オヤ・マー博士

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オヤ・マー博士(オヤ・マーはかせ、英:Professor E. Gadd)は、任天堂が発売したコンピュータゲームソフトのシリーズ、マリオシリーズに登場する架空の人物。

概要[編集]

オバケの研究と同時に様々なハイテク製品の開発を行っている、謎めいた雰囲気をもつ博士。ビン底眼鏡と独特の髪型がトレードマーク。左利き。

様々な発明品を作り出してルイージとマリオの冒険の手助けをする。また、一部の発明品の名前や通称が任天堂のハードのパロディーになることもしばしばある。

ルイージの良き理解者だが、キングテレサを倒して戻ってきたルイージに「君の兄さんも大事じゃが、わしの絵も大事なのじゃ」。と自分勝手な発言をした事もある。

声優戸高一生が担当している。

歴史[編集]

ルイージマンション2001年
長年ルイージマンションのある森に住み、オバケの研究を続けている。ゲームの序盤でオバケに襲われていたルイージを救出し、マリオを探すための協力者としてルイージにオバキュームとゲームボーイ・ホラーを提供した。序盤以降は屋敷に同行せず、ラボからルイージの探索をサポートする。ルイージが各エリアをクリアすると、自身が長年かけて開発した発明品「オバケ絵になるマシーン」で捕まえたオバケを絵に変えてくれる。エンディングでは、絵の中に封印されたマリオを元の姿に戻した他、協力の褒美として、屋敷をプレゼントしてくれるが出来映えは進捗状況によって異なるマルチエンディング制である。
スーパーマリオサンシャイン2002年
名前だけ登場。ポンプとマジックブラシを開発したとされ、ゲームのオープニングシーンでポンプが「このたびは、オヤ・マー・サイエンス社の商品をお買い上げ頂き、誠にありがとうございます」と話している。マジックブラシはオヤ・マー博士の発明品であるという明確な記述はないが、マジックブラシを所有するクッパJr.が、マジックブラシは「白い服の変なおじさんからもらった」と言っており、またマジックブラシやポンプの一部分にオヤ・マー・サイエンス社の社章らしきイラストがある。
マリオ&ルイージRPG2003年
マメーリア王国にある城下町でスタービーンズカフェというカフェを経営しており、集めたマメでブレンドを作る度にカフェに出没し、「一口頂けないか?」と言いつつ勝手に飲むが、飲んだ後は冒険に役立つ様々な発明品をマリオとルイージに与えた。最後には、ゲームボーイ・ホラーSPが貰える。加えてリメイク作品の『マリオ&ルイージRPG1 DX』では追加モードの「クッパ軍団RPG」にも登場。テレサの研究を終わらせ、カフェの資金でタイムマシンを作る発言をしていた。
マリオパーティ62004年
ボードマップ「トラップファクトリー」と、レアミニゲーム「めいろファクトリー」の迷路の設計者として登場し、ルイージでプレイした場合、「久しぶりじゃのう」とセリフが変わったりする小ネタも用意されている。
マリオパーティ アドバンス2005年
パーティグッズを開発するなどした。
マリオ&ルイージRPG2(2005年)
物語の発端となるタイムマシンを発明した。他にも冒険の方針についてマリオ達に助言したり、別の発明品で進行をサポートするなど、ストーリー上でも重要な位置付けのキャラクターになっている。過去の世界にも登場し、昔はオバケ研究ではなくキノコ王国のドッスン・ボルケーノにて石の研究を行っていたことと、『ルイージマンション』の舞台が「テレサの森」という地名だったことが判明する。また、『スーパーマリオサンシャイン』に登場するポンプの構想がベビィマリオのアクションに由来している可能性が示唆された。なお、独特の髪型は当時から変わっていない。
ルイージマンション22013年
前作以降「オバケ学の権威」となり、前作の舞台であった「テレサの森」とは打って変わり、新たに「オバ渓谷」という境地で仲間(オバケ)とともにオバケの研究を続けながら平和に暮らしていた。しかし、突如絵画に封印したはずのキングテレサが復活し、オバ渓谷の平穏を保っていたダークムーンを破壊したことで、仲間のオバケたちは正気を失い凶暴化、オヤ・マー博士に襲い掛かる。この緊急事態に、急遽パワーアップを施した最新のオバキュームをちょうど居合わせていたルイージに早速提供し、半ば無理やりマンション調査に向かわせた。ここでも「久しぶり」という言葉が出ている。
ルイージマンション32019年
本編が始まる前にパウダネス・コナーから「オバケコレクションを差し上げたいから来て欲しい」とホテルに招待され、逆に自身が持つオバケコレクションを奪われ、キングテレサを解放され、絵に閉じ込められる。その後、自分の車から新型オバキュームを手に入れたルイージとオバ犬に救われ、再会を喜び、マリオ達を救いたいというルイージに協力する。相変わらず話を勝手に進めたり、マリオ達より自分のコレクションを優先する所は変わらない。終盤では再びキングテレサによって絵に閉じ込められ、ルイージに救われた後、正気を取り戻したオバケ達とホテルを建て直し、新しいオーナーとしてオバケ達やグーイージと暮らすことになった。

