市原市

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いちはらし ウィキデータを編集
市原市
市原市章
1963年9月27日議決
日本の旗 日本
地方 関東地方
都道府県 千葉県
市町村コード 12219-0
法人番号 5000020122190 ウィキデータを編集
面積 368.16km2
総人口 263,402[編集]
推計人口、2024年4月1日)
人口密度 715人/km2
隣接自治体
千葉市

茂原市長生郡-長柄町

袖ケ浦市木更津市君津市
夷隅郡大多喜町長生郡長南町
市の木 イチョウ
市の花 コスモス
市の鳥 ウグイス
市原市役所
市長 小出譲治
所在地 290-8501
千葉県市原市国分寺台中央一丁目1番地1
市原市役所
市原市役所
外部リンク 市原市

市原市位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町 / ― 村

ウィキプロジェクト

市原市(いちはらし)は、千葉県の北西部の東京湾に面している都市。製造品出荷額が県内トップで全国では豊田市に次いで2位(平成19年)。千葉県を代表する工業都市。人口は約28万人で、千葉県では第6位。

また、Jリーグジェフユナイテッド市原・千葉のホームタウンでもある。 ゴルフ場の数で日本一の自治体である。

地理

地勢

五井地区

房総半島西部を流れる養老川の流域にある。北は東京湾に面する臨海工業地域、南は房総丘陵に連なる山間部で市域は非常に長い。また、市原市の面積368.20km²は千葉県の市町村では最も大きく、関東では第14位の面積となる。

千葉市の南に隣接する工業都市である。そのため、工業製造品出荷額が、県内第1位である。石油化学プラントの数は全国でもトップを誇る。

内房線沿線は住宅地が広がっており、東京千葉衛星都市でもある。その他にも臨海部の工業地帯で働く労働者向けの住宅地域が市の北中部に点在している。中部より南側にはゴルフ場が非常に多い。

牛久地域以南は完全な農村地帯、養老渓谷周辺は丘陵地帯でシーズンになると多くのハイキング客で賑わう。2004年7月に関東では観測史上2番目の40.2度を観測した。

歴史

古代においては市原市の国分寺台から能満にかけての一帯が上総国の中心地域だったと見られる。市原市国分寺台から国分寺跡、国分尼寺跡が発掘されているが、国府がどこにあったかは正確には分かっていない。

中世においては千葉氏の勢力下にあったが、千葉氏の勢力が次第に衰えると、里見氏などの新興勢力の伸張を許した。現在の千葉市生実町に館を構えた小弓公方足利義明も、一時期この地に拠っており、その時の御所があったとされる場所は、五所という地名として残っている。

近世の幕藩体制下では五井藩鶴牧藩(現在の椎津付近)旗本の陣屋として伊丹陣屋が知られている。

1871年7月の廃藩置県では菊間県、鶴牧県、鶴舞県が成立。その後同年11月の府県統合で木更津県に、1873年印旛県新治県の一部と合併して千葉県が成立した。現市原市は市原郡全域を市域としているが、1889年の時点で171箇村が確認されている。これが1945年までに八幡町五井町姉崎町牛久町鶴舞町などの5町16村にまとまり、更に昭和の大合併期である1954年から56年にかけて市原町、五井町、姉崎町、三和町南総町(牛久、鶴舞地区)、市津村(後に市津町)、加茂村(高滝、里見地区)の5町2村にまで統合された。1963年南総町と加茂村を除く5町で市原市が誕生。更に1967年に南総町と加茂村も合わせて現在の市原市の形が完成した。

戦後になると東京湾岸の埋め立てが進み市原市は千葉港の一角に組み込まれた。市原市では特に石油産業などの化学工業を主とする企業の進出が多い。これらの工場から発せられる煙によって光化学スモッグが発生することがしばしばあったが、近年、光化学スモッグは減少傾向にある。

行政区域変遷

  • 1963年(昭和38年)5月1日 - 市原町、五井町、姉崎町、市津村、三和町が合併し市制。市原市が成立する。
  • 1967年(昭和42年)10月1日 - 南総町、加茂村が市原市に編入される。

