イッツ・オール・トゥ・マッチ

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イッツ・オール・トゥ・マッチ
ビートルズ楽曲
収録アルバム イエロー・サブマリン
リリース 1969年1月13日(US)
1969年1月17日(UK)
録音 ディ・レーン・リー スタジオ
1967年5月25日, 26日, 6月2日
ジャンル アシッド・ロック
サイケデリック・ロック
時間 6分28秒
レーベル アップル・レコード
作詞者 ジョージ・ハリスン
プロデュース ジョージ・マーティン
その他収録アルバム

イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜

イエロー・サブマリン 収録曲
A面
  1. イエロー・サブマリン
  2. オンリー・ア・ノーザン・ソング
  3. オール・トゥゲザー・ナウ
  4. ヘイ・ブルドッグ
  5. イッツ・オール・トゥ・マッチ
  6. 愛こそはすべて
B面
  1. 「ペパーランド」
  2. 「シー・オブ・タイム」
  3. 「シー・オブ・ホールズ」
  4. 「シー・オブ・モンスターズ」
  5. 「マーチ・オブ・ミーニーズ」
  6. 「ペパーランド・レイド・ウエイスト」
  7. 「イエロー・サブマリン・イン・ペパーランド」
ミュージックビデオ
「It's All Too Much」 - YouTube

イッツ・オール・トゥ・マッチ」(It's All Too Much)は、ビートルズの楽曲である。

解説[編集]

本作は1969年に発表されたアルバム『イエロー・サブマリン』に収録され、同名アニメ映画でも用いられたジョージ・ハリスンの作品である。リード・ヴォーカルもジョージ。ビートルズ時代にジョージが書いた曲の中では、最も演奏時間が長い。楽曲にはLSDの影響を受けている[1][2]

イントロではギターフィードバック・ノイズにアーミングを加えて轟音を出し、その後ハモンドオルガンがテーマを奏でる。その後も、トランペットのメロディや、終盤で「TOO MUCH」を延々繰り返すコーラスが、サイケデリックな効果を高めている。ハモンドオルガンを弾いているのはジョージ。イントロのギターに関しては、ジョージは『ビルボード』誌のインタビューで、この部分を弾いたのはポールではないかと語っている[3]。 当時のイギリスではジミ・ヘンドリックスの人気が急上昇していたことから、ジミの影響を受けている可能性も、しばしば指摘されている。

トランペット楽曲はジェレミア・クラークの「トランペット・ボランタリー英語版(デンマーク王子の行進)」を編曲したものである[4]

映画では、ペパーランドに平和が訪れ、植物がどんどん育っていく場面で使用された。ちなみに映画で使用されたヴァージョンは、レコード及びCDに収録されたバージョンと基本的には同じだが、バース1つ分だけ長い。

1999年発表のリミックス・アルバム『イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜』では、この曲が最後を飾っている。

レコーディング[編集]

この曲は、1967年5月25日26日6月2日にド・レイン・リー・ミュージック・スタジオでレコーディングが行なわれた。5月のセッションではジョージ・マーティンが席を外しており、セルフ・プロデュースでレコーディングが行なわれた[5]。当時の仮タイトルは「Too Much」[6]

ベーシック・トラックはジョージ・ハリスンハモンドオルガンジョン・レノンリードギターポール・マッカートニーエレクトリックベースリンゴ・スタードラムスという編成で[1]4テイクで録音されており、最後のテイクは演奏時間が8分以上もあった[7]。一部文献では、この後にジョージのリードトラックが加えられたとされている[5][8]

6月2日にジョージ・マーティンを迎え、4人のセッション・ミュージシャンによるブラスセクションが追加された[8][9]

ミキシング[編集]

この曲のミキシングは、『マジカル・ミステリー・ツアー』セッション中の10月12日に行なわれた[10]。その当時テレビ映画『マジカル・ミステリー・ツアー』で使用することが考えられていたが[11]、最終的に使用されることはなかった。なお、この時のミックスは現在も未発表となっている。

