フロム・ミー・トゥ・ユー
「フロム・ミー・トゥ・ユー」 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ビートルズ の シングル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
B面 | サンキュー・ガール | |||||||||||||||||||||||||||||||||
リリース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
録音 |
1963年3月5日![]() アビー・ロード・スタジオ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ジャンル | リバプールサウンド | |||||||||||||||||||||||||||||||||
時間 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
レーベル |
パーロフォン (イギリス) Vee-Jay (アメリカ) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
プロデュース | ジョージ・マーティン | |||||||||||||||||||||||||||||||||
チャート最高順位 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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「フロム・ミー・トゥ・ユー」("From Me To You")は、1963年4月にビートルズが発表した3枚目のオリジナル・シングル曲である。
解説[編集]
レノン=マッカートニーの作品[注釈 1]。ヴォーカルはジョン・レノンとポール・マッカートニー。ハーモニカ[注釈 2]はジョン。ライブではハーモニカは一切使用されない。この時代人気があった、女性シンガーヘレン・シャピロと一緒にまわったコンサートの終了間際にジョン・レノンとポール・マッカートニーによって作られた。曲としては、ラヴ・ソングというよりはファンに対する感謝の意味がある。タイトルはニュー・ミュージカル・エクスプレスの記事にあった「From You to Us」に触発されている[1]。
「ツアー移動中のバスの中で暇つぶしに書いた」とはジョンとポールの弁。ジョン曰く「あまりにブルース調過ぎるので最初は発表しないつもりだったが、ハーモニカを加えてビートルズらしくなったのでシングルで出すことにしたんだ」とのこと[2]。
ポールは「ミドル(サビ)の部分でマイナー(Gm7)に変るんだけど、これは大きな進歩だと思った」と語っている。
1963年11月4日、イギリス王室主催の「ロイヤル・ミュージック・パフォーマンス」にて演奏された曲のひとつ[注釈 3]。2015年11月6日に発売された『ザ・ビートルズ1』に付属されたDVDにはこの時のライブ映像が収録されている。
『ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC』では「フロム・アス・トゥ・ユー」というタイトルで収録されている。ビートルズがレギュラーのラジオ番組、『フロム・アス・トゥ・ユー』のために書き下した。「フロム・ミー・トゥ・ユー」とはメロディーこそ同じだが、歌詞が異なり、「ミー」(me)の部分が「アス」(us)と、「アイ」(I)が「ウィ」(we)になっている。
1963年6月には、デル・シャノンがこの曲を取り上げ、ビルボード(Billboard)誌では第77位まで上昇し[3]、これがジョンとポールのソングライターとしての初の全米TOP100へのランクインとなった。ただし、ビルボード誌1963年年間トップ100にはランキングできなかった。
ステレオ・ヴァージョン[編集]
イギリスでは「フロム・ミー・トゥ・ユー」のリアル・ステレオ・ヴァージョンは1966年12月にリリースされたアルバム『オールディーズ』ステレオ盤に収録された。
アメリカでは1973年4月にリリースされたアルバム『ザ・ビートルズ1962年〜1966年』に収録された。
CDでは2009年9月に発売されたリマスター盤の『パスト・マスターズ』にステレオ・ヴァージョンが収録された。
ミキシング[編集]
モノラル・ヴァージョンにはイントロ・コーラスから入っていたハーモニカがステレオ・ヴァージョンでは入っていない。
アメリカ・アナログ盤『ザ・ビートルズ1962年〜1966年』に収録のヴァージョンはイギリス盤とは音が左右が逆にミキシングされていた。
シングル盤[編集]
イギリスでは大ヒットし、1963年5月、全英チャートでは初の1位を獲得[注釈 4]、7週間連続1位を維持している[4]。このシングルから飛躍的にセールスを伸ばし、イギリスでは70万枚以上のセールスを記録した。B面は「サンキュー・ガール」。アメリカでは、1963年に一度リリースされている。その時は「ビルボード」誌で最高116位だったが、1964年、ビートルズ旋風が吹き荒れる中、「プリーズ・プリーズ・ミー」のB面として再リリースされた。『ビルボード』誌、『キャッシュボックス』誌ともに最高位第41位を記録している。
なお、フロム・ミー・トゥ・ユーが全英チャート1位に上がる直前まで1位だったのは、元々ビートルズのデビュー曲として用意された「ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット」である[4](詳細はハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット#ビートルズとの関係を参照)。
プレイヤー[編集]
クレジットはイアン・マクドナルドによるもの[5]。
収録アルバム[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ ただしリリース時には (McCartney - Lennon)という並びでクレジットされていた。
- ^ ステレオ・ミックスではイントロ部分のハーモニカはカットされている。
- ^ 他には「シー・ラヴズ・ユー」「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」「ツイスト・アンド・シャウト」が演奏された。
- ^ メロディー・メーカー誌のチャートでは前作の「プリーズ・プリーズ・ミー」が1位を獲得している。詳細はビートルズ#デビュー当初から初期を参照。
出典[編集]
- ^ The Beatles (2000). The Beatles Anthology. San Francisco: Chronicle Books LLC. p. 94. ISBN 0-8118-3636-3
- ^ Sheff, David (2000). All We Are Saying: The Last Major Interview with John Lennon and Yoko Ono. New York: St. Martin's Press. p. 168. ISBN 0-312-25464-4
- ^ Whitburn, Joel (2002). Top Pop Singles 1955 to 2002. Menomonee Falls, Wis.: Record Research. p. 633. ISBN 0-89820-155-1
- ^ a b List of number-one singles from the 1960s (UK)を参照。
- ^ MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Second Revised ed.). London: Pimlico (Rand). ISBN 1-84413-828-3