スズキ・シアズ

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シアズCiaz)はスズキが日本国外で製造・販売するCセグメントに属する4ドアセダンである。中国ではアリビオAlivio,中国名:啓悦、チーユエ)の車名で販売されるが(車名はスペイン語で「安心」「落ち着き」を意味する語)、シアズとは若干仕様が異なる。また、インド市場においては上級車チャネル「NEXA」(ネクサ)にて取り扱われる。

スズキ・シアズ
VC41S型
2014-2018
2018-
概要
別名 エジプト:トヨタ・ベルタ(2代目)
中国 : スズキ・アリビオ
製造国 インドの旗 インドマーネーサル
中華人民共和国の旗 中国重慶
タイ王国の旗 タイラヨーン
販売期間 2014年
中国 : 2014年 - 2018年
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドアセダン
駆動方式 FF
パワートレイン
エンジン K14B 1.4L 直4 DOHC ガソリン
1.3L 直4 DOHC ディーゼル
1.3L 直4 DOHC ディーゼル スマートハイブリッド
K12B型 1.25L 直4 DOHC ガソリン(タイ仕様)
M16A型 1.6L 直4 DOHC ガソリン(中国仕様)
変速機 5速MT
4速AT
6速AT(中国仕様)
CVT(タイ仕様)
前:マクファーソンストラット
後:トーションビーム
前:マクファーソンストラット
後:トーションビーム
車両寸法
ホイールベース 2,650 mm
全長 4,490 mm
4,545 mm(中国仕様)
全幅 1,730 mm
全高 1,485 mm
車両重量 1,010 – 1,105 kg
系譜
先代 スズキ・SX4セダン
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概要[編集]

SX4セダンの後継となる小型プレミアムセダンである。中国向けにはアリビオの車名で販売が行われるが、アリビオはフロントグリル、バンパー、テールライトの意匠がシアズと異なる。

シアズ/アリビオは2013年4月の上海モーターショーにて公開された「オーセンティックス」コンセプトをルーツとする[1][2][3][4]。その後、2014年2月のニューデリーオートエクスポに「コンセプト シアズ」が、同年4月の北京モーターショーに「コンセプト アリビオ」がそれぞれ出展され[2][3]、市販型はシアズがインドで10月から、アリビオは12月からそれぞれ発売を開始した。

シアズはマルチ・スズキ・インディアマーネーサル工場で生産されて、インド国内のほか、中近東、中南米、アフリカ諸国に輸出されて販売される。タイ市場向けはスズキ・モーター・タイランドのラヨーン工場で生産されるほか、中国向けのアリビオは重慶長安鈴木汽車で製造が行われる。

プレミアムクラスに相応しく、自動温度調節器やキーレススタートシステム、6スピーカー、ナビゲーションシステムバックカメラ+パーキングセンサー、自動防眩バックミラー、プロジェクターヘッドランプ、USB/AUX/Bluetooth対応のオーディオシステム、サンルーフなどの装備が用意される。

インドで製造されるシアズに搭載されるエンジンはガソリンディーゼルの2種を用意。ガソリンはK14B型 1.4Lで、VVTを備え、最高出力68kW/6,000rpm、最大トルク130Nm/4,000rpmを発揮し、燃費は20.73km/Lをマーク。ディーゼルはフィアット製の1.3L Multijetエンジン(英語版)で最高出力66kW/4,000rpm、最大トルク200Nm/1,750rpmを発揮し(マルチ・スズキでは「DDiS200」と称する)、燃費は26.21km/Lをマークする。

また、ディーゼルにはクラス初となるマイルドハイブリッドシステムを搭載した「SHVS」も用意され、スタータージェネレーターとエネルギー回生機構を搭載し、燃費は28.09km/Lをマークする。ハイブリッドシステムは機構的に日本で展開される「S-エネチャージ」を進化させたもので、同様のシステムは2015年8月に発表された3代目ソリオにも搭載された。

マルチ・スズキによれば、いずれも燃費はクラス最高値を誇る。トランスミッションは5速MTと、ガソリン車には4速ATも設定される。

中国仕様であるアリビオにはM16A型 1.6Lガソリンエンジンのみが設定される。トランスミッションは5速MTまたは6速ATとなる。

タイ仕様のシアズはタイ政府のエコカー認定基準を満たすため、エンジンはK12B型 1.25Lガソリンが搭載される。トランスミッションは5速MTまたはCVT

年表[編集]

