サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド

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サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
ビートルズ楽曲
収録アルバム サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
英語名 Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
リリース 1967年6月1日 (1967-06-01)
録音
ジャンル
時間 2分2秒
レーベル
作詞者 レノン=マッカートニー
作曲者 レノン=マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン
チャート順位

サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド 収録曲
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
(A-1)
ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ
(A-2)
ビートルズシングル盤 U.K. 年表
ビートルズシングル盤 U.S. 年表
ビートルズシングル盤 日本 年表
ポール・マッカートニー 年表
  • Tropic Island Hum / We All Stand Together
  • (2004年 (2004)
  • サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (with U2)
  • (2005年 (2005)
  • "Fine Line"
  • (2005年 (2005)
U2 年表
  • City of Blinding Lights
  • (2005年 (2005)
  • All Because of You
  • (2005年 (2005)

サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」(英語: Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band)は、ビートルズの楽曲である。1967年にリリースされた8作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバムサージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』のA面1曲目に収められている。作詞作曲のクレジットはレノン=マッカートニーだが、主にポール・マッカートニーによって作られた。歌詞はこのアルバム全体を演奏しているという設定の架空のバンドを紹介する内容となっている。アルバムの最後から2番目には、歌詞やテンポを変えた「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (リプライズ)」が収録された。

背景[編集]

1966年12月、休暇を終えてイングランドへ帰るフライトの途上、ポール・マッカートニーに「アルバム全体でロールプレイを行う」というアイディアが浮かんだ。各メンバーを「ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の一員という別人格に置き換えて、観客の前でコンサートを行うというものである。ポールがそれを思いついたのは、ローディーマル・エヴァンズと飛行機内での食事中に、エヴァンスが「ソルト・アンド・ペッパー」と言ったのを、ポールが聞き間違えたことから[3]。このやりとりが『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』のコンセプトと曲につながった[4][5]。プロデューサーのジョージ・マーティンによれば、曲はアルバム制作に先立って録音されたが、その時すでにサージェント・ペパーのキャラクターに基づいたコンセプト・アルバムのアイディアが生まれていたという[6]

グループのロード・マネージャー、ニール・アスピノールはペパー軍曹を進行役にして、アルバムの最後にリプライズを行うアイディアを提案した[7]。彼の日記では、エヴァンズが曲に貢献しただろうとも書いてある。ジョン・レノンはサージェント・ペパーのアイディアはポールが作ったものだと考えている[8]。曲はアビー・ロードの2番スタジオで録音され、マーティンがプロデュースし、ジェフ・エメリックがエンジニアリングを手がけた。録音は1967年2月1日に始まり、3回のさらなるセッションのあと、3月6日に終わった[9]

「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」や他の曲の歌詞を含むポールのノートが1998年に競売に出されている[10]

曲の構成[編集]

アルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の冒頭で、曲は観客の賑やかなおしゃべりとオーケストラのチューニング音で幕を開ける。チューニング音は2月10日の「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のオーケストラ・セッションから[11]、群衆の音は1960年にマーティンが録音したラジオ番組『ザ・グーン・ショー』向けのライヴ録音から取られた。演奏が始まると、バンドがメンバーを紹介する[12]。 全体の構成は下記のようになっている。

  1. 導入(インストゥルメンタル)
  2. ヴァース
  3. ブリッジ(インストゥルメンタル)
  4. リフレイン
  5. ブリッジ
  6. ヴァース
  7. 楽器によるブリッジ及び「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」へのつなぎ[9]

G majorの音階にあり、4分の4拍子である。フレンチ・ホルンカルテットは音に厚みを出すために使用されている[9]

演奏[編集]

※出典[13][14][15]

リプライズ[編集]

発表[編集]

イギリスでは1967年6月1日に、アメリカでは1967年6月2日にLPで発表された[9]

1976年にビートルズとEMIの録音契約が切れると、EMIはビートルズのカタログから自由に再発売ができるようになり、1978年に「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド/ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」がシングルA面として発売された。B面は「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」であった。シングルはキャピトル・レコードによってアメリカで8月14日に発売され、パーロフォンによってイギリスで9月に発売された[16][17]。この年の7月にはミュージカル映画『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』が公開されている。

チャート 順位
イギリス Music Week 63[18]
アメリカ Billboard Hot 100 71[19]
アメリカ Cash Box 92[20]
アメリカ Record World 103[21]

ベスト・アルバム『ザ・ビートルズ1967年〜1970年』(1973年)、リミックス・アルバム『イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜』(1999年)にも収録されている。

ライヴ演奏[編集]

「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」はビートルズによっては一度もライヴで演奏されなかった。

1967年、ジミ・ヘンドリックスシャフツベリー・アベニューにあるサヴィル・シアターでのライヴでこの曲を演奏した。シアターはブライアン・エプスタインから貸し出された。レコードが発売されてからわずか3日後のことであり、聴衆の中にはポールがいた[22][23]。1970年のワイト島音楽祭でのヘンドリックスの別バージョンのライヴ演奏が、彼の死後に発売されたアルバム『ブルー・ワイルド・エンジェル〜ワイト島のジミ・ヘンドリックス』に収録された。

