スーパーマリオカート
![]() | この記事には独自研究が含まれているおそれがあります。 |
ジャンル | レースゲーム |
---|---|
対応機種 | スーパーファミコン(SFC) |
開発元 | 任天堂情報開発本部 |
発売元 | 任天堂 |
販売元 | 任天堂 |
プロデューサー |
山内溥(エグゼクティブプロデューサー) 宮本茂 |
ディレクター |
杉山直 紺野秀樹 |
プログラマー |
木村雅人 矢嶋肇 山本健二 |
音楽 |
岡素世 阪東太郎 |
美術 |
杉山直 森直樹 小田部羊一 MIE YOSHIMURA 小泉歓晃 |
シリーズ | マリオカートシリーズ |
人数 | 1 - 2人 |
メディア |
4メガビット+16キロRAMロムカセット[1] DSP-1チップ搭載 |
発売日 |
SFC![]() ![]() ![]() Wii(VC) ![]() ![]() ![]() Wii U(VC) ![]() ![]() ![]() Newニンテンドー3DS(VC) ![]() ![]() ![]() |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB:E(6歳以上) PEGI:3 |
ダウンロード コンテンツ | なし |
売上本数 |
![]() ![]() |
『スーパーマリオカート』(Super Mario Kart)は、任天堂が1992年8月27日に発売したスーパーファミコン用ソフト[注 1]。マリオカートシリーズの1作目であり、その完成度の高さから「カートレースゲーム」の原型的存在として現在も根強い人気を持つ。日本国内におけるスーパーファミコン用ソフトの最高売り上げを記録した[2]。
バーチャルコンソール版は2009年6月9日よりWii、2013年6月19日よりWii U、2016年5月9日よりNewニンテンドー3DSにて、各配信が開始されたほか、2017年10月5日に発売されたスーパーファミコンの復刻版『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』、2019年9月6日配信開始の『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』(Nintendo Switchのオンラインサービス特典ソフト)[3]に収録されている。
概要[編集]
マリオシリーズのキャラクター達がカートでレース&バトルするゲームである。純粋なレースゲームに加え、ライバルカートへの妨害要素をユニークに表現している。
モードは4つに大別され、カップ毎に5つのコースを渡り歩いて各レース結果に応じた「ドライバーズポイント」を稼いで総合順位を競う「マリオカートGP」、敵カートからの妨害を受けることなく単独でコースに挑戦し自らの限界タイムに挑む「タイムアタック」、そして対人要素として既存のコースをひとつ選び勝敗を競う「VSマッチレース」、他のカートへの妨害要素そのものをテーマにした対決を専用コースで行う「バトルゲーム」が用意されている。4タイプ8人のキャラクターの中から好きなドライバーが選べる。
コースは3つのカップ(キノコ・フラワー・スター)にそれぞれ5コースずつ・合計15種類が原則だが、追加要素としてスペシャルカップが追加され、この5コースを含めて最終的なコースの総数は20となっている。
バトルゲーム以外は、全て5周でゴールインとなる。なお、プレイヤー(2人プレイの場合は先行しているプレイヤー)が5周目(ファイナルラップ)に突入すると、BGMのテンポが速くなる。
コース中に落ちているコインを拾えば最大10段階までスピードUPできるが、他のカートとの接触で1枚、水没・転落で2枚、アイテム接触やイナズマ攻撃や無敵で体当たりによるスピンで4枚のコインを失う。コインが無い状態で他のカートと接触すると、カートがスピンして一時的に止まってしまう。
本作ではシリーズ中唯一、ゲームモードに関わらず(ひとりプレイでも)ゲーム中の画面が上下2分割されている。これは2人でプレイすることを重視しているためである[4]。
1人プレイの場合、上半分がレース画面・下半分がコース全体図もしくはバックミラーとして背後の様子(プレイヤーの操作もしくは背後のキャラクターがアイテムで攻撃する際に切り替わる)が表示される[注 2]。
プレイモード[編集]
