トヨタ・ソアラ

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ソアラ(SOARER)は、トヨタ自動車1981年昭和56年)に発売した高級クーペである。初代・2代目は折りからのハイソカーブームに乗り一躍人気車種となり、3世代目以降のモデルは輸出仕様である「レクサス・SC」のバッジエンジニアリングとなっていた。2005年平成17年)、日本でもレクサス・SCとしての販売が開始されたことに伴って絶版となった。

概要[編集]

ソアラの開発は初代発売5年前の1976年までにさかのぼる。すでにこの時期日本車は海外、特にアメリカで高い評価を得ていたが、それは小型大衆車だけの話であり、上級車種についてはさほど評価を得られていなかった[1]。また、アメリカやヨーロッパ市場においては地元企業保護のために輸出台数規制が敷かれており、利幅の大きい上級車種の投入による収益増加が必要であった。折りしも排ガス対策などが一段落し、トヨタ社内からも「2000GTのような新しいイメージリーダーが欲しい」という声が上がっていたことから世界レベルで通用する高級車、具体的には「メルセデス・ベンツ・SLクラス」や「BMW・6シリーズ」といったヨーロッパの高級GTカーを目標に開発された。

日本の高級パーソナルカー市場ではすでに日産・レパードが前年に登場していたが、レパードが従来のOHC方式の6気筒L形エンジン および4気筒Z型エンジンをラインナップしていたのに対し、ソアラでは全グレード6気筒のラインナップとし、さらにM型エンジンを2800ccおよびDOHC化して搭載し、パフォーマンスで優位に立った。このことが高級パーソナルクーペとしてのブランドイメージを向上させることとなり、高級パーソナルクーペ市場でのセールスでは一人勝ちとなった。

同じ車格の2ドア車であるクラウン2ドアハードトップはソアラの成功を見届け、1983年(昭和58年)以降は後を譲るように造られなくなった。

また、ソアラはトヨタ自動車の先端技術の多くを初採用したイメージリーダーカーでもあった。初代ソアラで採用されたTCCS、ECT、TEMS、エレクトロマルチビジョンや、二代目ソアラで採用されたスペースビジョンメーター、エアサスなどの技術は、現在のトヨタ車にも進化しながら採用され続けている。

上述のとおり当初から輸出を念頭に開発されたが、初代・2代目は日本国内専用車種であり海外では販売されなかった[2]。海外輸出がなされるのは3代目からとなる。

歴史[編集]

初代 Z10型(1981年-1986年)[編集]

