無線用語

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無線用語(むせんようご)とは、無線通信において使われる用語である。

目次

[編集] 概要

国際電気通信連合(ITU)では、「国際電気通信連合憲章に規定する無線通信規則」(RR:Radio Regulations)に対する勧告(Recommendation [1]) に海上業務用略符号、略語を規定している。 日本ではこれらを含め総務省無線局運用規則(以下、「運用規則」と略す。)の別表に略符号、略語を規定している。 また、運用規則には固定業務や漁業通信において告示された略符号 [2] [3] を、複数の無線局のコールサインを一括して表示する符号として告示された識別符号 [4] を用いることも許容している。これらの略符号、略語や識別符号が基本的な無線用語といえる。

無線従事者は通信操作にあたり、運用規則第13条第1項において「無線電信による通信の業務用語には、別表第2号に定める略語又は符号を使用するものとする」、 運用規則第14条第1項において「無線電話による通信の業務用語には、別表第4号に定める略語を使用するものとする」とこれらの略符号等の使用が義務付けられている。 無線従事者国家試験においても、陸上無線技術士など一部を除き、法規の中でこれら別表にある略符号や略語の知識を問われる。

その他の用語についても、海上通信や航空通信においては運用規則第14条第5項には、「海上移動業務及び海上移動衛星業務の無線電話による国際通信においては、なるべく国際海事機関(IMO)が定める標準海事航海用語 [5] を、第6項には、「航空移動業務及び航空移動衛星業務の無線電話による国際通信においては、なるべく国際民間航空機関(ICAO)が定める略語及び符号 [6] 」を使用するものと規定している。これらの用語等も広い意味での無線用語といえよう。

上記以外の用語についても運用規則第10条第2項に「無線通信に使用する用語は、できる限り簡潔でなければならない」と冗長な用語の使用は戒められている。 また、電波法第58条には「実験等無線局及びアマチュア無線局の行う通信には、暗語を使用してはならない」とある。 この暗語とは、通信の当事者のみしか理解できない用語のことである。

[編集] 無線局運用規則

[編集] 別表

[編集] 無線電信用(モールス通信用)

Q符号

別表第2号「無線電信通信の略符号」の「1 Q符号」による。


その他の略符号

別表第2号「無線電信通信の略符号」の「2 その他の略符号」による。

(1) 国内通信及び国際通信に使用する略符号
略符号 意義
AA ……の後全部(反復を請求するためには問符の次に使用する。)
AB ……の前全部(反復を請求するためには問符の次に使用する。)
ADS 名あて(反復を請求するためには問符の次に使用する。)
AR 送信の終了符号
AS 送信の待機を要求する符号
BK 送信の中断を要求する符号
BN ……と……との間全部(反復を請求するためには問符の次に使用する。)
BQ RQに対する答え
BT 同一の伝送の異なる部分を分離する符号
C※ 肯定する(又はこの前の集合の意義は,肯定と解されたい。)。
CFM 確認してください(又はこちらは,確認します。)。
CL こちらは,閉局します。
COL 照合してください(又はこちらは,照合します。)。
CP 特定の2局以上あて一般呼出し
CQ 各局あて一般呼出し
CS 呼出符号(呼出符号を請求するために使用する。)
DDD 遭難していない局が伝送する遭難通報であることを識別するために使用する。
DE ……から(呼出局の呼出符号又は他の識別表示に前置して使用する。)
DF ……時の貴局の方位は,当局の疑わしいセクタ内で,……度でしたが,……度の誤差があるかもしれません。
DIST-RESS 遭難
DO 方位は疑わしいから,後刻(又は……時に)再び測定を請求してください。
E 東(又は東経)
ETA 到着見込時刻
HH 欧文通信及び自動機通信の訂正符号
K 送信してください。
KA 送信開始の符号
KST 毎時……海里(ノット)
MIN 分時
MSG 通報(海上移動業務においては,船舶の運航又は航行に関して船長の発受する電報を表示する前置符号)
N 北(又は北緯)
NILL こちらは,そちらに送信するものがありません。
NO 否定する(又は誤り)。
NW
NX※ 航海者への通報(次に航海者への通報が続きます。)
OK こちらは,同意します(又はよろしい。)。
OL 洋上無線書信
P 無線私報を表示する前置符号
PBL 額表(反復を請求するためには問符の次に使用する。)
PSE※ どうぞ
R 受信しました。
REF ……に関して(又は……を参照してください。)
RPT 反復してください(又はこちらは,反復します。)(又は……を反復してください。)。
RQ 請求の表示
S 南(又は南緯)
SIG 署名(反復を請求するためには問符の次に使用する。)
SLT 海上無線書信
SOS 遭難信号
SVC 局報を表示する前置符号
SYS 貴局報を参照してください。
TFC 通信(又は電報)
TR 陸上局が移動局の位置及び次の寄航地を請求するために使用する。また,その答えを示す前置符号として使用する。
TTT この集合が3回送信されると安全信号となる。
TU ありがとう。
TXT 本文(反復を請求するためには問符の次に使用する。)
VA 通信の完了符号
VVV 調整符号
W 西(又は西経)
WA ……の次の語(反復を請求するためには問符の次に使用する。)
WB ……の前の語(反復を請求するためには問符の次に使用する。)
WD 語又は集合
WX※ 気象報(又は次に気象報が続きます。)
XQ 打合事項の伝送を表示するために使用する前置符号
XXX この集合が3回送信されると緊急信号となる。
YYY 衛生輸送体
YZ※ 次に続く語は,普通語です。
注1 ※を付した略符号は,航空移動業務並びに航空、航空の準備及び航空の安全に関する情報を送信するための固定業務において使用してはならない。

