アマチュア無線
アマチュア無線(アマチュアむせん:Amateur Radio、Ham Radio、Ham、等)とは、金銭上の利益のためではなく、もっぱら無線技術に対する個人的な興味により行う、(無線技術についての)自己訓練、通信、技術的研究である[1]。
概要
アマチュア無線に、金銭上の利益のために行わない、ということがアマチュア無線にある。また規定で、もっぱら無線技術に対する個人的な興味で行うものと規定されている。無線機とアンテナの組み合わせで、どれだけの通信をして、新しい無線通信技術を使い自己訓練、ノイズ除去技術を複数比較してそれぞれ音質はどれほどのものなのか個人的な知識で運用をすることで、電波を陸上と対流圏、成層圏などの間で反射させて通信してみたらどのように通信できるかを行おうという事もある。
令和3年の改正で社会貢献活動での活用ができるようになった[2]。
無線通信で使用する周波数は「人類共通の財産」であり、ごく微弱なものを除き、全世界の人々と分け合って利用するものとされている。従って使用可能な周波数を電波利用者に割り当て、運用するのは各国の無線主務官庁であり、また各国間の周波数割当調整も行う。日本では無線主務官庁は総務省であり、電波法に基づき、アマチュア無線の操作を行う者に発行される無線従事者免許証と、無線局に発行される無線局免許状(最大5年)が必要である。アマチュア無線技士の免許証でなければ許されない業務もある。
アマチュア無線はその割り当てられた周波数を利用する各国でそれぞれ区分される「アマチュア業務」のことであり、学究無線業務のひとつである。なお、通信において「アマチュア」とは電波法の定義にも明記されているように「非営利」という意味(「金銭上の利益のために行わない」という定義)である。→#非営利・自由な私的学究無線
アマチュア業務を行う者は、各国主務官庁の実施する技術・技能認定試験(無線従事者試験)に合格し、所定の無線従事者免許を受けた後、各国主務官庁にアマチュア業務を行う無線局=「アマチュア局」の開設を申請・許可を受けなければならない。
電波利用、無線業務の区分は国によるが、アマチュア業務については、航空無線、船舶無線などと同じく、国際的にほぼ共通したものとされ、他国との通信を制限あるいは禁止している国を除き、各国のアマチュア局はアマチュア局との通信が認められている国際無線局である。
国際法、すなわち国際電気通信連合憲章に規定する『無線通信規則』ではアマチュア業務とは「金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術に対する興味で行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務(第1条第78項)」と定義され、日本の電波法施行規則においても「金銭上の利益のためでなく、専ら個人的な無線技術の興味によつて行う自己訓練、通信及び技術的研究その他総務大臣が別に告示する業務を行う無線通信業務をいう」と定義されている。日本では、アマチュア局を利用しての営利目的の有償無線通信がない事から、アマチュア業務によって個人が得た知見や技能を他の事業用無線局の運用や物品製造業務に有償で用いることがある。→#条約・法律上の規定・定義
非営利・自由な私的学究無線
電波利用は「営利」「非営利」のふたつに大別され、アマチュア無線は後者である。Non-commercial radio の代表として、各国でアマチュア無線は法的に明確に分類、定義されている。
日本語ではアマチュア=素人と誤解されるが、無線業務においてのアマチュアを日本語でいうならばアマチュア=非営利・学究無線業務を行うプロフェッショナルと理解される。
日本の場合、電波利用は日本国憲法を最上位主根拠として三大別(これを「三大電波利用」と呼ぶ。)されているが、その内訳は日本国憲法第23条、学問の自由の下にある「アマチュア業務」、同第21条、表現の自由の下にある「放送業務」、通信の自由の下にある、アマチュア、放送業務以外の「業務用無線」である[3]。
電波利用は、公共の福祉増進のために行われる(日本では電波法第1条)ものであり、金銭利益を目的としないことが明文化されてたアマチュア無線は、自由度がある無線局である。
電力会社や電話・電信会社など、他法人等でも運用し活用している。
本来、無線局は電波利用の原則の例外として各法令により規制され、一つの周波数の割当てを受けるだけでも、総務省に対して書類手続きを必要とし、提供する地域・空中線(アンテナ)の性能にまで制限を受ける。送信機からアンテナまで自由に通信等、技術的な業務で、電波発信地域などの制限もなく、かつ長波からミリ波まで様々な周波数を「帯域」として広く利用できる私的学究目的のアマチュア無線である。
周波数帯域を、一人で利用することが目的でアマチュア業務を始めようとする者は全て無線従事者の有資格者である必要がある(日本では電波法第39条の13規定)。
数多くの周波数について、無線設備、すなわちアンテナや送信機の設計・製作、これらを用いての通信が認められているアマチュア無線の場合、無線従事者免許証を取得しない者が従事することは許されていない。この免許保持者が『アマチュア無線技士』で、日本では、第一級から第四級の4つに区分されている。
なお日本では、一部の事業用無線従事者免許でアマチュア業務を行えるが、これは「アマチュア無線技士の操作の範囲に属する操作」とされる国内のみでの特例であり、国外でこの免許でアマチュア局を開設・運用しようとすると、相手国の判断により拒否される、若しく無免許として認めて処分される事もある。
アマチュア無線技士は、アマチュア局の無線局免許状を受け、免許人となってアマチュア業務を開始できる。
事業用無線局は、その個人ではなく法人が開設するものであり、法人または運用責任者(代表取締役など)が無線局の免許人となり、業務を行うのに必要な無線従事者とされている。
条約・法律上の規定・定義
国際法および各国の法律で、アマチュア無線は「個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務」と規定されている。
国際電気通信連合憲章
「国際電気通信連合憲章に規定する『無線通信規則』」における規定
- アマチュア業務
- 金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的に無線技術に興味を持ち、正当に許可された者が行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務(第1条第78項)
各国
日本
電波法施行規則の定義
- アマチュア業務
- 金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術の知識によつて行う自己訓練、通信及び技術的研究その他総務大臣が別に告示する業務を行う無線通信業務(同規則第3条第1項第15号)
- 電波法施行規則第三条第一項第十五号の規定に基づき、総務大臣が別に告示する業務を定める件(令和3年総務省告示第91号)
- 一 特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)第二条第一項に定める特定非営利活動に該当する活動その他の社会貢献活動のために行う業務
- 二 国又は地方公共団体その他の公共団体が実施する事業に係る活動(これらに協力するものを含む。)であって、地域における活動又は当該活動を支援するために行うもので、且つ金銭上の利益を目的とする活動以外の活動のために行う業務
- アマチュア局
- 金銭上の利益のためでなく、専ら個人的な無線技術の興味によって自己訓練、通信及び技術的研究の業務を行う無線局(同規則第4条第1項第24号)
促音、拗音の表記は原文ママ
歴史
免許制度
アマチュア局(アマチュア業務)を運用するには、無線従事者免許と、その業務を行う国などでアマチュア局の免許を受ける必要がある。 電波監理は国家単位で行われるため、いずれも国によって制度に違いがある。
無線従事者免許は、概ねアマチュア業務を行うために必要な「アマチュア無線技士」などとして他の無線従事者免許と独立しており、アマチュア業務を行うに必要な知識の理解と知識のを証明する試験に合格した者に与えられる [4]。 日本など、他の無線従事者免許でこれを満たすならば、その無線従事者免許をもってアマチュア業務を行うことができるとしている国もある。
