A LONG VACATION

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
A LONG VACATION
大滝詠一スタジオ・アルバム
リリース
録音 CBS / SONY Roppongi & Shinanomachi
ジャンル ポップス
時間
レーベル NIAGARACBS/SONY
プロデュース 大瀧詠一
チャート最高順位
  • 2位(オリコン、LPチャート)[1]
  • 56位(1991年盤、オリコン)
  • 1981年度年間2位(オリコン)
  • 1982年度年間26位(オリコン)
ゴールドディスク
大滝詠一 年表
LET'S ONDO AGAIN
1978年
A LONG VACATION
1981年
Sing ALONG VACATION
(1981年)
『A LONG VACATION』収録のシングル
  1. 君は天然色 ⁄ カナリア諸島にて
    リリース: 1981年3月21日
  2. 恋するカレン ⁄ 雨のウェンズデイ
    リリース: 1981年6月21日
  3. A面で恋をして / ナイアガラ・トライアングル ⁄ さらばシベリア鉄道 / 大瀧詠一」
    リリース: 1981年10月21日
  4. 雨のウェンズデイ ⁄ 恋するカレン
    リリース: 1982年5月21日
テンプレートを表示

A LONG VACATION』(ア・ロング・バケイション)は、1981年3月21日にリリースされた大滝詠一スタジオ・アルバム

解説[編集]

LP及びCD帯のカナ表記は「ロング・バケイション」。「ロンバケ」の愛称でも親しまれている、大滝最大のヒット作。1982年CD発売後、オリコン初のミリオンセールス作品でもある。1970年代まではまだ知名度が低かった大滝の名が世間にも広まり、音楽業界では「(ナイアガラでのソロ活動開始から)5年も売れなかったアーティストが突如売れるのは奇跡」と言われるほどの出来事だった。以後も、アルバム収録曲にタイアップや、多くのアーティストにカヴァーされている。帯のキャッチコピーは「BREEZEが心の中を通り抜ける」。アルバムジャケットのアートワークは大滝の他作品も多く手がけている永井博による。

大滝本人による「Pap-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語」を除いて、作詞はすべて松本隆が担当している。2人がコンビを組むのは、はっぴいえんどHAPPY END』収録曲「田舎道」「外はいい天気」以来。本アルバムは、アルバムタイトルのイメージである夏、及び大滝の誕生日である7月28日にリリース予定であったが、松本が妹の看病[2]、そして死去により詞が書けなくなり、「作詞を降りる」と大滝に告げたが、彼は「発売を延ばす。待つよ」と返答し、9月に延長されたもののさらに伸び、結局3月の発売となった。なお、販売延期に関しては以前レーベル契約していた日本コロムビア1980年までナイアガラ・レーベルの販売権を持っていたことも影響していると推測されている[注 1]

大滝曰く、このアルバムで初めて自分のボーカルにキーを合わせて作曲した(はっぴいえんどもナイアガラ時代も全て楽器に合わせて作曲していた)。

本作の構成はビートルズのアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』と同様に、アルバム上でのコンサート・スタイルをとっている。第1曲の「君は天然色」の開始前にチューニング風景を収録、「FUN×4」のエンディングには拍手とアン・コールのコールがなされ、アンコールに応じる形で「さらばシベリア鉄道」によってアルバムを締めくくっている。

オリコン1位は獲得できなかったものの最高2位まで上がり、発売1年で100万枚を突破した。これは2006年の音楽市場規模に換算すると400万枚に該当する。発売から20年を経た2001年時点での再発盤を含めた累計売上は約170万枚[3]

レコード・コレクターズ』2010年9月号の特集「日本のロック・アルバム・ベスト100(1980年代編)」では第1位に選ばれた。

CD:35DH-1, Master Sound DM[編集]