トヨタ・ソアラ(初代)
GZ10 / MZ1#型
前期型 2800GT エクストラ
ToyotaSoarer1st.jpg
車内(2800GT エクストラ)
ToyotaSoarer1stinterior.jpg
後期型 3.0GT リミテッド
Z10 Toypta Soarer.jpg
販売期間 1981年 - 1986年
乗車定員 5人
ボディタイプ 2ドアクーペ
エンジン 直列6気筒 3.0/2.8/2.0L
駆動方式 FR
変速機 4速AT/5速MT
サスペンション F:マクファーソンストラット
R:セミトレーリングアーム
全長 4,655mm
全幅 1,695mm
全高 1,360mm
ホイールベース 2,660mm
車両重量 1,305kg
ブレーキ 4輪ベンチレーテッドディスク
データモデル 2800GT 4速AT(前期型)
-自動車のスペック表-
  • 1980年昭和55年)、「大阪国際モーターショー」で「EX-8」の名称で参考出品される。
  • 1981年(昭和56年)2月に「ソアラ」が発売され、グリフォンをイメージしたエンブレムが付けられる。生産はトヨタ自動車田原工場。キャッチコピーは、「未体験ゾーンへ。」「SUPER GRAN TURISMO」。
    • 第2回'81-'82日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
    • 操作にタッチパネルを用いたマイコン式オートエアコン、走行可能距離、目的地到着時刻をマイコンにて自動演算するドライブコンピューターなどが上級車種に採用された。
    • エンジンはGT系に5M-GEU、VX、VR、VII、VIには1G-EUが搭載。ソアラ用に新規開発されたツインカムエンジンの5M-GEUは、SOHCの5M-EUのブロックにアルミ製ツインカムヘッドを乗せたもので、馬力で+25psの170ps、トルクで+0.5Kg/mの24.0Kg/mを出力(JISグロス値)。カム駆動をタイミングチェーンからタイミングベルトに変え、カムとバルブの隙間を常に油圧によってゼロに保つラッシュアジャスターを採用(1G-EUと同等のもの)。
    • 2種のエンジンに組み合わされるトランスミッションは5速マニュアルと4速オートマチックで、1G-EUと組み合わされたA42DL型オートマチックトランスミッションはオーバードライブの4速時にロックアップクラッチを作動させる2ウェイオーバードライブ機構を採用。
    • 2800GTエクストラには当時流行の音声警告機能であるエレクトロニックスピークモニターを装備。(キー閉じ込み防止、ライトの消し忘れ、パーキングブレーキ戻し忘れ、半ドア、給油の5項目を警告)また、ホンダ・アコードに採用されたクルーズコントロールも装備されている。これはオン・オフ、セット、リジュームといったベーシックな設置であった。
    • VII以上はトヨタ初となる回転数感応型パワーアシスト付ラックアンドピニオンステアリングを採用。
    • サスペンションは全グレード4輪独立懸架(前マクファーソンストラット、後セミトレーリングアーム)で、ブレーキは4輪ディスクタイプが採用。GTグレードとVRには日本車初となる4輪ベンチレーテッドディスクが採用され、ばね定数を高めたサスペンションとタイヤは195・70HR14サイズのミシュランXVSとの組合せとなる。
    • 従来の白塗装より明度を大幅に上げた「スーパーホワイト」のボディカラーを初採用。これは関西ペイントの提案によるもので、従来の混流生産で避けられなかった乾燥時のミストを除去する特殊なフィルタリング設備を導入したことで実現した。
  • 1981年(昭和56年)7月にはM-TEU型直6SOHC・2000ccターボ (145ps 21.5kg/m)を搭載する2000VR・2000VIIターボが追加。
