ヒュペルボレイオス

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ヒュペルボレオイHyperboreoi)、ヒュペルボレイオスHyperboreios)は「北風ボレアス、Boreas)の彼方(ヒュペル、hyper)に住む人々」の意味で、ギリシア神話に登場する伝説上民族

アポローンを篤く崇拝する民族として知られ、彼らの住む地(国)は一種の理想郷と捉えられていた。

ギリシャ人は極北の地を「トゥーレ」と呼んで人は住めないと考えていたが、一方では緑の楽園を夢見ていた。

概要[編集]

極北の、一年中が春であり、穏和な気候に恵まれ、一日中が夜の無い昼である、永遠の光、光明、に包まれた、幸福に満ち溢れた地(国)で、彼らは自由に空を飛び、病気・労働・心配も知らず、至福の生を送り、平和に暮らしているという。土地は肥沃で実りは豊か、山は蝶、川は魚、森は一角獣に溢れる。

しかし、この地(国)に通じる海峡は、絶壁がそそり立ち、夜になると生命が宿って、通りがかる船を全て破壊する。

アポローンは誕生の際に、ゼウスの命令に背き、デルフォイに赴く前に、先ず、白鳥の引く車に乗り、ヒュペルボレオイ(ヒュペルボレイオス)の住む地(国)にやって来て、逗留した、とされる。

以後、毎年冬の間は、白鳥の引く車に乗り、デルフォイを離れ、この地(国)へ行って暮すと信じられた。

前5世紀の歴史家ヘロドトスが、アポローン誕生の聖地デロス島の住民の話として伝えるところによれば、「かつてヒュペルボレオイ(ヒュペルボレイオス)は、2人の乙女にアポローンへの供物を持たせて、デロス島へ送り出したが、乙女たちが帰国しなかったため、以後は、麦わらに包んだ供物を国境まで運んで隣国人に渡し、それをまた次の隣国人に転送してくれるように、と頼んだ」とされる。

登場する物語[編集]

関連項目[編集]

参考文献[編集]