カウンターカルチャー
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カウンターカルチャーとはサブカルチャーであり、その価値観や行動規範が主流社会のものとは大きく異なり、しばしば主流の文化的慣習に反する文化のこと[1][2]。カウンターカルチャー運動は、ある時代の特定のひとびとの精神と願望を表現する。カウンターの力が限界以上に達すると、劇的な文化の変化を引き起こす可能性がある。ロマン主義(1790-1840)、ボヘミアン主義(1850-1910)、ビート・ジェネレーション(1944-1964)などフラグメント(断片的)なカウンターカルチャーと1960年代のグローバル化されたカウンターカルチャー(1964-1974)があり、通常ヒッピーのサブカルチャーと1970年代と1980年代の多様化したパンク・サブカルチャーと関連している。
概要[編集]
ヒッピー文化や、1969年のウッドストックに代表されるような、1960年代のアメリカで隆盛をきわめた若者文化にその代表例を見る意見が広く一般化している。例えばウッドストック・フェスティヴァルには、30組以上のロック・ミュージシャンなどが出演し、入場者は40万人以上であった。また、ベトナム戦争や公民権運動も、カウンターカルチャーに大きな影響を与えた[3]。しかし50年代や70年代以降にもカウンターカルチャーは存在した。また、カウンター・カルチャー・ホール・オブ・フェイムが1997年に設立され、アレン・ギンズバーグらだけでなく、ボブ・マーリィやピーター・トッシュ、チーチ&チョンまでが殿堂入りしている[4]。
日本のカウンターカルチャー[編集]
- 1955年、共産党は六全協を経て武装闘争路線の印象を払拭するために、歌声喫茶やうたごえ運動のような文化運動による政治路線へと転換。それに対する反発が日本におけるカウンターカルチャーの萌芽となった。例えばジャズ喫茶は1960年代から1970年代において学生運動などカウンターカルチャーのシンボル的存在となった。
主なカウンターカルチャーの人物、グループ[編集]
- モハメド・アリ(アスリート、良心的異端者)
- ソウル・アリンスキー(作家、活動家)
- ジョーン・バエズ(ミュージシャン、活動家)
- スチュワート・ブランド(環境主義者、作者)
- レニー・ブルース(コメディアン、社会評論家)
- ウィリアム・バロウズ(作家、同性愛者、麻薬中毒者)
- ジョージ・カーリン(コメディアン、社会評論家)
- レイチェル・カーソン(作家、環境主義者)
- ニ―ル・キャサディ(メリー・プランクスターズ、文学的インスピレーション)
- ピーター・コヨーテ(ディガー、俳優)
- デヴィッド・クロスビー(ミュージシャン)
- ロバート・クラム(地下漫画家)
- アンジェラ・デイビス(共産主義者、活動家)
- ボブ・ディラン(ミュージシャン)
- ジェーン・フォンダ(女優、活動家)
- ピーター・フォンダ(俳優、活動家)
- ジェリーガルシア(ミュージシャン)
- アレンギンズバーグ(ビート詩人、活動家)
- チェ・ゲバラ(マルクス主義ゲリラ、革命的シンボル)
- ヒュー・ヘフナー(出版人)
- ジミ・ヘンドリックス(ミュージシャン)
- アビー・ホフマン(イッピー、作家)
- デニス・ホッパー(俳優、監督)
- ジェック・ケルアック(作家、初期のカウンターカルチャー評論家)
- ケン・キージー(作家、メリー・プランクスターズ)
- ウィリアム・クンスラー(弁護士、活動家)
- ティモシー・リアリー(教授、LSD擁護者)
- ジョン・レノンとオノ・ヨーコ(ミュージシャン、アーティスト、活動家)
- チャールズ・マンソン(カルト、大量殺人)
- ユージン・マッカーシー(反戦政治家)
- ジム・モリソン(歌手、ソングライター、詩人)
- グラハム・ナッシュ(ミュージシャン、活動家)
- ジャック・ニコルソン(脚本家、俳優)
- リチャード・プライアー(コメディアン、社会評論家)
- ジェリー・ルービン(Yippie、活動家)
- エド・サンダース(ミュージシャン、活動家)
- マリオ・サビオ(フリースピーチ/学生権利活動家)
- ピート・シーガー(ミュージシャン、活動家)
- ジョン・シンクレア(詩人、活動家)
- ゲイリースナイダー(詩人、作家、環境主義者)
- ハンター・S・.トンプソン(ジャーナリスト、著者)
- アンディウォーホル(アーティスト)
- アラン・ワッツ(哲学者)
- ニール・ヤング(ミュージシャン、活動家)
- 寺山修司(劇作家、歌人)
- 若松孝二(映画監督)
- 大島渚(映画監督)
- 横尾忠則(グラフィックデザイナー、画家)
関連項目[編集]
- 1960年代のカウンターカルチャー
- ヒッピー
- ウッドストック
- ベトナム戦争
- 公民権運動
- 反戦運動
- 全学連、全共闘、スチューデント・パワー
- 朝日ジャーナル
- 月刊漫画ガロ
- 平凡パンチ
- ハイカルチャー
- 悪魔崇拝
- 緑の党、アメリカ共産党、アメリカ社会党
- ヘルズ・エンジェルス
- モンド映画
参考文献[編集]
- コトバンク カウンターカルチャー(コトバンク) 2010年2月11日閲覧。
- 暮沢剛巳「カウンターカルチャー」(『日本大百科全書:ニッポニカ』)
出典・脚注[編集]
- ^ "counterculture", Merriam-Webster's Online Dictionary, 2008, MWCCul.
- ^ Eric Donald Hirsch. The Dictionary of Cultural Literacy. Houghton Mifflin. ISBN 0-395-65597-8. (1993) p. 419. "Members of a cultural protest that began in the U.S. In the 1960s and Europe before fading in the 1970s... fundamentally a cultural rather than a political protest."
- ^ ウォルター・クロンカイト著、浅野輔訳「クロンカイトの世界」(TBSブリタニカ 1999年)
- ^ http://sensiseeds.com > Home > Blog > Cannabis News
- Curl, John (2007), Memories of Drop City, The First Hippie Commune of the 1960s and the Summer of Love, a memoir, iUniverse. ISBN 0-595-42343-4. http://www.red-coral.net/DropCityIndex.html
- Freud, S. (1905). Three essays on the theory of sexuality. In J. Strachey (Ed. and Trans.), The standard edition of the complete psychological works of Sigmund Freud. (Vol. 7, pp. 123–245). London: Hogarth Press. (Original work published 1905)
- Gelder, Ken (2007), Subcultures: Cultural Histories and Social Practice, London: Routledge.