  • 1982年(昭和57年)の部分改良で5M-GEU搭載のAT車に変速を電子制御にて行うECTおよびエンジンをコンピューターで統合制御するTCCSが同時に採用。最廉価モデルである2000VIが廃止になり、全グレードがデジタルメーターとなった。専用本皮バケットシート、テクニクス製オーディオ、車速感知式オートドアロック、専用カーペット、照明付バニティーミラー、ESC(後輪のみアンチロック制御のABS)及びヘッドライトウォッシャー、リヤワイパーの標準装備化、専用2トーン色などを特別に奢られた最上級グレードの2800GTリミテッドエディションが追加。またオーディオのイルミネーションにもオン・オフスイッチがあった。AMラジオの周波数は上限1602khz付近であり、ハイウェイラジオの1620khzには対応されていない。
  • 1983年(昭和58年)にマイナーチェンジを行い、新たに1G-GEU搭載の2.0GTが追加されM-TEU搭載車は2.0ターボに統合された。2800GTエクストラエディションは廃止された。内外装に大幅な変更が行われ、外装では前後バンパー、モール、グリル、テールランプのデザインが変更されて全長が20mm延長され前輪揚力係数の低減を実現している。内装では2800GTリミテッドのみ採用だったバケットタイプのシートを2.0GTおよび2.0ターボに拡大採用。内装飾の変更、新デザインのデジタルメーター。左右ドアにポケットの追加。ステアリングホーンパッドの意匠変更などである。
    • ショックアブソーバーの減衰力をマイコンで自動制御(スイッチにより任意に切り替えも可能)するTEMSが2.8GT、2.8GTリミテッドに採用された。タイヤは60扁平タイヤが認可されたため205/60R15サイズが2.0ターボおよび2.0GT、2.8GT系に採用されホイールも新デザインの15インチにサイズアップされた。(VII、VR、VXは前年と変更なし)GTリミテッドのみピレリP6が装着された。また、スペアタイヤに認可されたTタイプ応急用タイヤ(現在使用されている薄型のタイヤ)を採用しトランク容量が増加。60扁平タイヤ採用に伴いボディ剛性の向上が図られた。
    • エンジンは1G-GEU型直6DOHC・2000cc(160ps 18.5kg/m) がラインアップされ、M-TEU型は水冷インタークーラー装着により (160ps 23.5kg/m)となる。TCCSは5M-GEU搭載車をはじめ、1G-EU、M-TEU、そして新たに採用された1G-GEUに採用を拡大。
  • 1984年(昭和59年)の部分改良で電動ドアミラー(格納は手動)が設定され、AT車のノブ形状が変更されオーバードライブスイッチが付く。エクステリアではフロントおよびリヤスポイラーがオプション採用。5M-GEUエンジンは圧縮比を8.8から9.2に上げ175ps、24.5Kg/mとなった。
  • 1985年(昭和60年)の部分改良では、2.8Lの5M-GEUから新たに3Lの6M-GEU(190ps 26.5kg/m)が搭載(MZ12型)された他、1G-EUがバキュームセンサーを採用、圧縮比アップにより130psにパワーアップが可能となった。
    • 「トヨタ エレクトロ マルチビジョン」を3.0GTリミテッドのAT車にオプション。小型ブラウン管による地上アナログテレビ、タコメーター表示、シフトポジションを表示する他、燃費、オイル交換時期などのメンテナンス時期、ダイアグノーシスを表示する。外観上ではトランクフード脇の左右2本のテレビ受信用のオートアンテナが特徴。
    • 3.0GT系のアルミホイールのデザインが変更された他、フロントブレーキディスクの大径化(14インチから15インチに)を実施。