1Pモードで2種類、2Pモードで3種類存在する。なお、本作のみマリオカートGP以外では全て100ccでの走行となる。
マリオカートGP[編集]
8台のカートで競争を行い、コースごとの結果を積み重ねて総合優勝を目指すモードである。1P・2Pどちらでもプレイできる。
このモードのみ排気量を50ccクラスと100ccクラスから選択可能。50ccクラスを選ぶとカートの最高速度が下がり、難易度も低くなる。特定の条件を満たすと、スペシャルカップ(50ccクラスを除く)や、100ccクラスよりも最高速度が上がる高難易度の150ccクラスが追加される。
プレイヤーは、最初にクラス・ドライバー・カップを選択する。ここで選択したドライバー以外はCOMとなる。ラウンド1のプレーヤーのスタート位置は8位、2Pモードの場合は1P側が8位・2P側が7位となる。ラウンド2以降のスタート位置は前ラウンドの順位となる。また、プレイヤーキャラに応じてCOMキャラクターの初期スタート位置が固定されており、更に上位4人には強力な性能が付加され、順位を落としてもすぐに元の順位にまで戻って来る。
ゴールした時の順位が4位以内なら次のコースへ進めるが、5位以下だと失格となり、そのコースをやり直し(リトライ)になる。リトライには回数制限があり、初期状態では3回(レース中はカートの台数で表示されている)。リトライを拒否したり、途中でリタイアしたり、リトライ回数0の状態で5位以下になるとゲームオーバーとなり、タイトル画面に戻る。同じ順位を3回取った場合はリトライ回数が1増える(ゲームオーバー条件と重なってもこちらが優先される)。
2人プレイの場合は、片方が4位以内であれば次のコースへ進めるが、5位以下の場合は次のコースへ進む際にリトライ回数を1消費する(回数0ならそのプレイヤーだけゲームオーバー)。リトライ決定権は、両者とも5位以下なら順位の高いプレイヤー、片方もゴールせずリタイアしたならリタイアを決定したプレイヤーとなり、どちらも互いのリトライ回数を1ずつ消費する。なお、途中のリタイアは最下位と同じ扱いだが、リトライ回数増加の条件にはあたらない。
プレイヤーが次のコースへ進むたびに、上位4人のドライバーへ「ドライバーズポイント」が加算[注 3]され、プレイヤーが最終コースを4位以内でゴールした時点で、最終コースのドライバーズポイントを加算した総合成績を競う。総合成績発表は表彰式となり、総合成績3位以内であればプクプクの飛行船からトロフィーも贈呈されてデータに記録される[注 4]。プレイヤーが1位となるとシャンパンの栓をプクプクの飛行船に当てて吹っ飛ばす。なお、リトライ回数を使い果たしてゲームオーバーになってもドライバーズポイントは継続されるので2人プレイの場合、ゲームオーバーとなったプレイヤーでも3位以内に入賞できる可能性はある。トロフィーの形は50ccでは細く、100ccでは太く、150ccではマリオの顔となっている。
ちなみに、コースの設計がタイムアタック・VSマッチレースと一部異なっている部分がある。
タイムアタック[編集]
1Pモードのみプレイ可能。コースを1台のみで走行し、いかに速くゴールできるかを目指すモードである。アイテムやコインが配置されていない、コース構成がマリオカートGPと若干異なる等、いくつか条件もある。本作のみレース開始時にキノコを所持していない。
完走すると直前の走行の様子をビデオ再生する「リプレイ」コマンドが現れる。また、コースアウトや障害物への衝突などミスをせずに完走した場合は、「リプレイ」の時にL・Rボタンでアングルを変えながら見ることができる他、その走り方をそっくり再現する「ゴースト」が次回のタイムアタックから出現する。
なお、特定コマンドを入力することで、スペシャルカップをこのモードのみ無条件に出現させたり、ゴーストのデータを1つだけ保存することが可能。
VSマッチレース[編集]
2Pモードのみプレイ可能。1つのコースを走り、相手より先にゴールすることを目指すモードである。マリオカートGPと同様にアイテムが出現する。
なお、特定コマンドを入力することでスペシャルカップを無条件に出現させることが可能。
バトルゲーム[編集]
2Pモードのみプレイ可能。アイテムを使用した攻撃そのもので勝敗を競う。そのため、カートとアイテムを利用した純粋なバトルとなっており、レース形式を一切採らないため、ゴールというものが存在しない。コースも専用のものを使用し、4種類から選択する。
