スーパーマリオコレクション

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スーパーマリオコレクション
Super Mario Collection
Super Mario All-Stars
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 スーパーファミコン
開発元 任天堂情報開発本部
発売元 任天堂
プロデューサー 宮本茂
ディレクター 手塚卓志
プログラマー 中郷俊彦
音楽 近藤浩治
美術 日野重文
森直樹
富田聡一郎
臼井健太
シリーズ スーパーマリオシリーズ
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 16メガビットロムカセット
発売日 日本 1993年7月14日
アメリカ合衆国 1993年8月2日
ヨーロッパ 1993年12月16日
売上本数 世界の旗 1,055万本(2022年末時点)[1]
日本の旗 212万本(2022年末時点)[2]
その他 型式:日本 SHVC-4M
アメリカ合衆国 SNS-4M-USA
ヨーロッパ SNSP-4M-NOE
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スーパーマリオコレクション』(SUPER MARIO COLLECTION、英名:Super Mario All-Stars)は、ファミリーコンピュータの発売10周年(発売日の翌日がちょうど10周年でもある)を記念して、1993年7月14日スーパーファミコン用のアクションゲームとして任天堂が発売したゲームソフト。略称は「マリコレ」。販売本数約212万本(国内のスーパーファミコン用ソフトとしては歴代第10位)[3]

海外版のロゴ

2010年10月21日には『スーパーマリオブラザーズ』の発売25周年を記念してWiiへの移植版が発売された。さらに、2020年9月3日には『スーパーマリオブラザーズ』の発売35周年を記念して、『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』(Nintendo Switchのオンラインサービス特典ソフト)の収録作品に追加された[4]

概要[編集]

ファミリーコンピュータ(FC)で発売された以下のマリオシリーズ4作品を、高画質・高音質にバージョンアップし、セーブバックアップ機能付としたリメイク版として収録。パッケージには『SUPER MARIO BROS. 1 , 2 , 3 , USA』と記載されている。

また、タイトル画面後のゲームセレクト画面では、それぞれのパッケージ画像と共にその下部に、「SUPER MARIO 1985」「SUPER MARIO 2 1986」「SUPER MARIO USA 1988 1992」「SUPER MARIO 3 1988」と記載されている。
欧米では『Super Mario All-Stars』に改題された他、日本と同様の4作品収録の通常版とは別に、スーパーファミコン#海外版(スーパーファミコン)本体同梱限定版として『スーパーマリオワールド』(1990年)のリメイク版を追加したバージョンも発売された。また、欧米では日本における『スーパーマリオUSA』が"Super Mario Bros. 2"として発売されており、それまで日本での『スーパーマリオブラザーズ2』が未発売となっていたが、今回欧米で初登場となり、その際にタイトルが "Super Mario Bros.: The Lost Levels" に改題されている[注釈 1]

後にゲームボーイアドバンスで発売された『スーパーマリオアドバンス』シリーズは、『アドバンス1』(2001年)が本作『コレクション』に収録されたリメイク版『USA』を、『アドバンス4』(2003年)が本作のリメイク版『3』をそれぞれベースにして、さらに追加要素を加えた移植となっている。

2020年にはマリオの35周年を記念して本作と同様のコンセプトで開発された『スーパーマリオ 3Dコレクション[注釈 2]が、Nintendo Switchで期間限定で発売された。

ゲーム内容[編集]

オリジナルからの変更点[編集]

オリジナルのFC版・ディスクシステム版に比べ、全般的に、グラフィックの描き直しや音楽のアレンジが行われているほか、『スーパーマリオワールド』同様、ゲームデータをセーブし、電源を切ってもセーブしたワールドから再スタートできるようになっている。