人口

年齢構成


市原市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


階級別人口(単位 人) 2005年4月
総計   男女別
年齢(歳) 人口 年齢(歳)
0 - 4 12,258 6,212 0 - 4 6,046
5 - 9 13.245 6,765 5 - 9 6,480
10 - 14 13.245 7,133 10 - 14 6,799
15 - 19 15,837 8,193 15 - 19 7,644
20 - 24 17,417 9,145 20 - 24 8,272
25 - 29 19,105 10,285 25 - 29 8,820
30 - 34 22,222 11,987 30 - 34 10,235
35 - 39 18,770 10,064 35 - 39 8,706
40 - 44 16,831 8,816 40 - 44 8,015
45 - 49 18,543 9,942 45 - 49 8,601
50 - 54 22,334 11,922 50 - 54 10,412
55 - 59 23,986 12,261 55 - 59 11,725
60 - 64 21,158 10,998 60 - 64 10,160
65 - 69 15,662 8,255 65 - 69 7,407
70 - 74 11,640 5,524 70 - 74 6,116
75 - 79 8,423 3,789 75 - 79 4,634
80 - 84 5,118 1,841 80 - 84 3,277
85 - 89 2,736 786 85 - 89 1,950
90歳以上 1,468 321 90歳以上 1,147

人口の変遷

市原市の人口は28万人、千葉県では人口第6位で、現在も増加傾向である。

人口の変遷(単位 人)
自治体 人口 備考
市原市 1963年(昭和38年) 10万2,375 市制施行
1965年(昭和40年) 11万0,647
1967年(昭和42年) 12万0,924 南総町と加茂村を編入
1970年(昭和45年) 15万6,262
1975年(昭和50年) 19万5,616
1976年(昭和51年) 20万0,393 人口20万人突破
1980年(昭和55年) 21万9,508
1985年(昭和60年) 23万8,133
1989年(平成元年) 25万4,133 人口25万人突破
1990年(平成2年) 25万9,125
1995年(平成7年) 27万7,574
2000年(平成12年) 28万0,141
2005年(平成17年) 28万0,572

行政

  • 市長 佐久間隆義(2003年6月16日 - 2期目)
  • 副市長 三橋さゆり
支所
市原、五井、姉崎、辰巳台、ちはら台、市津、有秋、三和、南総、加茂
財政
市原市の財政力指数は1.15と財政は良い。この数値が大きいほど財政力が大きく、「1」以上の場合極めて健全な財政とされ、地方交付税は交付されない。
その他
地方自治法第252条の26の3第1項に定める政令による特例市になる要件を満たしているが、今のところ特例市にはなる予定はない。

警察・消防

市原市消防局
  • 市原警察署(管内は市原市全域)
  • 市原市消防局
    • 中央消防署
      • 光風台分署
    • 五井消防署
    • 八幡消防署
    • 市津消防署
    • 姉崎消防署
      • 有秋分署
    • 南総消防署
      • 加茂分署

国の施設

経済

北部は商業工業が盛んで、臨海部には工業地帯が点在しており、南部は田園地帯が多く、バランスのとれた産業構成となっている。

第一次産業

近郊農業地であり、稲作が中心である。

農家数・耕地面積(平成17年現在)

  • 農家数 4,959戸(農家人口 5,339人)
  • 農業産出額 1,215千万円(県内4位)
  • 経営耕地面積 6,120ha
    • 田 395,745ha
    • 普通畑 180ha
    • 果樹園 62ha

第二次産業

市原市は全国市町村で製造品出荷額が5位、また、県内ではトップを誇る。国内最大規模の石油化学コンビナート群があり、石油化学プラントの数は全国でもトップを誇っている。また、千葉県で唯一の造船所が点在している。

工業(製造業)統計(平成17年現在)

  • 事業所数 293(従業者数 19,559人)
  • 製造品出荷額等 3兆8,769億円(県内1位)

主な企業

第三次産業

市原市の商業は、主にJR内房線及び小湊鉄道の主要駅周辺や住宅団地等を中心に立地し、それぞれ独自性をもって発展してきた。また、大規模店舗の出店や周辺の個店の経営努力により、準商業中心都市として「市原商圏」を形成している。

商業統計(平成16年現在)

  • 商店数 2,176件(従事者数 17,876人)
    • 卸売業 387件
    • 小売業 1,789件
  • 年間総販売額 3,744億円(県内7位)

商圏構造と市原市の吸引状況

項目 平成19年度
市原市の人口(人) 279,729
地元購買率(%) 75.6
商圏地域市町村数 2市2町
商圏人口(人) 357,183
消費吸引人口(人) 234,952
消費吸引人口(%) 65.8

姉妹都市・提携都市

日本国外

隣接する自治体(行政区)

北西: 東京湾 北: 千葉市 北東: 千葉市
西: 東京湾 市原市 東: 茂原市長柄町
南西: 袖ケ浦市木更津市君津市 南: 大多喜町 南東: 大多喜町、長南町

市内の各地域

八幡地区

おもな地区

合併経緯などの歴史的経緯から

  • 八幡地区(市原地区)
  • 五井地区
  • 姉崎地区
  • 三和地区
  • 市津地区
  • 南総地区
  • 加茂地区

などに分かれている。特に以前は、八幡地区と五井地区の歴史的な対立感情が大きいと言われており、現在の市原市の中心地区は五井地区であるが市名として「市原」を採用したのはこうした対立の妥協であるとされている。