双方のカートに3つの風船が付いており、攻撃を受けるごとに1個減るため、何度攻撃を受けたかがわかるようになっている。先に相手の風船を全て割ったプレーヤーが勝者となる。
キャラクター[編集]
本作では8人のキャラクターが2人ずつ4つのタイプに分けられ、タイプごとに最高速度、加速力、コーナリング性能などが異なっている。
- 標準性能タイプ - マリオ、ルイージ
- 最高速度は2番目に速く、加速やコーナリング性能も標準的なステータス。しかし、バニラレイク以外のダートには弱く、草地などに入ると大きく減速してしまう。
- 加速重視タイプ - ピーチ、ヨッシー
- 加速力が最も高く、最高速度に達するまでの時間が一番短い。敵カートに攻撃されてもすぐに態勢を立て直すことができる。逆にコーナリング性能が低いため、滑りやすいオフロードコースは苦手。
- 高速安定タイプ - クッパ、ドンキーコングJr.
- 最高速度が最も速く、タイムアタックには最適。逆に加速力は圧倒的に低く、最高速度に達するまで時間がかかる。重量級であるため他車との衝突に強く、高速で体当たりすれば相手カートをはじき飛ばすことができる。
- 軽量機敏タイプ - ノコノコ、キノピオ
- 初心者向けのタイプ。最高速度は最も遅いが、加速力は2番目に良い。加えてコーナリング性能が高く、苦手なコースはほとんどない。ただし、軽量級のため他のカートとの接触には弱い。
コース[編集]
『スーパーマリオワールド』の世界観をモチーフにしており、5コース×4カップで構成されている。以降の作品よりもコースの全長は短いが、代わりに5周走らなければならない。( )内の名称は日本国外のもの。
『アドバンス』ではバトルコースを除く全20コースが再収録されている。『DS』以降に再収録されたコースは、作品名を〈 〉内に記載。なお、ゲーム中ではマリオサーキットとレインボーロードを除き、「ドーナツへいやコース 1」といったように数字の前に「コース」が挿入されている。また、本作では取扱説明書や攻略本などにおいて、コース名が漢字を含めた表記になっているが、『アドバンス』以降では後のシリーズに合わせてひらがなに統一されている。
本作では最終コースを除き、以下の7種類のいずれかの系統に属している。障害物のうち一部は取扱説明書にて「おジャマキャラ」と紹介されており、これらは共通して特定の手段を用いることで除去できる。
- マリオサーキット(Mario Circuit)
- 砂地に囲まれたサーキットコース。おジャマキャラは単なる壁の土管だが、「2」からはオイルが撒かれている場所があり、その上を通ると小スピンしてしまう。
- ドーナツへいや(Donut Plains)
- 平野の中にあるオフロードの自然系コース。「2」「3」ではおジャマキャラとして、こちらのカートに張り付き減速させるチョロプーが穴から飛び出てくる。沈む池の仕掛け(落下)があるが、落ちても一定時間内に自力脱出すればジュゲムの救出を待たずにコース復帰が可能。
- おばけぬま(Ghost Valley)
- テレサが佇む板張りのコース。おジャマキャラこそ不在だが、コース端の木製ブロックに衝突すると、そのブロックは崩れて消えてしまう。ブロックのない場所でコースアウトすると転落し、ジュゲムに救出されることになり、コイン2枚を失い大幅なタイムロスとなる。また、アイテムを使わないと利用できずコントロールの難しいショートカットルートが、各コース内に1か所ずつ存在する。BGMは『スーパーマリオワールド』の「おばけ屋敷BGM」のアレンジ。
- クッパじょう(Bowser Castle)
- 煮えたぎる溶岩の上に敷かれたコース。大部分が壊れない石のガードレールに覆われており、ジャンプバンで溶岩を飛び越える場所が多い。溶岩に落ちると即ジュゲムに釣り上げられることになる。また、全体的に1周の距離が長い。おジャマキャラとして同じ場所で落下と上昇を繰り返すドッスンが配置されており、落下時に真下にいると押し潰されて大幅なタイムロスとなるほか、着地している間はカートの行く手を阻む。BGMは『スーパーマリオワールド』の「魔王クッパBGM」のアレンジ。なお、現時点で唯一『マリオカートアドバンス』以外の作品に再収録されたことがない系統である。
- チョコレーとう(Choco Island)