ゲーム開始時には『1』『2』『USA』『3』のパッケージイラストが表示され、選んだ各タイトルごとにそれぞれ独立したファイルA・B・C・Dの4つのセーブデータから選択してスタートする。また、『USA』以外にもタイトル画面に専用のBGMが用意され、それぞれ別の曲だが、『USA』のタイトルBGMも含め全て『1』『2』の水中ステージのBGMのアレンジとなっている。 『2』のタイトル画面が、オリジナル版の『SUPER MARIO BROS. 2 ★(×クリア数)』から変更され、『SUPER MARIO BROS. 2 FOR SUPER PLAYERS』と表記されるようになった。

ゲーム中の効果音は主に『スーパーマリオワールド』のものが使われているが、キラーが砲台から発射されたり、ボム兵やボブが爆発する効果音は本作のオリジナルである。

セーブデータには、4タイトル×4データでそれぞれ別々に、プレイヤー数(『1』と『3』)・残り人数・最も進んだワールド(『2』のみエリア単位)・所持アイテム(『3』)・キャラ別のクリアしたエリアの数(『USA』)などがセーブされる。また、『1』と『2』はハイスコアも同時にセーブが行われる。一度決定してしまったプレイヤー数は、そのセーブデータを消去しない限り変更できない。なお、別タイトルのセーブデータは全て独立しているため、全タイトルを同じ箇所のセーブデータでクリアしても特典などはない。

全体的に敵の攻撃がオリジナル版よりも正確になっている。

操作方法は、『スーパーマリオワールド』と同じくBジャンプ・Yダッシュの「タイプA」、FC版と同じAジャンプ・Bダッシュの「タイプB」の2種類から選択可能。変更されるのはBボタンの操作のみで、X・Yボタンは常にダッシュ、Aボタンは常にジャンプとして扱われる。初期状態では「タイプA」に割り振られている。

一部、オリジナル版と使用箇所が異なっているBGMがある。

その他の変更点を以下に示す。

スーパーマリオブラザーズ、スーパーマリオブラザーズ2[編集]