発売から1年半後の1982年10月1日、世界初のCD化タイトル20枚の中に選出された[注 2]。大瀧によれば「とにかくアナログ2,700円の時代に3,500円のCDしかもCDの最初期だから、リスナーはCDプレイヤーも購入しないとならないわけです。だから誰も買いませんでしたね。ホントですよ」[4]とし、実際最初の3年間はCDの印税はゼロだったという。さらに「まあとにかく、品番35DH-1が『ロンバケ』で、35DH-2が『NIAGARA TRIANGLE Vol.2[注 3]だったわけですが、肝心の音が“なんでこんなに音が悪いんだ?”という。こうして僕のデジタル研究の旅も始まってしまうんですよ」[4]という。大瀧にとってもCDについてはわからないことばかりだったがアナログ・カッティングでの経験から当時、マスタリング・レベルのピークが-20dBに設定されていたため音量が小さい部分に問題があるのではないかと考えたという。そこで、レベル・ピークを-0dBまで入れた2ndプレスが35DH-1のまま1983年に発売された。結果としてこのアルバムは世界初のCDリマスタリングが行われたタイトルになってしまったという[4]。しかし、2ndプレスに対して周囲から“音がひずんでいる”と指摘されたのを受け、今度はピーク・レベルを-16dB辺りに設定した3rdプレスが制作され、最終的には3種類の35DH-1が存在している[注 4]。この同じ音源が使われて“マスターサウンド盤シリーズ”の高音質盤もリリースされた[注 5]。レーベルデザインは3rdプレスと同一だが、35DH-1 141と刻印された4種類目の盤も存在する。TOCは3rdプレスと同一で、各曲演奏時間も一致するためマスターは同一であるようだが、波形を確認してみるとなぜか3rdプレスよりレベルを低く設定している。新たなマスタリングではなく、マトリックス形状が変更された際のカッティング作業で生じたものと思われる。

1989年に初の『公式』リマスター盤が発売されたが、大滝によれば「まだ世間的にはリマスタリングなんて言葉も無かったころですが、実は我々にしてみればこの時点で4回目のマスタリングだったんです。で、この時はアナログ・マスターからPCM-1630U-Maticに落としました。その際、“アナログ・マスターが危険な状態にある”という話を聞かされたんです。1980年から83年までの3Mのテープは全体的に不具合があるという通達が来たのですよ。磁性体がボロボロ落ちて音が出なくなると。普通アナログは経年変化で最後はダメになるのだけど、この時期のテープはそれより早くダメになるという。それで『もう1回、何とかお願い!』ってU-Maticに入れたのがアナログを回した最後でした」[4]という。

1989年盤は、ケース本体に「1989 RE-MASTER」のステッカーが貼られ、「さらばシベリア鉄道」がカットされ全9曲となった。

収録曲[編集]

SIDE A[編集]

  1. 君は天然色 (5:02)
    作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
    間奏部分は元々クレイジー・パーティーの「がんばれば愛」(アニメ映画『がんばれ!!タブチくん!!』シリーズエンディングテーマ)の間奏に使われる予定であったとされる。イントロのカウントをカットしたバージョンでアルバムと同日にシングル・カットされた。後にロート製薬「新・Vロート」(1982年)、キリンビバレッジ生茶」(2004年)、アサヒビール「すらっと」(2010年)のCMソングに使用された。
  2. Velvet Motel (3:42)
    作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
    アン・ルイスに提供する予定だった「Summer Breeze」の改題。
  3. カナリア諸島にて (3:58)
    作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
    「君は天然色」のB面としてシングル・カット。作詞当時、松本はカナリア諸島に行ったことがなく、想像で詞を書いたが、1999年に初訪問を果たした。 ロート製薬「新・Vロート」(1981年)と、スバル富士重工業)・WRX S42015年 - )でCMソングとして使用された。
  4. Pap-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語(ストーリー) (3:14)
    作詞・作曲:大瀧詠一
    もともとはCM用に制作された「大きいのが好き」を『ロンバケ』用に発展させたもの[注 6]。CM曲ではシャネルズドゥーワップの定番フレーズ“ダー・ビ・ドゥ・ビ・ドゥ・バ”を入れているが、本曲ではシンセにしゃべらせている。大滝よれば「パッ・ピ・ドゥ・ビ・ドゥ・バは松武君にシンセで作ってもらったのだけど、2つ問題があって、1つは鍵盤を押して“パッ!”って音が出るまで若干遅れちゃうのです。なのでキーボーディストにはわずかに先読みして引いてもらうハメになってしまいました。もう1つは、当時はアナログ・シンセなのでパッ・ピ・ドゥ・ビ・ドゥ・バを1音ずつ作って録るのです。1つ言葉を作っちゃ、食い気味に弾いたものを録音していって、最後に1本につなげるという大変面倒なことをしました。なっかなか一連で言葉に聴こえるようにならなくて、何度もやりましたよ。だからよく聴くと完全にジャストにはなっていないはずです。そのバラバラ感をわざと残しつつ良い案配になるまでトライし続けました」[5]という。また、鈴木茂が弾いているギター・フレーズは大滝が指定したものだという。大滝は「ハニカムズでおなじみの高音ギターってことで軽く口三味線をしたらすぐにあのイントロのフレーズを出してくれました。というわけで、この曲はセカンド・ラインとボ・ディドリー・スタイルを煮込んでハニカムズ・ギターで味を整えた上にドゥーワップ・ソースを振りかけたというのが1つの解釈になるわけだけど、さらにソースにもう一味欲しいかなってことでシンセ・ドゥーワップという史上初のジャンルを提示してみた、ってことでいかがでしょうか」[5]と答えている。
  5. 我が心のピンボール (4:24)
    作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
    歌詞に出てくる「Tilt(ティルト)」とは、ピンボール台自体を揺らすこと。

