コンテスト (アマチュア無線)

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アマチュア無線におけるコンテスト(英語:contesting)とは、規定の時間内により多くの局と交信することで得点を競い合う競技である。 アマチュア無線方向探知(またはフォックスハンティング)と並び、ラジオスポーツRadiosport、無線競技)の一種とされる。

目次

概要 [編集]

規約

コンテスト毎に細部は異なり共通的なものを掲げる。開催時期によっても異なることがあり、当該時期の規約を確認すること。

  • CQ呼出しは電話は「CQ コンテスト」、電信は「CQ TEST」を用いる(CQの後にコンテストの略称を付ける場合もある。)。
  • RSTコード、運用場所(都道府県など)、空中線電力などを示すコンテストナンバーと呼ばれる英数字を送信し、相手局から送られたナンバーを受信することで、1交信すなわち1得点となる。
  • 交信局数を単純に積算するものは少なく、交信した局数×交信した地域の数(マルチプライヤー)を総得点とする場合が多い。移動運用や特定の周波数帯(ハムバンド)での運用に得点が加算される場合もある。
  • 同一局との交信は同一のバンドで1回限りしか得点として認められない。
  • 時間は3時間程度のものから数十日に及ぶもの(マラソンコンテストと呼ばれる。)まである。
  • 禁止事項
    • レピータ(中継局)による交信
    • クロスバンド交信(送信と受信を異なるバンドで行う。)
    • 運用場所の変更(マラソンコンテストでは、市郡内、都道府県内などの制限をつける。)
  • 交信記録(ログ)の主催者への提出をもって参加とする。
  • 重複交信(DUPEという。)を規定の比率(2%以上が多い。)以上を得点として計上すると失格となる。

戦略

時間内にできる限り効率的に交信することが基本であり、コンテストナンバーとコールサイン以外の要素はできる限り省略する。 高得点を得るためには、

  • 運用するバンドをできるだけ多くする。
  • 電波の飛び易い場所に移動する。
  • 録音・再生機能があるマイク電鍵を用いる(体力の消耗を防ぐ為、必要以上に喋ったり打鍵しない。)。
  • 未交信の地域を狙ってアンテナを向ける。
  • 社団局の場合は連続して運用できるよう交代要員を配置する(マルチオペレーション)。

などがあり、上位入賞の局では1時間に100局以上と交信することもあるという。

審査

ほぼ全てのコンテストで、程度の差こそあれログの審査を行う。

  • 小規模なコンテストでは交信記録を全て照合するが、大規模なものでは高得点者について行う。
  • 紙による提出から、電子メールによる提出に移行してきたため、それらの電子ログを相互にプログラムにより照合(クロスチェック)するようになってきている。JARL主催コンテストでは2014年より、様々な理由により紙に手書きでログを書くことしかできない参加者以外は、電子ログでのみ受け付けるよう規約が改正されることになった[1]


その他

日本アマチュア無線連盟(JARL)や外国の諸団体が主催する有名なコンテストの上位入賞を目標とする局も多い。 また、JARL地方本部・支部や地域クラブなどが主催する比較的小規模なコンテスト、ユニークな内容のコンテストも多数開催されている。 最近では、個人や団体からの寄付により表彰種目を設ける「コンテストドナー制度」も設けられていたが、平成24年度で廃止され、新たに参加局からに申請や、参加局への贈呈を申請できる「コンテスト参加記念楯制度」が設けられた[1]

主なコンテスト [編集]

JARLが主催する日本国内対象のコンテスト [編集]

通称国内4大コンテストという。

ALL JAコンテスト 4月最終土曜~翌日曜実施(1959年より)

  • 交信した都府県および北海道の支庁(振興局)数がマルチプライヤーとなる。

6m AND DOWNコンテスト 7月の第1土曜~日曜実施、6D、6下(ろくした)などと略される。

  • 50MHz以上のバンド(波長が6m以下)を使用する。1971年に従前のVHFコンテスト(28MHz帯、50MHz帯、144MHz帯を使用)と2m AND DOWNコンテスト(144MHz帯以上を使用)を統合したもの。

フィールドデーコンテスト 8月の第1土曜~日曜実施(1958年より)、FDと略される(フロッピーディスクではない)。

  • 野外への移動運用による通信が前提であり、固定局同士の交信は得点にもマルチプライヤーにもならない。また、商用電源のない移動地での交信は得点が2倍になる。

全市全郡コンテスト 10月の第2日曜~月曜実施、市区郡の数がマルチプライヤーとなる。

  • 1979年まではオールシティーコンテストという名称で郡同士との交信は得点に計上出来なかった。日本短波放送(現 ラジオNIKKEI)が後援していた。
  • 2010年からは区との交信がマルチプライヤーに認められることとなった。