新興住宅地

この他に新興住宅地域として

  • 辰巳台地区
  • 若宮地区
  • 国分寺台地区(市原市役所がある、事実上の中心地)
  • ちはら台
  • 有秋台
  • 青葉台
  • 泉台
  • 桜台
  • 光風台
  • 椎の木台

などがある。

住宅団地

  • 若宮団地
  • 菊間団地
  • 青葉台団地

埋立地

更に埋立地は

  • 八幡海岸(三井造船や古河電工、DIC、昭和電工など)
  • 五井海岸(東京電力五井火力、コスモ石油、丸善石油化学、宇部興産など)
  • 姉崎海岸(東京電力姉崎火力、出光石油など)

などにわかれる。

教育

大学

帝京平成大学

高等学校

県立高等学校(6校)
私立高等学校(2校)

特別支援学校

小学校

市立小学校(46校)
私立小学校1校
  • 光風台三育

中学校

市立中学校(21校)

学校教育以外の施設

図書館

  • 市原市立中央図書館
    • 五井公民館図書室
    • 八幡公民館図書室
    • 市津公民館図書室
    • 加茂公民館図書室
    • 姉崎公民館図書室
    • 辰巳台公民館図書室
    • 南総公民館図書室
    • 有秋公民館図書室
    • 国分寺公民館図書室
    • 三和コミュニティーセンター図書室
    • 菊間コミュニティーセンター図書室
    • ちはら台コミュニティーセンター図書室

職業訓練

交通

鉄道

五井駅

市内を運行する鉄道路線として東日本旅客鉄道(JR東日本)小湊鉄道京成電鉄の路線が市内を通る。中心駅は五井駅である。

鉄道路線

五井駅 - 上総村上駅 - 海士有木駅 - 上総三又駅 - 上総山田駅 - 光風台駅 - 馬立駅 - 上総牛久駅 - 上総川間駅 - 上総鶴舞駅 - 上総久保駅 - 高滝駅 - 里見駅 - 飯給駅 - 月崎駅 - 上総大久保駅 - 養老渓谷駅(終点駅の上総中野駅のみ大多喜町に所在)

広範囲な連絡

周辺市町村への連絡

市町村 路線 上下 区間 所要時間(普通列車)
千葉市 JR内房線 上り 五井 - 千葉 約20分
千葉市 京成千原線 上り ちはら台 - 京成千葉 約20分
船橋市 JR内房線・中央・総武緩行線 上り 五井 - 千葉 - 船橋 約35分
船橋市 JR内房線・京葉線 上り 五井 - 蘇我 - 西船橋 約40分
木更津市 JR内房線 下り 五井 - 木更津 約20分
茂原市 JR内房線・外房線 上り・下り 五井 - 茂原 約40分
袖ケ浦市 JR内房線 下り 五井 - 袖ケ浦 約15分
大多喜町 小湊鉄道線いすみ線 下り 五井 - 上総中野 - 大多喜 約90分

※乗り換え時間は含まない

バス路線

路線バス

小湊鐵道千葉中央バス日東交通平和交通の4社により運行されている。

高速バス

路線名と主な停留所 … ()内はバス運行会社、太字は市内設置の停留所名

バス運行会社 ()内は上記略称

高速道路

一般道路

港湾

空港

市内に空港はないが、市原市を中心とする30km圏内に羽田空港(東京国際空港)、成田国際空港の2箇所の国際空港が点在する

東京国際空港へのアクセス

成田国際空港へのアクセス

スポーツ団体・クラブ

施設

文化施設

スポーツ施設

商業施設

墓園施設

再開発

2007年から東口周辺にて大型開発が始まり、大型複合商業施設、高層住宅地、総合公園などの整備が行われている。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事・特産品

名所・旧跡・観光スポット

養老渓谷
梅ヶ瀬渓谷

催事

  • 市民祭り
  • 高滝ダム市民花火大会
  • 五井大市
  • 牛久朝市
  • 姉崎産業祭・八幡臨海祭・五井臨海祭
  • 花祭(鶴舞)
  • 稚児祭(鶴舞)

その他

  • 市原市都市景観賞

出身有名人・ゆかりの人物

小説家

芸能・アナウンサー

産業・実業

スポーツ

その他

外部リンク

行政
観光