デニス・サファテ
福岡ソフトバンクホークス #58 | |
---|---|
2014年4月13日福岡 ヤフオク!ドーム | |
基本情報 | |
国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | ニューヨーク州ニューヨーク市クイーンズ区 |
生年月日 | 1981年4月9日(43歳) |
身長 体重 |
193 cm 102 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2001年 MLBドラフト9巡目 |
初出場 |
MLB / 2006年9月3日 NPB / 2011年4月14日 |
年俸 |
$4,000,000(2016年) ※2016年から3年契約 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
| |
この表について
|
デニス・スコット・サファテ(Dennis Scott Sarfate , 1981年4月9日 - )は、アメリカ合衆国ニューヨーク州出身のプロ野球選手(投手)。
日本プロ野球における連続イニング奪三振記録保持者。2014年には史上初の両リーグ30セーブを達成した。
経歴
プロ入り前
この節の加筆が望まれています。 |
1999年のドラフトでテキサス・レンジャーズから15巡目(全体465位)で指名を受けるも拒否。
ブルワーズ時代
2001年のドラフトでミルウォーキー・ブルワーズから9巡目(全体268位)指名を受け、6月18日に契約を結んだ。
2006年9月3日の対フロリダ・マーリンズ戦でメジャーデビュー。
アストロズ時代
2007年の9月11日には金銭トレードでヒューストン・アストロズに移籍し、同月26日の対シンシナティ・レッズ戦でメジャーでの自己最速の99mph(159km/h)を記録し、メジャー初勝利も挙げる。12月12日にミゲール・テハダの交換要員の1人として、マット・アルバース、マイク・コスタンソ、トロイ・パットン、ルーク・スコットと共にボルチモア・オリオールズへ移籍。
オリオールズ時代
2008年4月に自宅で妻が閉めようとしたドアの角に右肩をぶつけた際に鎖骨を骨折するも[1]、それを隠しながら(本人曰く「球団には報告していたがマスコミに公表しなかっただけ」とのこと[1])登板を続け[2]、手術を受けた9月までに4先発を含む57試合に登板した。
2009年は5月に発症した右手の血行障害の影響もあり[3]、メジャーでの登板は20試合、マイナーでの登板も14試合に留まった。
2010年はメジャーでの登板は無かったがAAA級ノーフォーク・タイズで47試合に投げ2勝2敗20セーブ、防御率2.73という成績を残した。11月6日にFAとなり、広島東洋カープと契約。
広島時代
2011年はクローザーとして起用され、オールスター明けまでリーグトップの22セーブを記録する活躍をみせた。7月30日の中日ドラゴンズ戦で外国人投手球団最多記録更新となる25セーブ目を挙げた[4]。しかし9月9日の中日ドラゴンズ戦で腹部に痛みを感じ1回1失点でマウンドを降り敗戦投手となり、その後鼠径ヘルニアと診断され登録抹消、そのままシーズンを終えた[5]。最終的には57試合に登板し1勝3敗35セーブ、防御率1.34、WHIP0.92という好成績を挙げた。
2012年は序盤からクローザーとして起用されたものの打ち込まれる機会が増え、この年入団したキャム・ミコライオと入れ替わりでセットアッパーにまわった。同年オフ、保留選手名簿から外れ、自由契約公示された。
西武時代
広島からの退団が決まった直後の2012年12月14日、埼玉西武ライオンズはサファテとの契約を発表した[6]。
2013年にはシーズン序盤こそセットアッパーを任されていたが、シーズン中盤には不振の大石達也に代わってクローザーに回った。シーズン終盤には先発要員だった涌井秀章がクローザーに転向したことからセットアッパーに復帰。シーズン通算では来日後最多の9勝を記録した。しかしシーズン終了後に残留の意思を示さなかったこと[7]などから、12月2日に自由契約を公示された。
ソフトバンク時代
2013年12月17日、福岡ソフトバンクホークスはサファテの獲得を発表した[8]。
2014年5月20日の対広島戦(ヤフオクドーム)でNPB史上3人目の全12球団からのセーブを達成した[9]。 8月12日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦ではNPB史上初の両リーグ30セーブを達成[10]。リーグ最多の60試合に登板し36セーブ、奪三振数12.42を記録しリーグ優勝に貢献した。日本シリーズでは4試合に登板し1勝2セーブで優秀選手賞を受賞し日本一にも貢献した。