- 褐色の荒野を舞台とする、路面が滑りやすいオフロードの凸凹コース。チョコレート色の沼の部分は速度が下がり、泥がカートに絡み付き路面よりも滑りやすく、コントロールが難しい。さらに側部のダートは非常に重く、入ると大幅に速度が下がる。至る所にギャップがあり、ギャップの上に乗るとカートが少し跳び上がる。ジャンプバンに似た仕掛けだが、速度に応じて跳びあがる高さが異なるほか、ジャンプバンで発生する最低限の加速は起きない。この他、おジャマキャラとしてパックンフラワーが至る所に配置されており、当たると小スピンする。
- ノコノコビーチ(Koopa Beach)
- 海に囲まれた小島で構成されたコース。海の色が薄い浅瀬は速度が若干落ちるものの通れるが、海の色が濃い場所に進入すると「ドーナツへいや」の湖と同様に沈む。おジャマキャラとしてプクプクがはねており、接触すると小スピンさせられる。
- バニラレイク(Vanilla Lake)
- 雪原と氷原で構成されたコース。おジャマキャラこそ土管だが、氷で出来た路面のため滑りやすく、カートのコントロールが難しくなっている。また、ダート部分の雪原では大幅に速度が下がる。氷が割れて穴が空いている場所に落ちると「ドーナツへいや」の湖や「ノコノコビーチ」の深い海と同様、水に転落したことになる。コース上のアイスブロックは衝突することで破壊出来るが、上手く衝突しないとタイムロスも激しいため、繊細なコース取りが要求される。
キノコカップ[編集]
- マリオサーキット1(Mario Circuit 1) - (任天堂公認目標タイム 1'03"68、左回り)〈DS、ツアー〉
- コース前半に土管が置かれているが、特に難しいコーナーや場所は無く、非常に走りやすい。全ての基本となるコース故に、公式のタイムアタックや、発売当時に放送されていたテレビ番組『スーパーマリオクラブ』でも取り扱われ、様々な企画で多用されたコースである。
- ドーナツへいや1(Donut Plains 1) - (任天堂公認目標タイム 1'27"44、右回り)〈DS、ツアー〉
- コース中盤から終盤に掛けて3連続ヘアピンカーブがある。また、このコース限定でダート上に赤い土管がある。
- おばけぬま1(Ghost Valley 1) - (任天堂公認目標タイム 1'12"12、左回り)〈ツアー〉
- ジャンプバンの仕掛けが初登場する。
- クッパじょう1(Bowser Castle 1) - (任天堂公認目標タイム 1'41"90、左回り)
- ダッシュバンが初めて登場する。
- マリオサーキット2(Mario Circuit 2) - (任天堂公認目標タイム 1'23"58、左回り)〈7、ツアー〉
- コース終盤にダッシュバンとジャンプバンを組み合わせた立体交差があり、失敗すると交差点からやり直すことになる。
フラワーカップ[編集]
- チョコレーとう1(Choco Island 1) - (任天堂公認目標タイム 1'09"40、左回り)〈ツアー〉
- 大量のギャップが敷き詰められており、スピードが速いとダートに突っ込む恐れがある。
- おばけぬま2(Ghost Valley 2) - (任天堂公認目標タイム 1'23"58、右回り)〈Wii、ツアー〉
- 「1」と比べカーブの数が多く、後半では板が所々欠けている。
- ドーナツへいや2(Donut Plains 2) - (任天堂公認目標タイム 1'43"66、左回り)〈ツアー〉
- 「1」と比べコース幅が狭くなり、ヘアピンカーブも多くなっている。ダッシュキノコを湖でうまく利用すれば、ショートカットも狙える。なお、「ドーナツへいや」コースの中では唯一橋が架かっていない。
- クッパじょう2(Bowser Castle 2) - (任天堂公認目標タイム 1'58"98、右回り)
- 「1」と比べコース幅が全体的に狭く、構造もより複雑になっている。簡単な分岐ルートが初登場する。また、中盤にショートカットルートが用意されている。
- マリオサーキット3(Mario Circuit 3) - (任天堂公認目標タイム 1'46"48、右回り)〈Wii、ツアー、8 デラックス〉
- アルファベットの「K」の字のような形で、スタート序盤からコーナーが連発する。コース中盤には左に急に回るコーナー、終盤には蛇の様な形をしたコーナーがあり、どの場所も追い抜きが難しくなっている。
スターカップ[編集]
