Q符号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索

Q符号(キューふごう、Q code)とは、国際的に無線通信において用いられるQを頭文字とする3文字の略記号のことで、単に略符号とも呼ばれる。

目次

[編集] 概要

国際電気通信連合(ITU)では、「国際電気通信連合憲章に規定する無線通信規則」(RR:Radio Regulations)に対する勧告(Recommendation [1]) において、

  • QOA~QQZを海上業務用
  • QRA~QUZをすべての業務用

と定めており、国際呼出符字列分配表においてもQから始まる符字列を割り当てていない。

また、国際民間航空機関(ICAO)は、「航空業務手続」(PANS:Procedures for Air Navigation Services) Doc 8400において、

  • QAA~QNZを航空業務用

に定めていたが、1999年の第5版で削除 [2] された。但し、一部が略語 [3] として残っている。

なお、ITU、ICAOのいずれもQAA~QUZのすべての組合せが定義されているわけではない。

これを受け日本では総務省無線局運用規則別表に規定している。 また、QRA~QTZを識別信号に用いていない。

本来は、モールス通信において通信文を短縮するものであり、音声通信においては船舶無線航空無線では一部が用いられるのみである。 陸上通信でも各国の組織内の通信に使用することもある。例として米国フロリダ州メトロデード郡(Metro-Dade County)警察をあげる。”METRO DADE COUNTY - POLICE SIGNAL CODES”[4]を参照。

アマチュア無線ではQRA~QTHが日常的に用いられており、定義とはやや異なる意味で慣用されている場合もある。 慣用については異論を唱える人[5]もいる。

[編集] 歴史

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

Q符号を制定したのは英国である。1909年には英国の船舶局および海岸局用の略語集 [6] が発行されている。Q符号は海上通信において意思の疎通を容易にできるものとあって国際的な統一が図られることとなった。

1912年の万国無線電信会議(ITUの前身の一つ)第三回ロンドン会議での無線通信用略語の提案中には45のQ符号がある。 このとき採択されたのはQRA~QRD、QRF~QRH、QRJ~QRNの12符号である(一部は今日のものと意義が異なる。)。 事後は種類が増え続けていった。中には当初の意義と別の意味におきかわったものもある。 例としてはQSWとQSXがある。これは火花送信機周波数調整に関するもの [7] であったのが技術の進歩により淘汰されたことによる。

1970年代に至るまでに気象、無線測位、通信方法、捜索救難などに関する数百ものQ符号が定義された。ほとんどはモールス通信用であるがQJA~QJKはラジオテレタイプ用である。 これ以降は音声通信の普及に伴い、20世紀末には航空業務用は一部を除き廃止、海上業務用およびすべての業務用は依然として定義されてはいるもののモールス通信そのものの使用が激減している。

[編集] 無線局運用規則

別表第2号「無線電信通信の略符号(第13条関係)」の「1 Q符号」を掲げる。

Q符号 意義
問い 答え又は通知
QOA
(1)
そちらは,無線電信(500kHz)で通信することができますか。 こちらは,無線電信(500kHz)で通信することができます。
QOB
(1)
そちらは,無線電話(2,182kHz)で通信することができますか。 こちらは,無線電話(2,182kHz)で通信することができます。
QOC
(1)
そちらは,無線電話(156.8MHz)で通信することができますか。 こちらは,無線電話(156.8MHz)で通信することができます。
QOD
(1)
そちらは,

0 オランダ語
1 英語
2 フランス語
3 ドイツ語
4 ギリシャ語
5 イタリア語
6 日本語
7 ノールウェー語
8 ロシア語
9 スペイン語
で,こちらと通信することができますか。

こちらは,

0 オランダ語
1 英語
2 フランス語
3 ドイツ語
4 ギリシャ語
5 イタリア語
6 日本語
7 ノールウェー語
8 ロシア語
9 スペイン語
で,そちらと通信することができます。

QOE
(1)
そちらは,……(名称又は呼出符号)が送信した安全信号を受信しましたか。 こちらは,……(名称又は呼出符号)が送信した安全信号を受信しました。
QOF
(1)
こちらの信号の実用上の質はどうですか。 そちらの信号の質は,

