日本アマチュア無線連盟

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社団法人日本アマチュア無線連盟(にほんあまちゅあむせんれんめい、The Japan Amateur Radio League, Inc. =J.A.R.L.)は、アマチュア無線の振興を図り、その権益を擁護する事を主な目的とする、アマチュア無線家を中心として組織された日本の社団法人である。英文略称から「ジャール」と呼称される。

「角を丸め縦向きにした菱形の中に、アンテナコイルアースの記号(無線設備の象徴)、四隅に頭文字」が標章である。文字以外は世界中の同種団体でほぼ共通となっている(国際宇宙ステーションアマチュア無線計画、略称「ARISS」のマークにも頭文字を除いたものが用いられている)。会員はこの標章を自己の無線局やQSLカードなどに掲示する事ができる。

目次

[編集] 概要

会員は、アマチュア無線局を開設している者による正員(個人、もしくは社団)と、開設していないがアマチュア無線に興味を持つ個人である准員、正員と同居している家族(配偶者・親子・兄弟姉妹)であり個人アマチュア無線局を開設している家族会員、連盟の趣旨に賛同し連盟の事業を援助しようとする個人・法人・団体による賛助会員に分けられる。

なお、無線従事者免許証を持っていても、アマチュア無線局を開局していなければ、換言すればコールサインが無ければ正員にはなれない。また免許状が期限切れなどで失効した場合は、正員から准員と変更になる。社団が免許状を失効した場合は准員にはなれず退会となる(要件を満たさないため)。

[編集] 沿革

  • 1926年:6月(12日とも25日とも、記録にも二通りの記述あり)、任意団体として結成される。初代会長は八木秀次。JARL設立宣言文として、“We have the honor of informing that we amateurs in Japan have organized today the Japanese Amateur Radio League. Please QST to all stations” が全世界に打電される。[1]
  • 1931年:第1回全国大会が名古屋市で開催される。
  • 1930年代:会長交代騒動。
  • 1941年12月8日太平洋戦争勃発に伴いアマチュア無線禁止。会員の一部が「愛国無線隊」「国防無線隊」として軍に協力。
  • 1945年3月10日:本部が置かれていた会長宅が東京大空襲で焼失。結成から当時までの資料の大部分が失われる。
  • 1948年:第3回総会にて、会長に草間貫吉が就任する。
  • 1959年6月28日郵政省(現・総務省)の認可を受けて社団法人化。
  • 1970年:第12回総会にて、会長に原昌三が就任する。現任。
  • 2007年KDDI茨城衛星通信センターの閉所にあたり同所の運用を終了した32mパラボラアンテナ1基を借り上げ、月面反射通信(EME)に用いる「ビッグ・ディッシュ・プロジェクト」を実施した。

[編集] 組織

  • 総会
  • 理事会
  • 評議員会
  • 各種委員会
  • 事務局(東京都豊島区巣鴨)
    • 総務部
      • 地方業務課(地方事務局の業務を継承)
      • 国際課(IARU第3地域連合事務局)
    • 会員部
      • 会員事業課 ― グッズ・申請書類販売係
      • 運用課 ― 非常通信センター
    • 技術研究所
      • 業務課
      • 技術課(資料収集など)
  • 監査指導委員会
  • 地方本部 - 総務省総合通信局の管轄区域毎(関東、東海、関西、中国、四国、九州、東北、北海道、北陸、信越)に置かれる。地方本部長はその区域から選出された理事が当てられる。
    • 支部 - 原則、地方本部内の各と北海道はいくつかの支庁毎におかれる。支部長は支部所属者から選挙により選出される。

このほかに、JARL本体の組織ではないが、JARL登録クラブ(支部内に存在するクラブが登録される)がある。

[編集] 業務

2005年現在。JARL会員手帳(第98版)による。

  • 国際アマチュア無線連合(The International Amateur Radio Union, I.A.R.U.)のメンバーとしての活動
  • 諸外国のアマチュア無線団体との提携
  • アマチュア無線に関する調査研究
  • 講習会、講演会、研究会、競技会(コンテスト、ARDF全国大会)、アマチュア無線フェスティバルの開催
  • 資料、文献の収集、知識の普及、広報活動
  • 機関紙、アマチュア無線関係図書、刊行物の発行、配布
  • アマチュア無線に関する建議と請願
  • QSLカード(交信証)の転送
  • 災害のときの非常通信活動とそのための訓練
  • アマチュア局による電波障害等に関する調査および指導
  • 技術相談と測定サービス(個人では無線機テスターなどの高価な測定機器を入手保持出来ない為)

日本におけるQSLビューロー(QSLカードを転送する機関)の業務を行っている。2000年、経費削減のためこの作業を島根県簸川郡斐川町にある企業に委託したため送付先が変更となった。

[編集] 抱える問題点

  • 過去にはバンドプランの制定など、国に対しアマチュア無線家らの代表として一定の役割を果たしてきたが、昨今の電波の有効活用の議論が高まるにつれ、周波数帯の確保など、果たしてアマチュア無線家らの利益にかなう活動が行われるかどうか、多くの会員から疑問視されている。一例として、2006年にはそれまで反対の立場を表明していたPLCに対して一転容認をしたことが挙げられる。
  • 1980年代のアマチュア無線ブームをピークとして年々会員が減少しており、会費収入減による財政難を理由に、機関紙「JARL NEWS」は月刊であったものが近年は隔月刊、更には季刊に変更されるなど、サービスは低下しつつある。QSLカードの転送業務も、受託先を変更しても尚滞っているとの批判が絶えない。
  • 元々がJARLの財政的な安定のために創設した終身会員制度(数年分の年会費に相当する金額を前納することにより、以降の会費を免除される)を、1万円、3万円、5万円、8万円、20万円と改訂していき、さらに新規取り扱いを停止、さらには前納した会費を精算し改めて会費を徴収しようとするなど、恣意的と思われるような検討がなされた[2]
  • 阪神淡路大震災の為に集めた寄付金が、2005年、一部を除いてJARL本部の金庫に放置してあったこと、さらにこれがスマトラ沖地震義捐金として使われたことが発覚、総会でも追及された[3]
  • 趣味の団体とはいえ、国民共通の財産である電波に関わる社団法人の代表が35年以上も同一人物であることも永く問題視されている。さらに現会長には、所持している無線従事者免許の資格範囲を超える出力で、記念アマチュア無線局で交信したなどの疑惑などが報告されており、一向に盛り上がらない同連盟の運営とともに批判されている。

[編集] 脚注

  1. ^ CQ HAM Radio 1995年8月創刊50周年号記念号
  2. ^ JARL終身会員制度崩壊の危機(その2)
  3. ^ JG1KTCのせんだい・杜の都総会出席報告

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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