マーカス・アレン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マーカス・アレン
Marcus Allen
基本情報
ポジション ランニングバック
生年月日 (1960-03-26) 1960年3月26日(64歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 カリフォルニア州サンディエゴ
身長: 6' 2" =約188cm
体重: 210 lb =約95.3kg
経歴
大学 南カリフォルニア大学
NFLドラフト 1982年 / 1巡目全体10位
所属歴
1982-1992 ロサンゼルス・レイダース
1993-1997 カンザスシティ・チーフス
受賞歴・記録
スーパーボウル制覇(1回)
第18回
スーパーボウルMVP(1回)
第18回
シーズンMVP(1回)
1985
オールプロ選出(2回)
1982・1985
プロボウル選出(6回)
1982・1984・1985・1986・1987・1993
NFL 通算成績
通算ラッシング獲得ヤード 12,243ヤード
平均獲得ヤード 4.1ヤード
ラッシングTD 123回
Player stats at NFL.com

マーカス・アレン (Marcus LeMarr Allen,1960年3月26日 - )は、カリフォルニア州サンディエゴ出身のアメリカンフットボールの元選手である。 1982年から1997年まで、NFLロサンゼルス・レイダースカンザスシティ・チーフスランニングバック(RB)として活躍した。現役中、12,243ラッシングヤード、5,412レシービングヤード、145タッチダウンを記録し、1万ヤードランと5千ヤードレシーブを記録したNFL初の選手である。

またアレンは、ハイズマン賞受賞、全米大学王者スーパーボウル制覇、スーパーボウルMVP、NFLシーズンMVPのすべてを獲得している[1]。大学アメリカンフットボール殿堂とNFL殿堂の両方に選ばれている。

経歴[編集]

高校[編集]

サンディエゴのエイブラハム・リンカーン高校時代はクォーターバックとセイフティとしてプレーした。1977年のCIF CIFタイトルゲームではランで5タッチダウン、1インターセプトに加えて195ヤードを走る活躍を見せた。

大学[編集]

1978年から1981年までUSCトロージャンズでプレーした。当初はセイフティとしてリクルートされた彼をジョン・ロビンソンヘッドコーチがテイルバックにコンバートした。

1年次の1978年はその年ハイズマン賞を受賞するチャールズ・ホワイトの控えを務めた。チームは全米チャンピオンとなった。

2年次の1979年はフルバックとして起用された。3年次の1980年にテイルバックの先発選手となり全米3位の1,563ヤードを走った(サウスカロライナ大学ジョージ・ロジャースが1,781ヤード、ジョージア大学ハーシェル・ウォーカーが1,616ヤードを走った)。

4年次の1981年に2,342ヤードを走った。この年の活躍でハイズマン賞、マックスウェル賞、ウォルター・キャンプ賞を受賞した。

4年間で通算4,664ヤードを走りランとレシーブで46タッチダウンをあげた。12試合で200ヤード以上を走っており、これはリッキー・ウィリアムズロン・デインと並ぶNCAA記録である。

後に彼の背番号33番は永久欠番となった。

ロサンゼルス・レイダース[編集]

1982年のNFLドラフト1巡全体10位でロサンゼルス・レイダースに指名されて入団した。ストライキが起きてシーズンが短縮されたこの年、697ヤードを走りNFL最優秀新人攻撃選手に選ばれた。チームはAFCトップの8勝1敗でプレーオフに進出したが、ディビジョナルプレーオフでニューヨーク・ジェッツに敗れた。

1983年、初の1000ヤードラッシャーとなった。1984年1月22日の第18回スーパーボウルで191ヤードを走り2タッチダウンをあげてMVPに選ばれた。彼のあげた74ヤードのタッチダウンラン記録は第40回スーパーボウルウィリー・パーカーが75ヤードのタッチダウンラン、ラン獲得191ヤードは第22回スーパーボウルティミー・スミスが204ヤードを走るまでスーパーボウル記録であった。

1984年は1,168ヤードを走り18タッチダウンをあげた。

1985年は9試合連続で100ヤード以上を走るなど、1,759ヤードを走り11タッチダウン、シーズンMVPに選ばれた。

1987年から1990年まではボー・ジャクソンと併用されて彼の出場機会は減っていった。この間、オーナーのアル・デービスとも関係性が悪くなった。1989年はひざの負傷でシーズンの大部分を欠場した。

カンザスシティ・チーフス[編集]

1993年カンザスシティ・チーフスに加入、764ヤードを走り、12タッチダウンをあげた。ジョー・モンタナも加入したチームはAFCチャンピオンシップゲームまで進出した。この年彼はプロフットボールライター協会からカムバック賞に選ばれた。エリック・ディッカーソンが1993年に引退したため現役選手として通算ラン獲得ヤードトップとなった。この記録は1997年の第1週にバリー・サンダースに更新された。1997年シーズン終了後に現役を引退した。

現役引退後[編集]

1999年にスポーティングニューズから偉大な100人のアメリカンフットボール選手の72位に選ばれた。

2003年、プロフットボール殿堂入りを果たした。また、2007年にカリフォルニア州のスポーツ殿堂入りを果たした。

家族[編集]

弟のデイモン・アレン英語版カナディアン・フットボール・リーグの殿堂入りを果たしたQBである。

成績[編集]

チーム 試合 ラン レシーブ
G GS Att Yds Avg Lng TD Rec Yds Avg Lng TD
1982 RAI 9 9 160 697 4.4 53 11 38 401 10.6 51 3
1983 RAI 16 15 266 1,014 3.8 74 9 68 590 8.7 36 2
1984 RAI 16 16 275 1,168 4.2 52 13 64 758 11.8 92 5
1985 RAI 16 16 380 1,759 4.6 61 11 67 555 8.3 44 3
1986 RAI 13 10 208 759 3.6 28 5 46 453 9.8 36 2
1987 RAI 12 12 200 754 3.8 44 5 51 410 8.0 39 0
1988 RAI 15 15 223 831 3.7 32 7 34 303 8.9 30 1
1989 RAI 8 5 69 293 4.2 15 2 20 191 9.6 26 0
1990 RAI 16 15 179 682 3.8 28 12 15 189 12.6 30 1
1991 RAI 8 2 63 287 4.6 26 2 15 131 8.7 25 0
1992 RAI 16 0 67 301 4.5 21 2 28 277 9.9 40 1
1993 KC 16 10 206 764 3.7 39 12 34 238 7.0 18 3
1994 KC 13 13 189 709 3.8 36 7 42 349 8.3 38 0
1995 KC 16 15 207 890 4.3 38 5 27 210 7.8 20 0
1996 KC 16 15 206 830 4.0 35 9 27 270 10.0 59 0
1997 KC 16 0 124 505 4.1 30 11 11 86 7.8 18 0
Career 222 168 3,022 12,243 4.1 74 123 587 5,411 9.2 92 21[2]

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ Can Newton be 2nd? - ESPN.com
  2. ^ Marcus Allen”. Football-Reference.com. 2012年8月1日閲覧。