SIDE B[編集]

  1. 雨のウェンズデイ (4:24)
    作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
    当初は「恋するカレン」のB面としてシングル・カットされたが、後にA面とB面を逆にしたシングルが初回プレスはクリア・ヴィニール仕様で、セカンドプレスは通常仕様で発売されている。
  2. スピーチ・バルーン (3:55)
    作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
    1980年スラップスティックへ提供した「デッキ・チェア」の改作で、スピーチ・バルーンとは漫画のフキダシのこと。後に、自身のラジオ番組のタイトルにも使用された。曲中、ドラムがリムからスネア打ちになるたびにユニゾンで鳴る音は、大滝が矢野誠から借りたタブラをパーカッショニストが叩いているのだという[5]。さらに大滝によれば「この曲はソロで歌っていますが、マルチには4回それぞれ録音したものがあるのです。例えば、エルヴィス・プレスリーのアウト・テイクを聴けば分かるのですが、毎回違うわけです。あれは“さっきはこうだったから今度はこうしよう”って意識してやってるんじゃなくて、毎回気分をリフレッシュして歌っている気がする。エルヴィスは同録だから演奏も毎回少しずつ変わり、そうなれば歌も引っ張られる。だから僕も気分を変えて歌いたかったわけですが、ここで出てくるのがモニター・バランスなのです。ちょっとスネアを上げてみるとか、ギター上げめでやってみたりすると飽きない。もしモニターを2ミックスでやっちゃうとバランス調整ができないから全然リフレッシュできないのですね。僕がスタジオに1人こもって歌録りするのは、そういうモニターをいちいち指図してやってもらうんじゃなくて、自分で調整しながら気兼ねなくやれるからというのも理由の1つなんです。ぼくはパンチ・インはしないで通してうたうんですが、それでも1つのトラックの頭から終わりまで流すと、どうも単調というか、引っ掛かりが出ないんですよ」ということで、ミックスでは4テイクのいたるところが切り換えられているという[5]2004年ソニーの「デジタルハンディカム」のCMソングに使用された。
  3. 恋するカレン (3:21)
    作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
    元は1979年にスラップスティックに提供した「海辺のジュリエット」(作詞:小林和子)の改作で、サビのメロディーが新たに加えられた。シングル・カットに際しイントロの音量が2.5dB上げられた。後に「雨のウェンズデイ」のB面としても発売される。2007年にはトヨタ・アリオンのCMソングに採用。本楽曲はアーサー・アレキサンダーの「Where Have You Been All My Life」とメロディラインが酷似しているが、大瀧の楽曲は意図的に既存の曲を下敷きにすることが多い。
  4. FUN×4 (3:26)
    作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
    タイトルの正式な読み方は存在せず、「フォー・タイムス・ファン」や「ファン・タイムス・フォー」、「ファン・かける・よん」でも問題ない。それどころか、どんな自由な読み方をしても良いという珍しい歌謡曲である、と本人が解説している。曲中のコーラスのうち、「Kiss」はオシャマンベ・キャッツ、「散歩しない?」は太田裕美、月に吠える男は五十嵐浩晃、「Church Bells May Ring」はシャネルズがそれぞれ参加。最後の「アンコール」は大滝自身[5][注 7]。後に植木等によってカヴァーされた。2016年には三井ショッピングパークららぽーとのCMソングに使用された。なお、1987年頃にキーコーヒーのCMソングでオンエアされた曲は、大滝のサウンドを真似たCM用のオリジナル曲。
  5. さらばシベリア鉄道 (4:33)
    作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
    ジョン・レイトン「霧の中のジョニー(Johnny Remember Me)」からの引用で、太田裕美への提供曲のセルフ・カヴァー。本人も「この曲は、(「霧の中のジョニー」をプロデュースした)ジョー・ミークへのトリビュートソング」と語っている[6]ナイアガラ・トライアングル佐野元春杉真理、大滝詠一)「A面で恋をして」との両A面シングルでリリースされた(アルバムとはミックス違い)。後に小林旭によってカヴァーされたが、大瀧の意向で曲名に「アキラの」が追加された。