- ノコノコビーチ1(Koopa Beach 1) - (任天堂公認目標タイム 1'05"66、右回り)
- 浅瀬上の小島を駆け抜けていく。
- チョコレーとう2(Choco Island 2) - (任天堂公認目標タイム 1'22"40、右回り)〈DS、ツアー〉
- コース中盤に配置された広大なチョコレート沼が特徴。ダートに突入しないコーナリングや、沼への突入に無駄が無いコース取りなどが要求される。
- バニラレイク1(Vanilla Lake 1) - (任天堂公認目標タイム 1'04"24、右回り)〈ツアー〉
- レイアウト自体は比較的シンプルだが、アイスブロックが大量にあるため走りづらい。
- クッパじょう3(Bowser Castle 3) - (任天堂公認目標タイム 1'53"26、左回り)
- 「2」よりもコース幅がさらに狭まり、複雑な分岐ルートも存在する。中盤には道路いっぱいにドッスンが並んでいる所があり、運が悪いとそこで足止めを余儀なくされてしまう。追い抜きが非常に難しいコース設計。
- マリオサーキット4(Mario Circuit 4) - (任天堂公認目標タイム 1'56"78、左回り)
- 序盤から息つく間もない連続カーブと、コース中央の連続ヘアピンカーブが特徴。特に最初のヘアピン手前には土管が4個も配置されているため、安定したコース取りが必要とされる。
スペシャルカップ(隠しカップ)[編集]
本作では「グランプリ」の50ccでは選択できない。また、専用のアイコンが存在しない。
- ドーナツへいや3(Donut Plains 3) - (任天堂公認目標タイム 1'39"88、右回り)〈8、ツアー〉
- コース中央の池に掛かった2か所の桟橋を駆け抜ける。複雑なコーナーや、崩れた桟橋をジャンプで飛び越えなければならない場所がある。
- ノコノコビーチ2(Koopa Beach 2) - (任天堂公認目標タイム 1'13"47、左回り)〈DS、ツアー〉
- 「1」とは異なり、一つの小島の周りを走る。1周は短いが、アイテムが使いづらく海に落ちやすい。
- おばけぬま3(Ghost Valley 3) - (任天堂公認目標タイム 1'35"81、右回り)
- 数多くの穴が点在し落下を誘う。終盤には非常に道幅が狭い箇所がある。
- バニラレイク2(Vanilla Lake 2) - (任天堂公認目標タイム 1'12"22、左回り)〈ツアー〉
- コース中央の氷の池が目を引く。滑りやすい上、道幅が非常に狭いためにコース上をうまく走るのは難しい。中盤から終盤に掛けて、浮かぶ氷の割れ目を上手くジャンプで渡ることでショートカットが狙え、走り次第でタイムを大幅に縮めることも可能。
- レインボーロード(Rainbow Road) - (任天堂公認目標タイム 1'35"81、右回り)〈7、8 (追加コンテンツ)、ツアー〉
- 本作の最終コースで、宇宙に浮かぶ虹色のタイルの上を走るコース。カーブは全て直角で、路肩には一切フェンスがない上に、外部は全て穴である。コースの幅も狭く非常にコースアウトしやすい。また、踏まれると潰されるだけではなく、当たるだけでスピンしてしまう厄介なおジャマキャラ「スーパードッスン」が大量に点在する。これらの点から、コース難易度は最後に相応しく非常に高い。
バトルコース[編集]
( )内のコース名は各バトルコースのベースとなったコースである。
- バトルコース1(Battle Course 1) - (ドーナツへいや)〈8 デラックス〉
- 最もフェンス(間仕切り)が少ない。外側の形状が上下左右で異なっている。
- バトルコース2(Battle Course 2) - (ノコノコビーチ)
- フェンスの配置が他の3コースと異なっている。羽根で飛び越えなければ入れず、バナナ以外の相手の攻撃アイテムが届かない水場(浅瀬)にも、アイテムパネルが数枚ある。
- バトルコース3(Battle Course 3) - (バニラレイク)
- コーナーにアイスブロックが置かれており、路面は非常に滑りやすい。
- バトルコース4(Battle Course 4) - (マリオサーキット)〈Wii〉
- 最もフェンスが多く、面積も大きい。中央に砂のダートが存在する。
アイテム[編集]
コース内で「?マーク」が書かれたアイテムパネルを踏むことで、ルーレット形式で手に入る。レース時は順位によって出現アイテムが異なる。パネルは1枚につき1回しかアイテムが出現しない(バトルゲーム除く)。