2代目 Z20型(1986年-1991年)[編集]

トヨタ・ソアラ(2代目)
GZ20 / MZ2#型
後期型 2.0GT ツインターボL
1988-1991 Toyota Soarer.jpg
1988-1991 Toyota Soarer rear.jpg
販売期間 1986年 - 1991年
乗車定員 5人
ボディタイプ 2ドアクーペ/2ドアオープン
エンジン 直列6気筒 3.0/2.0L
駆動方式 FR
変速機 4速AT/5速MT
サスペンション 4輪ダブルウイッシュボーン
全長 4,675mm
全幅 1,725mm
全高 1,335mm
ホイールベース 2,670mm
車両重量 1,510kg
ブレーキ 4輪ベンチレーテッドディスク
データモデル 3.0GT 4速AT(後期型)
-自動車のスペック表-
  • 1986年(昭和61年)1月発売。キャッチコピーは、「世界にひとつ、日本にソアラ。」である。「SUPER GRAN TURISMO」は先代からの流用。
    • 先代のスタイルを継承し、曲線を巧みに取り入れた。販売時期がバブル景気と重なったため高価格にもかかわらず販売は好調で、発売から約5年間で30万台以上を売り上げる大ヒット作となった。その人気ゆえに当時は暴走族等が好む車種として知られ、一種の社会問題と化した。グレードは下からVZ、VX、2.0GT、2.0GTツインターボ、3.0GT、3.0GTリミテッド。
    • エンジンラインナップは2000ccが1G-EU、1G-GEU、1G-GTEU、3000ccが7M-GTEUをラインアップ。2代目ソアラ用に新規開発された7M-GTEUは6M-GEUを1気筒あたり4バルブとしたDOHCヘッドの採用とともに、ターボチャージャーと空冷インタークーラー装着により当時日本のメーカーでは最高の230PS/33.0kg・m(SAEネット値)を発生していた。
    • サスペンションはトヨタとしては2000GT以来の4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションを採用。電子制御サスペンションTEMSを継続採用すると共に、3.0GTリミテッドのエレクトロマルチビジョン装着車にオプションで金属バネの代わりに空気のバネを採用した電子制御式エアサスペンションを世界で初めて搭載。
    • デジタルメーターを虚像表示としたスペースビジョンメーター。車速感応型パワーステアリング。4輪ESC(ABS)、エアコン、ラジオ、カセットの3モードを1枚の液晶タッチパネルに切り替え表示できるマルチコントロールパネルなど、先端技術も積極採用された。
  • 1987年(昭和62年)1月、7M-GTEU搭載車に5速M/T追加。7M-GTEU搭載車用M/Tクラッチは日本初のプル式クラッチスプリングを採用。1G-GEUはノックセンサー追加、バルブタイミング、インテークマニホールドの変更などにより16.5kg・mから17.6kg・mにトルクアップ。後席中央に2点式シートベルトの追加、パーキングランプ廃止、2.0GTツインターボにTEMS装備のエクストラ仕様追加などの小変更を実施。
  • 1988年(昭和63年)1月、マイナーチェンジ。内外装を変更し後期型となる。最廉価グレードのVZ廃止、代わって2000cc最上級グレードとなる2.0GTツインターボL追加。
    • 7M-GTEU、1G-GTEUはプレミアムガソリン仕様になり240PS/35.0kg・m(7M-GTEU)200PS/28.0kg・m(1G-GTEU)へ出力アップ。
    • パフォーマンスアップに対応するかたちで全てのグレードでサスペンションの強化が実施された。
    • 内装の変更点は、タッチ操作のマルチコントロールパネルを廃止しボタン式のエアコンコントロールパネルに変更。ステアリングの意匠変更。デジタルメーターのデザイン小変更等。
    • 外装では、フロントグリル、テールランプのデザイン変更。エアロバンパーのフォグランプ内蔵化。リヤスポイラーの形状変更(ウイングタイプからLEDハイマウントストップランプ内蔵のダッグテールタイプに)。
    • ワイヤレスリモートドアロック。12連奏CDチェンジャー。自動車電話(ハンズフリー機能あり)などを新たに採用。
  • 1989年平成元年)1月、VXに1G-EU(105PS)に変わり、80系マークIIで新規採用されたハイメカツインカムの1G-FE(135PS)採用。1G-GEUはバルブタイミング変更およびピストン形状変更により圧縮比を9.1から9.5に上げ、140PS/17.6kg・mから150PS/18.6kg・mに。1G-GTEUはタービンとバルブタイミング変更により200PSから210PSへそれぞれ出力アップし、1G系エンジンすべてに改良が実施された。
    • アルミホイールの意匠変更実施。GTツインターボ以上のグレードには左右輪対称デザインが採用された(左右対称であるためホイールの品番が左右で異なる)。
    • DAT(デジタルオーディオテープ)対応プレーヤーの採用。
    • A/T車全車にシフトロック機構採用。
  • 1989年平成元年)4月、限定車(500台)として3.0GTをベースにした電動折りたたみ格納式メタルトップ採用のエアロキャビン発売。後席はメタルトップ収納スペース確保のため廃止され2名乗車となり、本来3.0GTに設定のない本皮革のスポーツシートが奢られている。全車ATのみの設定。
  • 1990年平成2年)4月、3.0GTリミテッドに熱反射ブロンズガラス採用。3.0GTおよび2.0GTツインターボLのスポーツシート(バケットタイプ)およびドアトリムにスエード調表皮のエクセーヌをオプション設定。CDプレーヤーおよびチェンジャーを改良し8cmCDに対応。


3代目 Z30型(1991年-2000年)[編集]