1 実用には適しません。
2 どうにか実用に適します。
3 実用に適します。

QOG
(1)
そちらには,送信するテープがいくらありますか。 こちらには,送信するテープが……だけあります。
QOH
(1)
こちらから位相信号を……秒間送信しましょうか。 位相信号を……秒間送信してください。
QOI
(1)
こちらは,こちらのテープを送信しましょうか。 そちらのテープを送信してください。
QOJ
(1)
そちらは,衛星非常用位置指示無線標識の通報又は航空機用救命無線機等の通報を……kHz(又はMHz)で聴取してくれませんか。 こちらは,衛星非常用位置指示無線標識の通報又は航空機用救命無線機等の通報を……kHz(又はMHz)で聴取しています。
QOK
(1)
そちらは,……kHz(又はMHz)で衛星非常用位置指示無線標識の通報又は航空機用救命無線機等の通報を受信しましたか。 こちらは,……kHz(又はMHz)で衛星非常用位置指示無線標識の通報又は航空機用救命無線機等の通報を受信しました。
QOL
(1)
貴船舶には,選択呼出しの受信設備がありますか。もしあれば,そちらの選択呼出番号又は選択呼出信号は,何ですか。 当船舶には,選択呼出しの受信設備があります。こちらの選択呼出番号又は選択呼出信号は……です。
QOM
(1)
どの周波数で選択呼出しによって貴船舶と連絡することができますか。 当船舶とは,・・・の周波数で選択呼出しによって連絡することができます(必要があるときは,連絡設定が可能な時間を付ける。)
QOO
(1)
そちらは,どの通信周波数でも送信することができますか。 こちらは,どの通信周波数でも送信することができます。
QOT
(1)
そちらは,こちらの呼出しを聞いていますか。そちらと通信を交換することができるまでのおよその待ち時間は,何分ですか。 こちらは,そちらの呼出しを聞いています。およその待ち時間は,……分です。
QRA 貴局名は,何ですか 当局名は,……です。
QRB 貴局は,当局からおよそいくらの距離にありますか。 貴局と当局との間の距離は,およそ……海里(又はキロメートル)です。
QRC 何私企業(又は主管庁)が貴局の料金計算を清算しますか。 当局の料金計算は,……私企業(又は主管庁)が清算します。
QRD そちらは,どこへ行きますか。どこから来ましたか。 こちらは,……へ行きます。……から来ました。
QRE そちらは,何時に……(場所)(又は……の上空)に到着の見込みですか。 こちらは,……(場所)(又は……の上空)に……時に到着の見込みです。
QRF そちらは,……(場所)へ帰りますか。 こちらは,……(場所)へ帰ります。

又は
……(場所)へ帰ってください。

QRG こちら(又は……)の正確な周波数を示してくれませんか。 そちら(又は……)の正確な周波数は,……kHz(又はMHz)です。
QRH こちらの周波数は,変化しますか。 そちらの周波数は,変化します。
QRI こちらの発射の音調は,どうですか。 そちらの発射の音調は,

1 良いです。
2 変化します。
3 悪いです。

QRJ そちらの無線電話呼出し申込みは,いくつありますか。 こちらの無線電話呼出し申込みは,……です。
QRK こちらの信号(又は……(名称又は呼出符号)の信号)の明瞭度は,どうですか。 そちらの信号(又は……(名称又は呼出符号)の信号)の明瞭度は,

1 悪いです。
2 かなり悪いです。
3 かなり良いです。
4 良いです。
5 非常に良いです。

QRL そちらは,通信中ですか。 こちらは,通信中です(又はこちらは,……(名称又は呼出符号)と通信中です。)。妨害しないでください。
QRM こちらの伝送は,混信を受けていますか。 そちらの伝送は,

1 混信を受けていません。
2 少し混信を受けています。
3 かなりの混信を受けています。
4 強い混信を受けています。
5 非常に強い混信を受けています。

QRN そちらは,空電に妨げられていますか。 こちらは,

1 空電に妨げられていません。
2 少し空電に妨げられています。
3 かなり空電に妨げられています。
4 強い空電に妨げられています。
5 非常に強い空電に妨げられています。

