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| Genre = [[ポップ・ミュージック|ポップ]]<ref>{{cite web|last=Unterberger |first=Richie |url=http://www.allmusic.com/song/all-you-need-is-love-t995693 |title=The Beatles 'All You Need Is Love' |publisher=[[AllMusic]] |accessdate=20 August 2011}}</ref>
| Genre = [[ポップ・ミュージック|ポップ]]<ref>{{cite web|last=Unterberger |first=Richie |url=http://www.allmusic.com/song/all-you-need-is-love-t995693 |title=The Beatles 'All You Need Is Love' |publisher=[[オールミュージック|AllMusic]] |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110113080716/http://www.allmusic.com/song/all-you-need-is-love-t995693 |archivedate=2011-01-13 |accessdate=2019-05-18}}</ref><br />[[サイケデリック・ミュージック]]
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* 1位(イギリス・[[全英シングルチャート]])<ref name="UK chart">{{cite web|url=https://www.officialcharts.com/search/singles/all-you-need-is-love/|title=All You Need Is Love – The Beatles" > "Chart Facts|publisher=[[:en:Official Charts Company|Official Charts Company]]|accessdate=2019-05-18}}</ref>
* 1位(イギリス)
* 1位(アメリカ・[[Billboard Hot 100]])<ref>{{cite web|url= http://www.allmusic.com/artist/the-beatles-mn0000754032/awards|archiveurl=https://web.archive.org/web/20120602172107/https://www.allmusic.com/artist/the-beatles-mn0000754032/awards |title=The Beatles: Awards" > "Billboard Singles|publisher=[[オールミュージック|AllMusic]]|archivedate=2012-06-02|accessdate=2019-05-18}}</ref>
* 1位(アメリカ・[[Billboard Hot 100]])
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== 解説 ==
== 解説 ==
[[レノン=マッカートニー]]の作品。実質的にはレノン作った楽曲である。[[リードボーカル|リード・ヴォーカル]]はジョン・レノン。彼の作風のひとつである、[[拍子#4拍子|4拍子]]と[[拍子#3拍子|3拍子]]を組み合わせた巧みな[[変拍子]]が特徴で、受動態と二重否定を多用したポジティヴな歌詞も印象的。ジョンは「曲を作るのに30分とかからなかったが、歌いこなすのに1週間かかった」と語っている。イントロにはフランス国歌「[[ラ・マルセイエーズ]]」が、エンディングには[[ヨハン・ゼバスティアン・バッハ|J.S.バッハ]]の[[インヴェンションとシンフォニア|2声のインヴェンション]]8番BWV779<ref group="注釈">[[マーク・ルウィソーン]]の著作「ビートルズ/レコーディング・セッション」([[1990年]] [[シンコーミュージック・エンタテイメント|シンコーミュージック]] 144頁)には[[ブランデンブルク協奏曲]]とあるが、記述は間違っている。</ref>、[[グレン・ミラー]]楽団の「[[イン・ザ・ムード]]」のイントロ部分、イングランド民謡「[[グリーンスリーブス|グリーン・スリーヴス]]」、ビートルズの「[[シー・ラヴズ・ユー]]」の冒頭部分が演奏されている。
クレジットは[[レノン=マッカートニー]]となっているが、実質的には[[ジョン・レノン]]が作った楽曲で<ref name="lewisohn116">{{cite book|first=Mark|last=Lewisohn|authorlink=:en:Mark Lewisohn|title=The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970|publisher=Bounty Books|location=London|year=2005|origyear=1988|isbn=978-0-7537-2545-0|page=116}}</ref>、[[ボーカル|リード・ーカル]]レノンが担当している。彼の作風のひとつである、[[拍子#4拍子|4拍子]]と[[拍子#3拍子|3拍子]]を組み合わせた巧みな[[変拍子]]が特徴で、受動態と二重否定を多用したポジティヴな歌詞も印象的。レノンは「曲を作るのに30分とかからなかったが、歌いこなすのに1週間かかった」と語っている。イントロにはフランス国歌「[[ラ・マルセイエーズ]]」が、エンディングには[[ヨハン・ゼバスティアン・バッハ|J.S.バッハ]]の[[インヴェンションとシンフォニア|2声のインヴェンション]]8番BWV779<ref group="注釈">[[マーク・ルウィソーン]]の著作「ビートルズ/レコーディング・セッション」([[1990年]] [[シンコーミュージック・エンタテイメント|シンコーミュージック]] 144頁)には[[ブランデンブルク協奏曲]]とあるが、記述は間違っている。</ref>、[[グレン・ミラー]]楽団の「[[イン・ザ・ムード]]」のイントロ部分{{Refnest|group="注釈"|「イン・ザ・ムード」は、[[ジョージ・ハリスン]]作の「[[イッツ・オール・トゥ・マッチ]]」でも引用されている<ref>{{cite book|last=MacDonald |first=Ian |authorlink=:en:Ian MacDonald |year=2005|title=Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties ''(2nd rev. edn)''|publisher=Chicago Review Press|location=Chicago, IL|isbn=978-1-55652-733-3|page=261-262}}</ref>。}}、イングランド民謡「[[グリーンスリーブス]]」、ビートルズの「[[イエスタデイ]]」や「[[シー・ラヴズ・ユー]]」の冒頭部分が演奏されている<ref>{{cite web|url=http://www.icce.rug.nl/~soundscapes/DATABASES/AWP/aynil.shtml|title=Notes on 'All You Need Is Love'|first=Alan W. |last=Pollack|year=1996|publisher=soundscapes.info|accessdate=2019-05-18}}</ref>


