サイオン

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初代サイオン・xB

サイオン (Scion) は、トヨタ自動車2003年から2016年(予定)までアメリカ合衆国グアムプエルトリコを含む)およびカナダで展開している自動車ブランドである。クール&スタイリッシュを志向し、ジェネレーションY(日本でいう団塊ジュニア)と呼ばれる若年層をターゲットとする。

背景[編集]

トヨタ自動車は、大衆車である「トヨタ」と高級車の「レクサス」の2ブランドを展開していたが、顧客の平均年齢の高さ、そして若者支持の低さがデータから明らかであった。アメリカは多くの先進諸国と異なり、若年人口が今後も増え続けるという特異性をもつ。現代の若者(ジェネレーションY)は2010年にも7,000万人に達しベビーブーマーを追い抜くとされる。トヨタの現況は歳月を経て顧客が高齢化してゆき、やがてブランドそのものが停滞を招き将来的なリスク要因となるとして検討課題であった。さらに、技術や機能性に対する評価は高いものの、いわば「感性」へ訴える要素が欠けているとされた。そうした背景から誕生したのがサイオンである。従来の「退屈なトヨタ車」にはなかったファッション性や都会的イメージを前面に打ち出している。

展開[編集]

レクサスとは異なり専売のディーラー網はなく、トヨタ店舗内にサイオンのブースが併設されたり、トヨタ店舗と同じ敷地に別棟の店舗を併設する。つまり「ブランド内ブランド」であり、サイオンは決してトヨタの基本路線を否定する役目を担うのではない。サイオンを買ったやんちゃな若者も、いずれはトヨタに乗ることがモデルサイクルとして考慮されている。

ジェネレーションYという次世代型のマーケティングは事例が少なく、その点でも非常に注目される。この若い世代は、既存ブランドに拒否反応を示し、変化が早く個人主義、理屈より感性といったように、過去の成功事例が必ずしも通用するとは限らない。そのため従来になかった斬新な施策がいくつか採られた。例えば、あらかじめ多彩なカスタマイズ・パーツを用意し「個性化」を呼びかけた。サイオンは追加装備の販売比率が高いのが特徴である。そしてテレビ広告等の大量投下は抑え、クラブハウスなどでのきめ細かい広告を行うことで、ファッション性の構築と希少性の維持に努めた。webサイトではチャットによる相談窓口を設けた。

ブランド廃止とトヨタブランドへの統合[編集]

最初の頃は順調に販売台数を増やしていたサイオンブランド車だったが、昨今ではかげりが見え始めた。実際2015年は約5.6万台と、ピークであった2006年の17万台超から大きく数を落としていたのである。 そこでトヨタは2016年2月3日にサイオンブランドの廃止を発表。既に販売された車両はトヨタブランドの販売店でアフターサービスを行い、投入車種はトヨタブランドに切り替えていく方針とのことである。しかし、tCに関しては16年8月をもって完全にモデルが廃止されるという。

このような経緯で廃止となったサイオンだが「全体の7割がトヨタ車は初めて」「顧客の半数が35歳以下で、平均年齢は36歳」と当初の目標である「若者のトヨタ離れを防ぐ」と言う観点から言えばその役割を果たしたと言え、ジム・レンツ米国トヨタCEOは「これはサイオンにとって、後退ではない。トヨタにとって、前進だ」と述べている[1][2][3]

車種構成[編集]

現行車種(2016年6月時点)[編集]

車種 初登場年 現行型 備考
発表 マイナーチェンジ
ハッチバック
iM 2015年 2015年 2015年 トヨタ・マトリックスの実質的な後継車であり、2015年秋に発売。サイオンとしては最後に投入された車種。日本では、2代目トヨタ・オーリスとして販売。
クーペ/コンバーチブル
tC 2004年 2011年(2代目) 2010年 サイオン専用のオリジナルモデル。
FR-S 2012年 2012年 2012年 日本ではトヨタ・86として発売される。
セダン
iA 2015年 2015年 2015年 マツダ・2セダン(日本名「デミオ」の日本には存在しないセダンモデル)のOEMにしてサイオン唯一の4ドアセダン。
後発の北米・南米向け専売の2代目トヨタ・ヤリスセダンとエクステリアデザイン・インテリアデザインをそれぞれ共有する。

過去の販売車種[編集]

  • xA - 日本における初代トヨタ・istを北米向けに仕立て直したモデル。日本版と同様クールなイメージをアピールしている。すでに販売終了。
  • xD - xAの後継車であり、2007年夏に発売、2016年2月に販売終了。日本では、2代目トヨタ・istとして2016年4月まで販売されていた。
  • iQ - 2016年2月に販売終了。日本ではiQ 「130G →(ゴー)」という名称で2016年3月まで販売されていた。
  • xB - 2016年4月に販売終了。日本では初代がbB(初代)という名称で2005年12月まで販売され、2代目がカローラルミオンという名称で2015年12月まで販売されていた。

過去に公開したコンセプトカー[編集]

  • サイオン・t2b - 2代目xBの原型となったコンセプトモデル。車名の由来は「tall 2 box」の略。2005年の北米国際オートショー出品車。
  • サイオン・フューズ (Fuse) - コンセプト・モデル。車名の由来は「導火線」。中型2ドアクーペで、tCの後継にあたる車種といわれている。 2006年のニューヨーク国際オートショー出品車。
  • サイオン・ハコクーペ (HAKOCOUPE) - コンセプトカー。スタイルは1930年代のクルマやbB・セリカLBを融合した箱形クーペ。

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]