クレジット[編集]

Musicians
ナガナガバカンスかもねむ会員
  • 松本隆, 石川光 (Luna City), 川端薫, 白川隆三 (CBS/SONY), Kagamimochi 伊東, Kusomajime 深田, Kimuko 佐々木, Packman 芳川, アトム富士, GH助川, Hentai Papilapapa 大野, ショーガ焼き吉田 (Studio Staff), 笹島武, 川本晴義, 寺川知紀 (P.M.P), 前島洋児, 大細鈴松, 高木美和子 (Niagara Office)
  • Re-Design: 佐藤徹 (Shumisome)
  • Illustration: 永井博 (Penguin)
  • Pattern: 湯村輝彦 (Terry)
  • Obi-Design: 中山泰 (Richie young Studio)
  • Recorded & Mixed at CBS/SONY Roppongi & Shinanomachi
  • Engineer: 吉田保
  • Arranger: 多羅尾伴内
  • Executive Producer: 朝妻一郎
  • Producer: 大瀧詠一

CD選書シリーズ (CD:CSCL 1661)[編集]

A LONG VACATION
大滝詠一スタジオ・アルバム
リリース
録音 CBS / SONY Roppongi & Shinanomachi
ジャンル ポップス
レーベル NIAGARACBS/SONY RECORDS
プロデュース 大瀧詠一
大滝詠一 年表
A LONG VACATION
NIAGARA TRIANGLE Vol.2
NIAGARA SONGBOOK
EACH TIME
NIAGARA SONGBOOK 2
B-EACH TIME L-ONG
1989年
A LONG VACATION
NIAGARA TRIANGLE Vol.2
NIAGARA SONGBOOK
EACH TIME
NIAGARA SONGBOOK 2
B-EACH TIME L-ONG
大瀧詠一 Song Book I
1991年
NIAGARA MOON
NIAGARA TRIANGLE Vol.1
NIAGARA CM SPECIAL
大瀧詠一 Song Book II
1995年
テンプレートを表示

解説[編集]

CD選書シリーズ」の一枚として廉価盤でのリリース。1991年リマスターを使用、全10曲のオリジナルに戻された。レコード会社からは1990年発売を打診されていたが、10周年に合わせて1991年発売となった。

大滝によれば諸事情により、この選書盤のマスタリングに関与していなかった。後に30周年リマスタリングをする際、どの盤がどのマスターを使っているのか検証したところ、選書盤で使われたマスターはオリジナル・マスターではないことが判明したという。『EACH TIME[注 8]リリース時に12インチ・シングル・ボックスが発売されたのに併せて『ロンバケ』のシングル・ボックスが企画され、そのためにオリジナル・アナログ・マスターから1/4インチ・アナログ・マスター・テープのコピーが1984年当時に作られ、「君は天然色」「カナリア諸島にて」「恋するカレン」「雨のウェンズデイ」とシングルのカップリング順に入っていた。最終的にシングル・ボックスの企画はなくなり、テープはそのまま保管されていた。ナイアガラ原盤リストに入っていなかったため、オリジナル・マスターからのコピー第一世代ではあるものの、全然再生されていないマスターが選書盤のマスターに使われていたことを、1991年の時点で大滝は知らなかったという[4][7]

CD選書盤はオリコン集計では最高56位で6.9万枚の売上だが、実売では10年間で45万枚を売り上げたという[8]

収録曲[編集]

  1. 君は天然色 (5:04)
  2. Velvet Motel (3:43)
  3. カナリア諸島にて (3:59)
  4. Pap-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語(ストーリー) (3:15)
  5. 我が心のピンボール (4:24)
  6. 雨のウェンズデイ (4:23)
  7. スピーチ・バルーン (3:55)
  8. 恋するカレン (3:22)
  9. FUN×4 (3:25)
  10. さらばシベリア鉄道 (4:35)

クレジット[編集]

20th Anniversary Edition (CD:SRCL 5000)[編集]