- キノコ
- 羽根
- スーパースター
- ミドリこうら
- アカこうら
- バナナ
- コイン(マリオカートGPとVSマッチレースのみ)
- サンダー(マリオカートGPとVSマッチレースのみ)
- テレサ(VSマッチレースとバトルゲームのみ)
- COMキャラクターのアイテム使用について
プレイヤーが2位以下のときはすぐ前方を走っている1台のみ、プレイヤーが1位のときはすぐ後方を走る1台(周回遅れ含む)のみが使う。原則的にアイテムは種類に関わらず「設置する」のみ(プレイヤーが1位または周回遅れの場合は放物線上に投げる)。プレイヤーと異なり制限無く使用可能だが、キャラクターによって使用アイテムが限定されている。
- マリオ・ルイージ - スーパースター(通常通り無敵の効果)
- クッパ - 火の玉
- ノコノコ - ミドリこうら
- キノピオ・ピーチ姫 - 毒キノコ
- ヨッシー - 卵
- ドンキーコングJr. - バナナ
開発[編集]
本作は、『アイスクライマー』の開発者である杉山直ら8人を中心に1年かけて開発された[5]。 本作は「2人用の『F-ZERO』」を起点としており、初期の段階においてマリオを題材にすることは決まっていなかった[5]。 最初に、『F-ZERO』のマルチプレイ化の実験が行われたが、ハードの制約上、同作のような長い直線コースを2画面で表示することは不可能であることが判明した[5]。そこで2画面の中に納まるよう、曲がりくねったコースデザインが設計され、必然的に速度の遅いカートレースが題材となった[5]。コース設定に当たってはヤマハリゾート合歓の郷への取材が行われた[5]。
また、最初の段階において、運転手はつなぎを着てヘルメットをかぶった男性として描かれていたが、シルエットが共通しているため、後ろ姿での見分けがつかなくなるという欠点が判明した[5]。試しにマリオを乗せてみたところ見分けがつきやすくなったことから、マリオシリーズの世界観を取り入れることが決まった[5]。さらに、マリオとルイージは色で見分けがつくことに加え、多様性を持たせることができるのも、決め手の一つとなった[5]。後ろから見た時のわかりやすさを基準に他のキャラクターの選定も行われた[5]。また、初期案におけるCPUの妨害アイテムは運転手に合わせてオイル缶にしていたが、運転手がマリオに変更されたのに伴い、CPUの妨害アイテムの多様化も図られ、たとえばドンキーコングJr.は好物のバナナに変更された[5]。
作曲者は岡素世[6]、坂東太郎。おばけ沼BGMとクッパ城BGM及びスターによる無敵BGM以外は過去のスーパーマリオシリーズ作品のBGMを使用しておらず、ほとんどがオリジナルのものとなっている。
その他[編集]
- 日本版では優勝したキャラが表彰式でシャンパンを一気飲みするシーンがあるが、海外版では飲酒表現に対する自主規制が入り、変更されている[7]。
- シリーズ3作目の『マリオカートアドバンス』では、一定条件を満たすと本作の全コースが隠しコースとしてプレイできるようになる。
- ニンテンドーDSソフト「大合奏!バンドブラザーズDX」において、Nintendo製作の「スーパーマリオカートメドレー」がダウンロード楽曲として配信された。
- バーチャルコンソール版はアイテムのサンダーを使用した時の画面が点滅表現になっているため、赤色がなくなって青色のみの1色の点滅表現に変更されている。
- 発売当時のCMでは、マリオ達がレースをしているアニメーションが流れた。内容は、クッパが緑の甲羅をマリオに投げるも壁に跳ね返り自滅、ヨッシーがマリオとデッドヒートを繰り広げるもドッスンに潰される、ドンキーコングJr.がピーチ姫にバナナをぶつけられスピン、というもの。ナレーションは広川太一郎が担当した[注 5]。
- グランプリとVSマッチレースでは、ファイナルラップに突入すると、順位に応じて順位表示に青または赤の色が付く。グランプリモードではファイナルラップで5位以下になると警告音が入る。
- グランプリでリタイア、あるいは5位以下でゴールした場合、画面が暗転してカートがキャラクターごと消滅する演出が入る。また、ラップタイムの代わりに、リタイア時を除き、赤色の「失格!」の文字が落ちてくる。また、残機がなくなりゲームオーバーとなった時は白色の「ゲーム オーバー」の文字が1字ずつ落ちてくる。