無線局免許は、無線従事者免許と完全に分離されている国もあれば、米国のように一体としている国もある。
アマチュア局には呼出符号(コールサイン)が指定されるが、国際通信を行う無線局であることから、国籍が判別できるように最初の1ないし3文字は、ITUにより各国に分配された国際呼出符字列による。
- 「国際呼出符字列分配表」については「世界のコールサイン割り当て一覧」を参照
各国の免許証制度
アマチュア無線 | |
---|---|
英名 | Amateur radio |
実施国 | 世界 |
資格種類 | 国家資格 |
分野 | 無線 |
試験形式 | 筆記試験 |
認定団体 | 郵便・電気・情報通信主管庁 |
後援 | 国際電気通信連合 |
根拠法令 |
国際電気通信連合憲章 国際電気通信連合条約 |
公式サイト | Amateur services page(英語) |
ウィキプロジェクト 資格 ウィキポータル 資格 |
日本
アマチュア無線に限らず、無線の免許証には、
の二つがあり、無線局免許を受けた無線設備を、無線従事者免許の所有者が運用あるいは監理することが求められる。
事業用無線局の場合、無資格の者でも無線設備の操作などが認められる[注釈 1]が、アマチュア局の場合、所定の無線従事者免許および後述の相互運用協定にある国の免許を保有する者以外は認められない。
アマチュア無線技士の資格は、次の4種別がある。どの級からでも受験でき、年齢制限もない。
- 第一級アマチュア無線技士(略称:1アマ)
- 第二級アマチュア無線技士(略称:2アマ)
- 第三級アマチュア無線技士(略称:3アマ)
- 第四級アマチュア無線技士(略称:4アマ)
このほかに、第三級海上無線通信士以外の無線通信士および陸上無線技術士は、アマチュア無線技士と同等以上の技術・技能・法知識を持っているとみなされ、アマチュア業務を行える。
個人局と社団局
アマチュア局の無線局免許には
- 個人が開設するアマチュア局に与えられる個人局(1950年より)
- 団体が開設するアマチュア局に与えられる社団局(1959年より)通称はクラブ局
の二つがある。社団局は、学校や職場、地域などのアマチュア無線クラブが開設する。博物館などの科学教育施設や福祉施設などに設置されていることもある。
呼出符号(コールサイン)
基本的に「JA1A××」のように、(日本に分配された国際呼出符字列の頭2文字)+(地域番号の1数字)+(2または3英字)で構成される。 記念局などの地域番号以降は、この限りではない。
空中線電力
電波法施行令に第一級アマチュア無線技士が操作できる空中線電力の制限はないが、国際協議の結果を受けて電波法関係審査基準に、日本の無線局の空中線電力は1kW以下までとされており[注釈 2]、アマチュア局もこれに従う。1kWを超過する空中線電力のアマチュア局の開設はまったく不可能と言う訳ではなく、アマチュア局の業務に必要な最小限度の電力だと国際的にも認められるような、正当で明確な理由の説明が必要になる[5]。 その場合、アマチュア局の開設の可否そのものが国際的な判断を求められるため、各総合通信局(沖縄総合通信事務所を含む。以下同じ。)決裁ではなく、本省回付(総務省総合通信基盤局決裁)になる。つまり他の業務用大電力局、送信所などと全く同じく総務大臣直接免許となり、個人所有の無線局ではおよそ不可能な困難が伴う。実際、短波以外における大出力が月面反射通信専用設備以外で許可される例は聞かない[6]。
ゲストオペレータ制度
アマチュア業務を行うことができる資格者(ゲスト)が、一定の条件下で他人(ホスト)のアマチュア局の運用をすることができる制度である。
米国
下位資格から順に次の種類に分かれている。所管は連邦通信委員会 (en:U.S. Federal Communications Commission)。
- ノビス(Novice)級(2000年4月廃止)
- テクニシャン(Technician)級 - 日本での3・4級に相当
- ゼネラル(General)級 - 日本での2級に相当
- アドバンスド(Advanced)級(2000年4月廃止)
- アマチュア・エクストラ(Amateur extra)級 - 日本での1級に相当
2000年にノビス級、アドバンスト級は廃止されたが、これらの試験および新規の資格付与を行わないという意味であり、当該資格を既に取得している者には影響は及ばない(日本の旧第二級が「電話級」を経て現在は「第4級」と読み替えられているのと同じ)。
試験はElementと呼ばれる単位に分かれている。従前はテクニシャン級以外はモールス符号の試験が課されたが、2000年にElement 1に簡素化・統合され2007年に廃止された。
- Element 1(モールス)(廃止)5語/分の速度のモールス符号を受信し、内容に関する質問に10問中8問の正解、または25文字連続の正確な書取りで合格。
- Element 2(テクニシャン級)35問中26問で合格。
- Element 3(ゼネラル級)35問中26問で合格。
- Element 4(エクストラ級)50問中37問で合格。
- これらは、四年周期で見直される。
試験は最下位資格から受験しなければならない。[注釈 3]すなわち、
- テクニシャン級の取得には、Element 2のみ
- ゼネラル級の取得には、Element 2とElement 3
- エクストラ級の取得には、Element 2からElement 4のすべて
に合格せねばならない。ただし、条件が揃えば一日で全てを受験することも可能である。[注釈 4]
従前はElement 2とElement 1に合格した場合には上位資格に許可される周波数帯域の一部が運用できた。
- これはTechnician plus、Technician with HFなどと呼ばれていた。
- Element 1の廃止に伴いこの範囲はテクニシャン級に組み込まれている。
試験はVolunteer Examiner (ボランティア試験官、VEと略す。)と呼ばれるVolunteer Examiner Coordinator(ボランティア試験官コーディネーター、VECと略す。)により認定を受けた三名以上のアマチュア無線資格者により実施される。
資格区分を問わず最大1.5kWの空中線電力を扱えるが、資格によってコールサインを変えることができる。ただし、コールサインの変更は資格保持者の任意であるため、コールサインのみでの資格の判断が困難な場合[注釈 6]がある。資格者の情報はデータベース化されていて誰でも参照できる。
また、日本でいう無線従事者免許証と無線局免許状が一体となった包括免許方式であるため、資格内での運用である限り無線機の登録などは必要なく、しかも取得の定義がFCCのUniversal License System(ULS)サーバに入力された時点なので、無線機が手元にあれば、登録確認次第、すぐに運用を開始することができる。日本でいう開局及び設備変更申請は不要。
2015年2月17日をもって、希望しない限り書面の免許証は発行されないと改正された。必要な場合は、FCCに発行を申請するか、前述のULSより公式写本(Official Copy)を各自プリンタで印刷する。
ノーコード・ライセンス
かつての日本の免許制度の特徴として、電波法制定以来、入門級(第四級、従前は旧第二級[注釈 7]または電話級)はモールス符号による実技試験がないノーコード・ライセンスだったことが挙げられる。
戦前の国際電気通信条約に付属する無線通信規則(Radio Regulation、以下、RRと略す)では全てのアマチュア局のオペレーターに対しモールス符号による通信技能を求めていたが、初めてノーコードを容認したのは、1947年(昭和22年)のアトランティック・シティ国際無線通信会議である。周波数1,000MHz以上のアマチュアバンド[注釈 8]では各国の電波主務官庁の判断によりモールス技能を免除できると改正され[8]、1949年(昭和24年)1月1日に発効した。しかし電波監理委員会は、1950年(昭和25年)6月1日施行の電波法でノーコード・ライセンスである旧二級アマチュア無線技士の操作範囲を、RRに反して「空中線電力100W以下、周波数50MHz以上、8MHz以下」と定めた[9]。これにより旧二級でも3.5MHzや7MHzの無線電話で全国と交信が楽しめたが、アマチュア無線家側にも賛否両論があった[10][11]。なお日本に追従し、オーストラリアもRRに反するノーコード・ライセンスを1954年(昭和29年)6月より導入している[12]。