A LONG VACATION
20th Anniversary Edition
大滝詠一スタジオ・アルバム
リリース
録音 CBS / SONY Roppongi & Shinanomachi
ジャンル ポップス
レーベル NIAGARASony Records
プロデュース 大瀧詠一
チャート最高順位
大滝詠一 年表
夢で逢えたら / シリア・ポール
(1997年)
A LONG VACATION
20th Anniversary Edition

2001年
NIAGARA TRIANGLE Vol.2
20th Anniversary Edition

2002年
EANコード
EAN 4988009500096
テンプレートを表示

解説[編集]

発売から20年後の2001年3月21日に20周年記念盤のCDが発売された。かつて1980年代に大滝が「2001年には『2001年ナイアガラの旅』を発売する」と発言したことがあったが、20周年記念盤の発売となった。1989年盤 (27DH-5300) で使用したデジタルマスター(『さらばシベリア鉄道』のみ作成後未使用)から最新リマスターを施し、初のボーナス・トラックとしてアルバム『Sing ALONG VACATION[注 9]全曲が収録された。

この再発盤は2001年4月にスタートしたオリコンのカタログ・アルバムチャート(発売から2年を経過したアルバムのみのチャート)第1回の1位を獲得、こちらもオリコン集計で10年間で9.3万枚の売上を記録した。

収録曲[編集]

  1. 君は天然色 (5:05)
  2. Velvet Motel (3:44)
  3. カナリア諸島にて (4:00)
  4. Pap-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語 (3:15)
  5. 我が心のピンボール (4:26)
  6. 雨のウェンズデイ (4:23)
  7. スピーチ・バルーン (3:55)
  8. 恋するカレン (3:23)
  9. FUN×4 (3:26)
  10. さらばシベリア鉄道 (4:35)
    <Instrumental>
  11. 君は天然色 (4:41)
  12. Velvet Motel (3:36)
  13. カナリア諸島にて (4:00)
  14. Pap-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語 (3:14)
  15. 我が心のピンボール (4:23)
  16. 雨のウェンズデイ (4:22)
  17. スピーチ・バルーン (3:55)
  18. 恋するカレン (3:22)
  19. FUN×4 (3:15)

クレジット[編集]

30th Edition (2CD:SRCL 8000-1)[編集]

A LONG VACATION
30th Edition
大滝詠一スタジオ・アルバム
リリース
録音 CBS / SONY Roppongi & Shinanomachi
ジャンル ポップス
レーベル NIAGARASony Music Records
プロデュース 大瀧詠一
チャート最高順位
大滝詠一 年表
大瀧詠一 Song Book I -大瀧詠一 作品集 Vol.1 (1980-1998)-
(2010年)
A LONG VACATION
30th Edition

2011年
NIAGARA TRIANGLE Vol.2
30th Edition

2011年
EANコード
EAN 4988009047591
テンプレートを表示

解説[編集]

30周年盤は2011年リマスターによるdisc 1と、全曲分の純カラオケ・バージョンと未発表テイクを収録したボーナス・ディスクのdisc 2で構成。初回盤は三方背ケースによる限定仕様。大滝によれば「20周年盤はあの時点でできる限りのことをして評判も良かったわけですから、今回30周年盤を出すにあたっての最優先課題は“20周年盤を超える”ということでした。それができなければやる意味はないということです。で、さんざんあれこれ試してみましたけど、なかなか難儀していたんです。そんな時に、1回だけ選書盤で使ったマスターが浜松工場の奥のほうに置いてあることをスタッフが見つけてきたんです。取り寄せてみると、“選書盤で1回使用”と箱に書いてあって、開けてみるとでっかい字で『ロング・バケイション、シングル・ボックス用マスター』って紙が入っていたんです」[4][7]という。このマスターはオリジナル・マスターから1世代落ちるものの、ほぼ再生されていない状態というのは、アナログ・テープにとっては好条件だった。そして、30周年盤の目玉として純カラオケがボーナス・ディスクとして付けられたが、このマスターは『ロンバケ』のミックス・ダウン時、正規のマスターを作った直後に、ボーカルだけを抜いたカラオケ用ミックス・ダウンも行われていた。これが正真正銘のオリジナル音源によるカラオケ(純カラ)だった。大滝は「純カラはすごいですよ。何しろほぼこすっていない(テープ・ヘッドを通過していない)。しかも世代はオリジナル・マスターと同じ。つまり、この純カラをオリジナル・マスター・テープの基準クオリティに見立てて、あとはこれに一番近い音が合格ということでオーディションをしたんです。その結果、勝ち残ったのが1991年の選書盤で使ったマスターでした」[4]という。