注2 文字の上に線を付した略符号は,その全部を1符号として送信するモールス符号とする。

(2) 国内通信にのみ使用する略符号
略符号 意義
コウ 電気通信業務の通信(電波法施行規則第37条第8号の通信を含む。)を表示する前置符号
カエ 電気通信業務の通信(電波法施行規則第37条第8号の通信を含む。)とその他の通信との切替符号
貴局
当局
通過番号
ガク 額表
チヤク 着信局名
ルイ 種類
字(語)数
ハツ 発信局名
タナ 発信番号
トキ 受付時刻
ウヘ 名あて
ウケナ 受信人名
ホホ 指定
ウウ 記事
ホレ 本文
オウブン 欧文通報
ワブン 和文通報
ラタ 和文通報の終了又は訂正
ダツ 貴局通過番号……は,脱号です。
センソウ 通過番号の順位にかかわらず特に先送する通報
……字(語)目を送信してください。
ヨワ ……と訂正してください。
イヤ どこから送信しましようか。
サラ 初めから更に送信してください。
……以下少し送信してください。
ケシ 取り消してください。
カシラ 欧文通報の語数照合のため,名あて以下各語の頭字を送信してください。
ラスト 本文の終りの方を少し送信してください。
コヌ 当局着信又は中継信ではありません。
カミ 当局は受信用紙がありませんからこのまましばらく待つてください。
ヌケル 短点が脱落気味です。
キエル 字号が消え気味です。
ネバル 字号が密着気味です。
EX 機器の調整又は実験のため調整符号を発射するときに使用する。
OSO 非常符号
EXZ 欧文の非常通報の前置符号
MDC 医療符号
HR 通報を送信します(最初の通報を送信しようとするときに使用する。)。
AHR 通報を引き続いて送信します(2通以上の通報を連続して送信する場合において,1通の通報の終了に引き続いて次の通報を送信しようとするときに使用する。)。
KEEP 機上に保留してください。
注 文字の上に線を付した略符号は,その全部を1符号として送信するモールス符号とする。

[編集] 無線電話用(音声通信用)

別表第4号「無線電話通信の略語」による。

略符号 意義又は左欄の略語に相当する無線電信通信の略符号
遭難,MAYDAY又はメーデー SOS
緊急,PAN PAN又はパンパン XXX
警報,SECURITE又はセキュリテ TTT
衛生輸送体,MEDICAL又はメディカル YYY
非常 OSO
各局 CQ 又はCP
医療 MDC
こちらは DE
どうぞ K
了解又はOK R又はRRR
お待ち下さい AS
反復 RPT
ただいま試験中 EX
本日は晴天なり VVV
訂正又はCORRECTION HH
終り AR
さようなら VA
誰かこちらを呼びましたか QRZ?
明瞭度 QRK
感度 QSA
そちらは……(周波数,周波数帯又は通信路)に変えてください QSU
こちらは……(周波数,周波数帯又は通信路)に変更します QSW
こちらは……(周波数,周波数帯又は通信路)を聴取します QSX
通報が……(通数)通あります QTC
通報はありません QRU
INTERCO※ 次に国際通信書による符号の集合が続きます。
通信停止遭難,SEELONCE MAYDAY又はシーロンス メーデー QRT SOS
通信停止遭難,SEELONCE DISTRESS又はシーロンス ディストレス QRT DISTRESS
遭難通信終了,SEELONCE FEENEE又はシーロンス フィニィ QUM
沈黙一部解除※,PRUDONCE※又はプルドンス※ QUZ
注1 ※を付した略語は,航空移動業務並びに航空、航空の準備及び航空の安全に関する情報を送信するための固定業務において使用してはならない。

