トヨタ・WiLL VS

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WiLL VS (ウィル ブイエス)とは、トヨタ自動車からWiLLブランド第2弾として販売された自動車である。

トヨタ・WiLL VS
NZE127/ZZE127/ZZE128/ZZE129H型
フロント
1500ccモデル
リア
1500ccモデル
概要
販売期間 2001年4月-2004年4月[1]
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドアハッチバック
駆動方式 FF/4WD
プラットフォーム MCプラットフォーム
パワートレイン
エンジン 1NZ-FE型 1.5L 直4 DOHC
1ZZ-FE型 1.8L 直4 DOHC
2ZZ-GE型 1.8L 直4 DOHC
変速機 4AT/6MT
サスペンション
マクファーソンストラット
トーションビーム/ダブルウィッシュボーン(4WD)
車両寸法
ホイールベース 2,600mm
全長 4,385mm
全幅 1,720mm
全高 1,430mm-1,440mm
車両重量 1,090-1,220kg
その他
新車登録台数の累計 1万4950台[2]
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概要[編集]

MCプラットフォームを用いたスポーティーな3ナンバー登録のボディを持った5ドアハッチバック[注釈 1]で、一連のWiLLシリーズの車種としては唯一、カローラ系の系譜に属した車種となる[注釈 2]。先に発売されたWiLL Viとは異なり、全高は低く鋭い表情が与えられ、車の性格としては実用性よりも独特のスタイリッシュさに重きを置いており、特に後方に向かうにつれて小さくなるドアガラスは当時は賛否両論であった。デザインコンセプトは「ステルス戦闘機」であり、指針のゼロが真下にくるメーターはレーダースコープ、チェンジレバーはスロットルレバー、ハンドルは操縦桿をイメージしたものである。

エンジンは1NZ-FE型 1.5L 直列4気筒1ZZ-FE型 1.8L 直列4気筒と、スポーティーな吹け上がりの2ZZ-GE型 1.8L 直列4気筒エンジンの3種類が用意され、特に2ZZ-GEはバルブリフト量も可変制御するVVTL-iを採用している。

トランスミッションは4速AT(1NZ-FE,1ZZ-FE,2ZZ-GE)と6速MT(2ZZ-GE)である。

初代 E120型(2001年ー2004年)[編集]

  • 2001年1月 - ロサンゼルスオートショーにてプロトタイプを公開し[注釈 3]、2001年4月に発売を開始。目標販売台数は月間1500台と発表された。
  • 2002年1月 - ボディカラー変更、1500cc車追加、6MT車追加といった一部改良を実施。限定車「レッドスペシャル」[注釈 4]発売。インターネット限定で100台のみの限定販売となった。
    • 4月 - 限定車「ホワイトスペシャル」発売。前作の「レッドスペシャル」と同じく、インターネット限定で100台のみの限定販売となった。
    • 7月 - ボディカラー変更を実施。限定車「ホワイトパールリミテッド」発売。今作も期間限定で発売されたが、インターネット限定や台数限定ではなかった。
    • 12月 - 1,500cc車を国土交通省の平成12年度排出ガス基準75%低減レベル(超低排出ガス(U-LEV)・☆☆☆)に適合させる一部改良を実施。
  • 2004年4月、トヨタビスタ店ネッツ店の統合に伴い、販売終了。
  • 同年にテレビ朝日系列で放送された『スーパー戦隊シリーズ』第28作目の『特捜戦隊デカレンジャー』では、主にデカグリーンとデカピンクが搭乗するスーパーパトカー「マシンブル」のベース車両として、この車が使われた。

取扱い販売店[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ただしトヨタはステーションワゴンとしてカテゴライズしていた。
  2. ^ 一方、先行投入されたWiLL Viと最後に投入されたWiLL サイファはいずれもヴィッツ系の系譜に属している。
  3. ^ ホイール以外は生産型とほぼ同一だった。また、トヨタにとって日本国内専用車を海外のショーに出展すること自体、異例であった。
  4. ^ この限定車には2ZZ-GEが搭載されていた。

出典[編集]

  1. ^ WiLL VS”. トヨタ自動車 (2020年1月11日). 2020年1月11日閲覧。
  2. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第57号13ページより。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

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