1967年[[625日]]に世界めて実践された、通信衛星を使って24ヵ国で同時放送された宇宙中継特別番組『[[われらの世界|アワ・ワールド]]』<ref group="注釈">日本では「われらの世界」というタイトルで[[NHK総合テレビジョン|NHK総合テレビ]]にて放送。</ref>の為に作られた曲で、同曲のレコーディング風景が同番組内で世界中継された。この時は白黒[[テレビ]]による収録・放映だったが、『[[ザ・ビートルズ・アンソロジー]]』の映像版(Vol.7)ではコンピューターによるカラー化が行われている。生中継が終わった直後に、[[・スター]]による[[導入部|イントロ]]の[[スネアドラム]]ールとジョンヴォーカルの一部を改め録音し直した<ref group="注釈">そのため当時テレビ放映されたヴァージョンとリリース版では若干の相違がある。</ref>。
1967年[[518日]]にビートルズは、世界初の試みとなる通信衛星を使って24ヵ国で同時放送された宇宙中継特別番組『[[われらの世界|アワ・ワールド]]』([[6月25日]]放送)<ref group="注釈">日本では「われらの世界」というタイトルで[[NHK総合テレビジョン|NHK総合テレビ]]にて放送。</ref>にイギリス代表として出演する契約に署名した。本作はこの番組の為に作られた曲{{Refnest|group="注釈"|[[ポール・マッカートニー]]も『アワ・ワールド』のために「[[ユア・マザー・シュッド・ノウ]]」<ref>{{cite book|last=Hertsgaard|first=Mark|title=A Day in the Life: The Music and Artistry of the Beatles|publisher= Pan Books|location=London|year=1996|isbn=0-330-33891-9|page=224}}</ref>や「[[ハロー・グッドバイ]]」<ref>{{cite book|last= Womack|first=Kenneth|year= 2014|title=The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four|publisher=ABC-CLIO|location=Santa Barbara, CA|isbn= 978-0-313-39171-2|page=31}}</ref>を書いたが、これらは使用されなかった。}}で、同曲のレコーディング風景が同番組内で世界中継された<ref name="lewisohn116" />。この時は白黒[[テレビ]]による収録・放映だったが、『[[ザ・ビートルズ・アンソロジー]]』の映像版(Vol.7)ではコンピューターによるカラー化が行われている。当時マネージャーである[[ブライアン・エプスタイン]]は、こパフォマンスを「グープにって最高瞬間」と語っいる<ref name="Badman/MojoSpecial">Badman, Keith. "Universal Love". In: {{harvnb|''Mojo Special Limited Edition''|2002|p=106}}.</ref>。


1967年にシングルとして発表された後、米国では[[キャピトル・レコード]]編集版アルバム『[[マジカル・ミステリー・ツアー]]』に収録された。また翌年ビートルズを主人公としたアニメ映画『[[イエロー・サブマリン (映画)|イエロー・サブマリン]]』の挿入曲として使用されたため、[[1969年]]に発売されたアルバム『[[イエロー・サブマリン]]』にも収録されている。
1967年にシングルとして発表された後、米国では[[キャピトル・レコード]]編集版アルバム『[[マジカル・ミステリー・ツアー]]』に収録された<ref>{{cite book|last1=Castleman|first1=Harry|last2=Podrazik|first2=Walter J.|title=All Together Now: The First Complete Beatles Discography 1961–1975|publisher=Ballantine Books|location=New York, NY|year=1976|isbn=0-345-25680-8|page=63}}</ref>。また翌年ビートルズを主人公としたアニメ映画『[[イエロー・サブマリン (映画)|イエロー・サブマリン]]』の挿入曲として使用されたため、[[1969年]]に発売されたアルバム『[[イエロー・サブマリン]]』にも収録されている。アニメ映画の『イエロー・サブマリン』では、ペパーランドを荒らしたブルー・ミーニーズという化物らをビートルズが音楽で退散させる場面で使用されている<ref>{{cite book|last= Womack|first=Kenneth|year= 2014|title=The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four|publisher=ABC-CLIO|location=Santa Barbara, CA|isbn= 978-0-313-39171-2|page=34, 216}}</ref>


[[2002年]][[6月3日]]、[[バッキンガム宮殿]]で行われた、女王[[エリザベス2世]]戴冠50周年記念コンサートのラストにて、出演者全員で合唱され、[[ポール・マッカートニー]]が[[エレクトリックベース|ベース]]とリード・ヴォーカルの一部を担当した<ref>{{Cite news|title=ポール・マッカートニー、クィーン、オジー・オズボーン他、バッキンガム宮殿で女王即位50周年ライヴを行なう|url=https://www.barks.jp/news/?id=52282105|work=[[BARKS]]|publisher=ジャパンミュージックネットワーク株式会社|date=2002-06-05|accessdate=2019-05-18}}</ref>。ポールがビートルズ解散後にこの曲を一般観客の前で歌ったのは、これが初めてである。この時はコンサートの趣旨に合わせ、イントロにイギリス国歌「[[女王陛下万歳]]」が演奏された。
アニメ映画の『イエロー・サブマリン』では、ペパーランドを荒らしたブルー・ミーニーズという化物らをビートルズが音楽で退散させる場面で使用されている。


== レコーディング ==
[[2002年]][[6月3日]]、[[バッキンガム宮殿]]で行われた、女王[[エリザベス2世]]戴冠50周年記念コンサートのラストにて、出演者全員で合唱され、[[ポール・マッカートニー]]が[[エレクトリックベース|ベース]]とリード・ヴォーカルの一部を担当した。ポールがビートルズ解散後にこの曲を一般観客の前で歌ったのは、これが初めてである。この時はコンサートの趣旨に合わせ、イントロにイギリス国歌「[[女王陛下万歳]]」が演奏された。
=== バッキング・トラック ===
ビートルズは、1967年[[6月14日]](本番の11日前)にオリンピック・サウンド・スタジオで本作のバッキング・トラックのレコーディングを開始した<ref name="lewisohn116" /><ref name="ian261">{{cite book|last=MacDonald |first=Ian |year=2005|title=Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties ''(2nd rev. edn)''|publisher=Chicago Review Press|location=Chicago, IL|isbn=978-1-55652-733-3|page=261}}</ref>。[[リンゴ・スター]]は普段どおり[[ドラムセット|ドラムス]]を演奏しているが<ref>{{cite book|last=Winn|first=John C.|year=2009|title=That Magic Feeling: The Beatles' Recorded Legacy, Volume Two, 1966–1970|publisher=Three Rivers Press|location=New York, NY|isbn=978-0-3074-5239-9|page=110}}</ref>、[[ジョン・レノン]]は[[ハープシコード]]、[[ポール・マッカートニー]]は[[コントラバス|ダブルベース]]、[[ジョージ・ハリスン]]は[[バイオリン]]と不慣れな楽器を演奏した<ref>{{cite book|last=Hertsgaard|first=Mark|title=A Day in the Life: The Music and Artistry of the Beatles|publisher= Pan Books|location=London|year=1996|isbn=0-330-33891-9|page=225}}</ref>。この日は33テイク録音されたうちの第10テイクが最適とされ、リダクションされた後に新しい4トラック・レコーダーに移された<ref name="lewisohn116" />。


