カンサス・シティ (曲)

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カンサス・シティ
ウィルバート・ハリスンシングル
B面 Listen, My Darling
リリース
録音 ニューヨーク
1959年3月
ジャンル R&B
ロックンロール
時間
レーベル フューリー英語版
作詞・作曲 ジェリー・リーバーとマイク・ストーラー
プロデュース ボビー・ロビンソン
ウィルバート・ハリスン シングル 年表
Gonna Tell You a Story / Letter Edged in Black
(1959年)
カンサス・シティ
(1959年)
Cheating Baby / Don't Wreck My Life
(1965年)
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カンサス・シティ」 (Kansas City)は、1952年ジェリー・リーバーとマイク・ストーラーによって書かれたR&Bナンバー[1]

解説[編集]

本作は、当時19歳だったジェリー・リーバーマイク・ストーラーによって書かれた。リトル・ウィリー・リトルフィールドは、本作を「K.C.ラヴィング」(K. C. Loving)というタイトルでリリース。

1959年ウィルバート・ハリスン(Wilbert Harrison)によるカバー・バージョンが発表された。同年3月にハリスンは、ニューヨークのスタジオで、プロデューサーのボビー・ロビンソンとギタリストのワイルド・ジミー・スプルーイル英語版との3人でレコーディングを行なった。曲のアレンジは、リトル・ウィリー・リトルフィールドによる演奏とほぼ変化はないが、スプルーイルが演奏するリズムギターとギターソロによるシャッフル・グルーヴが特徴となっている[2][3]

ウィルバート・ハリスンによるシングル盤は、ビルボード(Billboard)誌が発表したBillboard Hot 100Hot R&B / Hip-Hop Songsチャートで7週連続で1位を獲得し、1959年最も売れたレコードの1つとなった[4]。なお、同作はアメリカでSP盤としてリリースされた最後の作品となった[5]

1960年にはハリソンによる本作のアンサーソング「Goodbye Kansas City」が発表された[6]

リトル・リチャードによるカバー版[編集]

カンサス・シティ
リトル・リチャードシングル
初出アルバム『Well Alright!』
B面 ロンサム・アンド・ブルー
リリース
規格 7インチシングル
録音 ロサンゼルス
1955年11月29日
ジャンル R&B
ロックンロール
時間
レーベル スペシャルティ・レコード
作詞・作曲 ジェリー・リーバーとマイク・ストーラー
プロデュース アート・ループ英語版
チャート最高順位
リトル・リチャード シングル 年表
Wonderin' / By the Light of the Silvery Moon
(1959年)
カンサス・シティ
(1959年)
Shake a Hand / All Night Long
(1965年)
テンプレートを表示

リトル・リチャードによるカバー・バージョンのレコーディングは、1955年9月13日ロバート・ブラックウェル英語版がプロデュース)と11月29日アート・ループ英語版がプロデュース)の2回に分けて行われた[7]。9月13日に録音された音源は、原曲「K.C.ラヴィング」に近いアレンジとなっており、1970年11月に発売されたベスト・アルバム『Well Alright!』に収録された。11月29日に録音された音源は、後半で「Hey, hey, hey, hey; Hey baby, hey child, hey now」というフレーズのリフレインがフューチャーされたアレンジになっており、1958年後半に発売された3作目のアルバム『The Fabulous Little Richard』に収録された[8]1959年4月にはシングル盤としてリリースされ[7]全英シングルチャートで26位、Billboard Hot 100で95位を記録した。後述にあるビートルズによるカバー・バージョンは、このリトル・リチャードによるカバー・バージョンを元にしている。

1956年5月9日に「ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイ」をレコーディング[7]。この楽曲には、11月29日にレコーディングされた「カンサス・シティ」にリチャードが加えたフレーズのほとんどが含まれている。「ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイ」は、1958年1月にシングル盤「Good Golly, Miss Molly」のB面曲としてリリースされた[8]

後述にもあるが、1964年に発表されたビートルズによる「カンサス・シティ」のカバー・バージョンは、リトル・リチャードのカバー・バージョンを基にしている。発表当初タイトルは「カンサス・シティ」とされていたが、タイトルが「カンサス・シティ/ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイKansas City/Hey, Hey, Hey, Hey)」というメドレー表記になり、作者のクレジットにもオリジナルのジェリー・リーバーとマイク・ストーラーの他にリチャード・ペニーマン(リトル・リチャードの本名)の名が加えられた。

ビートルズによるカバー版[編集]

カンサス・シティ/ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイ
ビートルズ楽曲
収録アルバム ビートルズ・フォー・セール
リリース 1964年12月4日
録音 アビー・ロード・スタジオ 1964年10月18日
ジャンル ロックンロール
時間 2分38秒 (monaural version)
2分38秒 (stereo version)
2分15秒 ("Live At The Star-Club In Hamburg, Germany; 1962." version)[注釈 1]
2分44秒 ("The Beatles Anthology 1" version)
2分37秒 ("The Beatles Live At The BBC" version)
レーベル EMIパーロフォンキャピトル・レコード
作詞者 ジェリー・リーバーとマイク・ストーラー(カンサス・シティ)
リチャード・ペニーマン(ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイ)
プロデュース ジョージ・マーティン