QRO こちらは,送信機の電力を増加しましょうか。 送信機の電力を増加してください。
QRP こちらは,送信機の電力を減少しましょうか。 送信機の電力を減少してください。
QRQ こちらは,もっと速く送信しましょうか。 もっと速く送信してください(1分間に……語)。
QRR そちらは,自動機使用の用意ができましたか。 こちらは,自動機使用の用意ができました。1分間に……語の速度で送信してください。
QRS こちらは,もっと遅く送信しましょうか。 もっと遅く送信してください(1分間に……語)。
QRT こちらは,送信を中止しましょうか。 送信を中止してください。
QRU そちらは,こちらへ伝送するものがありますか。 こちらは,そちらへ伝送するものはありません。
QRV そちらは,用意ができましたか。 こちらは,用意ができました。
QRW こちらは,……に,そちらが……kHz(又はMHz)で彼を呼んでいることを通知しましょうか。 ……に,こちらが……kHz(又はMHz)で彼を呼んでいることを通知してください。
QRX そちらは,何時に再びこちらを呼びますか。 こちらは,……時に(……kHz(又はMHz)で)再びそちらを呼びます。
QRY こちらの順位は,何番ですか(通信連絡に関して)。 そちらの順位は,……番です(又は他の指示による。)(通信連絡に関して)。
QRZ 誰がこちらを呼んでいますか。 そちらは,……から(……kHz(又はMHz)で)呼ばれています。
QSA こちらの信号(又は……(名称又は呼出符号)の信号)の強さは,どうですか。 そちらの信号(又は……(名称又は呼出符号)の信号)の強さは,

1 ほとんど感じません。
2 弱いです。
3 かなり強いです。
4 強いです。
5 非常に強いです。

QSB こちらの信号には,フェージングがありますか。 そちらの信号には,フェージングがあります。
QSC そちらは,少量通信船舶局ですか。 こちらは,少量通信船舶局です。
QSD こちらの信号は,切れますか。 そちらの信号は,切れます。
QSE 救命浮機の予測流程は,どれ位ですか。 救命浮機の予測流程は,……(数字及び単位)です。
QSF そちらは,救助を終りましたか。 こちらは,救助を終り,……基地へ向かって進行中です(救急車の必要な負傷者が……人あります。)。
QSG こちらは,電報を一度に……通送信しましょうか。 電報は,一度に……通送信してください。
QSH そちらは,そちらの方向探知装置でホーミングできますか。 こちらは,こちらの方向探知装置で,(……(名称又は呼出符号)に)ホーミングできます。
QSI   こちらは,そちらの伝送を中断することができませんでした。