注2 国際通信においては,略語(MAYDAY, PAN PAN, SECURITE, SEELONCE MAYDAY, SEELONCE FEENEE, PRUDONCE, CORRECTION, INTERCO及びこれらに相当する略語を除く。)は,必要に応じこれに相当する外国語に代えるものとする。

[編集] 沿革

昭和25年(1950年)

  • 無線電信用略語には国内外の固定通信用として、別表第3号1に「Z略語」というZAL~ZYS及び別表第3号2に「その他の略語」というCMG及び和文の略語があった。

昭和28年(1953年)

  • 別表第2号5に「航空無線通信業務に使用する諸種の略語及び符号」、第2号6に「印字方式通信のみに使用する通信用略符号」として航空関係の無線電信用及びラジオテレタイプ用略語が追加された。
  • 別表第4号「諸種の略語」が別表第4号1に「和文略語」とされ、別表第4号2に「航空無線通信業務に使用する欧文略語」として航空関係の無線電話用略語が追加された。

昭和30年(1955年)

  • 別表第2号3及び別表第2号5の「略語及び符号」という表現が「略符号」とされ、一部追加および削除された。
  • 別表第2号6が全面改正された。
  • 別表第4号2に一部追加がされた。

昭和36年(1961年)

  • 無線電信用
    • 「Z略語」、「その他の略語」が削除された。
      • 別途、告示[2]された。
    • 「諸種の略符号」、「国内通信にのみ使用する略符号」、「航空無線通信業務に使用する略符号」、「テレタイプライターによる通信のみ使用する略符号」が追加された。
  • 無線電話用
    • 「航空無線通信業務に使用する欧文略語」が追加された。

昭和44年(1969年)

  • 無線電信用
    • 「その他の略符号」にDISTRESSが追加された。
  • 無線電話用
    • 「航空無線通信業務に使用する略符号」が「航空移動業務又は航空固定業務にのみ使用する略符号」と改称された。

昭和50年(1975年)

  • 「無線電話通信の略語」が次のように改正された。
    • 「緊急,PAN又はパン」が「緊急,PAN又はパン(航空移動業務に使用する場合に限る。) 緊急,PAN PAN又はパンパン」に変更
    • 「R」が「R又はRRR」に、「周波数」「周波数,周波数帯又は通信路」に変更
    • 「沈黙一部解除,PRUDONCE又はプルドンス」、「QUM」が追加

昭和59年(1984年)

  • 「無線電話通信の略語」から「緊急,PAN又はパン(航空移動業務に使用する場合に限る。)」が削除された。

平成2年(1990年)

  • 無線電信用
    • 「その他の略符号」に「YYY」、「衛生輸送体その他の略符号」が追加された。
  • 無線電話用
    • 「無線電話通信の略語」に「衛生輸送体,MEDICAL又はメディカル」、「YYY」が追加された。

平成11年(1999年)

  • 「無線電話通信の略語」の注が、「※を付した略語は,航空移動業等において使用してはならない。」から「※を付した略語は,航空移動業務並びに航空、航空の準備及び航空の安全に関する情報を送信するための固定業務において使用してはならない。」に変更された。

[編集] 告示

固定業務用

上述のように総務省告示[2]に固定局(陸上の移動しない無線局)同士の間で行われる通信用に略語が制定されている。 これは、主にモールス通信の自動機やラジオテレタイプの通信設定に用いられるものである。