主な発明品[編集]

多くの発明品は改造品であり、元となっている道具や想定する用途に近い名称が付けられており、ネーミングはシンプルに済ませるタイプであることが窺える。

オバキューム
オバケを吸い込んで捕獲したり、落ちているアイテムを確保することができる掃除機。特定のオバケを利用して火・水・冷気を噴出することも可能。吸引力は極めて強力で、手頃な物体は勿論、人間まで吸い込むことも可能である。
オバケ絵になるマシーン
オバキュームで吸い込んだおばけを絵画にする装置。逆に稼働させることで絵に閉じ込めたものを出すこともできる。
ゲームボーイ・ホラー
『ルイージマンション』に登場した。スキャンや周辺見取図の表示、通信などができるポータブル機械。外観はゲームボーイカラーに似ている。
タイムマシン
時間を行き来する乗り物。『マリオ&ルイージRPG2』に登場した。当初の原動力はコバルトスターだったが、後にタイムホールのエネルギーで動くように改良された。
スーツケース
名称や基本的な用途はそのままだが、自立歩行や会話の能力、通信機能など、多岐に渡る便利機能が濃縮されている優れた旅行カバン。『マリオ&ルイージRPG2』に登場し、ナビゲート役としてマリオたちの冒険をサポートした。
ポンプ
『スーパーマリオサンシャイン』に登場した、背負って使用する小型の放水ポンプ。ただ水を出すだけでなく、噴射ノズルを付け替えることで移動の補助(滞空や高速移動など)もできる。人工知能が付いており、会話も可能。
『マリオ&ルイージRPG2』では出力が劇的に増強されている「スーパーポンプ」が開発され、キノコ王国全域へ一挙に水をかけられるほどの放水力を見せつけた。こちらは単純な放水機能しか確認されていない。
マジックブラシ
のようなもので、描いたものは実体化する。これをもらったクッパJr.は、オヤ・マー博士のことを「白い服のへんなオジサン」と言っていた。
ゴシゴシビートブラシ(GB)
レコードプレーヤーのような回転テーブルに可動アーム式のブラシが据え付けられた洗浄装置。怪しいエネルギーに汚染されたダークムーンのかけらを浄化できる。
ゴーゴーカメラ(GC)
転送機能を持っている監視カメラ。監視モニターからカメラが映している現場へ直接向かうことができる。
これによる生物の転送は博士の理論上は可能というだけで事前にテストされていなかったが、ぶっつけ本番でルイージに使用し続けた結果安全が確認された。
生体データが保存される[1]
後に過去の世界と通信できるように改良された[2]
ドコデモシャベレ〜ル(DS)
ゲームボーイホラーの後継機に相当する通信端末。今回の外観はニンテンドーDSに似ている。
ダークライト
のろい玉によって隠されたり、絵に閉じ込められた物体を実体化させられるライト。オバキュームの拡張パーツとして登場した。
テレポータル
リング状のワープ装置。対になっているポータル同士を行き来することができる。
グー(GOO)[3][4][1]
元々はオヤ・マー博士に対して友好的なオバケたちから分けてもらった不思議な液体エネルギーである。それに「ルノマングリーニーコーヒー」を入れることで化学反応を起こし、やがて緑色になり、粘度を持つようになったもの。
熱にも水にもとても弱く、水で溶かした際の溶けきれていない部分が水から逃れるように動く。他にも、指で押してみると押し返そうとすることや、音のする方に近付こうとすることから、刺激に反応する性質のようである。
形を保つためには電気信号を流し込む必要がある。
グーイージ[1]
グー(GOO)に、ゴーゴーカメラ(GC)によるルイージの生体データを電気信号に変換したものを流し込んだ姿。全身緑色でルイージにそっくりである。グー(GOO)の性質は受け継がれている。
ルイージの行動パターンを学習し、自身の体を変形させてオバキュームの能力もコピーした。
3DS版の『ルイージマンション』では2プレイヤーキャラとして扱うことができる。体力が無くなってもしばらく経てば復活する。ただし、体力の限界はルイージが「100」に対してグーイージは「50」になっている。
『ルイージマンション3』ではへルパーキャラ及び2プレイヤーキャラとして扱うことができる。普段はオバキュームの中に収容されており、体力が無くなってもすぐに復活させることができる。ただし、体力の限界は「25」になっている。
バーチャルブー(VB)
ゲームボーイホラー、ドコデモシャベレ〜ルの後継機に相当する通信機器。外観やUIはバーチャルボーイに似ている。

登場作品[編集]

脚注[編集]