又は
そちらは,……(名称又は呼出符号)に,こちらが(……kHz(又はMHz)の)彼の伝送を中断することができなかったことを通知してください。

QSJ ……あての徴収料金は,貴国の国内料金をあわせていくらですか。 ……あての徴収料金は,当国の国内料金をあわせて……フランです。
QSK そちらは,そちらの信号の間に,こちらを聞くことができますか。できるとすれば,こちらは,そちらの伝送を中断してもよろしいですか。 こちらは,こちらの信号の間に,そちらを聞くことができます。こちらの伝送を中断してよろしい。
QSL そちらは,受信証を送ることができますか。 こちらは,受信証を送ります。
QSM こちらは,そちらに送信した最後の電報(又は以前の電報)を反復しましようか。 そちらがこちらに送信した最後の電報(又は第……号電報)を反復してください。
QSN そちらは,こちら(又は……(名称又は呼出符号))を……kHz(又はMHz)で聞きましたか。 こちらは,そちら(又は……(名称又は呼出符号))を……kHz(又はMHz)で聞きました。
QSO そちらは,……(名称又は呼出符号)と直接(又は中継で)通信することができますか。 こちらは,……(名称又は呼出符号)と直接(又は……の中継で)通信することができます。
QSP そちらは,無料で……(名称又は呼出符号)へ中継してくれませんか。 こちらは,無料で……(名称又は呼出符号)へ中継しましょう。
QSQ そちらには,医師(又は……(人名))が乗船していますか。 こちらには,医師(又は……(人名))が乗船しています。
QSR こちらは,呼出周波数で呼出しを反復しましょうか。 呼出周波数でそちらの呼出しを反復してください。そちらを聞くことができませんでした(又は混信があります。)。
QSS そちらは,どの通信周波数を使用しますか。 こちらは,……kHz(又はMHz)の通信周波数を使用します。
QSU こちらは,この周波数(又は……kHz(若しくはMHz))で(種別……の発射で)送信又は応答しましようか。 その周波数(又は……kHz(若しくはMHz))で(種別……の発射で)送信又は応答してください。
QSV こちらは,調整のために,この周波数(又は……kHz(若しくはMHz))でV(又は符号)の連続を送信しましょうか。 調整のために,その周波数(又は……kHz(若しくはMHz))でV(又は符号)の連続を送信してください。
QSW そちらは,この周波数(又は……kHz(若しくはMHz))で(種別……の発射で)送信してくれませんか。 こちらは,この周波数(又は……kHz(若しくはMHz))で(種別……の発射で)送信しましょう。
QSX そちらは,……(名称又は呼出符号)を……kHz(又はMHz)で又は……の周波数帯若しくは……の通信路で聴取してくれませんか。 こちらは,……(名称又は呼出符号)を……kHz(又はMHz)で又は……の周波数帯若しくは……の通信路で聴取しています。
QSY こちらは,他の周波数に変更して伝送しましょうか。 他の周波数(又は……kHz(若しくはMHz))に変更して伝送してください。
QSZ こちらは,各語又は各集合を2回以上送信しましょうか。 各語又は各集合を2回(又は……回)送信してください。
QTA こちらは,第……号電報(又は通報)を取り消しましょうか。 第……号電報(又は通報)を取り消してください。
QTB そちらは,こちらの語数計算に同意しますか。 こちらは,そちらの語数計算に同意しません。こちらは,各語又は各集合の最初の文字又は数字を反復します。
QTC そちらには,送信する電報が何通ありますか。 こちらには,そちら(又は……(名称又は呼出符号))への電報が……通あります。
QTD 救助船又は救助航空機は,何を収容しましたか。 ……(識別表示)は,

1 ……(数)の生存者
2 難波物
3 ……(数)の死体
を収容しました。

QTE そちらからのこちらの真方位は,何度ですか。

又は
……(名称又は呼出符号)からのこちらの真方位は,何度ですか。
又は
……(名称又は呼出符号)の……(名称又は呼出符号)からの真方位は,何度ですか。

こちらからのそちらの真方位は,……度でした。……時現在で。

又は
……(名称又は呼出符号)からのそちらの真方位は,……度でした。……時現在で。
又は
……(名称又は呼出符号)の……(名称又は呼出符号)からの真方位は,……度でした。……時現在で。

QTG そちらは,1線各10秒間の2線(又は搬送波)に続くそちらの呼出符号(又は名称)を(……回反復して)……kHz(又はMHz)で送信してくれませんか。

又は
そちらは,……(名称又は呼出符号)に対して,1線各10秒間の2線(又は搬送波)に続くその呼出符号(又は名称)を(……回反復して)……kHz(又はMHz)で送信することを請求してくれませんか。

こちらは,1線各10秒間の2線(又は搬送波)に続くこちらの呼出符号(又は名称)を(……回反復して)……kHz(又はMHz)で送信しましょう。

又は
こちらは,……(名称又は呼出符号)に対して,1線各10秒間の2線(又は搬送波)に続くその呼出符号(又は名称)を(……回反復して)……kHz(又はMHz)で送信することを請求しました。

QTH 緯度及び経度で示す(又は他の表示による。)そちらの位置は,何ですか。 こちらの位置は,緯度……,経度……(又は他の表示による。)です。
QTI そちらの真方位による航跡は,何度ですか。 こちらの真方位による航跡は,……度です。
QTJ そちらの速力は,いくらですか(船舶又は航空機の水上又は空中の速力を請求する。)。 こちらの速力は,……ノット(又は毎時……キロメートル若しくは毎時……法定マイル)です(船舶又は航空機の水上又は空中の速力を表示する。)。
QTK 貴航空機の地表面に対する速力は,いくらですか。 当航空機の地表面に対する速力は,……ノット(又は毎時……キロメートル若しくは毎時……法定マイル)です。
QTL そちらの真針路は,何度ですか。 こちらの真針路は,……度です。
QTM そちらの磁針路は,何度ですか。 こちらの磁針路は,……度です。
QTN そちらは,何時に……(場所)を出発しましたか。 こちらは,……(場所)を……時に出発しました。
QTO そちらは,岸壁(又は港)を離れましたか。