1 Z略語
略語 意義
ZAC そちらが聞いている周波数(又は周波数及び呼出符号)を知らせてください。……/……の2周波送信をしています。
ZAL そちらの波長を変えてください。
ZAN こちらへは,全く感度がありません。
ZAP 受信証を送ってください。
ZAR 自動中継にもどしてください。
ZBN 送信を中断して,新しいスリップをかけ替えてください。
ZBR 回線を切ってください。調整しています。
ZBS そちらの符号は,はっきりしません。
ZBY 送信を中断して,1ヤード(メートル)前から再送してください。
ZCA 回線は,ひどい故障になっています。……からの信号は,全部読めません。読める信号か,又は連絡できる周波数を送ってください。
ZCB 回線不通。信号が聞こえません。聞こえる……を送ってください。
ZCC 暗語を照合してください。
ZCD そちらの照合は,違っています。
ZCF そちらの中心周波数を測定してください。
ZCI 回線不通。……は動いていて,利用できるとのことです。最初に使用できる信号を送ってください。
ZCK けんの操作を調べてください。
ZCL 局の識別のため,呼出符号をはつきり送ってください(毎分24語をこえない速度の国際モールス符号又は音声で)。
ZCO そちらは,照合しておりません。
ZCP こちらの受信状態が悪いから,電力をできるだけ増加してください。
ZCR 集中機を使っています。警戒信号を出してください。
ZCS 送信を中止してください。
ZCT 暗語を2回ずつ送信してください。
ZCW そちらは,……と直接通信中ですか。
ZDC こちらは,回線の障害を調べています。まもなく通知します。
ZDF/1―5 そちらの周波数は,……(指示の度合い)漂動します。
ZDH そちらの点は,あまりに重い(長い。)。もっと軽く(短かく)調整してください。
ZDL そちらの点は,あまりに軽い(短い。)。もっと重く(長く)調整してください。
ZDM そちらの点は,ぬけます。
ZDT これから,2周波送信にします。
ZDV そちらの点は,不規則ですから,直してください。
ZED/1―5 脱落は,……(指示の度合い)です。
ZEF/1―5 密着は,……(指示の度合い)です。
ZEG/1―5 変形は,……(指示の度合い)です。
ZFA 自動機が不良です。
ZFB はなはだしいフエージングがあります。
ZFC そちらのFSKの偏位を調べてください。
ZFD/1―5 そちらの符号のフエージングの深さは,……(指示の度合い)です。
ZFK FSKにもどしてください。
ZFO そちらの符号は,消えました。
ZFQ そちらの符号の周波数偏位は,……サイクルです。
ZFR/1―5 そちらの符号のフエージングの速さは,……(指示の度合い)です。
ZFS 少しフエージングがあります。
ZGF ……の符号は,毎分……語までは良好です。
ZGP 先順位にしてください。
ZGS そちらの符号は,強くなってきます。
ZGW そちらの符号は,弱くなってきます。
ZHA そちらの自動機による受信状態は,どうですか。
ZHC そちらの受信状態は,どうですか。
ZHM 送信機からふく射される高調波の受信機への入力は,……マイクロボルトです。
ZHS 自動機で毎分……語の速度で送信してください。
ZHY そちらは,……で入感しています。
ZIM/1―5 工業妨害又は医事妨害から生ずる中断は,……(指示の度合い)です。
ZIP 電力を増加してください。
ZIR そちらの送信機は,強い不必要なふく射があります。
ZIS/1―5 ……の空電妨害の強さは,……(指示の度合い)です。
ZJF/1―5 そちらの周波数は,……(指示の度合い)飛びます。
ZKO モールス・キーイングにもどしてください。
ZKQ 再開の用意ができたら知らせてください。
ZKW そちらの符号の電けん操作は,……です(百分率で示す。)。
ZLB しばらく送信を中断してください。
ZLD そちらの符号は,押え切りです。
ZLL 陸線操縦信号のゆがみは,操縦線ピックアップが原因のようです。
ZLP 低(最低)電力
ZLS こちらは,雷電のために受信を妨害されています。
ZMG 磁気活動
ZMO ちよっと待っていてください。
ZMP さん孔のまちがいか,又はさん孔機が不良です。
ZMQ ……まで待っていてください。
ZMU マルチパスの作用で,……信号の電けん操作が重くなっています(なるべく記号電流の百分率で示す。)。
ZNB こちらは,そちらの中断の要求がわからないから,2回ずつ送信します。
ZNC ……と通信していません。
ZNG 暗語を受信するには,状態が不良です。
ZNI 呼出符号(識別表示)が聞こえません。
ZNN 通信完了
ZNO 電波が出ていません。
ZNR 受信しません。
ZNS 新しいスリップをかけます。
ZOA こちらの送信機を調べました。符号は,よく出ています。
ZOD こちらは,……を聞いています。それが,同程度か又はもっとよくなったときに,それに変更します。
ZOH そちらには,どんな電報がありますか。
ZOK こちらは,よく受信しています。
ZOL 陸線に異状がありません。
ZOR 点だけを送信してください。
ZPA プリンターの「改行」がもれています。
ZPC プリンターの「復帰」がもれています。
ZPE 全部さん孔してください。
ZPF プリンター・モーターが,速い。
ZPO 普通語を反復しないで送信してください。
ZPP 普通語だけをさん孔してください。
ZPR 今かかっているところのスリップをかけ直してください。
ZPS プリンター・モーターが,おそい。
ZPT 普通語を2回ずつ送信してください。
ZRA 自動機のスリップが裏返しです。
ZRB そちらの中継符号が不良です。そちらの受信符号を調整してください。
ZRC そちらは,暗語を受信することができますか。
ZRK けん操作が逆です。
ZRL 今かかつているスリップの前のスリップをかけ直してください。
ZRM ……から,変調を除いてください。
ZRN 音調が,あらい。
ZRO そちらは,よく受信していますか。
ZRR 点を送信してください。
ZRS 電報……号(又は電報……号を含むスリップ)をかけ直してください(故障の種類を示す符号,たとえば,ZEG/1―5,ZPA,ZPC等を次に付けることができる。)。
ZRT 通信を再開してください。
ZRY テスト・スリップをかけてください。
ZSF もっと速く送信してください。
ZSH こちらには,はなはだしい空電があります。
ZSI ……の符号の強さ(受信機への入力マイクロボルト)を知らせてください。
ZSM 受信機への入力は,……マイクロボルトです。
ZSN ……(呼出符号及び周波数(kc))を測定し,シンポ略語で知らせてください。
ZSO スリップを1回だけかけて,送信してください。
ZSR そちらの符号は,強くてよく読めます。
ZSS もっとおそく送信してください。
ZST スリップを2回かけて,送信してください。
ZSU そちらの符号は,読めません。
ZSV そちらの速度は,変化します。
ZTA 自動機で送信してください。
ZTH 手送してください。
ZTI そちらの発射は,一時中断しました。
ZUA こちらの状態は,現波受信又は自動機受信には適しません。
ZUB そちらを中断させることができませんでした。
ZUC 今は,できません。……時からそうします。
ZVB バイアスが,変化します。
ZVF 信号の周波数が,変化します。
ZVP Vの連続を送信してください。
ZVS 信号の強度が,変化します。
ZWC こちらには,ワイパー又はクリックがあります。
ZWO 各語を反復しないで送信してください。
ZWR そちらの符号は,弱いが読めます。
ZWS/1―5 周波数が,……(指示の度合い)上下に変動します。
ZWT 各語を2回ずつ送信してください。
ZXA 速度……で受信するために調整しています(又は調整してください。)。
ZXC 写真電報は,……条件つきで,受け付けています。あとで通知します。
ZXD 線を送ってください。
ZXF そちらの浮動は,速い。
ZXH そちらの限度は,高い。……サイクルに減らしてください。
ZXJ そちらは,位相がはずれています。
ZXK そちらの同期送信は,正確ですか。
ZXL そちらの限度は,低い。……サイクルに増してください。
ZXO 最後の分は,……のためにはっきり出ない。
ZXP 写真電報を送ってください。
ZXS そちらの浮動は,おそい。
ZXV そちらの変調は,変化します。
ZYA すべての通信路の伝送をやめてください。調整のためにA通信路でAの連続を送ってください。
ZYC そちらの7単位回路で誤字を蓄積していることによる自動正誤の繰返し
ZYK ……通信路のそちらの電けん操作は,変化します。調べてください。
ZYM 単一プリンターから多重へ切り替えてください。
ZYN バイアスを中性にしてください。
ZYP 多重から単一プリンターへ切り替えてください。
ZYR 多重通信に……をかけてください。
ZYS そちらの送信の速度は,いくらですか。
ZYT そちらのサイラトロンを調べてください。
ZYX 多重……通信路にもどしてください。
注 略語に続く「1―5」の数字は,それぞれ次の意義を有し,この数字を付した略語を使用する場合は,その意義に相当する数字を当該略語に付して送信するものとする。