1958年(昭和33年)11月5日、旧二級を廃止して、ノーコード・ライセンスの電話級を新設した際に、郵政省はRRへの配慮から、その空中線電力を10Wに減じた[13]。そして電波法改正法の附則第2項により「旧二級資格者は電話級の資格を受けたものとみなす」ことになったが[14]、1963年(昭和38年)11月4日までの経過措置として、いわゆるみなし電話級が新しい二級を受験する際の科目免除や[15]、引き続き空中線電力100W以下の操作が認められている[16]。
再び緩和が決議されたのは1959年(昭和34年)のジュネーヴ世界無線通信主管庁会議(WARC。国際無線通信会議から改称)である。モールス技能を免除できる周波数を1,000MHz以上から144MHz以上に改正し[17][注釈 9]、1961年(昭和36年)5月1日に発効した。しかし郵政省はノーコード・ライセンスである電話級の操作範囲を「空中線電力10W以下、周波数21MHz以上、8MHz以下」と拡大させ、1961年4月10日より施行したため[18]、RRと電話級の操作範囲の乖離は小さくならなかった。これにより電話級でも21MHzや28MHzの無線電話で世界と交信できる道が拓かれた。
また1970年代に、電話級を取得した学生に人気があった50MHzバンドの運用さえも、「144MHz以上のアマチュア局のオペレーターに限りモールス技能を免除できる」というRRの規定に反していた。この「144MHz以上」の規定は20年間続き、1982年(昭和57年)1月1日より「30MHz以上」へ緩和された[19]。アメリカではRRに準拠した50MHzバンド以上で運用できるノーコード・ライセンスを1991年(平成3年)2月14日より導入した[20][注釈 10]。
そして2003年(平成15年)のジュネーヴ世界無線通信会議(世界無線通信主管庁会議から改称)では、モールス符号による通信技能をアマチュアに課すか否かは各国の電波主務管庁の判断に委ねられることになり[21]、2005年(平成17年)1月1日に発効した。日本のノーコード・ライセンスは半世紀を経てようやくRRに準拠した。[22]最終的に第三級以上に課せられてきたモールス符号の実技試験は2011年(平成23年)10月1日に全廃された。廃止後は、欧文モールス符号の知識を法規の科目内で取り扱うものとしている。また各国でも次々とノーコード・ライセンスが導入されている。
相互運用協定
アマチュア局は、電波を発射する場所の中央政府の規制を受ける(属地主義)ため、原則として当該国のアマチュア無線の許可(ライセンス)を受ける必要があるが、一部の国々の間では、相手国のアマチュア資格を自国で受け入れる代わりに、自国のライセンスで相手国でも運用ができるように、政府同士が相互運用協定を締結している場合がある。
なお、総務省は「相互運用協定」ではなく「(アマチュア無線技士の)相互承認」と表記している。これは、この制度が「対象国が発行したアマチュア局の免許により、日本国内においても、アマチュア局の運用が認められる」というものではなく、単に「資格の認証」(すなわち、総務省がアマチュア無線局の免許を発行するにあたって、締結国が発行したアマチュア無線技士の資格を日本国のアマチュア無線技士の資格に準じるものとして扱い、逆も同様の扱いを基本とする。)にとどまるためである。
日本から見た相互運用
告示 [23] に定める国と相互運用協定を締結している。
外国の資格による日本での運用は、アマチュア局の開局手続き#資格を、日本の資格による外国での運用は、アマチュア無線技士#外国での運用を参照のこと。
なお、臨時に告示された場合は相互運用協定を締結していない国の資格者でも運用できる。
相互運用協定を締結していない国においても、恒常的に日本の資格を認めて運用を許可したり、発展途上国の場合は、許可に関する規定が整備されていないことも多く、交渉により特別に許可する場合がある。 基本的に事前に申請し許可を受ける必要がある。書類の審査のみで、試験は課されないことがほとんどである。 例として、
- パラオ共和国は、日本のアマチュア無線技士免許を受けていれば、日本での級に関係なく最上級ライセンスが1年間認められ、持ち帰ることを条件に無線機を持ち込める。
- 中華人民共和国は、無線機の持込みはできないが、グループ運用局に訪問しゲストとして運用を2年間許される。
相互運用協定が締結されているわけではないので、逆にこれらの国々の人間が日本で運用することはできず、厚意によるものであるから、爾後、許可が出ることを保証されているわけではない。
通信方式
アマチュア無線で使われる通信方式(電波型式)には以下のようなものがある。
音声による通信
- 短波では、占有周波数帯幅が狭く遠くまで電波の届くSSBが、VHF以上では音質の良いFMが使われることが多い。またAMも愛好者を中心に、周波数に余裕のある50MHz帯や28MHz帯あるいは日本では2009年に拡張された7MHz帯の上端部で使用される。符号分割多元接続やD-STARやC4FMデジタル変調方式による音声通信も、UHF帯以上の一部で行われはじめている。
符号による通信
- 手送りのモールス符号 (CW)
- モールス符号による通信は、アマチュア業務以外ではデジタル技術に取って代わられ廃止されつつあるが、アマチュア無線では現在でも使用者が多い。日本では第三級アマチュア無線技士以上の試験にモールス符号の記述問題が出題される。第四級アマチュア無線技士ではモールスを行えない。
- 自動打鍵によるもの
- アマチュア無線において、帯域が特に狭く、雑音や送信電力の条件も厳しい135kHz(長波)帯や475kHz(中波)帯を中心に、帯域幅を手送りよりも、さらに絞った自動打鍵が行われている。
- 短点ないしはこれに相当する打鍵の時間を数秒から数十分程度まで延ばすことにより、打鍵時の帯域広がりを抑えて帯域幅を数Hz以下に圧縮する方法が主流。極めて狭い帯域幅を実現するため、ppm単位の周波数精度が要求される。
- モールス符号に基づく通信方式としてQRSS[注釈 11]やDFCW、モールス符号以外の符号化を使用するものとしてWSPRやOpera[24]、Slow-hellなどがある。
- 打鍵時間や交信時間の長さゆえに聴覚による受信は事実上不可能であり、受信はもっぱらソフトウェアによる自動処理が使用されている。しかし、日本においては、QRSSおよびOperaは電波型式をA1Aとし、送信には第三級以上が必要となる。またDFCWおよびSlow-Hellは電波形式をF1Bとして第4級アマチュア無線技士にも許可される。
- 自動受信が必須なことから、ビーコンを用いた受信レポートの自動収集が行われている。
特殊な電波型式
- この節では電信・電話以外のものを掲げる。
- コンピュータによるデータ通信(パケット通信)
- パソコン通信やインターネットが利用されている。
- WSJT系デジタル通信(パーソナルコンピュータ変調)[25][26]
- パーソナルコンピュータのソフトウェアを用いてコールサイン等の文字列をFSK変調を用いて音声信号に変換し、SSBの音声信号として時分割で送受信を繰り返すことで交信を行う。
- 一般的に音声での交信は7MHz帯以下のアマチュア無線用の周波数帯はLSBを、10MHz帯以上のアマチュア無線用の周波数帯はUSBを使うのが慣例だが、WSJT(en:WSJT (amateur radio software))系の交信では全てUSBにて行う。
- 当初はEME等、微弱信号でも効率的に交信が行えるようJT65, FSK441, JT6M等のモードが開発されていたが、FT8,FT4等様々なモードが随時認可され、電離層反射による遠距離通信でも用いられることになった。
- 交信はモールス符号による送受信と同等の文字列をソフトウェアが交信文として作成し、オートシーケンスによりレポート交換を行うが、オペレーターが入力した文字列若しくは事前に登録したマクロ文字列を送出することも可能である。
- コンピュータの時刻を元に変調・復調を行うので、コンピュータの時刻をNTPやGPS等を用いて正確に合わせておく必要がある。
- アマチュアテレビ (ATV)