又は
そちらは,離陸(水)しましたか。

こちらは,岸壁(又は港)を離れました。

又は
こちらは,離陸(水)しました。

QTP そちらは,岸壁(又は港)に着くところですか。

又は
そちらは,着水(又は着陸)するところですか。

こちらは,岸壁(又は港)に着くところです。

又は
こちらは,着水(又は着陸)するところです。

QTQ 貴局は,国際通信書によつて当局と通信することができますか。 当局は,国際通信書によつて貴局と通信しましょう。
QTR 正確な時刻は,何時ですか。 正確な時刻は,……時です。
QTS そちらは,そちらの呼出符号(又は名称)を……秒間送信してくれませんか。 こちらの呼出符号(又は名称)を……秒間送信しましょう。
QTT   次に続く識別信号は,別の伝送に重畳されています。
QTU 貴局は,何時から何時まで執務しますか。 当局は,……時から……時まで執務します。
QTV こちらは,周波数……kHz(又はMHz)で(……時から……時まで)そちらに代わって聴取しましょうか。 周波数……kHz(又はMHz)で(……時から……時まで)こちらに代わって聴取してください。
QTW 生存者の状態は,どうですか。 生存者の状態は,……,至急……が必要です。
QTX そちらは,更に通知するまで(又は……時まで)こちらとの通信のために執務してくれませんか。 こちらは,更に通知があるまで(又は……時まで)そちらとの通信のために執務します。
QTY そちらは,事故の現場へ進行中ですか。進行中ならば,いつ到着の予定ですか。 こちらは,事故の現場へ進行中で,……時(……日)に到着の予定です。
QTZ そちらは,捜索を続けていますか。 こちらは,……(航空機,船舶,救命浮機,生存者又は難破物)の捜索を続けています。
QUA そちらは,……(名称又は呼出符号)の消息を知っていますか。 ……(名称又は呼出符号)の消息は,次のとおりです。
QUB そちらは,次の事項をその順序で,こちらへ通知することができますか。 請求された事項は,次のとおりです。

……(観測地)における地表風の真方位度数で示す方向及び速度,視界,現在の天候,雲量,雲型,地表から雲底までの高さ ……
(速度及び距離に使用した単位を示すものとする。)

QUC そちらがこちら(又は……(名称又は呼出符号))から受信した最後の電報の番号(又は他の表示)は,何ですか。 こちらがそちら(又は……(名称又は呼出符号))から受信した最後の電報の番号(又は他の表示)は,……です。
QUD そちらは,……(名称又は呼出符号)が送信した緊急信号を受信しましたか。 こちらは,……(名称又は呼出符号)が……時に送信した緊急信号を受信しました。
QUE そちらは,……(国語)で,必要ならば通訳付で通話することができますか。できるとすれば,何周波数で通話することができますか。 こちらは,……(国語)で,……kHz(又はMHz)で,通話することができます。
QUF そちらは,……(名称又は呼出符号)が送信した遭難信号を受信しましたか。 こちらは,……(名称又は呼出符号)が……時に送信した遭難信号を受信しました。
QUG
(2)
そちらは,不時着水(又は着陸)しますか。 こちらは,直ちに不時着水(又は着陸)します。

又は
こちらは,……(位置又は場所)に……時に不時着水(又は着陸)しようとしています。

QUH 海面の現在の気圧をこちらに示してくれませんか。 海面の現在の気圧は,……(単位)です。
QUI
(2)
そちらの航行灯は,ついていますか。 こちらの航行灯は,ついています。
QUJ
(2)
そちら(又は……)に到着するための真方位による航跡を示してくれませんか。 こちら(又は……)に到着するための真方位による航跡は,……度です。……時現在で。
QUK
(2)
そちらは,……(場所又は経緯度)で観測した海の状態をこちらに示すことができますか。 ……(場所又は経緯度)の海は,……です。
QUL
(2)
そちらは,……(場所又は経緯度)で観測したうねりをこちらに示すことができますか。 ……(場所又は経緯度)のうねりは,……です。
QUM こちらは,通常の業務を再開してもよろしいですか。 通常の業務を再開してもよろしい。
QUN 1 各局あての場合

