Google Chrome OS

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Google ChromeOS
Chrome-OS.jpg
開発者 Google
プログラミング言語 CC++
OSの系統 Linux
開発状況 安定
初版 2011年6月15日 (10年前) (2011-06-15)
アップデート方式 ローリングリリース
パッケージ管理 Portage
プラットフォーム x86x64ARM
カーネル種別 モノリシックカーネル
既定のUI Google Chrome
ライセンス Google ChromeOS 利用規約[1]
ウェブサイト www.google.com/chromebook/
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Google ChromeOS(グーグル・クローム・オーエス)は、Googleが設計したオペレーティングシステム (OS) である。Linuxカーネルをベースにしており、Google Chromeウェブブラウザをメインのユーザインタフェース (UI) として使用している。そのため、Chrome OSは主にウェブアプリケーションをサポートする[2]。なお、Google ChromeOSはChromeOSとも呼ばれ、正式な表記は「Google Chrome OS」から「Google ChromeOS」と、ChromeとOSの間のスペースがなくなるよう徐々に移行している。

概要[編集]

2009年7月、Googleは、クラウド内にアプリケーションとユーザーデータを保管するOSとして、プロジェクトをアナウンスした。同年11月、ソースコードとデモが公開された。Chromebookとして知られる最初のChrome OSラップトップは2011年5月に発表され、最初のChromebookは2011年7月にサムスンエイサーから発売された。

ChromeOSには、メディアプレーヤーファイルマネージャが統合されており、ネイティブアプリケーションのように動作するGoogle Chrome App英語版や、デスクトップへのリモートアクセスが可能である。2014年からChrome OS上にAndroid Runtime for Chrome (ARC) と呼ばれるAndroidアプリケーション実行環境[3] を搭載したことで、一部のAndroidアプリがChrome OS上で動作するようになり、2016年には、対応するChrome OSデバイス上でGoogle Play Store上の全Androidアプリが実行できるようになった。当初は、どんなOSでも動作するブラウザを使用しているため、Chrome OSの普及には懐疑的な意見もあったが、Chrome OSマシンが市場に普及するにつれ、オペレーティングシステムは単純にハードウェアと切り離して評価できるものではなくなってきている。

さらにChrome OS上にLinuxサブシステム(Linux仮想環境)を搭載し、Linuxアプリをサンドボックス内で動作させることのできる「Project Crostini」が進められており、2022年2月現在でも一般提供されている[4]。Chrome OS上で動作するAndroidアプリケーションをデバッグするには、Chrome OS端末を開発者モードに設定する必要があるが、開発者モードでは端末のセキュリティレベルが低下するという欠点がある。Linuxサブシステムを有効にすることで、Chrome OS端末を開発者モードに設定することなく、Chrome OS上でAndroid Studioを使ってAndroidアプリケーションを直接開発・配置・デバッグすることも可能となっている[5]

Chrome OS Flexは、NeverwareのCloudReadyをベースに、PCとMacintoshに対応する予定である[6]

展開[編集]

Google ChromeOSは、ウェブの閲覧とウェブアプリケーションの動作に適したOSとして、主にx86ARMなどのアーキテクチャを採用したネットブックデスクトップパソコンへ搭載されるOSとしての展開を想定している。11.6〜14インチのノートパソコンを中心としながらも、5インチのタブレットから60インチのディスプレイまで対応できるように、様々なUIを準備している[7]

Googleが提供するもう一つのOSであるAndroidは主にスマートフォンなどの小さい携帯端末に向けたものだが、ネットブックに応用する動きもある。一方Google Chrome OSは、ネットブックより性能の高いフルサイズのデスクトップシステムにも最初から対応すると明言している[8]

Google ChromeOSはオープンソースライセンスに基づいて提供されている[9]。上記のようにLinuxとGoogle Chrome、および同社が開発した独自のウィンドウシステムが用いられるという[10]

エイサー (Acer)、ASUSヒューレット・パッカード (HP)、レノボ[11]東芝[12] といったパソコンメーカー、アドビシステムズフリースケールクアルコムテキサス・インスツルメンツ[11]インテル[13] といった大手IT企業が開発に協力している。