2015年も開幕からセーブを挙げ続け、8月9日にパ・リーグ新記録となる29イニング連続三振を記録した。最終的には前年に平野佳寿が樹立した40セーブのパ・リーグを記録を更新する41セーブを挙げて自身初の最多セーブとなった。
プレースタイル
長身と真上から振り下ろすオーバースローから投球割合の8割近くを占める平均球速94mph(約151km/h)、最速100mph(約161km/h。メジャーでの最速は99mph、日本での最速は159km/h[11])の速球が最大の武器で、縦に落ちるスライダーやカーブ、チェンジアップも投げ分ける[12][13]。しかし制球に難があり、奪三振が多い一方で四球が失点に絡むパターンが多く、2008年は被打率.218と良好な水準であったのに対し、防御率は水準以下となった[13]。
広島移籍後は制球が向上し、2011年には与四球率2.37を記録、また同年途中からはフォークボールも覚えた[14]。実際、達川光男は野球解説時に「コントロールは良くなった」とコメントしている。
人物
アストロズ時代の2007年に「ジーザス(イエス・キリスト)の存在に興味を持った」ことから、以後敬虔なクリスチャンとなる。本人曰く「以来、オレの人生が劇的に変わったと言ってもいい」とのことで、スポーツ紙のインタビューにも「ただひたすらジーザス・クライストのために投げている」「日本人にもジーザスの言葉を伝えていきたい」と語っている[1]。
詳細情報
年度別投手成績
年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2006 | MIL | 8 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | --- | 38 | 8.1 | 9 | 0 | 4 | 1 | 0 | 11 | 2 | 0 | 4 | 4 | 4.32 | 1.56 |
2007 | HOU | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1.000 | 31 | 8.1 | 5 | 0 | 1 | 0 | 0 | 14 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1.08 | 0.72 |
2008 | BAL | 57 | 4 | 0 | 0 | 0 | 4 | 3 | 0 | 15 | .571 | 359 | 79.2 | 62 | 8 | 62 | 2 | 7 | 86 | 6 | 1 | 47 | 42 | 4.74 | 1.56 |
2009 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 5 | .000 | 101 | 23 | 21 | 3 | 14 | 0 | 1 | 20 | 0 | 0 | 15 | 13 | 5.09 | 1.52 | |
2011 | 広島 | 57 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 35 | 1 | .250 | 232 | 60.2 | 40 | 2 | 16 | 3 | 0 | 82 | 0 | 0 | 10 | 9 | 1.34 | 0.92 |
2012 | 47 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 5 | 9 | 4 | .286 | 221 | 49.2 | 43 | 1 | 24 | 0 | 6 | 44 | 3 | 0 | 24 | 16 | 2.90 | 1.35 | |
2013 | 西武 | 58 | 0 | 0 | 0 | 0 | 9 | 1 | 10 | 16 | .900 | 229 | 57.2 | 29 | 4 | 24 | 1 | 4 | 66 | 1 | 0 | 13 | 12 | 1.87 | 0.92 |
2014 | ソフトバンク | 64 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 | 1 | 37 | 7 | .875 | 272 | 68.1 | 50 | 0 | 22 | 2 | 1 | 96 | 1 | 1 | 10 | 8 | 1.05 | 1.05 |
2015 | 65 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 1 | 41 | 9 | .833 | 235 | 64.2 | 27 | 4 | 14 | 0 | 1 | 102 | 2 | 0 | 8 | 8 | 1.11 | 0.63 | |
MLB:4年 | 92 | 4 | 0 | 0 | 0 | 5 | 4 | 0 | 21 | .556 | 529 | 119.1 | 97 | 11 | 81 | 3 | 8 | 131 | 8 | 1 | 67 | 60 | 4.53 | 1.49 | |