[[6月19日]]にレコーディング・スタジオをEMI第2スタジオ(現[[アビー・ロード・スタジオ|アビー・ロード第2スタジオ]])に移し<ref name="lewisohn117">{{cite book|first=Mark|last=Lewisohn|title=The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970|publisher=Bounty Books|location=London|year=2005|origyear=1988|isbn=978-0-7537-2545-0|page=117}}</ref>、[[ジョージ・マーティン]]による[[ピアノ]]、レノンによる[[ボーカル]]、[[ギター]]、[[バンジョー]]に加え<ref name="rs">{{cite web |url=https://www.rollingstone.com/music/features/the-beatles-make-history-with-all-you-need-is-love-a-minute-by-minute-breakdown-20140828 |title=The Beatles Make History With 'All You Need Is Love': A Minute-by-Minute Breakdown |last=Edwards |first=Gavin|author-link=Gavin Edwards (writer)|date=2014-08-28|publisher=[[ローリング・ストーン|rollingstone.com]]|accessdate=2019-05-18}}</ref>、[[コーラス (ポピュラー音楽)|バッキング・ボーカル]](「Love, Love, Love」というフレーズ)がオーバー・ダビングされた<ref name="winn111">{{cite book|last=Winn|first=John C.|year=2009|title=That Magic Feeling: The Beatles' Recorded Legacy, Volume Two, 1966–1970|publisher=Three Rivers Press|location=New York, NY|isbn=978-0-3074-5239-9|page=111}}</ref>。
『[[ラヴ (ビートルズのアルバム)|ラヴ]]』収録ヴァージョンでは、最後に「[[グッド・ナイト]]」の[[旋律]]が挿入されている。


[[6月23日]]に[[オーケストラ]]を交えてリハーサルが行なわれて、その演奏がバッキング・トラックに加えられた<ref name="lewisohn117" />。放送前日となる[[6月24日]]に、ビートルズは本作を次のシングルとして発表することを決定した<ref name="lewisohn117" />。同日に行なわれたリハーサルでは、[[BBC]]のテレビクルーをはじめ、100名以上のジャーナリストや写真家による取材が許可された<ref name="winn111" /><ref name="lewisohn117">。
== ステレオ・ヴァージョン ==

「愛こそはすべて」のリアル・ステレオ・ヴァージョンは1969年1月にリリースされたアルバム『[[イエロー・サブマリン]]』ステレオ盤に収録された<ref group="注釈">1967年の米国盤『[[マジカル・ミステリー・ツアー]]』発売当初はリアル・ステレオ・ヴァージョンが存在しなかったため、発売元の[[キャピトル・レコード]]は独自に制作した擬似ステレオ・ヴァージョンを収録した。</ref>。[[コンパクトディスク|CD]]では1987年8月にリリースされたアルバム『[[マジカル・ミステリー・ツアー]]』および『[[イエロー・サブマリン]]』に収録された。
=== テレビ中継〜完成 ===
[[6月25日]]に世界初の試みとなる通信衛星を使って24ヵ国で同時放送された宇宙中継特別番組『[[われらの世界|アワ・ワールド]]』が放送。予定より約40秒ほど早い午後8時45分(ロンドン時間)にEMIスタジオにカメラが回り、中継が開始された。ジョージ・マーティンと[[レコーディング・エンジニア]]である[[ジェフ・エメリック]]は神経を落ち着かせるために、[[スコッチウイスキー]]を飲んでオーディング・ミキシングを行なった<ref name="rs" /><ref name="Badman/MojoSpecial" />。スタジオやメンバーの衣装のデザインはThe Foolというデザイン集団によるもの。スタジオには風船、花、鯉のぼり、「Love」と描かれた落書きなどの装飾が施され、祝福やサイケデリックな雰囲気を醸し出していた<ref>{{cite book|last=Miles|first=Barry|title=The Beatles Diary Volume 1: The Beatles Years|year=2001|publisher=Omnibus Press|location=London|isbn=0-7119-8308-9 |page=271}}</ref>。

ビートルズは、13名のオーケストラ<ref group="注釈">オーケストラの中には、「[[ペニー・レイン]]」の[[ピッコロトランペット]]・ソロを担当した[[デヴィッド・メイソン]]も含まれている。</ref>を率いてレコーディングを行なった。この日は録音済みのバッキング・トラックを流しながら{{Refnest|group="注釈"|バッキング・トラックの使用について、当初『アワ・ワールド』のプロデューサーは不満を抱いていたが、ジョージ・マーティンが「これがなければ、3億5000万人の前で演奏することはできない」と説得したことにより使用されることとなった<ref name="rs" />。}}、レノンによる[[ボーカル]]、ポールによる[[エレクトリックベース|ベース]]、ハリスンによる[[ギター]][[ソロ (音楽)|ソロ]]、スターによるドラムス、そしてオーケストラがライブ録音された。スタジオには、[[ミック・ジャガー]]、[[キース・リチャード]]、[[エリック・クラプトン]]、[[マリアンヌ・フェイスフル]]、[[ジェーン・アッシャー]](当時のマッカートニーの婚約者)、[[パティ・ボイド]](当時のハリスンの妻)、[[:en:Mike McGear|マイク・マックギア]](マッカートニーの実弟)、[[キース・ムーン]]、[[グラハム・ナッシュ]]も居合わせており、バッキング・ボーカルで参加した<ref name="rs" />。

中継は白黒[[テレビ]]による収録・放映だったが、『[[ザ・ビートルズ・アンソロジー]]』の映像版(Vol.7)ではコンピューターによるカラー化が行われている。このカラー版は、[[2015年]]に発売された『[[ザ・ビートルズ1]]』に付属のDVD/Blu-rayにも収録されている<ref>{{cite web|first= Matt |last= Rowe |title= The Beatles 1 To Be Reissued With New Audio Remixes … And Videos |publisher= The Morton Report |date= 2015-12-18 |accessdate= 2019-05-18 |url= http://www.themortonreport.com/entertainment/music/the-beatles-1-to-be-reissued-with-new-audio-remixesand-videos}}</ref>。

中継終了後の夜、自身のボーカル・パートに不満を持ったレノンは、シングルのために再録音を行なった<ref>{{cite book|first=Mark|last=Lewisohn|title=The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970|publisher=Bounty Books|location=London|year=2005|origyear=1988|isbn=978-0-7537-2545-0|page=120}}</ref><ref>{{cite book|first=Richie |last=Unterberger |title=The Unreleased Beatles: Music & Film|publisher=Backbeat Books |location=San Francisco, CA|year=2006|isbn=978-0-87930-892-6|page=179}}</ref>。[[6月26日]]にEMI第2スタジオにて[[ADT (音響機器)|ADT]]を使用したレノンのボーカル・パートと<ref>{{cite book|last=Winn|first=John C.|year=2009|title=That Magic Feeling: The Beatles' Recorded Legacy, Volume Two, 1966–1970|publisher=Three Rivers Press|location=New York, NY|isbn=978-0-3074-5239-9|page=112}}</ref>、リンゴによる[[ロール (打楽器)|ドラムロール]]がオーバー・ダビングされて<ref>{{cite book|first=Richie |last=Unterberger |title=The Unreleased Beatles: Music & Film|publisher=Backbeat Books |location=San Francisco, CA|year=2006|isbn=978-0-87930-892-6|page=178}}</ref><ref>{{cite book| last=Everett| first=Walter| authorlink=:en:Walter Everett| year=1999| title=The Beatles as Musicians: Revolver Through the Anthology| publisher=Oxford University Press| location=New York, NY| isbn=0-19-512941-5| page=125-26}}</ref>、本作は完成となった。