その後、アニメ映画『イエロー・サブマリン』に提供するために新たにミックスし直された。なお、映画で使用されたものは、演奏の一部をカットして演奏時間を2分22秒に縮めたショート・バージョンとなっている[12]

1968年10月16日には、アルバム『イエロー・サブマリン』に収録するためにリミックスが施された[13]

演奏[編集]

※出典[5][8]

ビートルズ

外部ミュージシャン

カヴァー[編集]

ビートルズの楽曲の中では地味な存在だが、特にミュージシャンからの人気が高く、カヴァー・ヴァージョンも多い。

アメリカのバンド、ジャーニーが2作目『未来への招待状』(1976年)で、洗練されたアメリカン・ロック風のアレンジでカヴァー、アウトロにはテープの逆回転を導入している。

プログレッシブ・ロック・グループ「ゴング」のメンバーとして知られ、現在はテクノ・ユニット「システム7」で活動中のギタリスト、スティーヴ・ヒレッジが1976年に発表したソロ・アルバム『L』でこの曲をカヴァー。プロデュースを担当したトッド・ラングレンはビートルズの大ファンとして有名である。

また、ジョージのファンとして有名な高橋幸宏もソロ・アルバム『WHAT, ME WORRY?』(1982年)でカヴァーしている。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ ペニー・レイン」のトランペットソロを担当したほか、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」「愛こそはすべて」にも参加している。

出典[編集]

  1. ^ a b Everett, Walter (1999). The Beatles as Musicians: Revolver Through the Anthology. New York, NY: Oxford University Press. p. 127. ISBN 978-0-19-512941-0. 
  2. ^ Harrison, George (2002). I, Me, Mine. San Francisco, CA: Chronicle Books. ISBN 978-0-8118-5900-4. 
  3. ^ White, Timothy (1999-01-19). “A New 'Yellow Submarine Songtrack' Due in September”. Billboard. https://books.google.com/books?id=9AwEAAAAMBAJ&pg=PA77&dq=%22silver+sun%22&hl=en&sa=X&ved=0ahUKEwiD0IPwt8nKAhUINJQKHWuaCPMQ6AEIKzAE#v=onepage&q=%22silver%20sun%22&f=false 2019--01-11閲覧。. 
  4. ^ Jeremiah Clarke - Trumpet Voluntary - YouTube
  5. ^ a b c MacDonald, Ian (1998). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties. London: Pimlico. p. 228. ISBN 978-0-7126-6697-8. 
  6. ^ Shea, Stuart; Rodriguez, Robert (2007). Fab Four FAQ: Everything Left to Know About the Beatles ... and More!. New York, NY: Hal Leonard. p. 287. ISBN 978-1-4234-2138-2. 
  7. ^ Lewisohn, Mark (2005) [1988]. The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970. London: Bounty Books. p. 112. ISBN 978-0-7537-2545-0. 
  8. ^ a b c Womack, Kenneth (2014). The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four. Santa Barbara, CA: ABC-CLIO. p. 447. ISBN 978-0-313-39171-2. 
  9. ^ Lewisohn, Mark (2005) [1988]. The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970. London: Bounty Books. p. 116. ISBN 978-0-7537-2545-0. 
  10. ^ Lewisohn, Mark (2005) [1988]. The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970. London: Bounty Books. p. 128. ISBN 978-0-7537-2545-0. 
  11. ^ Eccleston, Danny (2013年9月23日). “The Beatles – It's All Too Much”. mojo4music.com. 2019年1月11日閲覧。
  12. ^ Everett, Walter (1999). The Beatles as Musicians: Revolver Through the Anthology. New York, NY: Oxford University Press. p. 338. ISBN 978-0-19-512941-0. 
  13. ^ Lewisohn, Mark (2005) [1988]. The Complete Beatles Recording Sessions: The Official Story of the Abbey Road Years 1962–1970. London: Bounty Books. p. 128,62. ISBN 978-0-7537-2545-0. 
  14. ^ a b c Fontenot, Robert. “The Beatles Songs: It's All Too Much – The history of this classic Beatles song”. oldies.about.com. 2015年9月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月11日閲覧。