エリナー・リグビー

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エリナー・リグビー / イエロー・サブマリン
ビートルズシングル
収録アルバム リボルバー
A面 イエロー・サブマリン(両A面)
リリース
録音 アビー・ロード・スタジオ1966年4月28日29日6月9日
ジャンル

ポップ

ロック
時間
レーベル パーロフォン(イギリス)
キャピトル・レコード(アメリカ)
オデオン(日本)
作詞・作曲 ジョン・レノンポール・マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン
チャート最高順位
  • 1位(イギリス:ニュー・ミュージカル・エクスプレス 4週連続)
  • 1位(イギリス:メロディ・メイカー 3週連続)
  • 11位(アメリカ:ビルボード)
ビートルズシングル盤 U.K.U.S. 年表
ペイパーバック・ライター
b/w
レイン
(1966年)
エリナー・リグビー
両A面
イエロー・サブマリン
(1966年)
ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー
両A面
ペニー・レイン
(1967年)
ビートルズシングル盤 日本 年表
ペイパーバック・ライター
b/w
レイン
(1966年)
イエロー・サブマリン
b/w
エリナー・リグビー
(1966年)
ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー
b/w
ペニー・レイン
(1967年)
リボルバー 収録曲
A面
  1. タックスマン
  2. エリナー・リグビー
  3. アイム・オンリー・スリーピング
  4. ラヴ・ユー・トゥ
  5. ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア
  6. イエロー・サブマリン
  7. シー・セッド・シー・セッド
B面
  1. グッド・デイ・サンシャイン
  2. アンド・ユア・バード・キャン・シング
  3. フォー・ノー・ワン
  4. ドクター・ロバート
  5. アイ・ウォント・トゥ・テル・ユー
  6. ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ
  7. トゥモロー・ネヴァー・ノウズ
オールディーズ 収録曲
A面
  1. シー・ラヴズ・ユー
  2. フロム・ミー・トゥ・ユー
  3. 恋を抱きしめよう
  4. ヘルプ!
  5. ミッシェル
  6. イエスタデイ
  7. アイ・フィール・ファイン
  8. イエロー・サブマリン
B面
  1. キャント・バイ・ミー・ラヴ
  2. バッド・ボーイ
  3. デイ・トリッパー
  4. ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!
  5. 涙の乗車券
  6. ペイパーバック・ライター
  7. エリナー・リグビー
  8. 抱きしめたい
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エリナー・リグビー」 ("Eleanor Rigby")は、1966年8月にビートルズが発表した13枚目のオリジナル・シングル曲である。両A面シングル曲で片面は「イエロー・サブマリン」である。

解説[編集]

スタンリー通りのベンチに座ったエリナー・リグビーの銅像

レノン=マッカートニーの作品となっているが、実質的にポール・マッカートニーの作品である[注釈 1]。この曲はポールがウィンポール・ストリートのアッシャー夫人の地下の音楽室でピアノに向かって書いた曲である。後にポールは自伝『Many years from now』で「ピアノでEマイナーのコードを即席伴奏しながら書いたんだ。それに合わせてメロディをつけて、ダンスするような感じで。殆どインド風のリズムだよね」と語っている。また同自伝より、歌詞に関しては作曲終了後、既にポール・マッカートニーが弄っていた歌詞を元にジョン・レノンが少し手伝いを入れてポール・マッカートニーが完成させた。リード・ヴォーカルはポール・マッカートニー。1966年に同年に発売されたビートルズの7枚目のアルバム『リボルバー』と同日発売シングルとして発表された。ストリングスをフィーチャーしたクラシック風の楽曲である。

リード・ヴォーカルのポールの他には、バック・ヴォーカルのジョン・レノンジョージ・ハリスンだけが参加しており、リンゴ・スターは参加していない。

エリナー・リグビーという身寄りのない老女と、誰からも相手にされないマッケンジー神父という架空の人物を悲劇的に書いた物語的な曲。エリナーの名前は映画『ヘルプ!』で共演した女優エリナー・ブロンから、姓のリグビーはポールがブリストルで見かけた会社の名前から取り、ポールが言葉遊びをしてる間に「リグビー」になった。

なお、後にリヴァプールのセント・ピーターズ教会(ジョンとポールが初めて出会った場所でもある)のウールトン共同墓地に実在のエリナー・リグビー(1895年-1939年)の墓があることがわかり、リヴァプールを訪れるビートルズ・ファンの『聖地』となった。ただし歌詞に出てくるキャラクターとは関係ない。