== ミキシング ==
== ミキシング ==
ジナル・モノラル・ヴァージョン(シングル盤、アルバム『[[マジカル・ミステリー・ツアー]]』アナログなどに収録<ref group="注釈">だしアルバム[[イエロー・サブマリン]]モノラルに収録されたモノラル・ヴァジョンはステレオ・ヴァージョンをそのままモノラルにミックス・ダウンしただけなのでステレオヴァジョンと同じ長さ(3分48秒)である。</ref>)はステレオ・ヴァージョンよりエンディング若干長(フェード・アウトが遅い 3分57秒)
「愛こそはすべて」のル・ステレオ・ヴァージョンは1969年1月にリリースされたアルバム『[[イエロー・サブマリン]]』ステレオ盤に収録され『イエロー・サブマリン』以前に[[1967年]]発売米国『[[マジカル・ミステリ・ツアー]]』に、発売当時リアル・ステレオ・ヴァージョンが存在なかっ関係から発売元の[[キャピトルレコド]]独自に制作した擬似ステレオ・ヴァージョンが収録されて

シングル盤やアルバム『[[マジカル・ミステリー・ツアー]]』アナログ盤などに収録のモノラル・ヴァージョンは、ステレオ・ヴァージョンよりフェードアウトが遅い関係から、演奏時間が若干長いが、ただしアルバム『[[イエロー・サブマリン]]』のモノラル盤に収録されたモノラル・ヴァージョンは、ステレオ・ヴァージョンをそのままモノラルにミックス・ダウンしただけなので、ステレオ・ヴァージョンと同じ演奏時間となっている。

リアル・ステレオ・ヴァージョンは、[[コンパクトディスク|CD]]では1987年8月にリリースされたアルバム『[[マジカル・ミステリー・ツアー]]』および『[[イエロー・サブマリン]]』に収録された。


== シングル盤 ==
== シングル盤 ==
本作は、イギリスで[[1967年]][[7月7日]]にB面に「[[ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン]]」を収録したシングル盤として[[パーロフォン]]から発売された<ref>{{cite book|last1=Castleman|first1=Harry|last2=Podrazik|first2=Walter J.|title=All Together Now: The First Complete Beatles Discography 1961–1975|publisher=Ballantine Books|location=New York, NY|year=1976|isbn=0-345-25680-8|page=62}}</ref>。[[全英シングルチャート]]で2位を記録した後に、3週間にわたって最高1位を記録した<ref name="UK chart" />。
[[1967年]]7月7日に「[[ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン]]」とカップリングで発売された[[ザ・ビートルズ]]のシングル曲。『[[ビルボード]]』(Billboard)誌では、1967年8月19日に週間ランキング第1位を獲得。1967年ビルボード誌年間ランキングは第34位。『キャッシュボックス』誌では2週連続第1位を獲得し、年間ランキング43位。英国で3週連続1位を獲得した。B面の「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」は、『ビルボード』誌では最高位34位、『キャッシュボックス』誌では最高位60位を記録している。アメリカでは100万枚以上のセールスを記録し、イギリスでは50万枚以上のセールスを記録している。

アメリカでは同じ収録内容で[[7月17日]]に[[キャピトル・レコード]]から発売された<ref>{{cite book|last=Winn|first=John C.|year=2009|title=That Magic Feeling: The Beatles' Recorded Legacy, Volume Two, 1966–1970|publisher=Three Rivers Press|location=New York, NY|isbn=978-0-3074-5239-9|page=78}}</ref>。『[[ビルボード]]』(Billboard)誌では、1967年[[8月19日]]付の[[Billboard Hot 100]]で第1位を獲得<ref>{{cite web|url=http://www.billboard.com/charts/1967-08-19/hot-100 |title=Music Albums, Top 200 Albums & Music Album Charts |work=Billboard |accessdate=2019-05-18|date=1967-08-19}}</ref><ref>{{cite book|last1=Castleman|first1=Harry|last2=Podrazik|first2=Walter J.|title=All Together Now: The First Complete Beatles Discography 1961–1975|publisher=Ballantine Books|location=New York, NY|year=1976|isbn=0-345-25680-8|page=62, 350}}</ref>。1967年ビルボード誌年間ランキングは第30位<ref>{{cite web|url=http://www.musicoutfitters.com/topsongs/1967.htm |title=Top 100 Hits of 1967/Top 100 Songs of 1967|publisher=musicoutfitters.com |accessdate=2019-05-18}}</ref>。『キャッシュボックス』誌では2週連続第1位を獲得し、年間ランキング43位<ref>{{cite web |url=http://50.6.195.142/archives/60s_files/1967YESP.html |title=The Cash Box Year-End Charts: 1967 |publisher=[[キャッシュボックス|Cashbox Archives]] |accessdate=18 June 2016 |deadurl=yes |archiveurl=https://web.archive.org/web/20160304111124/http://50.6.195.142/archives/60s_files/1967YESP.html |archivedate=2016-03-04}}</ref>。アメリカでは100万枚以上のセールスを記録し、イギリスでは50万枚以上のセールスを記録している。


== 演奏 ==
== 演奏 ==
※出典<ref name="ian261" />

'''ビートルズ'''
* [[ジョン・レノン]]:[[ボーカル|リード・ボーカル]]、[[コーラス (ポピュラー音楽)|バッキング・ボーカル]]、[[ハープシコード]]、[[バンジョー]]
* [[ジョン・レノン]]:[[ボーカル|リード・ボーカル]]、[[コーラス (ポピュラー音楽)|バッキング・ボーカル]]、[[ハープシコード]]、[[バンジョー]]
* [[ポール・マッカートニー]]:[[ベース (弦楽器)|ベース]]、[[コントラバス|ダブルベース]]、バッキング・ボーカル
* [[ポール・マッカートニー]]:[[ベース (弦楽器)|ベース]]、[[コントラバス|ダブルベース]]、バッキング・ボーカル
* [[ジョージ・ハリスン]]:[[リードギター]]、[[ヴァイオリン]]、バッキング・ボーカル
* [[ジョージ・ハリスン]]:[[リードギター]]、[[ヴァイオリン]]、バッキング・ボーカル
* [[リンゴ・スター]]:[[ドラムセット|ドラム]]
* [[リンゴ・スター]]:[[ドラムセット|ドラム]]

