年2月8日
  12. ^ スーパーボウル中継が米TV史上最高の視聴者数を記録 - 映画.com・2011年2月9日
  13. ^ 第45回スーパーボウル 全米TV史上最多 1.11億人が視聴 - TSP21.com・2011年2月7日
  14. ^ 唯一敗戦チームからMVPに選ばれた。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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