システム関連[編集]
  • 初期人数が5人に増えた(オリジナルは3人)。
  • 『1』で2人プレイする際に、コントローラを1つだけ接続していた場合は『スーパーマリオワールド』のように1つのコントローラを交代で使用してのプレイができるようになった。オリジナル版と同様に2つのコントローラを接続してのプレイも可能。
  • ルイージのグラフィックはオリジナル版ではマリオの色違いだったが、本作ではマリオとは別となった。また、マリオとルイージのグラフィック自体も『3』に近いデザインに変更されており、チビマリオのみは『3』と同じである。
  • 『1』で、2人プレイ時に片方のプレイヤーがステージクリアすると、すぐにもう片方へ順番が渡るようになった。
  • 『1』の各ワールド4エリア(x-4と表記)でも1,2,3エリアと同様、クリア時にタイムボーナス(残り時間×50点)が加算されるようになった。オリジナル版『2』でできた50,000点ボーナスも可能。
  • ブロックを破壊したときにマリオが少し上に突き抜けるようになった。反動のベクトルがオリジナル版と逆になっており、本来なら跳ね返されるはずが、さらに上昇してしまうため、天井のブロックを壊した時にジャンプ力が伸び、引っかかってしまって転落するなどオリジナル版では起こらない現象も見られる。
  • 『2』のみ、コンティニューした場合にそのワールドのエリア1ではなく、ゲームオーバーとなったエリアから再開するようになった。
  • 1-2の地下マップの出口付近にて、ワープゾーンの数字を表示しないようにパックンフラワーを残したまま進める現象は再現されているものの、この場合でも本来のワープ先に飛ばされるように修正されている。このため、オリジナル版にあった「WORLD -1」には行けなくなった。「アンダーカバー」そのものも、通常の手段では実行できないように修正されている。
  • 裏技無限増殖」において、残機数が128でカウンターストップとなり、それ以上増やすことができなくなった。よって残機数がマイナスになることもなくなり、一度ミスしただけでゲームオーバーということがなくなった。人数表示はオリジナル版では10人以上になると王冠などのイラストで表示していたが、これも人数にかかわらず、数字による表記に変更された。また、『1』でも『2』のシステムを改良したものとなっているために、オリジナル版よりも格段にジャンプが安定するようになり無限増殖が容易になった。
  • カメキック(甲羅を蹴って敵を倒す)により1UPを出したあと一定時間内に甲羅を踏むと1UPが継続する。これを利用して素早く「踏んで蹴る」を繰り返して無限増殖も可能。
  • オリジナル版では同時表示数の限界で消滅していた敵が出現する場合がある。また、オリジナル版よりもマリオの当たり判定が厳しくなった、もしくはジャンプの高さが低くなってしまったため、『1』の4-1などのパックンフラワー越えをしようと限界までジャンプしてもぶつかって(当たって)しまう確率が高い。
  • 『1』の水中ステージの出口で土管の上の隙間が無くなった。このため、この隙間にしゃがんで入ることでハマリになることがなくなった。
  • 空中ボーナスステージの変更点
    • BGMが本作独自の専用BGMに変更された(オリジナル版は無敵時と同じBGM)。
    • 空中ボーナスステージでのリフトの大きさが少し広くなり、広いものが3→4ブロック分、狭いものが2→3ブロック分に変更された。
  • クッパ戦の変更点
    • BGMが本作独自の専用BGMに変更された(クッパが画面に現れた時点でBGMが切り替わるようになった)。
    • クッパの当たり判定が変更され、クッパに触れてダメージを受けるのと同時に斧を取ってクリアすることが非常に難しくなった。
  • 「下降するエレベーターリフトに乗ったまま穴に落ちるとミスにならず、また上から出てくる(しかし上から出てくる直前にジャンプしたりするとミス)」という裏技が、オリジナル版では『1』では不可能で『2』では可能だったが、マリコレ版では『1』『2』関係無く共通で、広さが2ブロック分以上あるリフトでは可能で、1.5ブロック分のリフトでは不可能になった。
  • 『2』のオリジナル版(ディスクシステム)では8-4及びD-4をクリアしピーチ姫を助けると、残り人数が点数に加算されるボーナス得点があったが、今作では廃止された。
  • 『1』の4-4・7-4、『2』の3-4・5-3・6-4・7-2にある『ループ面』(正しいコースを通らないと、何度でも同じ場所を繰り返し通る面)では、正しいコースを通ると「ピンポン」というチャイム音、間違ったコースを通ると「ブー」というブザー音が流れるようになった[注釈 3]。このためすぐに正解・不正解を判別できるようになった(但し、『2』の8-2ならびに両作の8-4の土管を使用したループ面は流れない)。なお、『2』では無限ループに見せかけたステージが存在するが、音が鳴らないので区別可能となっている。
  • 地上でプクプクが飛び出す区域において、オリジナル版ではランダムかつ大量に飛び出していたが、本作では飛び出し方が制御されており、一度に飛び出す数は少なくなったものの、マリオを正確に狙って飛び出してくるようになった。
裏ステージについて[編集]
  • 『1』の裏面は、ワールド8をクリアした後直行という形になった。また、ワールド数表記の前に★マークが付き、通常のステージとの区別が可能になった。この場合、得点や残機数は引き継がれるため1000万点(『コレクション』のスコア限界)などの最終目標も可能。またセーブデータでは本来の1〜8に加え裏8ワールド(★1〜★8)の計16ワールドが選択可能。
  • 『2』のワールドA〜Cにて、各コースの中間ポイントが無くなった。ミスすると最初からスタートになるため、難易度が若干上がっている。
  • 『2』のワールドA〜Dのハンマーブロスが全て直進してくるタイプに変更。
  • 『2』のワールド9〜Dで、マップが一部変更された(地形変更、一部のブロックが隠しコインに変更、スーパージャンプ台が一部普通のジャンプ台に差し替えなど)[注釈 4]
  • 『2』のワールドA〜Dのクッパが火を吐き出すタイプからハンマーを投げるタイプに変更。また、正体がワールド1〜4の使い回しではなく、新たに設定された(A=ノコノコ(赤)、B=プクプク(緑)、C=キラー、D=2匹ともクッパ)。
  • 『2』において、8-4クリア後にあった残機数の得点への精算がなく、ワールド9が出現した場合も残機数が引き継がれる。これに伴い、ワールド9専用のゲームオーバーメッセージは削除された。また、ワールド9でもコンティニューが可能。
  • 『2』において、ワールドA〜Dへ行くには8-4(ワープをしていない場合は9-4)のクリアのみが条件となり、オリジナルより条件が易しくなった(タイトルにクリア回数を示す星がつかない)。ワールド8もしくはワールド9からの直行になる。
  • 『2』において、ワールド1〜8で(逆ワープを含む)ワープゾーンを使用すると、そのセーブデータでは二度とワールド9へ行くことができない(ワールドA〜Dでは使用しても問題ない)。
  • 『2』において、ワールドA〜Dの敵が『1』の裏面の仕様になっている(FC版のクリボーが全てメットに変更、敵の歩行スピードが高速化)。
    • 但し、ワープありで8-4をクリアし、ワールド9を経由せずに突入した場合は、オリジナル版と同じく通常仕様となる。しかし、この場合も一度ゲームを終了し、ロード時に直接ワールドA〜Dを選択した場合は裏面仕様となるため、注意が必要である。