他機種版[編集]
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | スーパーマリオカート | ![]() ![]() ![]() |
Wii | 任天堂情報開発本部 | 任天堂 | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
|
2 | スーパーマリオカート | ![]() ![]() ![]() |
Wii U | 任天堂情報開発本部 | 任天堂 | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
|
3 | スーパーマリオカート | ![]() ![]() ![]() |
Newニンテンドー3DS | 任天堂情報開発本部 | 任天堂 | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
|
4 | ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン |
![]() ![]() ![]() |
- | 任天堂 | 任天堂 | 内蔵ソフト | |
5 | スーパーファミコン Nintendo Switch Online |
![]() ![]() |
Nintendo Switch | 任天堂 | 任天堂 | ダウンロード | 2021年5月26日に『スーパーマリオカート フルコースでおもてなしバージョン』 という特別版が配信 |
スタッフ[編集]
- エグゼクティブ・プロデューサー:山内溥
- プロデューサー:宮本茂
- プログラマー:木村雅人、矢嶋肇、山本健二
- C.G.デザイナー:杉山直、森直樹
- サウンド・コンポーザー:岡素世、阪東太郎
- イラストレーター:小田部羊一、MIE YOSHIMURA、小泉歓晃
- マニュアル・エディター:手嶋敦史
- ディレクター:杉山直、紺野秀樹
評価[編集]
評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、8・9・8・7の合計32点(満40点)でゴールド殿堂入りを獲得[10]、レビュアーからの肯定的な意見としては、「『F-ZERO』のシミュレーター的味わいを薄め、ずっとゲーム寄りに仕上げている」、「キャラクターも個性がハッキリしてて◎」、「多くのフィーチャーを組み込んだおかげで、とても親切なゲームになっている」などと評されているが、否定的な意見としては、「好きに走れない分、イライラするなんて人もいる」、「シビアなバトルはあまり期待できない」、「『F-ZERO』ほどの衝撃はない」、「(F-ZEROと)どっちがいいかという比較は難しい」などと評されている[20]。
- ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、24.57点(満30点)となっている[1]。この得点はスーパーファミコン全ソフトの中で14位(323本中、1993年時点)となっている[1]。また、同雑誌1993年8月情報号特別付録の「スーパーファミコンオールカタログ'93」では、「同じ任天堂のレースゲーム、『F-ZERO』にはなかった2人対戦モードができるようになったのが大きな魅力だ」と紹介されている[1]。その他、『SUPER FAMICOM Magazine』1993年8月情報号特別付録の「スーパーファミコンオールカタログ'93」巻末に収録されている「部門別ベスト30」では、キャラクタ12位、操作性17位、熱中度9位、お買い得度14位、オリジナリティ19位を獲得している[19]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 4.45 | 3.85 | 4.00 | 4.34 | 3.88 | 4.05 | 24.57 |
脚注[編集]
- ^ a b c d e 「8月情報号特別付録 スーパーファミコンオールカタログ'93」『SUPER FAMICOM Magazine』、徳間書店、1993年8月1日、68頁。
- ^ 株式会社QBQ編 『懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド』 マガジンボックス(M.B.ムック)、2016年。ISBN 9784866400082 p6