- デジタルテレビ放送と同一規格(国際宇宙ステーションとのDVB)のものと、SSTV(低速度走査=スロースキャンテレビ)と呼ばれるものがある。前者は9MHzという広い占有周波数帯幅を必要とするため、1200MHz帯以上で免許される。後者は1枚の静止画像を30秒かけて送信する「テレビ」である。使用する周波数帯域が音声と同程度(2.5kHz程度)なので、短波を使用して海外局とのやり取りも楽しめる。近年ではパソコンのサウンド入出力端子に無線装置を接続し、ソフトウェアのみでSSTVを実現できる。
- アマチュアFAX
- 古くからあるが事例は少ない。今ではパソコンのサウンド入出力端子に無線装置を接続し、ソフトウェアのみでアマチュアFAXを実現できる。
- FPVドローン
- ドローンからの画像伝送に5GHz帯のアマチュア無線局を使用する場合が多い。
楽しみ方
アマチュア無線家によって楽しみ方はさまざまにある。以下は代表的なもの。
交信を楽しむ
- ラグチュー
- いわゆる雑談である。英語の「Chew the rag(チュー・ザ・ラグ=ぼろ切れを噛む)」を語源としている。 アマチュア無線は、見知らぬ友人を求める趣味でもあることから、ラグチューはアマチュア無線の基本のひとつである。なお日本人が国際通信でこれをやろうとすると、日常会話レベルの英語を会得しておくことが必要になる。
- 遠距離通信 (DX)
- DXとは"Distant"(遠距離)の略だが、主として短波においては海外との遠距離通信のことを指す。
- 高利得アンテナや高度な技量が必要になる。
- 無人島や定住アマチュア無線家のいない地域へ装備を運び、その地域を領土とする政府の電気通信当局から許可を取得し[27]、アマチュア局を臨時に開設し、全世界からの交信リクエストに応えるものをDXペディションという[28]。
- 詳細は「遠距離無線通信」を参照
- コンテスト
- アマチュア無線のコンテストとは、参加者同士で交信の得点を競う競技である。
- 詳細は「コンテスト (アマチュア無線)」を参照
- アワード
- アマチュア無線のアワードとは、積み重ねた交信が決められた条件を満たしたときに与えられる賞である。
- 詳細は「アワード (アマチュア無線)」を参照
- QSLカード
- アマチュア無線では、交信をすると、その証明となるQSLカード(交信証明書)を交換する慣習がある。しかし交信証明書の発行は法的な義務ではない。
- 詳細は「QSLカード」を参照
自作を楽しむ
- アマチュア無線は自作した無線設備で、検査に合格して運用することが許されている。検査に係る無線設備(無線機本体)は、技適マークの市販品を用い、簡易な免許手続で開局するのが一般的だが、自作した送信機で落成検査を受けるアマチュア無線家もいる。
- 詳細は「自作 (アマチュア無線)」を参照
外に出ることを楽しむ
- アマチュア無線には屋外へ無線機やアンテナを持ち出す移動運用の楽しみ方もある。
- モービル
- モービルとは、自動車やオートバイに小型の無線機とヘッドセットや特殊な送受システムを組み込み、移動して通信することを指す。携帯電話やカーナビゲーションシステムの登場と運転中の使用等による交通事故が問題となり、道路交通法によって規制[29]対象となったが、基準を満たすヘッドセットや各種分割型ワンタッチスイッチなどが研究・実現されており、規制後も、モービル通信法のノウハウとともに使用可能である[30]。
- フォックスハンティング
- 隠れている電波発信源(送信機)を探し出すことである。競技によってはスタッフが所持して移動することもある[31]。
- 通常、小形で鋭い指向性を有する空中線を受信機にセットし、探し出すまでの時間を競う。
- 詳細は「フォックスハンティング」を参照
- ARDF
- 信号を発しているポールを求めて、フォックスハンティングをオリエンテーリングに似たルールで競技化したものがARDF (Amateur Radio Direction Finding)である。野山を走り回るハードなスポーツであるという点で、他のアマチュア無線の楽しみ方と大きく異なる。
- 詳細は「ARDF」を参照
自然物・自然現象を利用して通信する
- 自然物・自然現象を利用した通信は不安定である。しかしこの不安定さの中で、遠距離通信を追及する。
- 電離層反射通信
- 電波が電離層と地表との間で反射を繰り返しながら遠方まで伝搬する性質を用いて遠距離通信を行うのが電離層反射通信である。初夏から夏にかけ、E層付近にスポラディックE層(Eスポ)と呼ばれる高密度の電離層が局地的に発生することがある。これはVHFまでの電波を反射するため、普段交信できない遠距離地域と交信を試みることができる。なお電離層は太陽活動の影響を強く受けるが、ほぼ11年周期で増減するSSN[注釈 12]が太陽活動の状況を知るためのものとして重視されている。
- 流星散乱通信
- 宇宙空間の微細な塵が大気に突入する際に大気中の原子を電離させると、一時的に微小な電離層が発生したようになり、そこで電波を反射することがある。反射された電波を受信できるのは短時間であるが、テキスト通信として実用化もされている。通信手法の確保の観点から流星バースト通信 (Meteor Burst Communication, MBC) と呼ばれることも多い。
- 詳細は「流星バースト通信」を参照
- 月面反射通信
- 電波を反射する相手として月を選ぶのが、月面反射通信(EME:Earth-Moon-Earth)である。
- 詳細は「月面反射通信」を参照
小電力通信に挑む
中継設備を利用する
- 個人が開設しているものから、JARLが開設しているものまで、様々な中継設備が運用されている。これにより通信可能な範囲が広がる。
- アマチュア衛星通信
- 宇宙空間にはアマチュア無線家によって製作された、アマチュア無線のための通信衛星であるアマチュア衛星が打ち上げられている。現在ではアマチュア通信用の衛星は常時10基以上運用されており、アマチュア無線家には身近なものである[32]。衛星には通信を中継する機能や、地上から送信された信号を一定時間記憶し再送出する機能が搭載されており、電話・電信で直接交信するほか、コンピュータを用いてデータ伝送を行ったりする。ただし静止衛星ではないため、アンテナで衛星を追尾する設備と技量を必要とする。
- 詳細は「アマチュア衛星」を参照
- レピータ
- 山頂やビルなどに設置されたレピータ(レピーター、リピータ)と呼ばれる中継局を介して遠距離通信などを安定的に実現する。
- 詳細は「中継局#アマチュア無線」を参照
- フォーンパッチ
- 中継に有線通信を用いるものである。通信の途中に電話回線やインターネットによる中継を挟むことで、直接電波が届かない地域との通信を実現する。有線用の電話機から公衆回線を通じてアマチュア無線に接続する形態、つまり電話機側の人がアマチュア無線家でない場合もある。欧米では古くから実用化されており、特にアメリカでは普及していた。
- 日本においては、従前の公衆電気通信法下では公衆通信回線に無線機を接続することは警察・消防など公共目的以外には禁止されていた。1985年の公衆電気通信法廃止および電気通信事業法施行により、原則として禁止されるものではなくなった[33]が、1998年になって郵政省電気通信局(現総務省総合通信基盤局)が要件を明確にしたことにより認められた[34]。
- 具体的にはD-STARやWiRES、DMR、Echolink、eQSO、IRLPなどがあり、スマートホンやパソコンを用いることで無線機を使わずに送信することもできる。
- パケット通信
- アマチュア無線を用いたデータ通信である。OSI参照モデルに基づき、各階層でのプロトコルやサービスが開発されている。データリンク層プロトコルとしてはパケット交換方式であるAX.25が事実上の標準規格であり、このことからパケット通信と呼ばれるようになった。上位層では、RBBS (Radio BBS) が運用されているほか、TCP/IPを実装してインターネットと接続することも行われている。
- 詳細は「パケット通信 (アマチュア無線)」を参照
アパマンハム
- アパートやマンションなどの共同住宅のベランダや屋上にアンテナを設置するアマチュア無線家のことを「アパマンハム」と呼ぶ。隣家(隣室)との距離が短く、共同資産もある事から、それらに対する配慮が必要となる。小型・高性能・安全なアンテナが要求されるため、その技術的研究が盛んに行われており、個人のウェブサイトや書籍[35]にアイデアを公開しているケースも多い。