スーパーマリオUSA[編集]

  • 人数表示が『1』『2』と同様、使用中のプレイヤーを含めた残り人数表示となり、下限値(ミスするとゲームオーバーになる値)は0ではなく1となった。
  • スタート時の初期人数は3人(表示は2)から5人(表示は5)に増えた。
  • 各エリアクリア後のスロットで視覚的にリール回転が見えるようになり、絵柄に"7"が追加された。7が3個揃うと残り人数が10増え、チェリー・7・7だと通常の1UP以外に一度だけコインが3枚補充される。さらに、7・チェリー以外の3つ揃いで増える人数が1人ではなく2人に増加した。また、人数が10人を超えた場合も数値が正常に表示されるようになり、上限も99人に設定されてそれ以上は増えなくなった。
  • オリジナル版ではキャラクター選択が各エリアの最初のスタート時にしかできなかったが、本作ではエリアスタート時のほかにミスした後のリトライ時にキャラクター選択ができるようになった。これに伴い、失敗してもそのエリアの途中でキャラクターを変更することが可能になった。
  • コンティニュー回数の制限がセーブ機能の実装により無意味となったため廃止され、『夢工場ドキドキパニック』と同様の無制限に戻された。
  • キャサリン(Birdo)とダウチョ(Ostro)の英語名がエンディングで逆に誤植されているのはそのままとなっている(キャサリンを参照。なお、後の『スーパーマリオアドバンス』では修正されている)。

スーパーマリオブラザーズ3[編集]

