ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー
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「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」 | |||||||
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ビートルズの楽曲 | |||||||
収録アルバム | 『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』 | ||||||
リリース | 1967年6月1日 | ||||||
録音 |
アビー・ロード・スタジオ 1967年3月15日、22日、4月3日、4日 | ||||||
ジャンル | ラーガ・ロック | ||||||
時間 | 5分06秒 | ||||||
レーベル | パーロフォン、 キャピトル、 EMI | ||||||
作詞者 | ジョージ・ハリスン | ||||||
プロデュース | ジョージ・マーティン | ||||||
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「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」(Within You Without You) はビートルズの楽曲。
解説[編集]
1967年発表のアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』に収録された曲の中で唯一のジョージ・ハリスン作の曲である。歌詞は"within you and without you"と"and"が入っているためタイトルが歌詞中には入っているとは言えない。
ビートルズ解散後のアルバム『ラヴ』には「トゥモロー・ネヴァー・ノウズ」のドラムとベースの上にこの曲のヴォーカルを乗せたリミックス・ヴァージョンが収録されている。
最初ジョージはこのアルバム向けに「オンリー・ア・ノーザン・ソング」を書いてきていたが、それはジョージ・マーティンによって却下されてしまった。その代わりとしてこの曲が作られた[1]。前のアルバム『リボルバー』からジョージはインド楽器を総動員したラーガ・ロック(「ラヴ・ユー・トゥ」)を制作するほどインド音楽に傾倒していた。『サージェント・ペパーズ・ロンリーハツ・クラブ・バンド』に収録された唯一のジョージの作品であるこの曲もエスラジ(ディルルバ)、シタール、ソーマンダル、タブラ、タンブーラ、インド式ハーモニウムといったインド楽器を採り入れており、いかにこのころのジョージがインドに傾倒していたか窺い知れる。しかしチェロ・ヴァイオリンのストリングスがフィーチャーされている[1]からインド一辺倒ではないともいえる。ちなみにジョージ本人は「僕にとっては普通のポップソング」と語っている(CD版の解説を参照)。
この曲はジョージのみがレコーディングに参加していて、他のメンバーは参加していない。ちなみに最後に聞こえる笑い声はジョージが「退屈するだろうから」と皮肉をこめて録音したとのこと。
ジョージのシタールの師匠ラヴィ・シャンカルは、この曲を「本物のインド音楽になっていない」と酷評している。
クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングのスティーヴン・スティルスはこの曲の歌詞に特に感銘を受け、自宅の庭にこの歌詞を彫った碑を作った。
演奏者[編集]
- ジョージ・ハリスン - リード・ヴォーカル、タンブーラ、シタール
- 外部ミュージシャン(無記名) - ソーマンダル(ツィターに類似)、エスラジ(ディルルバ)、タブラ
- エリック・グルーンバーグ、アラン・ラヴデイ、ジュリアン・ゲイラード、ポール・スケルマン、ラルフ・エルマン、デイヴィッド・ウルフスタル、ジャック・ローズスタイン、ジャック・グリー - ヴァイオリン
- リチャード・キルベイ、アレン・フォード、ピーター・ビーヴァン - チェロ
カヴァー・ヴァージョン[編集]
- ソニック・ユース - 1988年のトリビュート・アルバム『Sgt. Pepper Knew My Father』に収録。
- パティ・スミス - 2007年のアルバム『Twelve』に収録。
- チープ・トリック - 2009年のライブ・アルバム『Sgt. Pepper Live』に収録。
- ザ・フレーミング・リップス - 2014年のアルバム『With a Little Help from My Fwends』に収録。
脚注[編集]
- ^ a b ジョージ・マーティン『メイキング・オブ・サージェント・ペパー』 水木まり訳、キネマ旬報社、1996年、185-197ページ