トヨタ・ソアラ(3代目)
JZZ3# / UZZ3#型
前期型 4.0 GT
Toyota Soarer 30 012.JPG
後期型 2.5 GT-T
Toyota Soarer 30 011.jpg
インテリア(写真はLexus SC400)
Lexus SC 400 interior 01.jpg
販売期間 1991年 - 2000年
デザイン CALTY
乗車定員 5人
ボディタイプ 2ドアクーペ
エンジン 1UZ-FE 4.0L V8
2JZ-GE 3.0L 直6
1JZ-GTE 2.5L 直6ツインターボ
駆動方式 FR
最高出力 280ps/6200rpm
最大トルク 38.50kgfm/2400rpm
変速機 4速AT/5速MT
サスペンション 4輪ダブルウイッシュボーン
全長 4,860mm
全幅 1,790mm
全高 1,340mm
ホイールベース 2,690mm
車両重量 1,630kg
ブレーキ 4輪ベンチレーテッドディスク
データモデル 4.0GTリミテッド 4速AT(前期型)
別名 北米:レクサス・SC(初代)
-自動車のスペック表-
  • 1991年(平成3年)5月、フルモデルチェンジ。全車3ナンバーサイズとなる。生産はトヨタ自動車元町工場。より大柄となったボディサイズや先代の和を意識したスタイリングから一転、日本人には馴染みの薄い丸みを帯びたスタイル、スペシャルティーカー需要の減退などもあり、日本での販売は歴代モデルに比べやや低調となってしまった。
    • 歴代モデルとしては初めて日本国外へ輸出され、レクサス・SCとして販売することになった。なお、初代から続けられていたボディ同色プレスドアは廃されブラックアウトとなる。既存ユーザーの代替需要とメルセデス・ベンツ・SLクラスやBMW・8シリーズ等の最上級輸入クーペ市場への対抗馬というの二つの役割を一手に引き受けるという販売戦略上、当時の希望販売価格で326万9000円~745万0000円と極めてワイドレンジとなっている。
    • アメリカで開業したレクサスブランド向けのクーペとして開発され、デザインもカリフォルニア州のデザインセンター「CALTY」で行われた。
    • エンジンは、1JZ-GTE型直6・DOHC・2500ccツインターボ(280ps)と1UZ-FE型V8・DOHC・4000cc(260ps)。
    • コーナー時に車体をほとんどロールさせないアクティブサスペンション仕様車を設定。同仕様車には4WSも装備された。
    • グレードは2.5GTツインターボ・2.5GTツインターボL・4.0GT・4.0GTリミテッドの4種類。
    • トランスミッションは4.0GT系には4速AT、2.5GT系には4速ATと5速MTが設定された。
  • 1992年(平成4年)5月の小変更ではアクティブサスペンション仕様車にもサンルーフが設定されるようになった。また、耐擦り傷性を向上させた黒のボディカラーが追加され、4.0GTリミテッドのフロントシートにシートヒーターを標準装備した。
  • 1994年(平成6年)1月にマイナーチェンジを行う。このモデルは中期型と呼ばれる。フロントバンパーとテールライト・16インチアルミホイールのデザインを変更。
    • グレード名称を4.0GTリミテッドを4.0GT-L、2.5GTツインターボを2.5GT-Tへ変更。コイルサス仕様の4.0GTを廃止。4.0GTに換えて2JZ-GE搭載の3.0GTが登場した。トルセンLSDを全車にオプション設定した。
  • 1995年(平成7年)5月の小変更では1UZエンジンの改良で5psと1.0kg-mアップの265ps/37.0kg-mとなる。
  • 1996年(平成8年)8月、マイナーチェンジを行う。ここからは後期型と呼ばれる。
    • 外装・メカニズムを含めた大掛かりなリニューアルを行なう。フロントバンパーに小型のグリルが設けられた。その他にサイドマッドガードが追加され、リアバンパー、リアコンビネーションランプ・リヤスポイラーのデザインも変更された。
    • ABSと運転席・助手席エアバッグを全グレードに標準装備。
    • 2.5Lモデルのエンジンは、JZX100系と同様にVVT-iを採用しシングルターボとなった。
    • 2.5GT-T LパッケージはピエゾTEMSに変えてスカイフックTEMSを採用。5速MTは2.5GT-Tの標準仕様のみに設定。
    • 4.0LモデルはEMVを標準装備とし、アクティブサスペンション仕様車を廃止。
    • 3.0LモデルにSパッケージ(スポーティーチューンドサスペンション、16インチタイヤホイール(ホイールデザインは2.5GT-Tと共通)、リヤスポイラー&リヤワイパーを標準装備、ボディカラー問わずブラックの内装色)追加。
  • 1997年(平成9年)8月の小変更では4.0Lモデルを廃止。全車にブザー反応のスマートエントリーが標準となる。3.0Lモデルの2JZ-GEエンジンにVVT-iが採用され、パワーアップと低燃費化が図られた。また、3.0GT-Gパッケージには新たに本革シートがオプション設定された。
  • 1999年(平成11年)8月の小変更で、3.0GTおよび3.0GT-Gパッケージも16インチのタイヤを標準装備し、2.5GT-Tと同じブレーキを装着した。
  • 2000年(平成12年)12月に後継モデルであるZ40系の登場を控え、生産を終了した。
  • 販売期間は約10年でおよそ5万台と振るわなかったもののハイパワーFRクーペというコンセプトから後にD1グランプリで使用され、チューニングカー愛好者の間で普及したが、純正のMT車が希少であったため、ミッションスワップの改造をされることが多かった。


