ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!

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ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!
ビートルズライブ・アルバム
リリース
録音 ハリウッド・ボウル
1964年8月23日
1965年8月29日30日
ジャンル ロックンロール
時間
レーベル 東芝EMI
キャピトル・レコード
パーロフォン
プロデュース Voyle Gilmore (オリジナル・レコーディング)
ジョージ・マーティン(クリーンナップ・ミキシング)
チャート最高順位
ビートルズ アルバム 年表
デビュー! ビートルズ・ライヴ'62
(1977年)
ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!
(1977年)
ラヴ・ソングス
(1977年)
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会場となったハリウッド・ボウルUSGSによる衛星画像)

ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!』 (The Beatles at the Hollywood Bowl) は、1977年5月にリリースされたビートルズ唯一の公式ライヴ・アルバムである。

解説[編集]

1964年8月23日1965年8月30日ロサンゼルスハリウッド・ボウルで行われたライブ演奏を収録したアルバムである[4]。オリジナル・レコーディングはジョージ・マーティン監督の下、ヴォイル・ギルモアのプロデュースにより、3トラックレコーダーによって行われた。エンジニアはヒュー・デイヴィス(1964年)、ピート・アボット(1965年)。

当初は録音状態が満足するに至らなかった為に、発売される予定はなく蔵入りになった(17,000人の観客の悲鳴で演奏はかき消され、さらにステージにモニタースピーカーがなく、メンバーは自分たちの演奏がほとんど聴こえない状態で演奏していた)。その後1971年に、当時ジョン・レノンジョージ・ハリソンのアルバムをプロデュースしていたフィル・スペクターへ、アルバム完成をさせるべく検証のためにマスターテープが渡されたが、この時スペクターが作業結果に満足しなかったか、そもそもテープすら試聴されなかったのか真相は不明のまま、発表および発売するまでには至らず、更に6年もの間放置されていた。

この間、1970年初頭に1964年8月の公演のライブ音源の完全版が海賊盤で出回っていた[5]

その後、デビュー直後のビートルズが出演したハンブルグのスタークラブに於いて一般家庭用のテープレコーダーで録音された音質の悪いライブ盤『デビュー! ビートルズ・ライヴ'62』が発売される事を知ったキャピトル・レコードの社長バスカー・メノンは、再びキャピトルの倉庫からマスターテープを取り寄せ、ジョージ・マーティンにリプロデュースを依頼した。マーティンはエンジニアのジェフ・エメリックとともに、3トラックテープをマルチトラックに移し、両日のベスト・トラックを選び出してリミックス、フィルタリングを施してサウンドを整えた。すべての作業はロンドンのエア・スタジオ(ジョージ・マーティンが所有)において、1977年1月に行われた。LPのライナーノーツには、マーティン自身のコメントとして「ヴォーカル、楽器のオーヴァーダビングは一切していない」との説明がされている。

アルバムのスリーブには、「録音は1964年8月23日1965年8月30日に行なわれた」と表記されているが、「涙の乗車券」と「ヘルプ!」は1965年8月29日、「ディジー・ミス・リジー」は1965年8月29日と30日に録音した音源を繋ぎ合わせたものが収録されている[6][7]。全体的な傾向として、1964年のステージからの曲はオリジナル・レコーディングに比べてアップ・テンポで演奏されており、1965年のステージからの曲は逆にややテンポを落とし気味でゆったりと演奏されている。

また、1964年8月23日と1965年8月30日の公演で演奏された楽曲のうち、1964年8月23日の公演の「ツイスト・アンド・シャウト」「ユー・キャント・ドゥ・ザット」「キャント・バイ・ミー・ラヴ」「恋におちたら」「抱きしめたい」「ハード・デイズ・ナイト」、1965年8月30日の公演の「アイ・フィール・ファイン」「みんないい娘」「ベイビーズ・イン・ブラック」「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」「アイム・ダウン」が未収録となった。未収録となった楽曲のうち、1965年の公演の「ベイビーズ・イン・ブラック」は、シングル「リアル・ラヴ」(1996年)に、1964年の公演の「抱きしめたい」は、スタジオ音源と合成されたものがアルバム『ラヴ』(2006年)に収録され、2016年に発売されたリマスター盤『ライヴ・アット・ハリウッド・ボウル』には、ボーナス・トラックとして1964年の公演の「ユー・キャント・ドゥ・ザット」「抱きしめたい」、1965年の公演の「みんないい娘」「ベイビーズ・イン・ブラック」が追加収録された[8]

本作は英国ではパーロフォン・レーベルからリリースされ、20万ポンドを投じたテレビ広告が大々的に展開された。イギリスの「ミュージック・ウィーク」誌では最高位第1位獲得している[1]。アメリカでは、「ビルボード」誌では最高位第2位を獲得し[3]、「キャッシュボックス」誌では最高位第3位を獲得している。RIAAからミリオン・セラーを認定されている。

ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル[編集]

ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル
ビートルズライブ・アルバム
リリース
録音 ハリウッド・ボウル
1964年8月23日
1965年8月29日30日
ジャンル ロックンロール
時間
レーベル ユニバーサルミュージック
アップル・レコード
プロデュース Voyle Gilmore (オリジナル・レコーディング)
ジャイルズ・マーティン(2016年版リミックス)
チャート最高順位
  • 3位(UKchart[1]、オリコン[9]
  • 7位(Billboard 200[3]
ビートルズ アルバム 年表
1+
(2015年)
ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!
(2016年)
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (50周年記念アニバーサリー・エディション)
(1977年)
テンプレートを表示