1979年5月19日、エリック・クラプトンの結婚式で、ポール、ジョージ、リンゴにクラプトンを加えて演奏された[24]。ジョン・レノンは後に「もし招待を受けていれば式に出席していただろう」と述べている。ポールは1989年9月に始まったワールド・ツアーやその後のツアーで演奏している[25]

2005年6月2日、ポール・マッカートニーとU2はこの曲を、ロンドンハイド・パークで行われたチャリティー・コンサート、LIVE 8の冒頭で演奏した[26]。LIVE 8がライヴエイドからちょうど20年後に開催されたことを祝う意味で、「20年前」という歌詞で始まるこの曲が選ばれた[27]。チャリティーのためのシングルは翌日にiTunesで発売され、今までで最も早く売れたオンラインの曲としてワールドレコードに輝いた[28]

2007年、アルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の発表40周年を記念して制作されたテレビ番組「It Was 40 Years Ago Today」で、ブライアン・アダムスがこの曲を、ステレオフォニックスが「〜リプライズ」を録音した。番組では現代のミュージシャンによって同アルバムの曲がオリジナルと同じスタジオ、録音技術を使って録音された[29]

2007年5月23日、アメリカのオーディション番組『アメリカン・アイドル』シーズン6のフィナーレにて、ケリー・クラークソンエアロスミスのギタリスト、ジョー・ペリーがこの曲をビートルズメドレーの中で演奏した[30]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ review of the song”. Richie Unterberger. 2011年1月1日閲覧。
  2. ^ MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Second Revised ed.). London: Pimlico (Rand). p. 233. ISBN 1-84413-828-3 
  3. ^ 「教えてポール!」サージェント・ペパー・スペシャル
  4. ^ Miles (1997), pp303-304.
  5. ^ “The Beatles Anthology” DVD 2003 (Episode 6 - 0:41:54) Harrison talking about McCartney's idea for Sergeant Pepper's.
  6. ^ “The Beatles Anthology” DVD 2003 (Episode 6 - 0:43:13) Martin talking about the song becoming the concept for the album.
  7. ^ "The Beatles Anthology" DVD 2003 (Episode 6 - 0:43:21) Aspinall talking about Sergeant Pepper being the compère.
  8. ^ Beatles Songwriting & Recording Database” (2007年9月27日). 2008年1月13日閲覧。
  9. ^ a b c d Pollack, Alan W. “Notes on "Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band”. Soundscape. 2007年12月2日閲覧。
  10. ^ Notebook of lyrics for sale”. BBC News (1998年8月7日). 2007年12月2日閲覧。
  11. ^ Lewisohn, Mark (1988). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. p. 101. ISBN 0-517-57066-1 
  12. ^ Dubbed applause and music-hall overtones”. Scotsman.com (2007年5月25日). 2007年12月2日閲覧。
  13. ^ MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Second Revised ed.). London: Pimlico (Rand). p. 233,248. ISBN 1-84413-828-3 
  14. ^ Lewisohn, Mark (1988). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. p. 95,101,107. ISBN 0-517-57066-1 
  15. ^ Julien, Olivier (2008). Sgt. Pepper and the Beatles: it was forty years ago today. p. 59. ISBN 0-7546-6708-1 
  16. ^ Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (1978)”. IMDb. 2007年3月5日閲覧。
  17. ^ The Beatles Singles and EP Discography”. Beatle Tracks. 2007年3月5日閲覧。
  18. ^ Harry, Bill (2000). The Beatles Encyclopedia. Virgin Publishing. p. 261. ISBN 0-7535-0481-2 
  19. ^ Wallgren, Mark (1982). The Beatles on Record. New York: Simon & Schuster. p. 123. ISBN 0-671-45682-2 
  20. ^ Harry, Bill (2000). The Beatles Encyclopedia. Virgin Publishing. p. 271. ISBN 0-7535-0481-2 
  21. ^ Harry, Bill (2000). The Beatles Encyclopedia. Virgin Publishing. p. 274. ISBN 0-7535-0481-2 
  22. ^ The night Jimi Hendrix played tribute to The Beatles”. NME News. 2007年12月5日閲覧。
  23. ^ "The Beatles Anthology" DVD 2003 (Episode 6 - 0:59:39) McCartney talking about Hendrix’s performance at The Saville Theatre.
  24. ^ Womack, Kenneth (2014). The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four. Santa Barbara, CA: ABC-CLIO. ISBN 978-0-313-39171-2 
  25. ^ Epstein, Dan. “Review of Tripping the Live Fantastic”. Amazon.com. 2007年12月12日閲覧。
  26. ^ London Live 8 performances rated”. BBC News (2005年7月3日). 2007年12月2日閲覧。
  27. ^ Ansaldo, Michael (2005年7月3日). “McCartney, U2 Rock Live 8”. Rolling Stone. 2008年2月11日閲覧。 “the opening line "It was twenty years ago today" -- a celebratory reference to the original Live Aid”
  28. ^ Paul McCartney In The 'Guinness Book of Records'”. Softpedia. 2007年3月3日閲覧。
  29. ^ Sergeant Pepper's 40th Anniversary”. BBC News. 2007年12月2日閲覧。
  30. ^ "American Idol" Season 6 Finale - Show”. WireImage (2007年5月23日). 2007年12月4日閲覧。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]