4代目 Z40型(2001年-2005年)[編集]

トヨタ・ソアラ(4代目)
UZZ40型
フロント(写真はレクサス・SC)
SC430belle.jpg
リア(写真はレクサス・SC)
Lexus SC 430 II Facelift rear 20100524.jpg
インテリア(写真はLexus SC430)
Lexus SC430 02.JPG
販売期間 2001年 - 2005年
デザイン ソティリス・コヴォス
乗車定員 4人
ボディタイプ 2ドアコンバーチブル
エンジン 3UZ-FE型 4292cc V8 DOHC
駆動方式 FR
最高出力 280ps/5600rpm
最大トルク 43.80kgfm/3400rpm
変速機 5速AT
サスペンション 4輪ダブルウイッシュボーン
全長 4515mm
全幅 1825mm
全高 1355mm
ホイールベース 2620mm
車両重量 1730kg
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
データモデル 430SCV(後期型)
別名 海外:レクサス・SC(2代目)
-自動車のスペック表-

コンセプトモデルは1999年(平成11年)、東京モーターショーに、「レクサスブランド開業10周年記念車」として展示された「レクサス・スポーツクーペ」が始まりである。市販モデルは、2001年(平成13年)4月に日本で発売された。デザインはフランスにあるトヨタのデザインスタジオ「ED2」(旧・EPOC)において行われ、ギリシャ人デザイナーであるソリティス・コヴォスが担当した。

ボディ形状は電動格納式ハードトップを持つコンバーチブルである。乗車定員は4名であったが、後席の空間はこれまでのソアラでも最も狭いものとなった。エンジンは、30系セルシオと共通の3UZ-FE型V8・DOHC・4300cc(280ps)が搭載され、3代目モデルまで存在した直6エンジン搭載モデルは廃止された。変速器は5速ATのみであった。また、トヨタブランド車としては初めて、18インチのアルミホイールとタイヤが装備され、同じくトヨタブランド車初となったランフラットタイヤもオプション設定されていた。

内装には本木目のパネルがふんだんに使われ、黄色系、ブラウン系、ダークブラウン系の3種類の木目色と、黒、赤、茶(タン)、白(エクリュ)の4種類のシート地が設定された(赤内装+黒木目は、特別塗装色であるコスモシルバーの専用設定内装色だった)。また、マークレビンソン社製のオーディオシステムがオプション設定された。一方、歴代ソアラに装備されていたデジタルメーターは採用されず、また、全車ATとなったことでサイドブレーキも先代までのハンドレバー式に代わって足踏み式が採用された。