Google Chrome OSは当初Ubuntuをベースに開発されていたが、2010年2月にGentoo Linuxのパッケージ管理システムであるPortageを使用するためにベースとなるOSをUbuntuからGentoo Linuxに変更した[14]

Google ChromeOSはChromeOS Flexという形で単体での提供が行われている。また、オープンソース版のChromium OSは、単体で配布されており、http://chromeos.hexxeh.net/ にてVanilla buildsという派生版や http://getchrome.eu/ にてCr OS Linuxというものも開発されている。さらに、Wi-Fiのサポートなどを追加したChromium OS lime、Dockerと統合されたCoreOSなども誕生した。

2017年以降、Windows 7のサポート終了(2020年1月)を機に価格の安いChromebookを導入する企業が増えており、Google ChromeOSが日本でも徐々に普及[15][16][17]。Chrome OSの世界シェアは、2020年第4四半期のみ一時的にmacOSを抜いてWindowsに次ぐ2位となった[18]が、その後は激減している[19][20]

歴史[編集]

  • 2009年7月7日 - Googleより最初の発表。
  • 2009年11月19日 - Google Chrome OSのオープンソース版(Googleの登録商標未使用版)である「Chromium OS」のソースコードが公開された。
  • 2010年12月7日 - Googleがノートパソコン「Cr-48」を発表(非売品のプロトタイプ)。
  • 2011年6月15日 - サムスン電子がノートパソコン(Chromebookシリーズ)の最初の機種「Series 5」 (XE500C21) を発売。
  • 2011年7月 - エイサーが AC700 (Chromebook) を発売。
  • 2012年5月31日 - サムスン電子がノートパソコン (Chromebook) の「Series 5」 (XE550C22) とデスクトップパソコン (Chromebox) 「Series 3」 (XE300M22) を発表。
  • 2012年10月22日 - サムスン電子が XE303C12 (Chromebook) を販売開始。
  • 2014年11月11日 - デルが日本国内で「Dell Chromebook 11」を販売開始。
  • 2014年11月13日 - エイサーが日本国内で「Acer Chromebook C720」を販売開始。
  • 2014年12月12日 - ASUSがChromebook C300MAと、ミニデスクトップ端末のASUS Chromeboxを販売開始。
  • 2015年4月27日 - レノボがChrome OSを搭載した小型デスクトップPC「ThinkCentre Chromebox」を発表。
  • 2015年6月14日 - エイサーが「Acer Chromebox CXI2-2GKM」を販売開始。
  • 2017年10月4日 - GoogleがChrome OSを搭載する公式フラグシップモデルのChromebookとして「Pixelbook」を発表[21]
  • 2022年2月15日 - Chrome OS Flex発表[22]。買収したNeverwareのCloudReadyの後継版として、強みを活かしてPCMacにインストールして使えるOSを目指す[22]。同日よりEarly Access版が利用可能[6]

機能[編集]

ログインするためのアカウントはGoogleアカウント必須である。Google ChromeOSのUIは、基本的にGoogle Chromeだけが前面に出ている形で、デスクトップやファイルブラウザなどは無く、すべてのアプリケーションはウェブアプリケーションという形でGoogle Chromeにインストールされ、実行される。インストールしたアプリはGoogle Chromeにショートカットを作成してアクセスすることができる。

使用するアプリはChrome Web Storeにて配布され、無料または有料で利用できる。Chrome Web Storeへのアプリの登録は有料で、開発者は最初に5ドルの登録料をGoogle側へ支払う必要がある[23]

2017年に8月22日には企業向けに運用・管理機能を充実させた「Chrome Enterprise」が発表され、プリンタ管理、OSアップデートの制御、盗難防止などの機能が追加され、24時間365日のサポートも提供されている。また、Microsoft Active Directoryにも対応しており、既存のActive DirectoryのIDなどを使用して、Windows PCと併せて一元管理可能になっている[15]

反響[編集]