* [[ジョージ・ハリスン]]:[[ピアノ]]、オーケストラ編曲
'''外部ミュージシャン・スタッフ'''
* [[ジョージ・ハリスン]]:[[ピアノ]]、オーケストラ編曲、[[音楽プロデューサー]]
* [[:en:Mike Vickers|マイク・ヴィッカーズ]]:[[指揮者]]
* [[:en:Mike Vickers|マイク・ヴィッカーズ]]:[[指揮者]]
* [[:en:Sidney Sax|シドニー・サックス]]、パトリック・ホーリング、エリック・ボウイ、ジャック・ホームズ:ヴァイオリン
* [[:en:Sidney Sax|シドニー・サックス]]、パトリック・ホーリング、エリック・ボウイ、ジャック・ホームズ:ヴァイオリン
109行目: 129行目:
* エヴァン・ワトキンス、ハリー・スペイン:[[トロンボーン]]
* エヴァン・ワトキンス、ハリー・スペイン:[[トロンボーン]]
* ジャック・エンブロー:[[アコーディオン]]
* ジャック・エンブロー:[[アコーディオン]]
* [[ミック・ジャガー]]、[[キース・リチャード]]、[[エリック・クラプトン]]、[[マリアンヌ・フェイスフル]]、[[ジェーン・アッシャー]]、[[パティ・ボイド]]、[[:en:Mike McGear|マイク・マックギア]]、[[キース・ムーン]]、[[グラハム・ナッシュ]]他数名:ラス
* [[ミック・ジャガー]]、[[キース・リチャード]]、[[エリック・クラプトン]]、[[マリアンヌ・フェイスフル]]、[[ジェーン・アッシャー]]、[[パティ・ボイド]]、[[:en:Mike McGear|マイク・マックギア]]、[[キース・ムーン]]、[[グラハム・ナッシュ]]他数名:バッキング・ボカル

== 備考 ==
本作発売直後に[[ザ・ローリング・ストーンズ]]の「[[この世界に愛を]]」にレノンとマッカートニーがバッキング・ボーカルで参加<ref>{{citation |last=Banerjee |first=Subhajit |title=The Beatles: 20 things you did not know about the Fab Four |url=https://www.telegraph.co.uk/culture/music/the-beatles/6150647/The-Beatles-20-things-you-did-not-know-about-the-Fab-Four.html |publisher=''[[デイリー・テレグラフ|The Daily Telegraph]]'' |date=2009-09-07 |accessdate=2019-05-18}}</ref><ref>{{cite book |last=Castleman |first=Harry |title=All Together Now – The First Complete Beatles Discography 1961–1975 |year=1977 |publisher=Ballantine Books |location=New York |isbn=0-345-25680-8 |edition=Second |author2=Podrazik, Walter J. |page=82}}</ref>。同作への参加は、ザ・ローリング・ストーンズのメンバーであるミック・ジャガーとキース・リチャーズが本作に参加したことに対するお礼とされている。

ビートルズのパロディバンドである[[ラトルズ]]は、[[1978年]]に本作のパロディソング「Love Life」という楽曲を発表し<ref>{{cite book|last= Womack|first=Kenneth|year= 2014|title=The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four|publisher=ABC-CLIO|location=Santa Barbara, CA|isbn= 978-0-313-39171-2|page=34}}</ref>、本作のタイトルをもじったテレビ映画『[[ラトルズ#『オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ』|オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ]]』を公開した。

[[1980年]]の[[ジョン・レノンの殺害|レノンの射殺事件]]を受けて、ハリスンが書いた追悼曲「[[過ぎ去りし日々]]」([[1981年]]発売)では、レノンに対する賞賛と敬愛の気持ちを綴る中で本作を持ち出している<ref>{{cite book|first=Tim|last=Riley|title=Tell Me Why – The Beatles: Album by Album, Song by Song, the Sixties and After|publisher=Da Capo Press|location=Cambridge, MA|year=2002|origyear=1988|isbn=978-0-306-81120-3|page=262}}</ref>。

[[2006年]]に[[シルク・ドゥ・ソレイユ]]のミュージカルのサウンドトラックとしてリリースされた『[[ラヴ (ビートルズのアルバム)|ラヴ]]』に、他のビートルズの曲とコラージュされた音源が収録された。同作に収録された音源は、曲の終盤に「[[涙の乗車券]]」のギターリフ、「[[ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン]]」「[[レイン (ビートルズの曲)|レイン]]」「[[サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド]]」のボーカル、「[[グッド・ナイト]]」のオーケストラが加えられ、1965年にファンクラブ会員に配布されたクリスマス・レコード収録のメンバーによる挨拶で終わる<ref name="Love Track Notes">{{cite web|title= Beatle's Love Track Notes |first=Giles |last=Martin |date=2006-11-21 |accessdate=2019-03-30 |url=http://www.norwegianwood.org/beatles/disko/uklp/love2006.htm|archiveurl=https://web.archive.org/web/20070207082059/http://www.norwegianwood.org/beatles/disko/uklp/love2006.htm|archivedate=2007-02-07}}</ref>。


== 収録アルバム ==
== 収録アルバム ==
* 『[[マジカル・ミステリー・ツアー]]』
* 『[[イエロー・サブマリン]]』
* 『[[イエロー・サブマリン]]』
* 『[[イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜]]』 - {{Resize|smaller|リミックス・ヴァージョン}}
* 『[[イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜]]』 - {{Resize|smaller|リミックス・ヴァージョン}}
* 『[[ザ・ビートルズ1]]』 - {{Resize|smaller|リマスター・ヴァージョン}}
* 『[[ザ・ビートルズ1]]』 - {{Resize|smaller|リマスター・ヴァージョン}}
* 『[[ザ・ビートルズ1967年〜1970年]]』
* 『[[ザ・ビートルズ1967年〜1970年]]』
* 『[[マジカル・ミステリー・ツアー]]』
* 『[[ラヴ (ビートルズのアルバム)|ラヴ]]』 - {{Resize|smaller|リミックス・ヴァージョン}}
* 『[[ラヴ (ビートルズのアルバム)|ラヴ]]』 - {{Resize|smaller|リミックス・ヴァージョン}}


