ユー・ノウ・マイ・ネーム

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ユー・ノウ・マイ・ネーム
ビートルズシングル
A面 レット・イット・ビー
リリース
録音 アビー・ロード・スタジオ
1967年5月17日,6月7日,6月8日,6月9日,1969年4月30日
ジャンル コミックソング[1]
アヴァンギャルド
時間
レーベル アップル・レコード
作詞・作曲 レノン=マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン
ビートルズシングル盤 U.K. 年表
サムシング
両A面
カム・トゥゲザー
(1969年)
レット・イット・ビー
b/w
ユー・ノウ・マイ・ネーム
(1970年)
イエスタデイ
b/w
恋する二人
(1976年)
ビートルズシングル盤 U.S. 年表
サムシング
両A面
カム・トゥゲザー
(1969年)
レット・イット・ビー
b/w
ユー・ノウ・マイ・ネーム
(1970年)
ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード
b/w
フォー・ユー・ブルー
(1970年)
ビートルズシングル盤 日本 年表
カム・トゥゲザー
b/w
サムシング
(1969年)
レット・イット・ビー
b/w
ユー・ノウ・マイ・ネーム
(1970年)
オー!ダーリン
b/w
ヒア・カムズ・ザ・サン
(1970年)
パスト・マスターズ Vol.2 収録曲
  1. デイ・トリッパー
  2. 恋を抱きしめよう
  3. ペイパーバック・ライター
  4. レイン
  5. レディ・マドンナ
  6. ジ・インナー・ライト
  7. ヘイ・ジュード
  8. レヴォリューション
  9. ゲット・バック
  10. ドント・レット・ミー・ダウン
  11. ジョンとヨーコのバラード
  12. オールド・ブラウン・シュー
  13. アクロス・ザ・ユニヴァース
  14. レット・イット・ビー
  15. ユー・ノウ・マイ・ネーム
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ユー・ノウ・マイ・ネーム」("You Know My Name (Look Up The Number)")は、1970年3月にビートルズが発表した22枚目のオリジナル・シングル(「レット・イット・ビー」)のB面曲である。

解説[編集]

レノン=マッカートニー名義となっているが、実質的にはジョン・レノンの作とされる。ポール・マッカートニーによると、「そもそもジョンがスタジオに現れて、『新しい曲を書いたよ』って言い出したのが始まりだ。『歌詞はどんなの?』って訊くと、『You Know my name look up the number(僕の名前は知ってるだろ、電話番号は調べろよ)』って言う。『それであとは?』『歌詞はそれだけさ。マントラみたいに唱えたいんだ!』」と述懐している[2]

ヴォーカルはジョン・レノンポール・マッカートニー。イントロのあと、ナイト・クラブ「スラッガー」の某バンド(デニス・オ・ベルをフィーチャー)に扮したビートルズがライヴ・パフォーマンスを繰り拡げる。しかし歌い始めるも歌詞は「名前を知っているなら、(電話帳で電話)番号を調べろよ」を繰り返すだけである。司会者役はジョン、デニス役をポールが受け持つ。デニス・オ・ベル(ポール)が歌い始めるが、司会者(ジョン)がヤジにも似たからかいを入れる。中程から司会者がパフォーマンスをうち切ると、ピアノを伴奏にジョンとポールの裏声、鳩笛を加えた「名前を知っているなら、番号を調べろよ」の掛け合い。ラストはビートルズには珍しい本格的なジャズ・パフォーマンス(もっともパロディである)が始まり、喉の不調を訴えるかのような意味不明の掛け合いが始まる(おそらくルイ・アームストロングの真似)。サックスが曲を閉じるがその際にはジョンのゲップ音まで入る。最後は独り言と咳払いで突然終わる。ほとんどおふざけという内容である。

レコーディング[編集]

この曲は、1967年のマジカル・ミステリー・ツアーのセッション中だった、1967年5月17日にレコーディングが開始された。この曲は5つのパートで構成されており、5月17日に1つ目のパート部分をギターベースドラムスボンゴ手拍子のラインナップで10テイク録音。6月8日に残りの4つのパートを録音した。この日にサクソフォーンのパートの一部が録音され、このパートをリリース時には既に死去していたローリング・ストーンズブライアン・ジョーンズが演奏した[3][4]。ちなみに、この曲のレコーディングにビートルズのメンバー4人が揃ったのは、この3回のセッションのみである[5]

しばらく未完成のまま放置され、1969年4月30日にジョンとポールによってボーカルパートと、さらにマル・エヴァンズによるサウンドエフェクトが追加されて完成となった。なお、この最後のセッションにジョージ・ハリスンリンゴ・スターは参加していない[6]

リリース[編集]

ジョンは、1969年オノ・ヨーコらと結成したプラスティック・オノ・バンドの4枚目のシングルとして、B面に"What's the New Mary Jane"を収録して1969年12月5日に発表しようと計画していた。そのため、ジョンは元々6分8秒もあった演奏を、シングルに適した4分19秒に短くする編集を加え、シングルには、アップルのカタログ番号(Apple 1002)が振られていた[3]

しかし、何らかの事情により、このプラスティック・オノ・バンドのシングルは発売中止となり、最終的にビートルズ解散前最後のシングル「レット・イット・ビー」のB面収録曲として発表された。

なお、本来B面曲とされる予定だった"What's the New Mary Jane"は、公式作品としては『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』が発売されるまでは入手することが不可能だった。

ステレオ・ヴァージョン[編集]

「ユー・ノウ・マイ・ネーム」のリアル・ステレオ・ヴァージョンは、1996年3月リリースの『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』収録されるまでは聴くことができなかった[7]。しかし、このヴァージョンは、オリジナルのモノラル・ヴァージョンには含まれていない部分があったり、逆にモノラル・ヴァージョンからカットされた部分もある。シングルと同じヴァージョンでのリアル・ステレオ・ヴァージョンは2019年現在、依然リリースされていない。

演奏[編集]

※出典[8][6]

脚注[編集]

  1. ^ Richie Unterberger. “You Know My Name (Look Up the Number) - The Beatles | Song Review”. AllMusic. 2019年1月5日閲覧。 “Not that it's at all like "Revolution 9," but it's almost as avant-garde in a way, as a novelty-humor piece that, rather than riffing on one joke too much, becomes a downright weird multi-sectioned orgy of goofiness.”
  2. ^ 出典:マーク・ルーイスン著「ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ」 1990年 シンコーミュージック 280頁
  3. ^ a b Lewisohn, Mark (1988a). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. p. 194. ISBN 0-517-57066-1. 
  4. ^ Lewisohn, Mark (1988a). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. p. 196. ISBN 0-517-57066-1. 
  5. ^ Lewisohn, Mark (1988a). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. p. 112,116. ISBN 0-517-57066-1. 
  6. ^ a b Lewisohn, Mark (1988a). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. p. 175. ISBN 0-517-57066-1. 
  7. ^ Lewisohn, Mark (1994). Anthology 2 (booklet). The Beatles. London: Apple Records. p. 39. 31796.
  8. ^ MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Second Revised ed.). London: Pimlico (Rand). p. 259-260. ISBN 1-84413-828-3.