1 非常に少ない。
2 少ない。
3 中位
4 はげしい。
5 非常にはげしい。

注 表中のサイクルやkcは、告示制定当時の周波数単位でヘルツkHzに相当する。

参考 Z略語は、英国のケーブル・アンド・ワイヤレスが制定したものが基礎となっている。有線・無線通信の初期から商用通信で用いられたが、他の通信手段の発達により20世紀末には廃れてしまった。 これとは別に北大西洋条約機構(NATO)では、同様の構成であるが軍用通信に特化したZ code[7] を制定しており、21世紀になっても使用されている。 Z略語とZ codeとの間には、一部に重複があり異なる意義付けがされているので注意を要する。

2 その他の略語
略語 意義
CMG 引き続いて送信する電報があるから,このまましばらく待ってください。
インキ インキがなくなりましたから,しばらく待ってください。
タイプ タイプライターを取り替え又は調整しますから,しばらく待ってください。
リボン タイプライターのリボンを取り替え又は調整しますから,しばらく待ってください。
テイデン 停電ですから,しばらく待ってください。
トラ 自動送信機
レシバ 自動受信機
ガリ そちらのさん孔紙は,送信機の正当な位置にかかっていません。
バケ そちらのさん孔紙に変化が多いから,調べてください。
ウラ そちらのさん孔紙は,裏返しです。
カイサン 改さんしてください。
キレタ こちらの送信中のさん孔紙が切れました。
テスト テストを開始してください。
タイム 当局の割当時間がきました。