上記のコンテストには参加証明書が送られる。これを4枚集めるとひとつの日本地図になる。この証明書を得るために1交信だけして得点1点ということをする人もいる。

その他日本国内の有名なコンテスト [編集]

東海QSOコンテスト 東海地方本部主催、春分の日実施

  • 2エリア(東海総合通信局管轄地域)を管内局、その他を管外局とし、管内局は管内市区郡および管外都府県支庁が、管外局は管内市区郡がマルチプライヤーとなる。

KCJコンテスト 全国CW同好会(KCJ,Keymen Club of Japan)主催、2月第2土曜~日曜実施

  • 電信のみ使用する。

XPO記念コンテスト JARL関西地方本部主催、9月第3月曜日(敬老の日)実施

  • コンテスト名は日本初の記念局が置かれた大阪万博にちなむ。都府県支庁数がマルチプライヤーになる点はALL JAコンテストと同じだが、コンテストナンバーに空中線電力を含まず短く、マニアに人気が高い。1.9MHz帯から1200MHz帯までを使用し、開催時間は6時から18時と短いので参加しやすい。

大都市コンテスト ナンバー5ハムクラブ(№5HC)主催、春分の日実施

  • 全市全郡コンテストに区をマルチプライヤーとすることを提唱していた。区中核市その他の都府県支庁をマルチプライヤーとしている。

ふるさとコンテスト №5HC主催、秋分の日実施

  • 全市全郡コンテストにをマルチプライヤーとすることを提唱し、町村その他の都府県支庁をマルチプライヤーとしている。
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全世界対象の有名なコンテスト [編集]

ALL ASIAN DXコンテスト JARL主催、6月第3週末に電話部門(1973年より)、9月第1週末に電信部門(1960年より)を実施

  • アジアの局との交信を得点とする(アジアの局は全世界との交信が有効)。コンテストナンバーとしてRS(T)+年齢(女性は「00」で代用可)を送るのが特徴。。総務省(従前は郵政省)が後援し優勝者は総務大臣表彰を受ける。

CQ World Wide DX Contest US-CQ社主催、10月最終週末に電話部門、11月最終週末に電信部門を実施

  • 歴史と格式あるコンテスト。世界中のアマチュア局が参加する。また、これに合わせて珍しい国や地域への移動運用が行われることも多い。

CQ WPX(Working Prefix) Contest US-CQ社主催 3月末に電話部門、5月末に電信部門を実施

  • コールサインのプリフィックスがマルチプライヤーになる。国によってはこれにあわせて特別なプリフィックスを発給する監督官庁もある。

ARRL DX Contest 米国アマチュア無線連盟(ARRL)主催、2月第3週末に電信部門、4月第1週末に電話部門を実施

  • 米国およびカナダとの交信を目的とする。米国とカナダの州がマルチプライヤーとなる。

IARU HF Championship 国際アマチュア無線連合(IARU)主催、7月第3週を実施

  • マルチプライヤーはITUゾーン(国際電気通信連合が定める地域区分)。旧・IARU Radiosports Championship。

Japan International DX(JIDX)コンテスト 月刊ファイブナイン主催、4月第2週末に電信部門、11月第2週末に電話部門を実施

  • 日本対全世界のコンテスト。国内局は外国局との交信が有効(外国局は日本の局のみとの交信が有効)、ARRL DX Contestの日本版といえる。
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コンテストに類する行事 [編集]

得点を競うものではないが、コンテストと類似する内容の交信が行われる行事として、

QSOパーティー 1月2日~3日実施、略称NYP、ニューイヤーパーティー)

  • 1973年まではコンテストであった。

デジタルQSOパーティー 6月第1土曜日~第2土曜日の翌日実施(2010年まで)

  • デジタル変調方式による交信に限る。
  • 2006年までは、テレコムQSOパーティーと呼ばれ変調方式を問わなかった。経過措置としてテレコムQSOパーティー部門が併設されていた。

などがあり、交信局数等の条件(異なる20局以上)を満たすと記念品や参加証が贈呈される。この時期には多くの局が交信に参加するため、普段交信できない地域との交信が可能となるメリットもある。

その他、非常通信訓練もコンテストと同様にレポートを交換し、ログを提出する形で行われることがある。

出典 [編集]

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  1. ^ a b 一般社団法人日本アマチュア無線連盟 『JARL NEWS 2013年冬号』 一般社団法人日本アマチュア無線連盟、2013年、25頁。

外部リンク [編集]