- ^ “Nintendo Switch Onlineからスーパーファミコンタイトルを配信開始、第1弾は20タイトル”. GAME Watch (2019年9月5日). 2019年9月6日閲覧。
- ^ 小学館『任天堂公式ガイドブック スーパーマリオカート』p11、1992年
- ^ a b c d e f g h i j 紺野秀樹; 杉山直 (2017年9月21日). 「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」発売記念インタビュー 第4回「スーパーマリオカート篇」. インタビュアー:左尾昭典. 任天堂. 2020年6月1日閲覧。
- ^ Kiyoshi Tane (2018年12月27日). “幻のファミコン版『シムシティ』のプロトタイプが27年ぶりに発掘。スーファミ版との違いも解説”. Engadget. 2020年8月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月5日閲覧。
- ^ 株式会社QBQ編 『懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド』 マガジンボックス(M.B.ムック)、2016年。ISBN 9784866400082 p65
- ^ Weiss, Brett Alan. “Super Mario Kart”. Allgame. 2014年12月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年1月7日閲覧。
- ^ a b c “Super Mario Kart reviews”. GameRankings. 2008年12月28日閲覧。
- ^ a b “スーパーマリオカート まとめ [スーパーファミコン]/ ファミ通.com”. KADOKAWA CORPORATION. 2015年4月12日閲覧。
- ^ a b “Super Mario Kart for Wii (2009) - MobyGames” (英語). Blue Flame Labs. 2018年8月25日閲覧。
- ^ “Super Mario Kart for New Nintendo 3DS (2016) - MobyGames” (英語). Blue Flame Labs. 2018年8月25日閲覧。
- ^ “Super NES Review - Super Mario Kart”. Nintendo Magazine System (EMAP) 1: 20–24 2008年12月28日閲覧。.
- ^ Bianco, Karn Spyder Lee (2003年9月7日). “Super Mario Kart”. Cubed³. 2008年12月28日閲覧。
- ^ Electronic Games, December 1992, pp. 79-80
- ^ Venter, Jason. “Super Mario Kart : Staff Review”. Honest Gamers. 2008年12月28日閲覧。
- ^ Heckel, Nathan. “Reviews - Super Mario Kart”. Nintendojo. 2008年12月28日閲覧。
- ^ Kramer, Josh (2004年7月29日). “Super Mario Kart - SNES Review at Thunderbolt Games”. Thunderbolt. 2008年12月28日閲覧。
- ^ a b c d e f g 「8月情報号特別付録 スーパーファミコンオールカタログ'93」『SUPER FAMICOM Magazine』、徳間書店、1993年8月1日、104 - 107頁。
- ^ 「6月16日増刊号特別付録 クロスレビュー優良ソフトパーフェクトカタログ 上巻」『ファミ通』、エンターブレイン、2005年6月16日、39頁。
注釈[編集]
外部リンク[編集]
- スーパーマリオカート
- スーパーマリオカート - Wiiバーチャルコンソール
- スーパーマリオカート - Wii Uバーチャルコンソール
- スーパーマリオカート - Newニンテンドー3DSバーチャルコンソール