長らく廃盤となっていたが、2016年9月9日ロン・ハワード監督によるドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK - The Touring Years』の公開に合わせて本作のリマスター盤が発売された。アナログ盤未収録の楽曲4曲を追加、ジャケット写真を一新したリマスター盤として初CD化された。原題が「Live At The Hollywood Bowl」に改められたことに合わせ、邦題も『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル』と原題に近いものに改められている。楽曲はジャイルズ・マーティンとサム・オーケルにより、マスターの3トラックテープまで遡ってリミックスとリマスターが行われている[10][11]

『ライヴ・アット・ハリウッド・ボウル』発売のプロモーションとして、「ボーイズ」のパフォーマンス映像が公開された。

なお、ボーナス・トラックとして収録された4曲のうち、「ベイビーズ・イン・ブラック」はシングル「リアル・ラヴ」に収録された音源と同様のものである。

収録曲[編集]

特記を除き、作詞作曲はレノン=マッカートニーによるもの。

アナログA面
#タイトル作詞・作曲録音日時間
1.ツイスト・アンド・シャウト
Twist And Shout
フィル・メドレー
バート・ラッセル
1965年8月30日
2.シーズ・ア・ウーマン
She's a Woman
 1965年8月30日
3.ディジー・ミス・リジー
Dizzy Miss Lizzy
ラリー・ウィリアムズ1965年8月29日(後半部分)
1965年8月30日(前半部分)
4.涙の乗車券
Ticket to Ride
 1965年8月29日
5.キャント・バイ・ミー・ラヴ
Can't Buy Me Love
 1965年8月30日
6.今日の誓い
Things We Said Today
 1964年8月23日
7.ロール・オーバー・ベートーヴェン
Roll Over Beethoven
チャック・ベリー1964年8月23日
合計時間:
アナログB面
#タイトル作詞・作曲録音日時間
1.ボーイズ
Boys
ルーザー・ディクソン
ウェス・ファレル
1964年8月23日
2.ハード・デイズ・ナイト
A Hard Day's Night
 1965年8月30日
3.ヘルプ!
Help!
 1965年8月29日
4.オール・マイ・ラヴィング
All My Loving
 1964年8月23日
5.シー・ラヴズ・ユー
She Loves You
 1964年8月23日
6.ロング・トール・サリー
Long Tall Sally
エノトリス・ジョンソン
ロバート・ブラックウェル
リチャード・ペニーマン
1964年8月23日
合計時間:
2016年発売盤ボーナス・トラック
#タイトル作詞・作曲録音日時間
14.ユー・キャント・ドゥ・ザット
You Can't Do That
 1964年8月23日
15.抱きしめたい
I Want to Hold Your Hand
 1964年8月23日
16.みんないい娘
Everybody's Trying to Be My Baby
カール・パーキンス1965年8月30日
17.ベイビーズ・イン・ブラック
Baby's in Black
 1965年8月30日
合計時間:

パーソネル[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c The Beatles > Artists > Official Charts”. UK Albums Chart. 2019年9月7日閲覧。
  2. ^ Oricon Album Chart Book: Complete Edition 1970–2005. Roppongi, Tokyo: Oricon Entertainment. (2006). ISBN 4-87131-077-9. 
  3. ^ a b c The Beatles - Chart history”. Billboard. 2019年9月7日閲覧。
  4. ^ Friede; Titone; Weiner. The Beatles A to Z. Methuen Publishing. ISBN 0-413-48380-0. 
  5. ^ Walker, Robert, Hot Wacks XV: The Last Wacks (Collectors Guide Publishing, 1996); see also Heylin, Clinton, Bootleg: The Rise and Fall of the Secret Recording Industry (Omnibus Press, 2010).
  6. ^ Winn, John C. (2008). Way Beyond Compare: The Beatles’ Recorded Legacy. Volume One, 1957-1965. New York: Three Rivers Press. p. 354. ISBN 978-0-307-45157-6. 
  7. ^ Now Available For Pre-Order: 'The Beatles: Live At The Hollywood Bowl' Album - To Be Released Worldwide on September 9th.”. 2018年1月28日閲覧。
  8. ^ Now Available For Pre-Order: 'The Beatles: Live At The Hollywood Bowl' Album - To Be Released Worldwide on September 9th.”. 2019年9月7日閲覧。
  9. ^ “ビートルズ唯一の公式ライブ盤が3位”. ORICON STYLE. オリコン. (2016年9月13日). http://www.oricon.co.jp/news/2078332/full/ 2016年10月25日閲覧。 
  10. ^ “ザ・ビートルズ『ライブ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル』9月9日世界同時発売決定!” (プレスリリース), ユニバーサルミュージック合同会社, (2016年7月20日), http://www.universal-music.co.jp/the-beatles/news/2016/07/20_release/ 2016年10月25日閲覧。 
  11. ^ “ビートルズ、ハリウッド・ボウルでのライヴ・アルバムを公式作品として9/9に発売することを発表”. NME Japan (ニュー・ミュージカル・エクスプレス). (2016年7月20日). https://nme-jp.com/news/23509/ 2019年9月8日閲覧。 

外部リンク[編集]