2005年(平成17年)、日本でのレクサス・ブランドの開業にあわせて、日本国内でもレクサス・SCが発売された。それに伴い、それまで日本国内専用の姉妹車となっていたトヨタ・ソアラは絶版となり、24年の歴史に幕を閉じた。4.3Lという車格に見合わない大排気量や自動車税、さらにATのみの設定が災いし、わずか5400台余りの販売台数であった。

パトカー仕様[編集]

1990年頃から静岡県警察交通機動隊でZ20型(3.0GT)が、暴走族取り締まり用覆面パトカーとして導入(寄贈)されていた。

1997年(平成9年)から、Z30系後期型が覆面パトカーとして北海道警視庁神奈川県千葉県埼玉県栃木県静岡県愛知県岐阜県大阪府鳥取県高知県長崎県熊本県宮崎県沖縄県高速道路交通警察隊に配備された。グレードは2.5GT-Tの5MT車で配備台数は20台。また、Z30系前期型のフェンダーミラー仕様車は白黒パトカーとして三重県警察に導入された。

レース活動など[編集]

JAF戦においての話に限定すると、Z10系が坂東商会よりJSSに参戦していたが、それ以外は目立ったレース活動はZ40系がレクサスSC430として出場するまで見られなかった。

その一方、チューニングベースとしては多方面の需要が存在した。

1980年代前半においての各自動車雑誌主催の谷田部での最高速トライアルにて日産L28型搭載車(主に日産・フェアレディZ)と並びBNR32型スカイラインGT-R登場まで最高速トライ用ベース車として使用されていた。なかでも有名なのはトラストチューンのMZ11型ソアラで最終的には空力的に不利なボディ形状ながら312km/hを突破するほどの改造車であった。

チューニング耐性の高い1JZ-GTEを搭載した2.5Lモデル(JZZ30系)には5MTの設定もあり、またJZA80スープラ純正のゲトラグ社製6速MTがほぼ無加工にて換装が可能なため、さまざまなジャンルのチューニングベースに用いられる。

また、この時期のトヨタ車の特徴として、多彩なエンジンバリエーションがあったことから、Z10、20系ではM型やG型エンジンからJZ型エンジンへ換装するチューニングも見られ、後発の車両に負けないパフォーマンスを見せるものもある。特に20系ソアラは70系スープラとの共有部品が多く、この点でも改造や換装が容易い。

40系はブランドチェンジしたレクサスSC430がSUPER GTD1グランプリでエンジンスワップをされ活躍しているが、ユーザーレベルではモデルチェンジにより車格や価格が上がったことで外装以外で手を加えるものが少ない。しかし、かつてはTOM'Sなどからスーパーチャージャーキットが発売されていた。なお、D1にZ10系もエンジンとトランスミッションをJZ系の物に換装した車両も参戦していた。

車名の由来[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ トヨタ・クラウン日産・セドリックなどが輸出されていたが、日本では高級車であっても、アメリカの基準では大衆車並の車体と排気量の自動車であり、車体が小さな割に不釣り合いに装備が豪華という事で、極めて不評であった。唯一人気があったのは、日産・フェアレディZだが、日本国内では高級スポーツカーという位置づけだが、アメリカではプアマンズ・ポルシェと呼ばれ、廉価な大衆向けスポーツカーという位置づけであった。
  2. ^ 当時、海外のトヨタディーラーではソアラとほぼ同じ車格のスープラ(当初の日本名はセリカXX、1986年以降は日本でも発売)が発売されていたこともあり、販売面を含めた差別化が図れなかったことが一因である。また、アメリカ市場において直6エンジン搭載車種は高級車として認知されておらず、前述のクラウンやセドリックのアメリカ市場での不人気も、これが原因のひとつである。海外輸出がなされた3代目は、レクサスブランドでの発売、V8エンジンがラインナップに加えられている。

外部リンク[編集]