== メディアでの使用 ==
== 関連作品 ==
; CM
; CM
: 2000年には日本で[[サッポロビール]]の[[発泡酒]]「[[サッポロブロイ]]」の[[コマーシャルソング]]として使用された。ビートルズのオリジナル音源は、[[コマーシャルメッセージ|CM]]使用の許可が簡単には下りず、下りても使用料が高額なため、カヴァー・ヴァージョンが使用された。2008年5月からは、[[NTTドコモ]]の企業CMにも、カヴァー・ヴァージョンが使われている。
: 2000年には日本で[[サッポロビール]]の[[発泡酒]]「[[サッポロブロイ]]」の[[コマーシャルソング]]として使用された。ビートルズのオリジナル音源は、[[コマーシャルメッセージ|CM]]使用の許可が簡単には下りず、下りても使用料が高額なため、カヴァー・ヴァージョンが使用された。2008年5月からは、[[NTTドコモ]]の企業CMにも、カヴァー・ヴァージョンが使われている。
; テレビ
; テレビ
: 2000年〜2006年には[[ポンキッキーズ]]、[[ポンキッキーズ21]]([[フジテレビジョン|フジテレビ]])、2008年〜現在には[[Beポンキッキ]]→[[beポンキッキーズ]]([[BSフジ]])のテーマ曲として使用されてい。2013年4月に始まった[[国分太一のおさんぽジャパン]](フジテレビ)のテーマ曲で使用されている。さらに、2016年4月から[[BSジャパン]]で放送されている、[[出発!ローカル線 聞きこみ発見旅]]のエンディングテーマとしても使用されている。
: 2000年〜2006年には[[ポンキッキーズ]]、[[ポンキッキーズ21]]([[フジテレビジョン|フジテレビ]])、2008年から番組終了となった2018年まで[[Beポンキッキ]]→[[beポンキッキーズ]]→ポンキッキーズ([[BSフジ]])のテーマ曲として使用されてい[[2013年]]4月に始まった[[国分太一のおさんぽジャパン]](フジテレビ)のテーマ曲で使用されている。さらに、[[2016年]]4月から[[BSジャパン]]で放送されている、[[出発!ローカル線 聞きこみ発見旅]]のエンディングテーマとしても使用されている。


== 脚注 ==
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=== 出典 ===
=== 出典 ===
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==

2019年5月18日 (土) 03:44時点における版

愛こそはすべて
ビートルズシングル
B面 ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン
リリース
録音 オリンピック・スタジオアビー・ロード・スタジオ(1967年6月14日-6月26日
ジャンル ポップ[1]
サイケデリック・ミュージック
時間
レーベル パーロフォン(イギリス)
キャピトル・レコード(アメリカ)
オデオン(日本)
プロデュース ジョージ・マーティン
チャート最高順位
ビートルズシングル盤 U.K.U.S. 年表
ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー
両A面
ペニー・レイン
1967年
愛こそはすべて
b/w
ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン
(1967年)
ハロー・グッドバイ
b/w
アイ・アム・ザ・ウォルラス
(1967年)
ビートルズシングル盤 日本 年表
ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー
b/w
ペニー・レイン
1967年
愛こそはすべて
b/w
ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン
(1967年)
ハロー・グッドバイ
b/w
アイ・アム・ザ・ウォルラス
1968年
マジカル・ミステリー・ツアー 収録曲
A面
  1. マジカル・ミステリー・ツアー
  2. フール・オン・ザ・ヒル
  3. フライング
  4. ブルー・ジェイ・ウェイ
  5. ユア・マザー・シュッド・ノウ
  6. アイ・アム・ザ・ウォルラス
B面
  1. ハロー・グッドバイ
  2. ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー
  3. ペニー・レイン
  4. ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン
  5. 愛こそはすべて
イエロー・サブマリン 収録曲
A面
  1. イエロー・サブマリン
  2. オンリー・ア・ノーザン・ソング
  3. オール・トゥゲザー・ナウ
  4. ヘイ・ブルドッグ
  5. イッツ・オール・トゥ・マッチ
  6. 愛こそはすべて
B面
  1. 「ペパーランド」
  2. 「シー・オブ・タイム」
  3. 「シー・オブ・ホールズ」
  4. 「シー・オブ・モンスターズ」
  5. 「マーチ・オブ・ミーニーズ」
  6. 「ペパーランド・レイド・ウエイスト」
  7. 「イエロー・サブマリン・イン・ペパーランド」
ミュージックビデオ
「All You Need Is Love」 - YouTube
テンプレートを表示

愛こそはすべて」(あいこそはすべて、All You Need Is Love)は、1967年7月にビートルズが発表した15枚目のオリジナル・シングル曲である。

ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2010年版)では370位にランクされている[4]

解説

クレジットはレノン=マッカートニーとなっているが、実質的にはジョン・レノンが作った楽曲で[5]リード・ボーカルもレノンが担当している。彼の作風のひとつである、4拍子3拍子を組み合わせた巧みな変拍子が特徴で、受動態と二重否定を多用したポジティヴな歌詞も印象的。レノンは「曲を作るのに30分とかからなかったが、歌いこなすのに1週間かかった」と語っている。イントロにはフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」が、エンディングにはJ.S.バッハ2声のインヴェンション8番BWV779[注釈 1]グレン・ミラー楽団の「イン・ザ・ムード」のイントロ部分[注釈 2]、イングランド民謡「グリーンスリーブス」、ビートルズの「イエスタデイ」や「シー・ラヴズ・ユー」の冒頭部分が演奏されている[7]

1967年5月18日にビートルズは、世界初の試みとなる通信衛星を使って24ヵ国で同時放送された宇宙中継特別番組『アワ・ワールド』(6月25日放送)[注釈 3]にイギリス代表として出演する契約に署名した。本作はこの番組の為に作られた曲[注釈 4]で、同曲のレコーディング風景が同番組内で世界中継された[5]。この時は白黒テレビによる収録・放映だったが、『ザ・ビートルズ・アンソロジー』の映像版(Vol.7)ではコンピューターによるカラー化が行われている。当時のマネージャーであるブライアン・エプスタインは、この時のパフォーマンスを「グループにとって最高の瞬間」と語っている[10]

1967年にシングルとして発表された後、米国ではキャピトル・レコード編集版アルバム『マジカル・ミステリー・ツアー』に収録された[11]。また翌年ビートルズを主人公としたアニメ映画『イエロー・サブマリン』の挿入曲として使用されたため、1969年に発売されたアルバム『イエロー・サブマリン』にも収録されている。アニメ映画の『イエロー・サブマリン』では、ペパーランドを荒らしたブルー・ミーニーズという化物らをビートルズが音楽で退散させる場面で使用されている[12]