[編集] 派生語、俗語

以下にあるものは、

  • 通信士の用語、俗語
  • アマチュア無線家の用語、俗語
  • CB無線家の用語、俗語
  • 違法CB無線に由来する俗語

をとりまとめたものである。

(電信)とあるものはほぼ国際的に通用するが、それ以外は一部を除き日本国内にしか通用しない。 また、略符号はモールス通信で使うものであるが "CQ" のように音声通信で使うものもある。

俗語(特に大型トラックなどの違法CB無線に由来するものが多い。)の使用は不快に感じられることもあり、注意を要する。

用語 意味
B4 (電信)Beforeの略。コンテストの時、“QSO B4”と返されたら重複交信なので注意。
BECUZ (電信)Becauseの略。なぜなら。
BF FBを逆にして「悪い」。日本でしか通用しない。
BK (電信)Breakの略
(1)疑問文の後で、その回答を即座に送ってほしい時にKの代わりに使い、受けた側は回答の前後にこれを置いて返信する。
(2)他局間の交信に割り込む場合の合図。電話でも「ブレイク」として使う。
BT (電信)欧文モールスの等号「=」であり、文章間の区切りに使用される。
BURO (電信)ビューロー(後述の「ビューロー」、QSLカードの項目を参照)。
CQホレ (電信)和文モールス符号を使って交信する局に対するCQ呼出し。Q符号では”QOD6”が和文モールスを意味するが、アマチュア無線では「ホレ」が慣習的に使われている。
CQデルタデンマークエックスレイ CQDX(遠くの不特定局の呼び出し)を基にした違法CB用語(これではCQDDXになってしまう)。「コーリングCQユアスタンディングバイ」同様の言い回し。アマチュア無線では使わない。
CU (電信)see you の略。「またお会いしましょう」
CUD (電信)couldの略。「~できましたか。(canの過去形)」
DR (電信)Dearの略。(親しみを込めて)~さん。
ES (電信)and
EX 元~。
FB Fine Businessの略で「良い」「素晴らしい」。電信、電話ともに広く使われている。
FER (電信)Forの略。モールス符号ではEが最も短い符号であるため、このように略される。
FOTO (電信)Photoの略。
HPE CU AGN (電信)I hope to see you againの略。またお会いしましょう。
GA (電信)
(1)Good Afternoonの略。こんにちは。(海外局との交信では相手局の時間に合わせる、またはFRM JA(日本より)を付して日本時間で。以下同じ)
(2)Go Aheadの略。どうぞ(あまり使われない 周波数占用権を譲る時の合図)。
GB (電信)Good Byeの略。さようなら。
GE (電信)Good Eveningの略。こんばんは。
GL (1) Grid Locator(グリッド・ロケーター)の略
(2) (電信)Good Luckの略。
GM (電信)Good Morningの略。おはようございます。
GUD (電信)Goodの略。良い。素晴らしい。
HI 電信で笑い声を表す。モールス符号では「・・・・ ・・」(Iの・・の間隔を通常より少し空けて打つことがある)。文中の(笑)と同義。
HW? (電信)How?の略。どうですか。
KN (電信)他局の割り込みを許さない「どうぞ」。
LID poor operator。下手な運用者。lid(蓋)から、“蓋をしたくなるひどいオペレート”の意。日本の通信士の間では和文で「ヘボカワレ」という語も存在した。
/M (電信)コールサインの後に付けてモービル(自動車)から運用中。同様に、海上では/MM、航空機では/AM。
NIL (電信)こちらから伝送するものはありません。
NW (電信)Nowの略
(1) 今
(2) さて(話題を変えるときに使う)
OM Old Manの略。
(1)運用歴の長いベテラン運用者への敬称。
(2)年配の男性への敬称。
(3)初交信でハンドルネームやコールサインが判らない相手にもこの呼称を使うことがある。
OP (電信)Operatorの略。運用者の名称。ハンドルネームを用いることが多い。
OT Old Timerの略。長年無線に携わって来た(終戦直後に活動を始める・戦前からの活動歴がある等、OMより更にキャリアを積んでいる)人に対する敬称。
PSE (電信)Pleaseの略。“どうぞ~を送ってください”若しくは“お願いします”。
PTT Press to Talk もしくは Push to Talk。無線電話機における送信ボタンのこと。
PWR (1) (電信)電波の出力。空中線電力。
(2) 電源(これは無線以外にもしばしば見かける)
QR Q符号のQRM(混信)の略といわれる。違法CBで使用(これではQRMなのかQRN(雑音)なのか分からない)。派生して交通渋滞や多忙な状況を表しているといわれる。
RIG (電信)無線機。
SIGS (電信)Signalsの略。信号。