  • 人数表示が『1』『2』と同様、使用中のプレイヤーを含めた残り人数表示となり、下限値は表示上0から1に、スタート時の人数は4から5にそれぞれ変更されているが、実質的には5人のまま変わっていない。上限値は99のままであるため、最大人数は100人から99人となり、実質1人分減少している。
  • ワールド1から7のクリア前における変身させられた王様の容姿が変更された。オリジナル版ではほとんどが単なる動物の姿だったが、他のマリオシリーズに登場したキャラクターの姿に差し替わっている。
  • 王様やキノピオのセリフがFC版ではほぼ全てひらがな(一部はカタカナ)だったが、今作ではカタカナで表記すべき所はカタカナ化された。
  • ステージ開始時、『スーパーマリオワールド』のように「MARIO START!」(ルイージの場合は「LUIGI START!」)と表示されるようになった。ただし、キノピオの家、土管などでは表示されない。
  • 4-4の左右の水面が同じ高さに変更された。
  • オリジナル版であったバグの解消のため、3-9と5-1のステージ構成が一部を変更された。他にも多くのステージが微修正され、バグが大幅に修正、削除されている。笛もワールド3の船上では使用不可になった。
  • エリアマップ内の土管に入ったときのタイムが無制限になり(常に000表示)、土管内でタイムアップになることがなくなった。
  • スーパーマリオ以上の変身マリオの状態で敵からのダメージを受けた場合、欧米NES版と同じくチビマリオではなくスーパーマリオに戻るだけになった。これにより、難易度がFC版より低くなった。
  • クツマリオでダメージを受けるとチビマリオではなく、靴を除いた状態に戻るだけになった。これもNES版と同じ仕様である。
  • 2人プレイ時のミニゲームの『マリオブラザーズ』を単独でプレイできるモードが実装された(タイトル画面内の「1(2)PLAYER GAME」の下に「BATTLE GAME」とある)。2人対戦専用モードとなっており、ルールも本編中のミニゲームとは若干異なり、全9回戦で5回先取したほうが勝利となる。
  • 上記の『1』同様、2人プレイする時は1つのコントローラだけでもプレイできるようになった。ただし、1つのコントローラのみの時は、本編中のバトルゲームである『マリオブラザーズ』(単独のモードも含む)をプレイすることはできない。なお、従来のように2つのコントローラでのプレイも可能。
  • タイムアップ時の「TIME-UP」表示が、ハイフンの無い「TIME UP」に変更された。
  • 効果音全般が「スーパーマリオワールド」のものの流用になっている。

欧米版"All-Stars"での変更点[編集]

  • NES版では削除されていたスーツが脱げるときのエフェクトが追加されている。
  • ワールド8の戦艦で、NES版では最右端のブロックが1個削られていたが、本作ではファミコン版と同じ仕様に変更された。
  • 黒画面からアクションゲーム画面へのトランジションが追加された。
  • お城の画面が日本版と共通のものに変更された。

スーパーマリオワールド[編集]

日本国外のSFCにあたるSNES本体セット『Mario Set』に同梱された限定版『Super Mario All-Stars + Super Mario World』に収録、日本未発売。

  • オリジナル版ではルイージのグラフィックがマリオの色違いだったが、本作では他の収録タイトルと同様にグラフィックが差別化されている。また、ルイージの場合は、コースクリア後に腕を組むようになっている(オリジナル版はマリオと同じでピースをする)。
  • オリジナル版ではセーブデータをタイトル画面で3つから選択していたが、本作では他のタイトルに合わせてセーブデータ数が4つとなり、『スーパーマリオワールド』のタイトルセレクト時(ゲーム開始前)に選択するようになった。
  • 『スーパーマリオワールド』が収録されているため、メインタイトル画面にはヨッシーが追加され、背景色もオレンジ色に変わっている。
  • 本タイトルのみ、元がスーパーファミコン用ソフトのためコントローラの操作タイプ変更はできず、その欄には代わりにヨッシーのイラストが表示されている。
  • なお、日本ではこのカップリングソフトそのものはリリースされなかったが、ニンテンドウパワーにて『コレクション』と『ワールド』が共に配信されていたため、Fブロック容量の関係で1つのSFメモリカセットに2作を同時に収録することが可能となっていた。任天堂による書き換えサービスは2007年に正式終了したため、現在では行えない。

開発[編集]