2002年6月3日バッキンガム宮殿で行われた、女王エリザベス2世戴冠50周年記念コンサートのラストにて、出演者全員で合唱され、ポール・マッカートニーベースとリード・ヴォーカルの一部を担当した[13]。ポールがビートルズ解散後にこの曲を一般観客の前で歌ったのは、これが初めてである。この時はコンサートの趣旨に合わせ、イントロにイギリス国歌「女王陛下万歳」が演奏された。

レコーディング

バッキング・トラック

ビートルズは、1967年6月14日(本番の11日前)にオリンピック・サウンド・スタジオで本作のバッキング・トラックのレコーディングを開始した[5][14]リンゴ・スターは普段どおりドラムスを演奏しているが[15]ジョン・レノンハープシコードポール・マッカートニーダブルベースジョージ・ハリスンバイオリンと不慣れな楽器を演奏した[16]。この日は33テイク録音されたうちの第10テイクが最適とされ、リダクションされた後に新しい4トラック・レコーダーに移された[5]

6月19日にレコーディング・スタジオをEMI第2スタジオ(現アビー・ロード第2スタジオ)に移し[17]ジョージ・マーティンによるピアノ、レノンによるボーカルギターバンジョーに加え[18]バッキング・ボーカル(「Love, Love, Love」というフレーズ)がオーバー・ダビングされた[19]

6月23日オーケストラを交えてリハーサルが行なわれて、その演奏がバッキング・トラックに加えられた[17]。放送前日となる6月24日に、ビートルズは本作を次のシングルとして発表することを決定した[17]。同日に行なわれたリハーサルでは、BBCのテレビクルーをはじめ、100名以上のジャーナリストや写真家による取材が許可された[19]引用エラー: <ref> タグに対応する </ref> タグが不足しています

ビートルズは、13名のオーケストラ[注釈 5]を率いてレコーディングを行なった。この日は録音済みのバッキング・トラックを流しながら[注釈 6]、レノンによるボーカル、ポールによるベース、ハリスンによるギターソロ、スターによるドラムス、そしてオーケストラがライブ録音された。スタジオには、ミック・ジャガーキース・リチャードエリック・クラプトンマリアンヌ・フェイスフルジェーン・アッシャー(当時のマッカートニーの婚約者)、パティ・ボイド(当時のハリスンの妻)、マイク・マックギア(マッカートニーの実弟)、キース・ムーングラハム・ナッシュも居合わせており、バッキング・ボーカルで参加した[18]

中継は白黒テレビによる収録・放映だったが、『ザ・ビートルズ・アンソロジー』の映像版(Vol.7)ではコンピューターによるカラー化が行われている。このカラー版は、2015年に発売された『ザ・ビートルズ1』に付属のDVD/Blu-rayにも収録されている[20]

中継終了後の夜、自身のボーカル・パートに不満を持ったレノンは、シングルのために再録音を行なった[21][22]6月26日にEMI第2スタジオにてADTを使用したレノンのボーカル・パートと[23]、リンゴによるドラムロールがオーバー・ダビングされて[24][25]、本作は完成となった。

ミキシング

「愛こそはすべて」のリアル・ステレオ・ヴァージョンは1969年1月にリリースされたアルバム『イエロー・サブマリン』ステレオ盤に収録された。『イエロー・サブマリン』以前に1967年発売の米国盤『マジカル・ミステリー・ツアー』には、発売当時リアル・ステレオ・ヴァージョンが存在しなかった関係から、発売元のキャピトル・レコードは独自に制作した擬似ステレオ・ヴァージョンが収録されていた。

シングル盤やアルバム『マジカル・ミステリー・ツアー』アナログ盤などに収録のモノラル・ヴァージョンは、ステレオ・ヴァージョンよりフェードアウトが遅い関係から、演奏時間が若干長いが、ただしアルバム『イエロー・サブマリン』のモノラル盤に収録されたモノラル・ヴァージョンは、ステレオ・ヴァージョンをそのままモノラルにミックス・ダウンしただけなので、ステレオ・ヴァージョンと同じ演奏時間となっている。

リアル・ステレオ・ヴァージョンは、CDでは1987年8月にリリースされたアルバム『マジカル・ミステリー・ツアー』および『イエロー・サブマリン』に収録された。

シングル盤

本作は、イギリスで1967年7月7日にB面に「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」を収録したシングル盤としてパーロフォンから発売された[26]全英シングルチャートで2位を記録した後に、3週間にわたって最高1位を記録した[2]

アメリカでは同じ収録内容で7月17日キャピトル・レコードから発売された[27]。『ビルボード』(Billboard)誌では、1967年8月19日付のBillboard Hot 100で第1位を獲得[28][29]。1967年ビルボード誌年間ランキングは第30位[30]。『キャッシュボックス』誌では2週連続第1位を獲得し、年間ランキング43位[31]。アメリカでは100万枚以上のセールスを記録し、イギリスでは50万枚以上のセールスを記録している。

演奏

※出典[14]

ビートルズ

外部ミュージシャン・スタッフ

備考

本作発売直後にザ・ローリング・ストーンズの「この世界に愛を」にレノンとマッカートニーがバッキング・ボーカルで参加[32][33]。同作への参加は、ザ・ローリング・ストーンズのメンバーであるミック・ジャガーとキース・リチャーズが本作に参加したことに対するお礼とされている。

ビートルズのパロディバンドであるラトルズは、1978年に本作のパロディソング「Love Life」という楽曲を発表し[34]、本作のタイトルをもじったテレビ映画『オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ』を公開した。

1980年レノンの射殺事件を受けて、ハリスンが書いた追悼曲「過ぎ去りし日々」(1981年発売)では、レノンに対する賞賛と敬愛の気持ちを綴る中で本作を持ち出している[35]

2006年シルク・ドゥ・ソレイユのミュージカルのサウンドトラックとしてリリースされた『ラヴ』に、他のビートルズの曲とコラージュされた音源が収録された。同作に収録された音源は、曲の終盤に「涙の乗車券」のギターリフ、「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」「レイン」「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のボーカル、「グッド・ナイト」のオーケストラが加えられ、1965年にファンクラブ会員に配布されたクリスマス・レコード収録のメンバーによる挨拶で終わる[36]

収録アルバム

メディアでの使用

CM
2000年には日本でサッポロビール発泡酒サッポロブロイ」のコマーシャルソングとして使用された。ビートルズのオリジナル音源は、CM使用の許可が簡単には下りず、下りても使用料が高額なため、カヴァー・ヴァージョンが使用された。2008年5月からは、NTTドコモの企業CMにも、カヴァー・ヴァージョンが使われている。
テレビ
2000年〜2006年にはポンキッキーズポンキッキーズ21フジテレビ)、2008年から番組終了となった2018年までBeポンキッキbeポンキッキーズ→ポンキッキーズ(BSフジ)のテーマ曲として使用されていた。2013年4月に始まった国分太一のおさんぽジャパン(フジテレビ)のテーマ曲で使用されている。さらに、2016年4月からBSジャパンで放送されている、出発!ローカル線 聞きこみ発見旅のエンディングテーマとしても使用されている。