SRI (電信)Sorryの略。すみません。
TEST (電信)(1) コンテストの略
(2) 無線機器の試験。
TKS、TNX (電信)Thanksの略。
TU (電信)Thank youの略。ありがとう。
UR (電信)Yourの略。あなたの。
VA (電信)通信終了が転じて、さようなら。アマチュア無線では、ここだけ速度を遅くして打ち、直後に短点(ドット)を2個送る(E Eと聞こえる)慣習がある。
VIA(バイア) ~経由で。ラテン語が発祥。「ビューロー経由」は「VIA BURO」(「BY THE BURO」ではない)。
VY (電信)Veryの略。とても。
WX 天気 (=Weather)。
XYL 奥さん。ex(=元)YLから派生。日本ではXの形から謙譲表現で「バッテン」ともいう。
YL Young Ladyの略、若い女性。転じて、年齢に関係なく女性のことを指す。
YM Young Manの略。
(1)若い男性。
(2)経験の浅い運用者。
73(セブンティースリー) 男性に対して「さようなら」の意。Best regardsに相当する。初心者が間違って、723(セブンツースリー)と言うことがある。
88(エイティーエイト) 本来は女性から男性に対して「さようなら」の意。Love and kissesに相当する。日本では何故か男性から女性に比較的気軽に使われているが、原意からすると海外では女性に対して使うことは意味不明かつ失礼である。
アイボール 目玉の意。転じて相手と直接会うこと。1対1で会うことを指す場合もある。
アリゲーター (他局を)喰って(=強い電波で被せて)ばかりの局。電波は強いが受信の能力が弱い局をワニに例えてこう呼ぶ(耳は小さいくせに口はデカい)。衛星通信で嫌われる行為のひとつ。
アルコール変調、AC変調 酒に酔った状態で運用すること。
アンカバー、UC 不法局、違法局。原語はUndercovered。
安定化電源 モービル機やハンディ機などの直流機器を商用電源で使用するための機器。
オーバーパワー 無線局に許された空中線電力を上回る出力で運用すること。電波法令違反。
お初(おはつ)、ファースト、1st その相手との初めての交信。
オフバンド (1)電波法令で定められた周波数帯を逸脱して運用すること。警察無線消防無線などの通信を妨げた場合、人命にも関わることがある。
(2)その周波数帯に定められたバンドプランを逸脱して運用すること。
開局 (1)その日の運用を開始すること。
(2)新しい無線局の運用を始めること。
貴局 相手局に対する呼称。
局長、局長さん 個人局に対する呼称の一種。免許の上では個人局であればオペレーターは誰でも局長である。
空中線 アンテナのこと。
空中線電力 送信する電波の強さのこと。
現着 「現地に到着」の略。警察・消防無線用語「現場(げんじょう)到着」がCBに転用された。
コールサイン 呼出符号。無線局を識別するための文字列で、数文字の英数字で構成される。同じコールサインを持った無線局は2つと存在しない。
コマーシャル 仕事(職業)を指す。勤務先は「コマーシャルベース」という。CB由来らしい。
コンテスト 一定時間に交信した局の数を競うなどの競技。コンテストに参加中の局にコンテスト内容以外の交信をもちかけるのはマナー違反。
サイレントキー 電鍵が沈黙する、転じて無線家が亡くなること。
上空 (1)無線局免許状に記載される、運用を許される場所のひとつ。
(2)モービル局が、橋や高架の上を通過中であることを○○上空と表現することがある。違法CB由来。
常置場所 無線局免許状に記載される移動する局が通常無線設備を置く場所のこと。自宅を指すことも多い。
スライド モービル(自動車)局同士がすれ違うことを言う。英語のslideにすれ違うという意味はなく、誤用が違法CBで広まった。大出力の違法CB局の場合、相手の無線機の受信部を破壊する恐れがあるため、スライド時は送信を止めるのがマナーである。
セカンド、2nd (1)その相手方との2回目の交信。コンテストでは重複交信は得点計上出来ないのでこの表現で注意を受ける。また、通常時における偶然の再交信もこの表現で挨拶する。
(2)自分の子ども。第2高調波(セカンドハーモニクス)から。親は基本波(ファンダメンタルウェーブ)になる。
たぬき、たぬきワッチ たぬき寝入りから転じて、他局間の交信を気付かれないように傍受すること。自分の存在を隠したいわけではないが自ら交信に加わる気がないときに、交信中の局に告げずに傍受のみをすることも指す。
タワー 高い位置に空中線を配置するための電波塔のこと。アマチュア無線家にとって庭や屋根の上にそびえるタワーは趣味の極みである。
チャージ 食事。