ビートルズシングル盤 日本 年表
ミスター・ムーンライト
b/w
ホワット・ユー・アー・ドゥーイング
(1965年)
カンサス・シティ/ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイ
b/w
アイル・フォロー・ザ・サン
(1965年)
パーティーはそのままに
b/w
みんないい娘
(1965年)
ビートルズ・フォー・セール 収録曲
A面
  1. ノー・リプライ
  2. アイム・ア・ルーザー
  3. ベイビーズ・イン・ブラック
  4. ロック・アンド・ロール・ミュージック
  5. アイル・フォロー・ザ・サン
  6. ミスター・ムーンライト
  7. カンサス・シティ/ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイ
B面
  1. エイト・デイズ・ア・ウィーク
  2. ワーズ・オブ・ラヴ
  3. ハニー・ドント
  4. エヴリー・リトル・シング
  5. パーティーはそのままに
  6. ホワット・ユー・アー・ドゥーイング
  7. みんないい娘

ビートルズは、リトル・リチャードによるカバー・バージョン(本作とオリジナル「ヘイ・ヘイ・ヘイ・ヘイ」(Hey, Hey, Hey, Hey)のメドレー)を踏襲してカバーしている。

イギリスでは1964年12月4日に発売された4枚目のイギリス盤公式オリジナル・アルバムビートルズ・フォー・セール(ビートルズ '65)』に、アメリカでは1965年6月14日に発売されたキャピトル編集盤『ビートルズ VI』に収録された。ただし、ビートルズ・ヴァージョンのタイトルは、発売当時は「カンサス・シティ」のみのクレジットだった。

ビートルズは、デビュー前のハンブルグ時代から本作を演奏しており、9月17日の公演よりセットリストに加えられた[9][10]

1969年1月のゲット・バック・セッションでも本作を採り上げた。この時の演奏は原曲の「K.C. Loving」に近いアレンジになっており、「Lawdy Miss Clawdy」とのメドレーとなっている。

レコ―ディング・ミキシング[編集]

ビートルズによるカバー・バージョンは、1964年10月18日にレコーディングされた。ビートルズの4名にジョージ・マーティンピアノで参加し、2テイク録音。リリース版には第1テイクが採用され、ハンドクラップがオーバ・ダビングされて完成。1995年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー1』には、第2テイクが収録されているが、こちらにはピアノの音が入っていない。

ステレオ・ヴァージョンはモノラル・ヴァージョンに比べてフェード・アウトが遅く、演奏時間もモノラル・ヴァージョンに比べて少し長い。

パーソネル[編集]

収録盤[編集]


その他のアーティストによるカバー[編集]

「カンザス・シティ」は、この他にも多数のアーティストによるカバー・バージョンが発表されている。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 演奏後のポールの語りも含まれるため実際の演奏時間はさらに短い。演奏時間の出典は『デビュー! ビートルズ・ライヴ'62』のインデックスである。

出典[編集]

  1. ^ One author suggests that the 1927 blues song "Jim Jackson's Kansas City Blues" is a "remote cousin".Herzhaft, Gerard (1992). Encyclopedia of the Blues. University of Arkansas Press. p. 456. ISBN 1-55728-252-8. 
  2. ^ Marsh, Dave (1999). The Heart of Rock & Soul: The 1001 Greatest Singles Ever Made. Da Capo Press. pp. 125–127. ISBN 978-0-306-80901-9. 
  3. ^ Forte, Dan (1990). Legends of Guitar — Rock, The 50s Vol. 1 (liner notes). Rhino Records. pp. 5–6. R2 70719. 
  4. ^ Whitburn, Joel (1988). Top R&B Singles 1942–1988. Record Research, Inc. p. 183. ISBN 0-89820-068-7. https://archive.org/details/joelwhitburnstop00whit/page/183. 
  5. ^ Ask "Mr. Music" - October 24, 2011 - "The end of 78s, the beginning of the LP format"”. 2014年7月2日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2019年10月10日閲覧。
  6. ^ Wilbert Harison”. www.rocky-52.net. 2019年10月10日閲覧。
  7. ^ a b c (1989年) Little Richard『The Specialty Sessions(ABOXLP 1 (set), ABOXBK1 (booklet)), p.29』のアルバム・ノーツ [ブックレット]. Ace Records Ltd..
  8. ^ a b White, Charles (1994). The Life and Times of Little Richard: The Quasar of Rock. Da Capo Press. p. 259. ISBN 0-306-80552-9. 
  9. ^ Kirkman, Paul (2012-10-23). Forgotten Tales of Kansas City. Forgotten Tales. Arcadia Publishing. ISBN 9781614237389. https://books.google.com/books?id=a5R2CQAAQBAJ&dq=&source=gbs_navlinks_s. 
  10. ^ Levings, Darryl (2014年9月17日). “50 years ago: The Beatles played for 31 minutes in Kansas City”. www.kansascity.com. The Kansas City Star. 2019年10月8日閲覧。