- 世界各国にアパマンハムがいる。「限られたスペースでいかにアンテナを動作させるか」という研究が盛んである。
- アパートでは接地条件が垂直系アンテナの効率に大きく影響するため、接地の研究やアンテナの展開の仕方、材料なども論議されている。アパマンハムにとり、技術的には車や移動運用で使用するアンテナを応用、活用できるという共通部分も少なくない。また、戸建所有者でも種々の住宅事情から、その研究テーマや条件はアパマンハムと同様である。なおアメリカでは共同住宅の場合、他の全住人からの同意があろうとも無線アンテナの設置は禁止されている。
社会貢献
科学技術の発展に以外にもアマチュア無線の社会貢献はある。
非常通信
アマチュア無線の社会的貢献が取り上げられるものとして、災害時や非常時の通信がある[36]。 携帯電話やインターネットが広く普及した今日でも、アマチュア無線の災害時対応については、社会からの期待がある [37]。特に携帯電話は、電話機同士で直接通信しているわけではなく電話交換局が介在し、使用者が一斉に発信をした場合にはやはり輻輳が起き得る。
日本では以下のような事例がある。
- 1934年 函館大火が、最初である[36]。
- 1953年 昭和28年西日本水害[36]。
- 1964年 新潟地震では、連絡の途絶えた佐渡島の無事を確認した[36]。
- 1995年 阪神・淡路大震災では、郵政省からJARLに臨時発給局が免許され、日本アマチュア無線機器工業会 (JAIA) の協力により被災地に無線機を送った[38]。
- 2008年 岩手・宮城内陸地震では、中山間地で孤立した集落や山中の行楽客からのアマチュア無線を活用した通報により、多数の孤立者が迅速に救助され、人的被害の拡大を防いだ。
- 2011年 東日本大震災でも、総務省からJARLに臨時発給局が免許された。津波で岩手県大槌町赤浜地区が孤立した際、地域を救ったのはアマチュア無線である[39][40]。
国際的にも、2004年に発生したスマトラ島沖地震を契機に、国際条約の整備を目指した国際会議が発足し、各国関係主管庁への働きかけが進められている。先進的な法整備がなされている米国では、災害時など非常時の通信を主目的とするアマチュア無線による非営利の公共業務 (public service) を従来のアマチュア業務に加え、これを推進するための関連法を整備している[37]。
社会福祉
障がい者、特に視覚障がい者にとっては、アマチュア無線は社会参加の有力な手段の一つである。そのため、社会福祉施設などにクラブ局が設置され、アマチュア無線の交信を通じて社会参加を図る場面が見受けられる。
特殊な場所のアマチュア局
アマチュア無線従事者資格を持つ、特殊な環境下で観測などの業務を行っている科学者や技術者が、業務時間外の余暇を利用してアマチュア局を運用することがある。かつては過酷な環境下に居る運用者の精神衛生を保つ効果もあったが、衛星通信の発達によりイベント的な要素が強くなった。アマチュア無線家にとっては機会の少ない場所との通信という希少価値がある。
大きなイベント、特に国際的なイベントの際には記念局が開設されることがあり、来訪するアマチュア無線家が運用する。アマチュア無線の交信は最もわかりやすい民間レベルの国際交流であるため、国際的なイベント(万博、オリンピック、FIFAワールドカップなど)には記念局が積極的に開設される。記念局の運用やそことの交信も、アマチュア無線家にとって記念になる。
日本の事例はアマチュア局#特殊なアマチュア局を参照。
国際宇宙ステーション
国際宇宙ステーションでは、アマチュア無線局ARISS (Amateur Radio on the ISS) が運用されている。母国の免許を持つ宇宙飛行士各員が余暇時間を用いて運用を行う。 通常の通信の他に教育を目的として、あらかじめ特定の学校と日時を決めて通信を行う、スクールコンタクトと呼ばれる運用も行われている。 この際のコールサインはNA1SSとRS0ISSが用いられる。
他にスペースシャトルやミールでも同様の運用実績があり、それぞれSAREX, MIREXと呼んだ。世界で初めて宇宙空間からの運用を行なったのは、オーウェン・ギャリオットである。
南極
- 昭和基地(日本)の8J1RL
- アムンゼン・スコット基地(米国)のKC4AAA
- マクマード基地(同上)のKC4USV
- ボストーク基地(ロシア)のR1ANC
- デービス基地(Davis Station)(オーストラリア)のVK0BP
などが知られている。
アマチュア無線家
アマチュア業務をおこなう無線従事者のことを一般に「アマチュア無線家」 (radio amateur) という。
アマチュア・コード
JARLが1959年に社団法人化された際、アマチュア無線家が社会人・市民として守るべき以下の5つの徳目を定めた。これが「アマチュアコード」である。
- アマチュアは善き社会人であること(法令に遵い、マナーを身に着け、連盟と共にアマチュア無線の発展に努める)
- アマチュアは健全であること(アマチュア無線は趣味である。本分―児童生徒学生なら学業、成年者なら本業―を疎かにしてはならない)
- アマチュアは親切であること(通信には友愛の心を、初心者には親切な指導を、社会へは奉仕を、惜しんではならない)
- アマチュアは進歩的であること(有効で能率的な通信が出来るよう常に科学的研究を続ける)
- アマチュアは国際的であること(アマチュア無線家は民間外交官であり、アマチュア無線を通じて国際親善に寄与する)
「ハム」の由来
アマチュア無線家のことをハム (HAM) とも呼ぶが、この言葉の由来には諸説あり、
- amateurの最初の2文字をとり発音しやすいようにhをつけたもの。
- いわゆる“大根役者”(アマチュア)のことを英語でhamと言うことから。
- アマチュア無線の黎明期に有名だったアマチュア局のコールサインから。
- アマチュア無線の黎明期に有名だった3人のアマチュア無線家のイニシャルから。
- 電源交流の回込みやアンプの低周波の発振によるブーンというノイズをハムノイズ、略してハムとも言い、往年のアマチュアの機材ではよくこれが電波に乗ったところから来ているという説。しかしその綴りは hum である。
などがあげられる。
また「アマチュア無線」そのものもハムと呼ぶことがあるがこれは一般的に誤用とされ、正しくは先述の通り「アマチュア無線家」のことである。英語圏では、アマチュア無線のことは、"amateur radio" または "ham radio" といい、"ham" とだけ言うことはない。"hammy"(ハミー)と呼ぶことはある。
アマチュア無線に用いられる用語
アマチュア業務では定められた無線用語(Q符号や通話表)の他、当業務に適した用語が用いられる。ただしアマチュア業務において暗語の使用は禁止されている(日本では電波法第58条)。これはアマチュア局の通信の相手方が「全世界不特定のアマチュア局」であることに由来する。他の無線通信業務においても通信の相手方が同様のものについては暗語の使用は禁止されている。暗語の使用が許されるのは業務無線のみ。
通信内容
アマチュア無線は法律上、発信者の身元保証や通信内容について厳格に規定されており(虚偽の通信の禁止と罰則規定―電波法第106条)、通信内容の正確性が担保されている。なお無線局運用規則第259条により、非常通信などを除いて、第三者の依頼による通報はできない。
アマチュア無線が引き起こす問題
他の機器などへの電波障害
アマチュア局はその近隣に電波障害を与えることがある。テレビ(地上デジタル放送化されてからは減少傾向にある)・ラジオ[注釈 13]・パソコン・無線LAN[41]、医療機器 [42] あるいは他の救急無線、消防無線の無線装置などにアマチュア無線の電波が妨害・混信を与え問題となることがある。 そのため、日本国内の消防署、警察署、自衛隊駐屯地など常に電波を発信しているような施設の周辺や、採石場など救急無線・災害無線の運用に支障を来たすような場所での無線局の開設は電波法により禁止されている。
アマチュア局は、自局の発射する電波が他の無線局の運用または放送の受信に支障を与え、または与えるおそれがあるときは、すみやかに当該周波数による電波の発射を中止しなければならない[43]。アマチュア局はそのような状態を避けるため細心の注意を払わなければならないと法令に定められている。