- タイで発売開始[16]

  • 2015年9月 - インドで「スマートハイブリッド」仕様を追加[17]
  • 2015年10月 - インドでスポーツ仕様の「RS」を追加。エアロパーツ、トランクスポイラーなどを採用する。
  • 2017年3月 - インド市場での取り扱いをマルチスズキディーラーから上級車チャネルである「NEXA(ネクサ)」へ移行。
  • 2020年1月、スポーツグレードの「シアズS」を追加したと発表された[18]

脚注[編集]

  1. ^ スズキ、上海モーターショーでの発表内容”. スズキニュースリリース (2013年4月20日). 2015年6月30日閲覧。
  2. ^ a b スズキ、インド・オートエクスポへの出展概要”. スズキニュースリリース (2014年2月6日). 2015年6月30日閲覧。
  3. ^ a b スズキ、北京モーターショーへの出品概要”. スズキニュースリリース (2014年4月20日). 2015年6月30日閲覧。
  4. ^ 【上海モーターショー13】スズキ、オーセンティックス を世界初公開…14年発売のミドルセダン”. Response. (2013年4月20日). 2015年6月30日閲覧。
  5. ^ Anjan Ravi (2014年9月17日). “Report – Maruti Ciaz gets 5,000 bookings”. Indian Autos blog. 2015年6月30日閲覧。
  6. ^ 中级车新势力 长安铃木启悦官方图片公布” (中国語). 長安鈴木汽車 (2014年9月5日). 2015年6月30日閲覧。
  7. ^ Nithyanandh K (2014年10月6日). “IAB Report – Maruti Ciaz launched at INR 6.99 lakhs [Gallery Updated]”. Indian Autos blog. 2015年6月30日閲覧。
  8. ^ スズキ、広州モーターショーにCセグメントセダン「ALIVIO(アリビオ)」を出品”. スズキニュースリリース (2014年11月20日). 2015年6月30日閲覧。
  9. ^ 中级车价值新基准 长安铃木启悦美好问世” (中国語). 長安鈴木汽車 (2014年12月23日). 2015年6月30日閲覧。
  10. ^ 王寅 (2014年12月23日). “售8.79-12.19万元 长安铃木启悦上市” (中国語). 汽车之家. 2015年6月30日閲覧。
  11. ^ Paranjay Dutt (2015年2月11日). “India-made LHD Suzuki Ciaz with 100 hp launched in Mexico – IAB Report”. Indian Autos blog. 2015年6月30日閲覧。
  12. ^ スズキ、バンコク国際モーターショーで本格セダン「シアズ」を発表”. スズキニュースリリース (2015年3月24日). 2015年6月30日閲覧。
  13. ^ Shrawan Raja (2015年3月24日). “Suzuki Ciaz 1.25-liter – 2015 Bangkok Live”. Indian Autos blog. 2015年6月30日閲覧。
  14. ^ Anjan Ravi (2015年4月28日). “India-made Suzuki Ciaz launched with an all-black cabin – South Africa”. Indian Autos blog. 2015年6月30日閲覧。
  15. ^ Anjan Ravi (2015年6月19日). “Maruti Ciaz crosses 50,000 sales mark; 65% of buyers were existing Maruti owners – Report”. Indian Autos blog. 2015年6月19日閲覧。
  16. ^ ซูซูกิเปิดตัว New Suzuki Ciaz ซีดานเหนือระดับ ชูจุดเด่นด้านการออกแบบหรูหราสง่างาม ผสานความกว้างสบายที่เหนือกว่า” (タイ語). スズキ・モーター・タイランド (2015年7月8日). 2015年7月8日閲覧。
  17. ^ スズキ シアズ にスマートハイブリッド追加…インド最高燃費の28.09km/L”. Carview! (2015年9月4日). 2015年9月3日閲覧。
  18. ^ マルチスズキの上級セダン、シアズ に「S」…スポーツグレード”. レスポンス(Response.jp). 2023年3月19日閲覧。

関連項目[編集]

外部サイト[編集]