ビーコン

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ビーコン: Beacon)とは、原義は狼煙篝火といった位置と情報を伴った伝達手段のことであるが、21世紀初頭に於いては主に「無線標識」を指す。

概要[編集]

ビーコンは、地上にある無線局等から発射される電波(あるいはIR(赤外線)のような高周波の電磁波)を航空機船舶自動車などの移動体に搭載された機器で受信することにより、位置をはじめとした各種情報を取得する為の設備である。また、雪崩ビーコンのように(固定的でない)標識の位置を他の者に知らせる目的で用いられるものにも、ビーコンの語が用いられる。このほか、コンピュータ間の通信においてもまた位置と関連付けられた存在として「ビーコン」という語が用いられる。

無線局[編集]

航空・船舶[編集]

道路交通[編集]

電波ビーコン

道路交通におけるビーコンは、主として高速道路や幹線道路上に設置されている。道路上に設置されたビーコンから電波または赤外線を発射して、渋滞や通行止め、所要時間などの情報を発信している。自動車に備えられたビーコンユニットによって、ビーコンから受信した情報をカーナビゲーションなどの車載機器の画面に表示するものである。

関連項目

雪崩ビーコン[編集]

雪崩ビーコンの例

積雪時における登山山スキーなど、雪崩に遭遇する危険のある場合に携行する小型の機器であり、電波の発射及び受信が可能である。「アバランチトランシーバー英語版」とも呼ばれる。同行者が雪崩に巻き込まれ雪の中に埋没してしまった場合、埋没した人が携行しているビーコンから発射される電波を救助者のビーコンで受信することにより、埋没した人の位置を探索できる。

コンピュータ[編集]

無線LAN[編集]

無線LANアクセスポイント(AP)からは「ビーコン」と呼ばれる信号(パケット)を送出しており、無線LANアダプタを備えたコンピュータ機器がそのビーコンを受信し、利用可能な無線LANによるネットワークを検出する手がかりとしている。

赤外線(IR)[編集]

赤外線ビーコン(IRビーコン)は赤外線を利用した無線標識技術の1つ。対象が変調された赤外線を発信することで容易かつ確実に特定することができる反面、発信器と受信機の間に赤外線を遮断する障害物がないことが不可欠である。敵味方識別装置(CID)などの軍事的使用だけでなく、ロボット工学などでも、さまざまな赤外線ビーコン技術が使われる。

日本では赤外線ビーコンは新交通管理システム(UTMS)のキーインフラでもある。指向性の高い赤外線通信技術に基づいており、赤外線ビーコンを搭載した走行する車両との双方向通信を行うことにより正確に車両を検出し、さまざまな交通情報を提供する能力を有する。[1]

Bluetooth[編集]

無線LANより狭域でNFCより広域の無線標識としてはBluetoothを利用したものもある。基本的には、対象となる発信器からの信号を受信することにより距離や位置を測定する技術であるが、発信器からの識別情報も取得できること、Bluetooth LEによる省電力化と低コスト化が可能になった事から、近接通知機能としての用途が注目されている。

ウェブビーコン[編集]

インターネット上で、会員登録や認証(ログインなど)などを行わずともインターネットサービスの利用者をサービス提供側が識別するために、提供する情報内へ提供側が埋め込む識別情報および仕組みである。通常、利用者にビーコンが埋め込まれていることは知らされないため、プライバシー面で問題とされる[2]

その他の「ビーコン」[編集]

社名[編集]

キャラクター[編集]

灯火[編集]

  • パトライト 英語でRotary Beacon Light。直訳すると「回転標識灯」。

関連項目[編集]

  1. ^ Infrared Beacon Overview”. Universal Traffic Management Society of Japan (2007年). 2008年4月27日閲覧。
  2. ^ たとえば、メールクライアントで電子メールに埋め込まれた画像を自動表示させない仕組みは、ウェブビーコンによるプライバシー侵害を抑止する目的で用意されている(電子メールの画像表示をリクエストする方法(URLなど)に、ウェブビーコンが埋め込まれていることがあるため)。