こちらのすぐ付近(又は緯度……,経度……の付近)(若しくは……の付近)にいる船舶は,その位置,真針路及び速力を示してくれませんか。
2 1局あての場合
そちらの位置,真針路及び速力を示してくれませんか。

こちらの位置,真針路及び速力は,……です。
QUO こちらは,  

1 航空機
2 船舶
3 救命浮機
を緯度……,経度……の付近(又は他の表示による。)で捜索しましょうか。

1 航空機

2 船舶
3 救命浮機
を緯度……,経度……の付近(又は他の表示による。)で捜索してください。

QUP そちらの所在を

1 探照灯
2 黒煙
3 花火
で示してくれませんか。

こちらの所在を

1 探照灯
2 黒煙
3 花火
で示します。

QUQ
(2)
そちらの着水(又は着陸)を容易にするため,こちらは,こちらの探照灯をなるべく点滅して雲に垂直に向け,次に貴航空機が見え,又は聞こえたときに,風上の方の水上(又は地上)に向けましょうか。 こちらの着水(又は着陸)を容易にするため,そちらの探照灯をなるべく点滅して雲に垂直に向け,次に当航空機が見え,又は聞こえたときに,風上の方の水上(又は地上)に向けてください。
QUR 生存者は,

1 救命具を受け取りましたか。
2 救助船に収容されましたか。
3 地上の救助隊に救われましたか。

生存者は,

1 ……の投下した救命具を受け取りました。
2 救助船に収容されました。
3 地上の救助隊に救われました。

QUS そちらは,生存者又は難破物を認めましたか。認めたとすればどの位置で認めましたか。 こちらは,

1 水中の生存者
2 いかだの上の生存者
3 難破物 を緯度……,経度……(又は他の表示による。)で認めました。

QUT 事故の位置は,表示されていますか。 事故の位置は,

1 発火又は発煙
2 シーマーカ
3 シーマーカダイ
4 ……(他の表示法を示す。)
で表示されています。

QUU こちらは,船舶又は航空機をこちらの位置へ導きましょうか。 船舶又は航空機……(名称又は呼出符号)を

1 ……kHz(又はMHz)でそちらの呼出符号及び長線を送信してそちらの位置へ,
2 ……kHz(又はMHz)でそちらに到着するためにとる真針路を送信して,
導いてください。

QUW そちらは,……(指示符又は緯度及び経度)で示す捜索区域内にいますか。 こちらは,……(区域の指示)捜索区域内にいます。
QUX
(1)
そちらには,現に発令中の航行警報又は強風警報がありますか。 こちらには,現に発令中の次の航行警報又は強風警報があります。
QUY 救命浮機の位置は,表示されていますか。 救命浮機の位置は,……時に

1 発火又は発煙
2 シーマーカ
3 シーマーカダイ
4 ……(他の表示法を示す。)
で表示されました。

QUZ こちらは,制限付きで業務を再開してもよろしいですか。 遭難通信は,なお継続中です。制限付きで業務を再開してもよろしい。

1 (1)を付したQ符号は,航空移動業務並びに航空、航空の準備及び航空の安全に関する情報を送信するための固定業務において使用してはならない。
2 (2)を付したQ符号は,海上移動業務において使用してはならない。
3 Q符号を問いの意義に使用するときは,Q符号の次に問符をつけなければならない。