チャンネルチェック 自局が電波を出すに先立ち、当該周波数が他局の交信に使用されていないことを確認する「問いかけ」。電波法令上は当該周波数を十分に聴取し、入感がなければ使用してもよいが、そのチャンネルで交信中の複数の局のうち自局では受信できない遠い局が送信中の場合もあるため、慣例的にそのチャンネルを使用している局がないかどうかを確認する礼儀作法が生まれた。列車の自由席などで空席かどうか不明のとき、「空いてますか?」と問いかけるのと同じことである。
当局 (1)個人局の運用者が自分自身を指して用いる呼称。「私」と同じ。
(2)運用者が自分の無線局を指す語。
無線局が出す電波のこと。
入感 電波が受信できている状態。関西地方では相手局を呼び出すのに「感ありや?」と言うことがある。
ニューヨーク 入浴。違法CB由来らしい。
発報 電波を発信すること。CB由来。
ハンディ機 人が持ち運んで運用するための、電池を搭載した小型無線機。一般的にいうトランシーバーの形態。
バンドプラン 周波数帯毎に定められた、運用できる電波型式の周波数の範囲。(アマチュア無線の周波数帯参照)
ビーム 八木アンテナをはじめとした指向性の強い空中線のこと。
ビューロー QSLカードの転送業務を行う組織。電信では"BURO"。日本では、巣鴨のJARL事務局で行なっていたものを、2000年に島根県の会社にアウトソーシングした事から「島根経由で」という事もある。
ファイナル (1)交信を終了すること。
(2)送信機の終段素子
フレンド 親しい交信相手。
閉局 (1)その日の運用を終了すること。
(2)無線局を廃止すること。
ペディション、ペディ 和製英語。本来はexpeditionが転じたDX-peditionである。欧文でpeditionと書くと、このような英単語は存在しないので、英語話者には全く通じない。
ホイップアンテナ 多くは地面に対して垂直の単一の棒状で、無指向性の空中線を指す。
マル 了解のこと。アクセントはどういうわけか「マ」にある。CB由来。
無変調 主にFMモードにおいて搬送波のみが送信され続ける状態。意図せずPTTを送信状態で固定してしまった場合、いたずらや妨害の場合、無線機の故障の場合などがある。いずれにしても無駄な電波を垂れ流す迷惑な行為。
メインチャンネル バンドプランにおいてFMモードにより連絡設定に用いる周波数。145MHz,433MHzなど。対して呼出し後に移る周波数は「サブチャンネル」という。
モービル (1)自動車で移動しながら運用すること。
(2)自動車搭載用の小型無線機のこと。モービル機。IT端末のようにモバイルとはいわない。
(3)常置場所以外のロケーションのよい場所等に移動して運用すること。
よいしょ~ トラック運転手が走行中に口癖のように使う。無線は電話と違い片通話であるので、送信中は一人で喋り続けなければならない。用件の無い単なる暇つぶしの交信のときは、間が持たないので、このような言葉を挿入して喋りが途切れないようにする。
ラウンドテーブルQSO 3局以上が交代で送信しながら交信すること。ラウンドテーブルは「円卓」の意。
ラグチュー 仲間の局との長時間に渡る雑談の交信。
ロケーション 無線局を運用する立地のこと。高い場所、周囲に障害物のない場所が「よいロケーション」となる。
ワッチ (Watch) 傍受。本来の発音は「ウォッチ」。語源は船員の当直を意味する「ワッチ」と同じで、同じようになまったもの。

[編集] 脚注

  1. ^ ITU-R M.1172 Miscellaneous abbreviations and signals to be used in radiotelegraphy communications in the maritime mobile serviceの Section II. Miscellaneous Abbreviations and Signals(the International Amateur Radio Club, 4U1ITU)
  2. ^ a b c 昭和36年郵政省告示第789号 無線局運用規則第13条第2項の規定に基づく固定業務において使用することができる略符号(電波利用ホームページ 総務省電波関係法令集)
  3. ^ 昭和25年電波監理委員会告示第236号 無線局運用規則第106条の規定による漁船に対する周知事項の通報に使用する略符号(同上)
  4. ^ 無線局運用規則第60条の規定による識別符号 (PDF)(電波産業会 - 情報提供業務)
  5. ^ Standard Marine Communication Phrases (PDF) (sailpress.com)
  6. ^ ICAO abbreviations and codes (PDF)(dcaa.slv.dk)
  7. ^ ACP-131 COMMUNICATIONS INSTRUCTIONS OPERATING SIGNALS (PDF)のCHAPTER2 SECTION B(armymars.net)

[編集] 関連項目

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