セント・ピーターズ教会の、ウールトン共同墓地にあるエリナー・リグビーの墓石

なお、マッケンジー神父は最初は「マッカートニー神父」だったが、「自分の父親のことだなんて勘違いされちゃ困るなぁ」とポールが判断して新たに電話帳から選び出した。

ストリングス(弦楽八重奏……弦楽四重奏の2倍の編成)の編曲はジョージ・マーティンだが、ポールはマーティンに、「ヴィヴァルディ風に書いてほしい」と求め、マーティンもこれに応えた。ちなみにポールが弦楽八重奏の提案をした。『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』には、弦楽八重奏だけのカラオケ・ヴァージョンが収録されている。

ビートルズのクラシック風の曲の中で、イエスタデイと共に評価が高く、様々なジャンルのアーティストからカヴァーされている。ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500では137位にランクされている。

補足[編集]

複数のステレオ・ヴァージョン[編集]

「エリナー・リグビー」のリアル・ステレオ・ヴァージョンは、アルバム『リボルバー』ステレオ盤及びベスト・アルバムに収録されているものと、『イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜』及び『ラヴ』や2015年版『ザ・ビートルズ1』などのリミックス・アルバムに収録されているものの大きく分けて2種類が存在する。

『リボルバー』収録のオリジナル・ヴァージョンは、弦楽八重奏はまとめて中央、コーラスは左、リード・ヴォーカルは右に定位している。また、最初のコーラスが終わった後の歌いだしの「Ele...」までが左側にも入ってしまうミスがある。

『ソングトラック』等収録のリミックス・ヴァージョンは、マスター・テープまで遡って作業されたことで音がよりクリアになり、ステレオの定位も現代風になっている。弦楽八重奏はそれぞれ第1ヴァイオリンが左、第2ヴァイオリンが中央寄りの左、ヴィオラが中央寄りの右、チェロが右に配置され、ヴォーカルは中央に定位している。

また、リミックス・ヴァージョンの中でも収録アルバムによってコーラスの定位等の差異が存在する。

シングル盤[編集]

この曲は、イギリスでは『イエロー・サブマリン』と両A面で発売され、共にチャート1位を獲得しているが、日米ではB面として発表された。ヨーロッパ風の深い内容がアメリカのファンに受け入れられなかったという事実もあるが、それでもビルボードでは11位まで上昇しヒットした。『キャッシュボックス』誌でも最高位12位を記録している。当時はB面の曲も1曲としてカウントされた為、両面がチャートインすることはよくあった。また、1968年、レイ・チャールズのヴァージョンもシングル・リリースされ、ビルボード誌最高位35位、全英では最高位36位を記録し、1969年には、アレサ・フランクリンのカヴァー・ヴァージョンもシングル・リリースされ、ビルボード誌最高位17位を記録している。

収録アルバム/シングル[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

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  1. ^ ただしジョン・レノンは「最初の一行はポールで、残りは、基本的にぼくのだ。ポールは、結婚式の最中の教会にいるエリナー・リグビーというメイン・テーマだけを持っていた。/彼はこのテーマが手元にあって。手助けが必要なことを知っていながら、ぼくに詞をつけてくれとは頼まなかった。/そのかわりに、あの時、『オイ、君たち、詞を書き上げちゃってくれよ』とぼくらに声をかけたんだ。EMIのどでかいスタジオ向こうで、録音をしたり、アレンジや、何か他の事をしながらね。その時、ぼくは、昔、電話工事をやっていたロードマネージャーのメル・エヴァンスと、そして後のロードマネージャーだがその頃は会計士見習だったニール・アスペノールといた。ポールは、この3人に向って(表記:ママ)そう声をかけたんだ。/ものをそのへんにほうりなげるみたいなやり方をされて、ぼくはばかにされたような気がして、傷ついた。彼は実際はぼくに詞をつけてくれと言おうとしたんだけど、彼は、頼もうとしなかった。/ぼくが頭にきたのは、末期の頃のポールのこういった無神経さなんだ。彼はとにかくそういう男だった」と語っている[1]

出典[編集]

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  1. ^ 『PLAYBOYインタビュー ジョン・レノン』、1981年 集英社(145頁)


外部リンク[編集]