[編集] 変遷

  • 昭和25年(1950年) 無線局運用規則制定時に「Q略語」としてQRA~QUXが定義された。
  • 昭和28年(1953年)
    • 別表第2号1が「一般用Q略語」と改称されQRE、QRO、QRP、QTF、QTJ、QTK、QTL、QUH、QUK、QUL、QUM、QUV、QUU、QUV、QUXに航空関係の注などが追加された。
    • 「2 航空用Q略語」が追加され、QAB~QNYが定義された。
  • 昭和30年(1955年) 「航空用Q略語」にQKF~QKM、QKO~QKZ、QTMが追加された。
  • 昭和31年(1956年)
    • QNYの意義が変更された。
    • QUV、QUX、QBB、QDXの意義が変更された。
  • 昭和36年(1961年)
    • 「一般用Q略語」がQRA~QUYとされ、航空関係の注などが本文に取り込まれた。
    • 「航空用Q略語」がQAB~QNY、QTMとされた。
  • 昭和38年(1963年) 「航空用Q略語」からQTMが削除された。
  • 昭和39年(1964年) QBC、QGE、QMI、QNYの意義が変更された。
  • 昭和44年(1969年)
    • 別表第2号1が「Q符号」と改称、第2号2「航空用Q略語」が削除された。
    • QOA~QOKが定義され、Q符号に追加された。
  • 昭和47年(1972年) 周波数の単位がc(サイクル)からHz(ヘルツ)に変更された。
  • 昭和50年(1975年) QUZが追加された。
  • 昭和59年(1984年) QOOが追加された。
  • 平成2年(1990年) 「遭難自動通報局の通報又は航空機用救命無線の信号」が「非常用位置指示無線標識の通報,生存艇用非常位置無線標識の通報又は航空機用救命無線機の通報」に変更された。
  • 平成6年(1994年) 「生存艇用非常位置無線標識の通報又は航空機用救命無線機」が「衛星非常用位置指示無線標識の通報又は航空機用救命無線機等」に変更された。
  • 平成10年(1998年) 
    • 「非常用位置指示無線標識の通報」が削除された。
    • QTFが削除された。
  • 平成11年(1999年) 
    • 「航空移動業務等」が「航空移動業務並びに航空,航空の準備及び航空の安全に関する情報を送信するための固定業務」に変更された。
    • 注から「航空移動業務においてこの表に定める意義にほかの意義を補足して使用する必要があるものについては,別に告示する」が削除された。

[編集] 航空用語

上述のとおり、航空用語には航空用Q略語に由来する略語が定義されている。例としては、高度計規正値に用いられるQFE、QNE、QNHである。PANSに掲載されているものを抜粋して次の表にまとめる。

略語 意義または注
QDL 無線電信においてQ符号の意義で用いられる。
QDM (無風状態における)磁針路
QFE 飛行場標高での大気圧
QFU 滑走路の磁方位
QGE 無線電信においてQ符号の意義で用いられる。
QJH 航空固定業務においてQ符号の意義で用いられる。
QNH 平均海面上大気圧による高度計規正値
QSP 航空固定業務においてQ符号の意義で用いられる。
QTA 航空固定業務においてQ符号の意義で用いられる。
QTE 真方位
QTF 無線電信においてQ符号の意義で用いられる。
QUJ 無線電信においてQ符号の意義で用いられる。

参考

PANS掲載のもので無線局運用規則から削除されたもの及びQNEを掲げる。

Q符号 意義
問い 答え又は通知
QDL 貴方は、当方に一連の方位を尋ねているのですか。 当方は、貴方に一連の方位を尋ねています。
QDM 無風の状態において、貴方(又は……)に対する当方の磁針路を示してくれせんか。 無風の状態において、当方(又は……)に対する貴方の磁針路は……度(……時)です。
QFE (……(場所)飛行場の公定標高における)現在の気圧は、何程ですか。 (……(場所)飛行場の公定標高における)気圧は(又は……時に観測されているところによれば、)、10分……のミリバールです。

例 QFE, KLGA, 9737(すなわち973.7ミリバール)

QFU 使用する滑走路の磁方位(又は番号)は、何ですか。 使用する滑走路の磁方位(又は番号)は、……です。
QGE 貴局まで(又は……まで)の当方の距離は、何程ですか。 当方まで(又は……に至るまで)の貴方の距離は、……(距離の数字及び単位)です

注 この略語は通常QUX、QUV、QTE又はQUJの略語の一つと結合して使用される。

QJH 当方は、

1 試験用テープ
2 試験用短文
をかけましょうか。

貴方は、

1 試験用テープ
2 試験用短文
をかけて下さい。

QNE 当方の高度計を1,013.2ミリバール(29.92インチ)に気圧修正したとき……(場所)に……時に着陸する場合、当方の高度計は、何度を表示しますか。 貴方の高度計を1,013.2ミリバール(29.92インチ)に気圧修正したとき……(場所)……時に着陸する場合、貴方の高度計は、……(数字及び単位)を表示します。
QNH 貴局の存在する地上に当方がいたとした場合、当方の標高を指示するように高度計の気圧修正をするには、どうすればよいですか。 貴方の高度計を10分の……ミリバール(又は100分の……インチ※)気圧修正すれば高度計は、貴方が……時に当局の存在する地上にいたとした場合の標高を指示します。