電波の人体に与える影響
他の無線局と同様、電波、すなわち電磁波が健康に悪影響を及ぼしている、あるいは及ぼしている可能性があるとされることがある。
2013年現在、病理学的に電磁波の生体に与える影響は明確ではない。 どのくらいのレベルの電磁波から規制するかは、国によって差がある[44]。 日本では、アマチュア局を含む無線局は周波数と輻射電力などに応じた防護策を講じること(電波防護指針と呼ぶ。)が電波法施行規則第21条の3 [45] に定められている。
国際非電離放射線防護委員会ガイドラインや電波防護指針を基に磁界強度だけでなく電界強度まで考慮すると、例えば磁界放出型のループアンテナ(周波数14MHz、空中線電力10Wと想定)などは、人体から2m以上の距離を確保しなければならない[46]とされる。
アマチュア無線が登場する作品
アマチュア無線が登場する作品。点景に過ぎないもの、SFまたはファンタジーなど現実離れした設定のものも含まれている。
- 映画
- 『空と海の間に』(1955年・フランス)
- 『十一人の越冬隊』(1958年・日本) 第一次南極観測越冬隊の記録映画
- 『ハムの仲間たち』(1960年・日本) 東映児童映画
- 『空をかける友情』(1961年・日本) 同上
- 『世界大戦争』(1961年・日本)
- 『青い山脈』(1963年・日本)
- 『海の若大将』(1965年・日本)
- 『彼女について私が知っている二、三の事柄』(1966年・フランス)
- 『復活の日』(1980年・日本) JARL、JAIAが撮影協力
- 『植村直己物語』(1986年・日本) 植村直己がモデル
- 『私をスキーに連れてって』(1987年・日本) スキーヤーに一時的にアマチュア無線が普及した契機となった。しかし免許を受けずに使用して、地元のアマチュア無線の運用に影響を与えた事例もあった。
- 『デッドチャンネル』(1988年・イタリア)
- 『ヴァルビィの奇跡』(1989年・スウェーデン、デンマーク)
- 『七人のおたく』(1992年・日本)
- 『コンタクト』(1997年・アメリカ)
- 『オーロラの彼方へ』(2000年・アメリカ)
- 『リメンバー・ミー』(2000年・韓国)
- 『時の香り -リメンバー・ミー-』(2001年・日本) 『リメンバー・ミー』のリメイク
- 『スカイ・オブ・ラブ』(2003年・香港)『リメンバー・ミー』のリメイク
- 『ミッドナイトイーグル』(2007年・日本) バーテックススタンダード(現八重洲無線)が美術協力し、シャックをリアルなものにしている。
- 『崖の上のポニョ』(2008年・日本)
- 『コクリコ坂から』(2011年・日本)
- 『和〜WA〜』(2014年・日本)
- 『君の名は。』(2016年・日本)
- 『セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!』(2017年・キューバ)
- 『海底人8823』(1960年・フジテレビ)
- 『CQ!ペット21』(1960年 - 1961年・NTV)
- 『ハローCQ』(1964年・東京12チャンネル(現テレビ東京)) 開局記念作品
- 『仮面ライダー』第19話「怪人カニバブラー北海道に現る」(1971年・NET(現テレビ朝日))
- 『帰ってきたウルトラマン』第21話「怪獣チャンネル」(1971年・TBSテレビ)
- 『ミラーマン』第36話「怪獣軍団ミラーマンを襲う」(1972年・フジテレビ)
- 『緊急指令10-4・10-10』(1972年・NET(現・テレビ朝日))
- 『愛よ、いそげ!』(木下恵介・人間の歌シリーズ)(1972年 - 1973年・TBSテレビ) 主人公の二人は、アマチュア無線で知り合い結婚する。
- 『イナズマンF』第14話「大空中戦 !! 合体ウデスパー戦略舞台」(1974年・NET)
- 『五丁目に咲いた恋は、絶対に結ばれないと人々は噂した』(1976年・NTV) 主人公の二人は、アマチュア無線家で何度も交信しているが、そのことに気づいていない。
- 『太陽にほえろ!』第227回「CQ・CQ・非常通信!」(1976年・NTV) 殿下(島刑事)は、免許を持っているが開局していない。
- 『大西洋を乗っ取れ!』(1979年・アメリカ、日本ではテレビ朝日が1981年放送)
- 『怪人二十面相と少年探偵団』第17回「謎を呼ぶ恐怖の発明(前篇)」(1984年・フジテレビ)
- 『西部警察 PART-III』第46話「冬の軍団長」(1984年・テレビ朝日)
- 『じゃがいもと三日月』(東芝日曜劇場(現日曜劇場))(1985年・TBSテレビ)
- 『ウルトラマンメビウス』第45話「デスレムのたくらみ」(2007年・TBSテレビ)
- 『She』(2015年・フジテレビ)
- 『W3』第35話「片目の灰色狼」(1966年・フジテレビ)
- 『ちびまる子ちゃん』第133話「まる子アマチュア無線にあこがれる」(1997年・フジテレビ) 原作者のさくらももこは一時期アマチュア局JI2EITを開局[47]
- 『ガールズ&パンツァー』「第10話クラスメイトです!」(2012年)
- 『AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-』TRIP4(第4話)「無線HAMファイターズ」(2017年)
- テレビ教育番組
- 『たのしいアマチュア無線講座』(1960年4月 - 1962年3月 火曜日・NHK教育テレビジョン[48])
- 『技能講座アマチュア無線』(1966年1月-3月 火曜日・同上[49])
- 小松左京の作品には、しばしば登場する。
- 『大西洋を乗っ取れ』(The French Atlantic Affair) アーネスト・レーマン作(1977年、邦訳1980年) 上記のテレビドラマの原作、レーマンはアマチュア無線家でコールサインはK6DXK
- 『コンタクト』(Contact) カール・セーガン作 (1985年、邦訳1986年) 上記の映画の原作
- 『ミッドナイト・イーグル』高嶋哲夫作(2000年) 上記の映画の原作
- 『WORLD WAR Z』マックス・ブルックス作(2006年)
- 『釣りキチ三平』矢口高雄作「幻の大岩魚アカブチ」(1973年)
- 『ブラック・ジャック』手塚治虫作 第82話「ハローCQ」(1975年) 上記のテレビドラマとは無関係
- アニメ化(「Karte18 メールの友情」・2005年)にあたりチャットに置き換えられている。
- 『少年の町ZF』小池一夫原作、平野仁作画(1976年 - 1979年)
- 『ゴルゴ13』さいとうたかを作
- 第125話「チチカカ湖はどしゃぶり」(1977年)
- 第264話「シビリアンコントロール」(1988年)
- 第574話「涙も凍る」(2017年)
- 『聖子と吉三郎』沖倉利津子作(1979年) 全編にわたり、主人公の一人・吉三郎の趣味として描かれている。
- 『メインチャンネルで待ってて…』小塚敦子作(1986年)
- 『電波の男(ひと)よ』西炯子作(2007年)
- 『三丁目の夕日』西岸良平作 第952話「アマチュア無線」(2016年)
- 『嵐の中の子どもたち』劇団四季(原作:アイヴァン・サウスオール『ヒルズ・エンド』、ヘンリー・ウィンターヘルト『子どもだけの町』)
- 『僕らの力で世界があと何回救えたか』タカハ劇団(2019年初演[50])
主な企業
無線機
日本
アンテナ
日本
その他
- CQ出版(雑誌「CQ ham radio」を発行)
アマチュア無線分野から撤退又は廃業
日本
無線機
- ミズホ通信(廃業)
脚注
注釈
- ^ 身近な例としては携帯電話がある。携帯電話端末は陸上移動局であるが、携帯電話会社により包括免許され、電波利用料を利用者に代わって収益から支払うため、誰でも使用できる。他には業務無線がある。
- ^ これは日本国政府の単独裁量で免許できる空中線電力で、短波の移動しない局の場合である。移動する局や超短波以上では、これより低い枠が周波数帯ごとに定められている。
