Vine Linux

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Vine Linux
Vine61 desktop.png
Vine Linux 6.1 のデスクトップ画面
開発元企業 / 開発者 Project Vine
OSの系統 Linux
開発状況 開発中
ソースモデル オープンソース
最新安定版リリース 6.3 / 2015年2月26日[1]
アップデート方式 APT-RPM
パッケージ管理 rpm
カーネル種別 モノリシックカーネル
ライセンス Vine Linux General Public License 4.0[2]
ウェブサイト vinelinux.org
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Vine Linux(ヴァイン・リナックス)は、RPM系の日本国産GNU/Linuxディストリビューションである。1998年にPJEのメンバーを主体として開発が始まった。以前はRed Hat Linuxの派生であったが、バージョン3.0からはProject Vineのメンバーを中心に独自に開発が進められている[3]。開発版の名称は VineSeed。各バージョンのコードネームはワインの名称から採られている[注釈 1]Linux Standard Baseには準拠していない[4]。Vine Linuxは主に日本で使われているものなので、以下では日本での状況について記述する。

特徴[編集]

1990年代後半、海外製のLinuxディストリビューションがまだ日本語にまともに対応していなかった時代に登場したVine Linuxは、日本語をそのままで扱うことができるようになった日本語対応のLinuxディストリビューションの先駆けの一つである[5]。 2001年頃まで日本語環境を必要とするユーザに人気があった[6]。しかし、Linuxが広まるにつれて、FedoraUbuntuなどの初心者にやさしくなったディストリビューションが登場し、それらのディストリビューションが人気になった。[7][8][9]

開発はProject Vineを中心に開発が行われており、Debianのようなメジャーディストリビューションと比較すると人数は少ないがコアメンバー8人、パッケージメンテナー約100人、ドキュメント整備やテストを含めて約200人で、皆が自分の欲しいOSを作っている[10]

他のメジャーなディストリビューションに比べセキュリティー上の問題の修正が遅い場合もある[11]

他には、EmacsLaTeXの日本語環境などのデフォルト設定、プログラミング環境(GCC など)、JM Projectの日本語マニュアルの採用という特徴がある。また、Project Vineメンバーが開発しているVLゴシックフォントファミリが標準で採用されている。

サポート[編集]

セキュリティに関してはVine Linux Security Watch Teamが対応しており、修正プログラムは原則としてそのバージョンの次のメジャーバージョンリリースから1年後まで提供される[12]

修正パッケージはソフトウェアのバージョンアップではなく不具合箇所の修正のみを行うことが基本方針となっている[注釈 2]。これは、セキュリティ上の修正のためにソフトウェアの挙動が変更されてしまう問題を起こさないためである。

マイナーバージョン同士では大きな変更がされていないために修正パッケージが共用できる可能性が高いが、バージョンアップが推奨されている。これは、新しいマイナーバージョン環境[注釈 3]で修正パッケージを作成しているためである。

バージョン6.xよりppc(PowerPC搭載のMacintosh)は対応アーキテクチャから外された[13]

VinePlus[編集]

Vine Linuxには、VinePlusというVine Linux対応のRPMパッケージが存在する。VinePlusについてもProject Vineが管理するサーバで配布されているが、Vine Linuxをアップグレードした場合に動作しなくなる可能性があるなど、利用者の自己責任で利用する必要があるRPMパッケージ群である。

過去には、VinePlusにあるRPMパッケージのインストールに必要なパッケージがサーバに置かれていないという事例も存在した[14]

バージョン3.0からは、VinePlusは細分化された。過去にあったVinePlusのうちメンテナが不在でメンテナンス頻度が極度に低いパッケージはextrasやorphanedというリポジトリに分離された。これらのパッケージもapt-getを使ってインストールすることもできるが、そのためには利用者がaptの設定ファイルを書き換える必要がある。

VinePlusは原則としてFHS 2.3には準拠しておらず、FSSTND1.2に準拠している[15]

特許が取得されている機能を実装しているソフトウェアのように、使用に制限があるソフトウェア[注釈 4]をVine Linuxで利用するためには利用者自身がインストールする必要がある。VinePlusでは、それらのソフトウェアのRPMパッケージを作成するためのSRPMパッケージをnonfreeリポジトリに用意している。

主要なバージョンの一覧表[編集]

Vine Linuxの主要なバージョンにはコードネームがつけられており、VinePlusなどのパッケージやサポート期限もそれに応じて用意される。

Vine Linuxのリリース履歴
バージョン コードネーム リリース日 サポート期限
1.0 Nahe 1999年3月28日 2000年1月11日(サポート終了)
1.1 Rheingau 1999年6月4日 2000年1月11日(サポート終了)
2.0 Sociando-Mallet 2000年4月14日 2003年4月7日(サポート終了)
2.1 Cissac 2000年11月4日 2003年4月7日(サポート終了)
2.1.5 Calon-Segur 2001年3月24日 2003年4月7日(サポート終了)
2.5 Domaine de Chevalier 2002年4月15日 2006年2月28日(サポート終了)
2.6 La Fleur de Bouard 2002年10月25日 2006年2月28日(サポート終了)
3.0 Valandraud 2004年8月2日 2007年11月22日(サポート終了)
3.1 Pichon Lalande 2004年11月26日 2007年11月22日(サポート終了)
3.2 Ducru Baucaillou 2005年9月18日 2007年11月22日(サポート終了)
4.0 Latour 2006年11月22日 2010年8月23日(サポート終了)
4.1 Cos d'Estournel 2007年2月22日 2010年8月23日(サポート終了)
4.2 Lynch Bages 2007年12月25日 2010年8月23日(サポート終了)
5.0 Lafite 2009年8月24日 2012年8月6日[12](サポート終了)
5.1 Cheval Blanc 2010年2月26日 2012年8月6日(サポート終了)
5.2 Palmer 2010年11月30日 2012年8月6日(サポート終了)
6.0 Haut Brion 2011年8月6日 未定[12]
6.1 Pape Clement 2012年7月30日 未定[12]
6.2 Haut Bailly 2013年10月17日 未定[12]
6.3[1] Malartic Lagraviere 2015年2月26日 未定[12](現在のリリース)

関連項目[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ ただし、名称になったのは2.0以降。1.0と1.1は産地から採られている。
  2. ^ この方針はRed Hat Enterprise LinuxDebianなどと同様。
  3. ^ バージョン3.xの場合はバージョン3.2
  4. ^ FFmpegLAMEDVD-VideoCSSを扱うlibdvdcssなど

出典[編集]

外部リンク[編集]