本作のリリースに合わせてCD12枚組のボックス・セット『NIAGARA CD BOOK I』も同時発売された。W購入者特典として、2タイトルを購入して応募した人の中から抽選で「『A LONG VACATION』30周年祝賀パーティー」への招待が行われた。2011年6月5日に開催された当日は200名の招待枠に対し、50倍の応募があったという。大滝の出演はなかったが、本人の語りによる、秘蔵デモテープを交えた『ロンバケ』が出来るまでの「ロード・トゥ・ロングバケイション」と、1977年6月20日渋谷公会堂にて行なわれた「First Niagara Tour」のライブ映像が放映された。

企画倒れとなっていた『A LONG VACATION SINGLE VOX』については、当初予定されていたジャケットデザインと曲順で、2014年に発売された『NIAGARA CD BOOK II』に収録された。

disc 1 <A LONG VACATION>[編集]

  1. 君は天然色 (5:03)
  2. Velvet Motel (3:42)
  3. カナリア諸島にて (3:58)
  4. Pap-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語 (3:58)
  5. 我が心のピンボール (4:24)
  6. 雨のウェンズデイ (4:24)
  7. スピーチ・バルーン (3:54)
  8. 恋するカレン (3:21)
  9. FUN×4 (3:25)
  10. さらばシベリア鉄道 (4:34)

disc 2 <A LONG VACATION TRACKS>[編集]

  1. 君は天然色 (4:42)
    シングル・ヴァージョン同様[注 10]、イントロのチューニング - カウントがカットされている。
  2. Velvet Motel (3:46)
  3. カナリア諸島にて (4:01)
  4. Pap-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語 (3:13)
  5. 我が心のピンボール (4:24)
  6. 雨のウェンズデイ (4:26)
  7. スピーチ・バルーン (3:56)
  8. 恋するカレン (3:20)
  9. FUN×4 (3:20)
  10. さらばシベリア鉄道 (4:17)
  11. 君は天然色 (Original Basic Track) (5:16)
    サビで全音上へ転調するオリジナル・トラック。正規版でも未収録の箇所を含むイントロのチューニング - カウントが入っている。

クレジット[編集]

リリース履歴[編集]

# 発売日 リリース 規格 品番 備考
1 1981年03月21日 ナイアガラCBSソニー LP 27AH 1234
(NGLP-523,524-OT)
季節によりヴィニール・カバーを付けて発売されたものもある。
2 CT 27KH 959
(NGCA-115,116-OT)
 
3 1981年07月21日 LP 27AH 1290
(NGLP-527,528-TB)
Sing ALONG VACATION
「さらばシベリア鉄道」を除く、全9曲のインストゥルメンタル・アルバム。
イエローロゴ+水色レーベルのクリア・ヴィニール仕様、1万枚限定盤。
4 1982年10月01日 CD 35DH 1
(NGCD-7-OT)
プレス時期によりマスタリング違いが3種類存在する。
初回プレスのみ、盤の表面がゴールドになっている。
5 1983年08月01日 LP 30AH 1616 マスターサウンド・シリーズでリリースされたアナログ盤
6 CT 33KH 1050 マスターサウンド・シリーズでリリースされたメタル・カセット。
7 1989年06月01日 CD 27DH 5300
(NGCD-1-OT)
1989年リマスター、「さらばシベリア鉄道」をカットした全9曲。
8 CA 27KH 5300
(NGCA-1008-OT)
9 1991年03月21日 CD CSCL 1661
(NGCD-1-OT)
CD選書シリーズの一枚。全10曲のオリジナルに戻る。
10 1997年10月22日 ナイアガラ ⁄ ソニー MD SRYL 7320
(NGMD-1-OT)
MD選書シリーズの一枚。全10曲。
11 2001年03月21日 CD SRCL 5000
(NGCD-1-OT/NGCD-21-TB)
『A LONG VACATION -20th Anniversary Edition-』
2001年リマスター、ボーナス・トラック9曲(インストゥルメンタル from 『Sing ALONG VACATION』)追加。
12 2011年03月21日 2CD SRCL 8000〜1 『A LONG VACATION 30th Edition』
Disc1に『A LONG VACATION』30thリマスター、
Disc2にDisc1 M-1〜10の純カラオケと「君は天然色(Original Basic Track)」を収録。
13 2015年03月21日 CD SRCL 8700 『A LONG VACATION SINGLE VOX』
『NIAGARA CD BOOK II』(12CD:SRCL 8700〜11)の中の一枚。
品番取得、新譜案内までいきながら企画倒れに終わった『SINGLE VOX』の曲順、オリジナル・アナログ・マスターを使っての収録。
ジャケットも当時の色校から復刻。新規リマスター音源使用。