- ^ 受験するElementの順番については定められていないため、実際は上位資格のElementから受験することは不可能ではないが、下位資格に対応するElementに合格していない限りは資格は与えられないため、事実上、最下位資格からの受験になる。尚、上位資格のElementに合格したものの、下位資格のElementで不合格になった場合においては、上位資格のElementにおける合格は有効であり、その合格を示す合格証明書(CSCE)が発行されるため、CSCEの発行から一年以内に、必要要件となる下位資格のElementに合格した時点で、合格していて連続している最上位のElementに即した資格が与えられることになる。
- ^ 一回分の受験料で複数のElementを受験可能。ただし、不合格の場合で、再受験を希望し、それが許可される場合は、同じ場での再試験である場合でも、追加で受験料を支払う必要がある。
- ^ 郵便が受けられるという条件なので、米国内の私書箱や友人などの住所でも構わない。
- ^ 上位資格者に限定されているコールサインであれば資格の推定は可能であるが、その逆は困難である。
- ^ 現行の第二級とは異なるので旧を冠して区別する。
- ^ 1.215-1.300GHz, 2.300-2.450GHz, 3.300-3.500GHz(Reg.2)/3.300-3.900GHz(Reg.3共用), 5.650-5.850GHz, 10.000-10.500GHz
- ^ 日本語訳ではアトランティック・シティの時のものと若干の違いがあるが、原文では周波数の数字部分が異なるだけで同じ文
- ^ アメリカにおけるモールス技能不要のアマチュア資格はこれがはじめてだった
- ^ 広義にはDFCWなどもQRSSの一種であるが、単にQRSSと言った場合はon-off keyingによるものを指すことが多い。
- ^ Sun Spot Number, 太陽黒点指数
- ^ FM補完中継局の周波数帯上半分は、50MHz帯の2倍高調波に相当する。もっとも96MHz以上を使用している中継局はない
出典
- ^ 電波法施行規則第3条第1項第15号 総務省サイト
- ^ “総務省 電波利用ホームページ|その他|アマチュア無線の社会貢献活動での活用に係る基本的な考え方”. www.tele.soumu.go.jp. 2022年5月16日閲覧。
- ^ 『放送ハンドブック:文化をになう民放の業務知識』 日本民間放送連盟編、東洋経済新報社、1992年3月16日(原著1991年5月23日)ISBN 4492760857
- ^ Recommendation M.1544 Minimum Qualifications For Radio Amateurs ITU
- ^ 電波監理審議会(第861回)議事要旨 総務省平成14年6月27日公表(国立国会図書館アーカイブ 2009年1月13日収集)
- ^ “V/U 500W免許”. 7J2YAF/JN2SIP (現JS2HZM). 2013年2月4日閲覧。[リンク切れ]
- ^ question-pools (ARRL)
- ^ 昭和23年逓信省告示第489号 『官報』号外 第48号(1948年12月20日) 17ページ
国際電気通信条約附属無線通信規則 第42条第3項第1号
「3 (一) 素人局の機器を運用する者は、モールス字号で本文を伝送し、且つ、音響受信ができることを予め証明しなければならない。もっとも、関係主務官庁は、もっぱら、一、〇〇〇Mc/sを超える周波数を使用する局の場合には、この条件を適用しないことができる。」 (1949年1月1日発効) - ^ 昭和25年法律第131号 『官報』号外 第39号(1950年5月2日) 3ページ
電波法 第40条
「第二級アマチュア無線技士 空中線電力百ワット以下で五十メガサイクル以上又は八メガサイクル以下の周波数を使用するアマチュア無線局の無線電話の通信操作及び技術操作」 (1950年5月2日公布、1950年6月1日施行) - ^ 梶井謙一氏がJARL理事長という肩書きで電波時報(郵政省電波監理局編)1957年(昭和32年)3月号に書いた記事"電波法はいかに改正されるべきか - アマチュアの立場"(26~27ページ)で、RRに違反している旧二級の是正、米国ノービス級にならい電信のみの三級の新設を提案している
「素人局の機器を運用する者は、モールス字号で本文を伝送し、且つ、音響受信ができることを予め証明しなければならない・・・」と規定してあるのに、第2級アマチュア無線技士の試験には電信通信術の試験の規定がない。電波法がこの国際法を無視しているかのごとき感じを与えるのは、いかなる理由に基いてであろうか。これは一日も早く国際法に基き、第2級アマチュア無線技士にも電信通信術の試験をおこない、同時に、行うことが出来る無線設備の操作のなかへ、無線電信の通信操作及び技術操作を加えるべきである。 <中略> 28Mc帯を第2級アマチュア無線技士に解放するのが適当ではあるまいか。 <中略> 第3級アマチュア無線技士の資格を増設して、8Mc以下、50Mc以上の周波数を使用するアマチュア無線局の、無線電信の通信操作及び技術操作をなさしめることを切に要望したい。」 - ^ 日本アマチュア無線連盟編 『アマチュア無線のあゆみ 日本アマチュア無線連盟50年史』 CQ出版 1976年 361ページ
「ノビス級については、アメリカにならって電信のみでよい、国際的慣習からしてアマチュアにとってモールスは必須な知識であるとする論と、電話だけで入門する方が興味をひき易く容易である、モールスはこれからの通信方式としていささか古すぎる・・・といった論がかなり先鋭に対立しJARL内部で論議されたものであった。」 - ^ Lloyd Butler、A history of amateur operators certificate and the morse code requirement in Australia、Amateur Radio, Nov.2011, Wireless Institute of Australia
その操作範囲は「空中線電力100W以下、周波数50MHz以上」。電波監視上で判別し易いように、Zから始まる3文字サフィックスのコールサイン(VK#Z**)が指定された。 - ^ 昭和33年政令第306号 『官報』 第9561号(1958年11月4日) 37ページ
無線従事者操作範囲令 第2条
「電話級アマチュア無線技士 アマチュア無線局の空中線電力十ワット以下の無線電話で五十メガサイクル以上又は八千キロサイクル以下の周波数を使用するものの操作」 (1958年11月4日公布、1958年11月5日施行) - ^ 昭和33年法律第140号 電波法の一部を改正する法律 『官報』 第9407号(1958年5月6日) 75ページ
附則 第2項
「2 この法律の施行の際に、現に次の表の上欄の資格を有している者は、この法律の施行の日に、それぞれこの法律による改正後の電波法の規定による同表の下欄の資格の免許を受けたものとみなす。 <中略> [表上欄] 第二級アマチュア無線技士 - [表下欄] 電話級アマチュア無線技士」 (1958年5月6日公布、1958年11月5日施行) - ^ 昭和33年郵政省令第28号 『官報』号外 第87号(1958年11月5日) 35ページ
無線従事者国家試験及び免許規則の全部を改定する省令 附則 第12項
「12 旧第二級アマチュア無線技士であって引き続き当該資格を有する者が、この省令の施行の日から五年以内に第二級アマチュア無線技士の資格の国家試験を受ける場合は、予備試験及び学科試験を免除する。」 (1958年11月5日公布、同日施行)
言い換えると、旧二級者に限り電気通信術(欧文45字/分の送受5分間)のみの受験で済んだ。この経過措置は、「電信級アマチュア無線技士」が「第3級アマチュア無線技士」になった際にも適用され、旧電話級保持者は3年以内に電気通信術試験のみに合格すれば第3級を取得する事が出来た。 - ^ 昭和33年政令第306号 『官報』 第9561号(1958年11月4日) 37ページ
無線従事者捜査範囲令 附則 第2項
「2 改正法附則第二項の規定により電話級アマチュア無線技士の資格を受けたものとみなされた者の行うことができる無線設備の操作の範囲は、この政令の規定にかかわらず、この政令の施行の日から起算して五年間は、なお従前の例による。」 (1958年11月4日公布、1958年11月5日施行) - ^ 昭和36年逓信省告示第304号 『官報』号外 特第1号(1961年5月1日) 79ページ
国際電気通信条約に附属する無線通信規則 第41条第3項第1号
