Chromium OS

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Chromium OS
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統合検索によるアプリドロワーと英語版Wikipediaホームページを表示したChromium OS (23.0.1262.0)。
開発者 Google
OSの系統 LinuxGentoo
パッケージ管理 Portage[1]
対応プラットフォーム x86, ARM[2]
カーネル種別 モノリシック (Linux)
既定のユーザインタフェース グラフィカル(ウェブベース)
ライセンス 複数
ウェブサイト www.chromium.org/chromium-os
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Chromium OS(クロミウム・オーエス)は、主にウェブアプリケーションと共に動作するようGoogleにより設計されたLinuxディストリビューションであり、Chrome OSオープンソース開発バージョンである[3]。このオペレーティングシステムのアーキテクチャは3層で、ファームウェア、システムレベルソフトウェア、そしてウィンドウマネージャから構成される。

Chromium OSのインストール可能で動作するバージョンは、主に趣味に熱中する人により作成されダウンロード可能な状態となっている。デバイスの中には主なオペレーティングシステムとしてChromium OSをプリインストールしたものもある。

概要[編集]

アーキテクチャ[編集]

予備設計文書によると、Googleはファームウェアウェブブラウザおよびウィンドウマネージャ、そしてシステムレベルソフトウェアとユーザーランドサービスから成る3層アーキテクチャを特徴として述べている[4]

  • ファームウェアは、フロッピーディスクドライブのような既にコンピュータ(特にネットブック)では一般的ではないハードウェアに対する厳密な調査をしないことで速いブート時間に貢献する。ファームウェアはブートプロセスにおける各ステップを検証しシステムリカバリーと統合することで、セキュリティでも貢献する[4]
  • システムレベルソフトウェアには、ブートパフォーマンスを改善するようパッチが当てられたLinuxカーネルが含まれる。ユーザーランドソフトウェアは、並行してサービスを起動できるUpstartの管理によって必須のものとして取り込まれ、クラッシュしたジョブを再生産し、さらにより速いブートのためにサービスを延期する[4]
  • ウィンドウマネージャは、他のX Windowマネージャのような複数クライアントウィンドウとのユーザ相互運用を処理する[4]

リリース履歴[編集]

2010年5月までの間に、開発中であるソースコードのコンパイル済バージョンがインターネットから100万回以上ダウンロードされた。その「Chromium OS Flow」と名付けられた最も人気のあるバージョンは、マンチェスターに住む17歳の大学生であるLiam McLoughlinが「Hexxeh」と名乗り投稿して作られた。McLoughlinのビルドはUSBメモリスティックからブートするもので、Javaプログラミング言語のサポートのようにGoogleエンジニアが未実装な機能を含んでいた[5]

Googleは趣味に熱中する人が公式リリースより先にChromium OSを使って評価することを予期していなかったとは言え、Googleの製品管理副社長であるSundar Pichaiは、「Hexxehのような人達がすることを見るとびっくりする」と述べた。Pichaiは早期リリースはオープンソース開発による意図せぬ結果であると述べた。「オープンソースプロジェクトにするよう決定した場合、全ての手段を開放する必要がある」[5]

Hexxehの作業は次の年に入っても続いた。Hexxehは2010年12月に「Chromium OS Lime」をアナウンスし[6]、2011年1月に、アプリケーションをjailbreak/root化したGoogle Cr-48「Mario」プロトタイプハードウェア用に設計し汎用的なBIOSをインストールした「Luigi」をリリースした[7]。開発者は2011年3月13日に仮想マシン上でビルドを利用可能となった[8]。Googleからの次期Chromium OSの公式ビルドがなくとも、Hexxehの「Vanilla」が行う毎晩のChromium OSのビルドはChromium OSを試したい人々にとって主要なリソースとなった。Hexxehは2013年4月20日に、Chromium OSのビルドのアップロードを止めた。

Chromium OSのより最近のバージョンは、使い方のガイドラインやヘルプと共に[9]、毎日および毎週のビルドを未だに続けている[10]Arnoldthebatから利用可能である。

2011年5月にデルも、約18ヶ月前にリリースされたビルドをフォローアップした、Dell Inspiron Mini 10v netbook用の新しいビルドをリリースした。このビルドはオーディオはサポートしないが、USBドライブからのブートは可能であった[11]

2012年7月、Chromium Build Kitがリリースされた。これは自動的に開発者のビルドをコンパイルし、USBドライブにChromium OSをインストールする[12]

デバイス[編集]

デバイスの中にはChromium OSがプリインストールされて出荷されたものもある。これにはオーストラリアの会社であるKogan製のKogan Agora Chromium Laptop[13]や、Xi3 Modular Computer製の、会社名と同じ名前の製品であるXi3 Modular Computerが含まれる[14][15]

商標紛争[編集]

2011年6月、ソルトレイクシティを基盤とするISYS Technologiesが、「Chromium」という名前と、不履行によりChromebookとChromeboxについての権利を要求し、ユタ州地方裁判所にGoogleを訴えた。この訴訟によりChromebookを販売しないようGoogleとそのハードウェア、そしてマーケティングパートナーを阻止しようと試みた[16]。この訴訟は後に却下され、GoogleとISYSとの間における非公開な和解の一環として、ISYSはその商標を維持することを放棄した。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Cairns, Ryan (2010年2月5日). “Upcoming build system changes”. Chromium OS dev. Google Groups. 2010年3月23日閲覧。
  2. ^ Womack, Brian (2009年7月8日). “Google to Challenge Microsoft With Operating System”. Bloomberg.com. 2009年7月8日閲覧。
  3. ^ Kernel Design”. 2015年4月26日閲覧。
  4. ^ a b c d Security Overview: Chromium OS design documents”. Google. 2009年11月25日閲覧。
  5. ^ a b Stone, Brad (2010年5月7日). “Test Flights Into the Google Cloud”. New York Times. http://www.nytimes.com/2010/05/09/business/09ping.html?scp=1&sq=hexxeh&st=nyt 
  6. ^ Hexxeh. “Now with a citrus twist”. Hexxeh's Blog. 2011年6月30日閲覧。
  7. ^ Hexxeh. “Your princess is in another castle…”. Hexxeh's Blog. 2011年6月30日閲覧。
  8. ^ Hexxeh. “In my VirtualBox?”. Hexxeh's Blog. 2011年6月30日閲覧。
  9. ^ http://arnoldthebat.co.uk/
  10. ^ Chromium OS Builds”. Chromium.arnoldthebat.co.uk. 2014年7月4日閲覧。
  11. ^ Linder, Brad (2011年5月15日). “Dell releases Chromium OS build for Inspiron Mini netbooks”. Liliputing. http://liliputing.com/2011/05/dell-releases-chromium-os-build-for-inspiron-mini-netbooks.html 2011年5月16日閲覧。 
  12. ^ Chromium Build Kit (2012年7月30日). “Chromium Build Kit-- Source Forge”. 2012年7月30日閲覧。
  13. ^ Kogan Australia. “Laptops - Kogan.com”. Kogan Australia. 2015年4月26日閲覧。
  14. ^ Joanna Stern. “Xi3 Modular Computer is one cool-looking desktop in a cube”. Engadget. AOL. 2015年4月26日閲覧。
  15. ^ Dana Wollman. “Xi3 modular PC reborn as Chrome OS desktop, promises independence from local storage”. Engadget. AOL. 2015年4月26日閲覧。
  16. ^ “Chrome Turf War: Did Google abandon the Chromium Trademark?”. (2011年6月13日). http://trademarkem.com/chrome-turf-war-did-google-abandon-chromium-trademark 2014年2月4日閲覧。 

外部リンク[編集]