  • マイクロソフトスティーブ・バルマーCEOは、Googleによる発表があった同月、2009年7月30日に「そもそもChrome OSとは、実のところ、どのようなOSであるのかさえ理解できていない。たった今(Windowsに対し)、競合する注目の存在としてリストに加えたところである」と述べ、Google ChromeOSが将来的に Microsoft Windows の脅威になりかねないという懸念を示した[24]
  • 日本企業でも採用されている。ホームセンターの東急ハンズ、エレベーター・エスカレーター大手のフジテックが採用したほか、電算システムが企業のChromebook導入支援サービスを手掛けるなど、日本国内におけるノートブック市場におけるGoogle ChromeOSの市場は、緩やかに拡大している[16][25]
  • 2021年、GIGAスクール構想ではChrome OSがiPadOS, Windowsを抑えシェアトップに躍り出た[26]

搭載機種[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ Google. “Google ChromeOS 利用規約”. 2019年5月8日閲覧。
  2. ^ Kernel Design”. The Chromium Projects. 2018年6月24日閲覧。
  3. ^ Google working on new way to run Android in Chrome OS - 9to5Google
  4. ^ Chromebook で Linuxをセットアップする - Chromebook ヘルプ
  5. ^ 開発環境 | Android デベロッパー | Android Developers
  6. ^ a b Get Chrome OS Flex for PC or Mac” (英語). Chrome Enterprise. 2022年2月16日閲覧。
  7. ^ Form Factors Exploration (The Chromium Projects)
  8. ^ グーグルのブログ記事 "Introducing the Google Chrome OS" 2009-07-11閲覧
  9. ^ Shiels, Maggie (2009年7月8日). “Google to launch operating system”. BBC News. 2009年7月8日閲覧。
  10. ^ Arrington, Michael (2009年7月8日). “Google Chrome: Redefining The Operating System”. TechCrunch. 2009年7月8日閲覧。
  11. ^ a b 「Google Chrome OS」は無料、共同開発企業名も公表、Impress INTERNET Watch、2009年7月9日
  12. ^ Google「Chrome OS」に東芝が参加 国内メーカーは動向注視、ITmedia、2009年7月23日
  13. ^ インテル、グーグルの「Chrome OS」開発に参加していたことを明らかに、computerworld.jp、2009年7月10日
  14. ^ Chrome OS、クロスコンパイルにGentooのPortage採用”. ITmedia (2010年2月18日). 2010年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年3月14日閲覧。
  15. ^ a b 米グーグルが企業向け「Chrome OS」、Windows PCからの移行促す
  16. ^ a b Chromebookは本当に企業で使えるか?
  17. ^ 「Windows 7の9割はChromebookへ移行する」、東急ハンズ
  18. ^ Chromebookのシェア、いつのまにかMacを抜いていた | ギズモード・ジャパン
  19. ^ TechCrunch – Startup and Technology News” (英語). TechCrunch. 2022年2月25日閲覧。
  20. ^ Chromebookの第4四半期の世界での出荷台数は64%減──IDC調べ” (日本語). ITmedia PC USER. 2022年2月25日閲覧。
  21. ^ 「Pixelbook」発表--Googleアシスタント搭載、別売スタイラスも - CNET Japan
  22. ^ a b Early access to Chrome OS Flex: The upgrade PCs and Macs have been waiting for” (英語). Google Cloud Blog. 2022年2月16日閲覧。
  23. ^ Google、「Chrome Web Store」に5ドルの登録料――不正ソフト予防策として”. ITMedia News. 2010年8月22日閲覧。
  24. ^ Ina Fried (2009年7月30日). “Ballmer: Windows will get more competition” (英語). CNET News. 2009年12月12日閲覧。
    Ina Fried; 湯木進悟(翻訳校正) (2009年7月31日). “「Windowsへの脅威が高まっている」--MSのバルマーCEO、Chrome OSなどを警戒する発言”. CNET Japan. 2009年12月12日閲覧。
  25. ^ Chromebookの企業導入を支援するサービス、電算システムが提供を開始
  26. ^ 小中「1人1台端末」シェア争奪戦の勝者と敗者” (日本語). 東洋経済education×ICT (2021年4月29日). 2022年2月25日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]