「3 (一) アマチュア局の機器を運用する者は、モールス字号による本文の正確な手送り送信及び音響受信ができることをあらかじめ証明しなければならない。もっとも、関係主管庁は、もっぱら、一四四Mc/sをこえる周波数を使用する局の場合には、この条件を適用しないことができる。」 (1961年5月1日発効) - ^ 昭和36年政令第55号 『官報』 第10281号(1961年3月30日) 733ページ
無線従事者操作範囲令の一部を改正する政令
「電話級アマチュア無線技士の項中「五十メガサイクル以上又は八千キロサイクル以下」を「二十一メガサイクル以上又は八メガサイクル以下」に改める。」 (1961年3月30日公布、1961年4月10日施行) - ^ 昭和55年郵政省告示第915号 『官報』号外 第88号(1980年12月26日) 96ページ
国際電気通信条約に付属する無線通信規則 第32条第3項第1号
「3 (一) アマチュア局の機器を操作するための許可を得ようとする者は、モールス符号の信号によって文を正確に手送り送信し、及び聴覚受信することを証明しなければならない。ただし、関係主管庁は、専らもっぱら30MHzを超える周波数を使用する局については、この要件を課すことを要しない。」 (1982年1月1日発効)
1979年のジュネーヴWARC-79での決議による - ^ 'Morse Code Requirement For Ham Radio Is Lifted', The New York Times, February 14, 1991
- ^ 平成16年総務省告示第975号 『官報』号外 第281号(2004年12月20日) 33ページ
国際電気通信連合憲章に規定する無線通信規則 第25条第3項第1号
「3 (一) 主管庁は、アマチュア局を運用するための免許を得ようとする者にモールス信号によって文を送信及び受信する能力を実証すべきかどうか判断する。」 (2005年1月1日発効) - ^ モールス符号に拘泥していた他国が異常であり、電話を重視していた日本の立場こそ正しい故の結論である。
- ^ 平成5年郵政省告示第326号 電波法施行規則第34条の8及び第34条の9の規定に基づく外国において電波法第40条第1項第5号に掲げる資格に相当する資格、当該資格を有する者が行うことのできる無線設備の操作の範囲及び当該資格によりアマチュア局の無線設備の操作を行おうとする場合の条件総務省電波関係法令集(総務省電波利用ホームページ)
- ^ EA5HVK Jose Alberto Nieto Rosが考案した狭帯域デジタル通信方式、およびこれを実装するソフトウェア。[1]、2014年5月5日閲覧。
- ^ “WSJT Home Page”. physics.princeton.edu. 2020年3月10日閲覧。
- ^ “JTDX - Home”. www.jtdx.tech. 2020年3月10日閲覧。
- ^ この証拠が提出出来ないと、アワード「DXCC」でも有効にならない。過去には複数の国の領有権係争地域で、取得対象外の国の守備隊から銃撃を受けて計画参加者が死亡する事件も起きている
- ^ CQ出版社編 『DXハンドブック』 CQ出版社 昭和43年
- ^ 道路交通法第71条第5号の5
- ^ CQ出版社編 『ダイナミック・ハムシリーズ3 モービルハム ハンドブック』 CQ出版 昭和55年
- ^ 西本陸雄著 『フォックスハンティング入門』 山海堂 昭和49年 8-10ページ
- ^ 『電波伝播ハンドブック』Realize SE, 1999, ISBN 489808012X, p.384
- ^ 事業法等の施行に伴う自由化の拡大 昭和60年版通信白書第1章第1節5.自営電気通信(2)(総務省情報通信データベース)
- ^ JARLからの要望に対する郵政省電気通信局の回答「郵電移第12号アマチュア局と公衆網との接続について」
- ^ アパマン・ハム・ハンドブック(CQ出版)など
- ^ a b c d 非常通信 日本アマチュア無線連盟 「非常災害時にも大活躍してきたアマチュア無線」 東京都総務局災害対策本部防災計画課編 『災害に備える東京:くらしの中の防災』 1992年 東京都総務局災害対策本部防災計画課 18-19ページ
- ^ a b 中山間地の孤立対策へのアマチュア無線の活用 (PDF) 上野勝利・森 篤史・中野 晋・吉田 敦也(第30回土木学会地震工学研究発表会論文集)
- ^ 藤井史郎, 渡辺尚 「阪神・淡路大震災における非常通信の機能:JARL兵庫県支部の活動記録より」 『電子情報通信学会総合大会講演論文集』 2004(2) 電子情報通信学会 289-290ページ
- ^ 非常通信に備えるアマチュア無線月刊FBNews2014年4月号、三木哲也・電通大特任教授
- ^ 「専門誌に聞け」櫻田洋一・CQ Ham Radio編集長朝日新聞2021年8月25日
- ^ ブルース・ポッター『802.11セキュリティ』O'Reilly Japan, 2003, ISBN 4873111285 p.25
- ^ 電磁波障害の実際 野島俊雄 医科器械学 vol.69, No.2, pp.61-66,1999(日本医療機器学会)
- ^ 無線局運用規則第258条
- ^ 「電波ばく露による生物学的影響に関する評価試験及び調査」平成18年度 海外基準・規制動向調査報告書 (PDF) 電波の安全性に関する調査及び評価技術(総務省電波利用ホームページ)
- ^ 平成10年郵政省令第78号による改正時に追加
- ^ 三浦正悦『電磁界の健康影響 工学的・科学的アプローチの必要性』東京電機大学出版局、2004, ISBN 4501324007 p.236
- ^ <アニメ「ちびまる子ちゃん」原作者、CQ誌の表紙も飾る>漫画家 さくらももこさん(JI2EIT)逝去(hamlife.jp 2018年8月27日) - ウェイバックマシン(2018年9月11日アーカイブ分)
- ^ 1960年の歴史(CQ出版) - ウェイバックマシン(2000年5月25日アーカイブ分)
- ^ 1966年の歴史(CQ出版) - ウェイバックマシン(1999年10月7日アーカイブ分)
- ^ タカハ劇団 - ウェイバックマシン(2019年1月15日アーカイブ分)
参考文献
- 『アマチュア無線のあゆみ ―日本アマチュア無線連盟50年史―』日本アマチュア無線連盟編(CQ出版)
- 『新・ハムになる本』(CQ出版) ISBN 4-7898-1123-9
- 『アマチュア無線用語事典』(オーム社) ISBN 4-274-03479-8
- 『アマチュア無線をはじめよう』(CQ出版) ISBN 978-4-7898-1524-6
- 『アマチュア無線教科書』(CQ出版) ISBN 978-4-7898-1368-6
- 『電波法令抄録』(CQ出版) ISBN 978-4-7898-1988-6
- 『コミック版ハム入門』(CQ出版) ISBN 4-7898-1266-9
- 『コミック版最新ハム問題集』(CQ出版) ISBN 978-4-7898-1271-9
- 『楽しみ広げるアマチュア無線』 (CQ出版)ISBN 4-7898-1319-3
- 『はじめてみようアマチュア無線』(CQ出版) ISBN 4-7898-1320-7
- 『もう一つ上のアマチュア無線』(CQ出版)ISBN 4-7898-1321-5
- 『もの知りアマチュア無線』(CQ出版) ISBN 978-4-7898-1322-8
- 『アマチュア無線局業務日誌』(CQ出版) ISBN 978-4-7898-6101-4
- 『上級ハムになる本』(CQ出版)
- 『楽しく始めるアマチュア無線ハンドブック』(新星出版社)
- 『これから始めるアマチュア無線』(新星出版社)
- 『だれでも楽しめるアマチュア無線』(成美堂出版)
関連団体
- 国際電気通信連合 (ITU)
- 国際アマチュア無線連合 (IARU)
- 日本アマチュア無線連盟 (JARL)
- 日本アマチュア無線振興協会 (JARD)
- 日本アマチュア無線機器工業会 (JAIA)
- 総務省 - 所轄官庁
関連項目
外部リンク
- 日本アマチュア無線連盟(略称:JARL)
- 日本アマチュア無線振興協会 (略称:JARD)
- International Amateur Radio Union IARU