脚注

注釈

  1. ^ マーク・ルウィソーンの著作「ビートルズ/レコーディング・セッション」(1990年 シンコーミュージック 144頁)にはブランデンブルク協奏曲とあるが、記述は間違っている。
  2. ^ 「イン・ザ・ムード」は、ジョージ・ハリスン作の「イッツ・オール・トゥ・マッチ」でも引用されている[6]
  3. ^ 日本では「われらの世界」というタイトルでNHK総合テレビにて放送。
  4. ^ ポール・マッカートニーも『アワ・ワールド』のために「ユア・マザー・シュッド・ノウ[8]や「ハロー・グッドバイ[9]を書いたが、これらは使用されなかった。
  5. ^ オーケストラの中には、「ペニー・レイン」のピッコロトランペット・ソロを担当したデヴィッド・メイソンも含まれている。
  6. ^ バッキング・トラックの使用について、当初『アワ・ワールド』のプロデューサーは不満を抱いていたが、ジョージ・マーティンが「これがなければ、3億5000万人の前で演奏することはできない」と説得したことにより使用されることとなった[18]

出典

  1. ^ Unterberger, Richie. “The Beatles 'All You Need Is Love'”. AllMusic. 2011年1月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月18日閲覧。
  2. ^ a b All You Need Is Love – The Beatles" > "Chart Facts”. Official Charts Company. 2019年5月18日閲覧。
  3. ^ The Beatles: Awards" > "Billboard Singles”. AllMusic. 2012年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月18日閲覧。
  4. ^ The Beatles, 'All You Need is Love' | 500 Greatest Songs of All Time | Rolling Stone
  5. ^ a b c d Lewisohn, Mark (2005) [1988]. The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970. London: Bounty Books. p. 116. ISBN 978-0-7537-2545-0 
  6. ^ MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (2nd rev. edn). Chicago, IL: Chicago Review Press. p. 261-262. ISBN 978-1-55652-733-3 
  7. ^ Pollack, Alan W. (1996年). “Notes on 'All You Need Is Love'”. soundscapes.info. 2019年5月18日閲覧。
  8. ^ Hertsgaard, Mark (1996). A Day in the Life: The Music and Artistry of the Beatles. London: Pan Books. p. 224. ISBN 0-330-33891-9 
  9. ^ Womack, Kenneth (2014). The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four. Santa Barbara, CA: ABC-CLIO. p. 31. ISBN 978-0-313-39171-2 
  10. ^ Badman, Keith. "Universal Love". In: Mojo Special Limited Edition 2002, p. 106.
  11. ^ Castleman, Harry; Podrazik, Walter J. (1976). All Together Now: The First Complete Beatles Discography 1961–1975. New York, NY: Ballantine Books. p. 63. ISBN 0-345-25680-8 
  12. ^ Womack, Kenneth (2014). The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four. Santa Barbara, CA: ABC-CLIO. p. 34, 216. ISBN 978-0-313-39171-2 
  13. ^ “ポール・マッカートニー、クィーン、オジー・オズボーン他、バッキンガム宮殿で女王即位50周年ライヴを行なう”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2002年6月5日). https://www.barks.jp/news/?id=52282105 2019年5月18日閲覧。 
  14. ^ a b MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (2nd rev. edn). Chicago, IL: Chicago Review Press. p. 261. ISBN 978-1-55652-733-3 
  15. ^ Winn, John C. (2009). That Magic Feeling: The Beatles' Recorded Legacy, Volume Two, 1966–1970. New York, NY: Three Rivers Press. p. 110. ISBN 978-0-3074-5239-9 
  16. ^ Hertsgaard, Mark (1996). A Day in the Life: The Music and Artistry of the Beatles. London: Pan Books. p. 225. ISBN 0-330-33891-9 
  17. ^ a b c Lewisohn, Mark (2005) [1988]. The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970. London: Bounty Books. p. 117. ISBN 978-0-7537-2545-0 
  18. ^ a b c Edwards, Gavin (2014年8月28日). “The Beatles Make History With 'All You Need Is Love': A Minute-by-Minute Breakdown”. rollingstone.com. 2019年5月18日閲覧。
  19. ^ a b Winn, John C. (2009). That Magic Feeling: The Beatles' Recorded Legacy, Volume Two, 1966–1970. New York, NY: Three Rivers Press. p. 111. ISBN 978-0-3074-5239-9 
  20. ^ Rowe, Matt (2015年12月18日). “The Beatles 1 To Be Reissued With New Audio Remixes … And Videos”. The Morton Report. 2019年5月18日閲覧。
  21. ^ Lewisohn, Mark (2005) [1988]. The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970. London: Bounty Books. p. 120. ISBN 978-0-7537-2545-0 
  22. ^ Unterberger, Richie (2006). The Unreleased Beatles: Music & Film. San Francisco, CA: Backbeat Books. p. 179. ISBN 978-0-87930-892-6 
  23. ^ Winn, John C. (2009). That Magic Feeling: The Beatles' Recorded Legacy, Volume Two, 1966–1970. New York, NY: Three Rivers Press. p. 112. ISBN 978-0-3074-5239-9 
  24. ^ Unterberger, Richie (2006). The Unreleased Beatles: Music & Film. San Francisco, CA: Backbeat Books. p. 178. ISBN 978-0-87930-892-6 
  25. ^ Everett, Walter (1999). The Beatles as Musicians: Revolver Through the Anthology. New York, NY: Oxford University Press. p. 125-26. ISBN 0-19-512941-5 
  26. ^ Castleman, Harry; Podrazik, Walter J. (1976). All Together Now: The First Complete Beatles Discography 1961–1975. New York, NY: Ballantine Books. p. 62. ISBN 0-345-25680-8 
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  36. ^ Martin, Giles (2006年11月21日). “Beatle's Love Track Notes”. 2007年2月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月30日閲覧。

外部リンク

先代
ドアーズ
ハートに火をつけて
ビルボードHot 100 1位
1967年8月19日
次代
ボビー・ジェントリー
ビリー・ジョーの歌
先代
プロコル・ハルム
青い影
全英シングルチャート 1位
1967年7月19日 - 8月2日(3週)
次代
スコット・マッケンジー
花のサンフランシスコ