※修正がインチ及び100分位で与えられるときは、略語INSが単位を区別するのに使用される。

QTF 貴局の操縦する無線方向探知局が測定した当局の位置を示してくれませんか。 当局の操縦する無線方向探知局が測定した貴局の位置は、緯度……、経度……、……級……時でした。

航空用注 航空用無線方向探知業務においては、他のいかなる表示を用いてもよい。

注 ミリバールとは当時の気圧の単位(「ヘクトパスカル」に相当)。

[編集] アマチュア無線での慣用

Q符号 用法
QRA 日本では氏名・ハンドルネームの意、諸外国では識別信号の意に解釈されることが多い。欧文モールスでも「NAME」では長点だらけで打ちにくいため「QRA」で略する。
QRH 通信中に周波数が変動する(ずれる)状態を指す。
QRL 本業で忙しい、無線をやる暇がない。
QRO 大出力のことまたは上級資格取得に伴う設備の大出力化。
QRP 小出力のこと。
QRT 閉局や活動中断、時に運用者自身の死去を意味することもある。
QRV (特に移動しての)無線局の運用、また活動の再開。
QRX 少し待ってください。
QSL コンテストやパイルアップではOK QSLと使うが、これはQSLを送れる状態、すなわちコールサインや信号強度が確認出来たと言う意味で使われる。
QSO 通信そのものを指す。
QSP 伝言のこと。
QSY 無線機などを売却したり、引越しなどの移動の意味に使われる。
QTH 運用場所のこと。

[編集] 派生語

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています
  • QRNN
人工雑音がひどいこと。
  • QRP運用(あるいは単に QRP)
小さな空中線電力での運用を指す。ARRL(American Radio Relay League)やJARL(日本アマチュア無線連盟)ではQRPを5W以下と規定している。QRP運用する無線局を QRP局ということがある。
  • QRPp運用(あるいは単に QRPp)
上記のQRP運用を強調して、非常に小さな空中線電力での運用を指す。JARLではQRPpを0.5W以下と規定しているが、国際的に認知されているものではない。QRPp運用する無線局を QRPp局ということがある。
無線家が直接会うこと。目玉(アイボール)を向かい合わせることからこの名がついた。
  • ラバースタンプQSO
必要最小限の事項を述べた定型文だけで交信を行うこと。外国語に不慣れな運用者が海外と交信する場合や、モールス電信の初心者において用いられる。ゴム印(ラバースタンプ)で押したようにいつも同じ文面が出ることからこの名がついた。
  • QRRR
ARRLでは「陸上のSOS」としてアマチュア局が急迫した事態の呼出しに前置するものとしている。
  • QST
ARRLの月刊機関誌。かつては全ての局への呼出しを意味していた[7]
  • ホーム QTH
常置場所のこと。
  • QLF
Q Left Footed。左足で打鍵したような下手な電信のこと。RRやPANSや無線局運用規則に定められたQ符号ではなく、一種の俗語。

[編集] 脚注

  1. ^ ITU-R M.1172 Miscellaneous abbreviations and signals to be used in radiotelegraphy communications in the maritime mobile serviceのSection I. Q Code (the International Amateur Radio Club, 4U1ITU)
  2. ^ List of Q-codesのICAO PANS-ABC Doc8400:The ICAO Q CodeのEditor's noteを参照。(www.kloth.net, DL4TA)
  3. ^ ICAO abbreviations and codes (PDF) (dcaa.slv.dk)
  4. ^ Radio codes & signals - Florida(National Communications Magazine)
  5. ^ ちょっと気になる交信(7L4CWL)
  6. ^ Q Signals - 1909 (The Telegraph Office, K5RW)
  7. ^ a b RADIO COMMUNICATION LAWS OF THE UNITED STATES 1914のList of Abbreviations to be used in Radio Communicationsを参照。(UNITED STATES EARLY RADIO HISTORY, Thomas H. White)

[編集] 関連項目

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語