以下は『任天堂公式ガイドブック スーパーマリオコレクション』(ISBN 4-09-102444-0 / 小学館、1993年8月)より。

  • オープニング画面では、マリオシリーズの主なキャラクターたちが敵・味方問わずに会話をしており、パーティー会場の情景効果音が使用されている。効果音は、主に英語で多人数がしゃべっている会話の音なのだが、その中に英語で「One more beer please.(ビールおかわり)」という声が含まれていた。テストバージョンのチェックを担当したアメリカ任天堂のスタッフから「『ビールおかわり』はまずいのではないか」という問い合わせがあり、アメリカ版ではこの部分のボイスが差し替えられることになった。日本版では(英語の声であったため)この部分が編集されずそのままとなっている。
  • 本作のタイトルが決まるまではかなりの紆余曲折があり、「マリオ三昧」、「マリオオールスターズ」、「マリオワールド」、「マリオランド」などと多数の意見が続出して、最終的に「スーパーマリオコレクション」で収まったという逸話がある。この会議が行われている時点ですでに「マリオワールド」(『スーパーマリオワールド』)と「マリオランド」(『スーパーマリオランド』)は任天堂より発売されていた。「オールスターズ」は欧米版の名称になった。
  • 本作のCMは海外版『スーパーマリオランド3 ワリオランド』のCMに流用された時期もあった。
  • ソフトを横に並べて交互に触り、ファミリーコンピュータのコントローラでの操作感がスーパーファミコンのコントローラで忠実に再現された[5]

スタッフ[編集]

評価[編集]

評価
集計結果
媒体結果
GameRankings90.12%[9]
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム4.5/5stars[6]
Edge8/10点[7]
ファミ通32/40点[8]
(ゴールド殿堂)
GamePro5/5点[7]
Official Nintendo Magazine95%[7]
ファミリーコンピュータMagazine23.7/30点[10]
  • ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、8・10・8・6の合計32点(満40点)でゴールド殿堂入りを獲得[8]、レビュアーの意見としては「4本とも完全移植というか、グラフィック&操作性という点からもまさにアッパーバージョン」、「これからのリメイク移植版の手本となってほしいようなソフト」、「贅沢になった『スーパーマリオ』のグラフィックを見て、ノスタルジー気分を味わってほしい」、「1本持っててソンはないけど、大きくトクするわけでもない」などと評されている[8]
  • ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、23.7点(満30点)となっている[10]
項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 4.4 4.0 3.9 4.1 3.8 3.4 23.7

スーパーマリオコレクション スペシャルパック[編集]

スーパーマリオコレクション(Wii版)
ジャンル アクションゲーム
対応機種 Wii
開発元 任天堂
発売元 任天堂
人数 1 - 2人(『スーパーマリオブラザーズ2』と『USA』は1人専用)
メディア Wii用12cm光ディスク
発売日 日本の旗 2010年10月21日
中華民国の旗 2010年11月27日
オーストラリアの旗 2010年12月2日
欧州連合の旗 2010年12月3日
大韓民国の旗 2010年12月11日
アメリカ合衆国の旗 2010年12月12日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
デバイス Wiiリモコン(横持ち)、クラシックコントローラ、ニンテンドーゲームキューブコントローラ
売上本数 日本の旗約92万本(2011年1月[11]
世界 約224万本(2011年3月[11]
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スーパーマリオコレクション スペシャルパック』は、2010年10月21日に発売された記念商品[12]。Wii版『スーパーマリオコレクション』に加え、ブックレットとCDが入っている『スーパーマリオヒストリー 1985-2010』が同梱されている。

概要[編集]

スーパーマリオ25周年キャンペーン(2010年9月13日 - 2011年1月10日)の一環として、期間限定で販売された。

対応コントローラは、バーチャルコンソールのスーパーファミコンとNINTENDO64Wiiリモコンだけでは遊べないのに対して、Wiiの本作はバーチャルコンソールのスーパーファミコンと同様にクラシックコントローラとニンテンドーゲームキューブコントローラに加え、Wiiリモコン(横持ち)にも対応している。