NPB:5年 | 291 | 0 | 0 | 0 | 0 | 24 | 11 | 132 | 37 | .686 | 1189 | 301.0 | 189 | 11 | 100 | 6 | 12 | 390 | 7 | 1 | 65 | 53 | 1.58 | 0.96 |
- 2015年度シーズン終了時
タイトル
- NPB
- 最多セーブ:1回(2015年)
表彰
- NPB
- JA全農Go・Go賞 (救援賞:2011年7月)
- 日本シリーズ優秀選手賞:1回(2014年)
- パ・リーグ特別賞:1回(2015年)
記録
- NPB 投手記録
- 初登板・初セーブ:2011年4月14日、対阪神タイガース3回戦(阪神甲子園球場)、9回裏に2番手で救援登板・完了、1回1失点
- 初奪三振:同上、9回裏にマット・マートンから空振り
- 初勝利:2011年5月14日、対読売ジャイアンツ5回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、9回表に6番手で救援登板・完了、1回無失点
- 初ホールド:2011年8月28日、対読売ジャイアンツ18回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、9回表に5番手で救援登板、1回無失点
- NPB節目の記録
- 100セーブ:2015年5月4日、対千葉ロッテマリーンズ7回戦(福岡 ヤフオク!ドーム)、9回裏に3番手で救援登板・完了、1回無失点 ※史上26人目(外国人選手では4人目)
- NPB その他の記録
- 12球団からセーブ:2014年5月20日、対広島東洋カープ1回戦(福岡 ヤフオク!ドーム)、9回表に3番手で救援登板・完了、1回無失点 ※史上3人目、外国人選手では2人目
- 両リーグ30セーブ ※史上初
- シーズン41セーブ※2015年、パリーグ記録、球団記録、外国人選手記録タイ
- オールスターゲーム出場:2回(2011年、2014年)
背番号
- 45 (2006年、2008年 - 2009年)
- 59 (2007年)
- 58 (2011年 - 2012年、2014年 - )
- 26 (2013年 )
脚注
- ^ a b c 東京中日スポーツ・2011年8月30日付 4面
- ^ “Orioles RP Dennis Sarfate will have surgery on his clavicle” (英語). fantasysp.com. 2011年2月28日閲覧。
- ^ “Sarfate's focus on long-term health” (英語). mlb.com. 2011年2月28日閲覧。
- ^ “サファテ25セーブ目、外国人選手の球団最多記録を更新”. スポニチSponichi Annex (スポーツニッポン). (2011年7月31日) 2013年4月30日閲覧。
- ^ 広島守護神消える…サファテ帰国手術 - 日刊スポーツ 2011年9月29日
- ^ “来季の外国人選手契約について”. 埼玉西武ライオンズオフィシャルサイト (2012年12月14日). 2012年12月15日閲覧。
- ^ “【西武】ヘルマン、サファテ退団へ”. 日刊スポーツ (2013年11月27日). 2013年12月17日閲覧。
- ^ “【ソフトバンク】スタンリッジ、サファテ獲得を発表”. 日刊スポーツ (2013年12月17日). 2013年12月17日閲覧。
- ^ サファテ 12球団セーブ達成「なんで僕は花をもらえないの」スポーツニッポン2014年5月20日配信
- ^ ソフトB スタン4年ぶり10勝&サファテ史上初両リーグ30Sスポーツニッポン2014年8月13日配信
- ^ “五十嵐が踏ん張れず…ソフトバンクはサヨナラ負け”. SANSPO.COM. (2014年9月20日)
- ^ Dennis Sarfate PitchFxFanGraphs
- ^ a b 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2009』廣済堂出版、2009年、106頁頁。ISBN 978-4-331-51370-5。
- ^ 『週刊ベースボール』2011年55号、ベースボール・マガジン社、雑誌20441-11/28、46頁。
関連項目
外部リンク
- デニス・サファテ 選手名鑑 | 福岡ソフトバンクホークス オフィシャルサイト
- 個人年度別成績 デニス・サファテ - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- デニス・サファテ (@dsarfate) - X(旧Twitter)