関連作品[編集]

  • 夏歌2 - がテーマの曲を集めたコンピレーション・アルバム、「カナリア諸島にて」収録。
  • 風街図鑑〜松本隆 作詞活動30周年記念 - 松本隆の作詞家活動30周年記念CD-BOX、「カナリア諸島にて」「雨のウェンズデイ」収録。
  • A LONG VACATION from Ladies (2009年11月4日)CD:UMCK-1333【通常盤】, CD+DVD:UMCK-9304【初回生産限定盤】 - 女性アーティストによるトリビュート・アルバム。ボーナス・トラックとして、アレンジを手がけた井上鑑による「Epilogue Instrumental〜Blue Niagara」を収録[注 11]
  • A LONG VACATION 南国アンドロイド・カバー (2011年3月21日)CD:DOCB-12342 - CHiP SHOP BOYZ WiTH ANDROiD SiNGERS ORCHESTRAによるトリビュート・アルバム。ジャケット・デザインは本秀康。マスタリングは本作の20周年記念盤と30周年盤を手掛けた内藤哲也。

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 契約自体は1978年に終了していたが、契約では「終了後2年間は日本コロムビアが販売権を持つ」とあったという。また、CBSソニーとの契約時、コロムビアとの契約がまだ1枚分残っていたが、非公認盤『TATSURO YAMASHITA FROM NIAGARA』で枚数契約が消化された。
  2. ^ 1982年10月1日発売 CD:35DH1
  3. ^ NIAGARA TRIANGLE Vol.2』 1982年10月21日発売 NIAGARA ⁄ CBS/SONY CD:35DH-2
  4. ^ 1stプレスは表面がゴールド、2ndプレスは表面がシルバー、3rdプレスは表面がシルバーでアーティスト・ナンバー入り(NGCD-7-OT)。
  5. ^ LP:30AH-1616, METAL CT:33KH-1050
  6. ^ NIAGARA CM SPECIAL Vol.2』(1982年10月1日発売 NIAGARACBS/SONY LP:15AH-1515)収録
  7. ^ 太田裕美五十嵐浩晃はアルバム発売記念のライヴにゲスト参加。
  8. ^ EACH TIME1984年3月21日発売 NIAGARACBS/SONY LP:28AH-1555(NGLP-539,540-OT), CT:28KH-1460
  9. ^ Sing ALONG VACATION1981年7月21日発売 NIAGARA ⁄ CBS/SONY LP:25AH-1290
  10. ^ 君は天然色1981年3月21日発売 NIAGARA ⁄ CBS/SONY EP:07SH-944
  11. ^ 太田裕美「FUN×4」での大滝の“散歩しない?”は、今回新たにレコーディングされたと思われる、大滝の声が収録された最新作。

出典[編集]

  1. ^ 『オリコン・チャートブック LP編 昭和45年 - 平成1年』オリジナル・コンフィデンス、1990年、98頁。ISBN 4871310256
  2. ^ 新友・旧交「待ってくれた大滝」朝日新聞 1985年12月18日夕刊
  3. ^ 「色あせぬ20年 大滝詠一のCDアルバム『ロンバケ』再登場」『朝日新聞』2001年3月30日付夕刊、19頁。
  4. ^ a b c d e f g 「Sound & Recording Magazine」2011年4月号(リットーミュージック)P50 - 53
  5. ^ a b c d e 「Sound & Recording Magazine」2011年6月号(リットーミュージック)P50 - 53
  6. ^ 元春レイディオ・ショー」 2011年3月22日放送
  7. ^ a b 萩原健太湯浅学「大滝詠一インタヴュー」、『レコード・コレクターズ』第30巻第4号、株式会社ミュージック・マガジン、2011年4月1日、 34-79頁、 JANコード 4910196370411。
  8. ^ オリジナルコンフィデンス 2001年8月20日号