ポケモンショック以降、禁止されるようになった眼を刺激するフラッシュ表現がある場面は、全てスローモーション化するか遅めの点滅エフェクトなどに変更されるか、フラッシュそのものを削除されることもある(『3』のボム兵および『USA』の爆弾やボブが爆発する時に生じる激しめの白い背景フラッシュなど)。また、ワイド表示(16:9)の場合、バーチャルコンソールのアーケードソフト以外のソフトと『大乱闘スマッシュブラザーズX』の名作トライアルの体験版ソフトと同様、左右に黒枠が付くピラーボックス表示となる。

収録内容[編集]

復刻移植版のため、ゲーム内容はスーパーファミコン版とほぼ同じである[注釈 5]

スーパーマリオコレクション[編集]

スーパーマリオヒストリー1985-2010[編集]

スーパーマリオ25周年記念ブックレット
シリーズの歴史や未公開資料、開発者のコメントを収めた全32ページのブックレット。
Super Mario History 1985-2010
『スーパーマリオブラザーズ』から最新作の『スーパーマリオギャラクシー2』までの代表とされる楽曲10曲と、『スーパーマリオブラザーズ』の効果音10種の全20曲を収録したサウンドトラックCD。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 『Super Mario All-Stars + Super Mario World』のみ、「Super Mario Bros.: The Lost Levels」のパッケージ画像とその下部に「Unreleased in the USA」と記載されている。
  2. ^ 同作は『64』・『サンシャイン』・『ギャラクシー』の3作のリメイクであり、コンセプトが同じことを除けば本作との関連性は無い。
  3. ^ 正解音と不正解音は『スーパーマリオワールド』のレミー戦・ウェンディ戦及び「ボーナスステージ」などでも使用されている。マリオ3のNマークスペードパネルの神経衰弱ゲームの正解・不正解音も『スーパーマリオワールド』で使われていた判定チャイム音が使われている。
  4. ^ B-1とB-3のジャンプ台はオリジナル版の場合、緑色のスーパージャンプ台だったが、リメイク版では普通の赤いジャンプ台に変更された。
  5. ^ 『USA』と『3』については『スーパーマリオアドバンス』シリーズにおいてさらにリメイクされているが、そちらでの変更は反映されていない。

出典[編集]

  1. ^ 『2023 CESAゲーム白書』コンピュータエンターテインメント協会、2023年7月、194頁。ISBN 978-4-902346-47-3 
  2. ^ 『2023 CESAゲーム白書』コンピュータエンターテインメント協会、2023年7月、188頁。ISBN 978-4-902346-47-3 
  3. ^ 株式会社QBQ編 『懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド』 マガジンボックス(M.B.ムック)、2016年。ISBN 9784866400082 p9
  4. ^ 『スーパーマリオコレクション』がNintendo Switch Onlineに本日(9/3)追加。【スーパーマリオブラザーズ35周年 Direct】” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2020年9月3日). 2020年9月4日閲覧。
  5. ^ 社長が訊く スーパーマリオコレクション スペシャルパック『スーパーマリオコレクション』開発者篇その2より
  6. ^ Huey, Christian. “Super Mario All-Stars + Super Mario World review”. Allgame. 2013年6月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月4日閲覧。
  7. ^ a b c Super Mario All-Stars for SNES (1993) - Moby Games”. Blue Flame Labs. 2017年12月17日閲覧。
  8. ^ a b c 「6月16日増刊号特別付録 クロスレビュー優良ソフトパーフェクトカタログ 上巻」『ファミ通』、エンターブレイン、2005年6月16日、41頁。 
  9. ^ Super Mario All-Stars Reviews”. GameRankings. 2008年4月19日閲覧。
  10. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、285頁、雑誌26556-4/15。 
  11. ^ a b 任天堂株式会社2011年3月期決算説明会(2011年4月26日開催)参考資料”. 任天堂 (2011年4月26日). 2011年4月26日閲覧。
  12. ^ スーパーマリオコレクション スペシャルパック”. 任天堂. 2020年7月3日閲覧。

外部リンク[編集]