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エア・ベルリン

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エア・ベルリン
Air Berlin PLC & Co. Luftverkehrs KG
IATA
AB
ICAO
BER
コールサイン
AIR BERLIN
設立 1978年
運航停止 2017年
ハブ空港 ベルリン・テーゲル空港
デュッセルドルフ空港
マイレージサービス Top Bonus
航空連合 ワンワールド
エティハド航空パートナーズ
保有機材数 100機
就航地 52都市
本拠地 ドイツベルリン
外部リンク http://www.airberlin.com/
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ボーイング737-800

エア・ベルリン(Air Berlin)は、かつてドイツを拠点として活動していた航空会社である。

ベルリンデュッセルドルフミュンヘンニュルンベルクケルンなどを中心に、ヨーロッパ各都市に就航するほか、北米、カリブ海諸国、アフリカにも就航し、近年では格安航空会社 (LCC) に分類されていた[1]航空券の座席予約システム(CRS)は、アマデウスITグループが運営するアマデウスを利用していた[2]

歴史

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創業

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第二次世界大戦後の冷戦下におけるドイツにおいては、ルフトハンザドイツ航空などの西ドイツの航空会社は西ベルリンには乗り入れることが出来なかった。

1978年から使用されたエア・ベルリン USAのロゴ
ボーイング 707-300
塗装変更を行ったボーイング 737-300

パンアメリカン航空パイロットだったキム・ラングレンドイツ語版がここに目をつけて、1978年アメリカオレゴン州において「Air Berlin Inc.」として創業。ボーイング707などで「アメリカの航空会社」として、西ベルリンと西ドイツ各地や西ヨーロッパ地中海地域のリゾート地などとの路線を運航していた。

本社移動

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1986年から2008年まで使用されていたロゴ
エアバス A320-200

東西ドイツ統一後の1991年、ドイツに「Air Berlin GmbH & Co. Luftverkehrs KG」を設立し、ドイツに資本を移す。1993年にはボーイング社から26機の新規機材を調達することに成功した。1997年、IATA加盟。2004年、オーストリアの格安航空会社ニキ航空の株式24%を取得。「low fares alliance」として提携関係にある。

拡大

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LTUインターナショナルのエアバス A330-200
エア・ベルリンのロゴがされた旧LTU所属のエアバス A330-200

2006年には、ミュンヘンの格安航空会社・DBA(旧 Deutsche BA)を完全子会社化し、別ブランドで就航を続けていたが、翌年これを解消している。また、2007年にはデュッセルドルフ空港を拠点とするLTUインターナショナルを買収。こうした拡大路線により、ヨーロッパで6番目の規模を持つ航空会社グループを形成した[3]。また、ペガサス航空と提携して、トルコチャーター便の運航をしていた事があった[4]

ワンワールド塗装のボーイング 737-800

2012年3月20日から航空連合ワンワールドに加盟[3]。記念式典は2012年6月3日ベルリン・ブランデンブルク国際空港開港と同時に行う予定で、式典にあわせてワンワールド特別塗装機もお披露目される予定だったが、当初の開港予定より遅れたため同時に行うことはできなかった。なお、ブランデンブルク国際空港の開港はその後も延期され、2020年にようやく開業した[5]

ワンワールドの他、エティハド航空と提携しており、日本への乗り入れは2012年12月よりエティハド航空とのコードシェア便(成田、中部)で実施していた[6]。そのため公式パンフレットや機内モニターなどでは日本への就航地として東京(成田)と名古屋(中部)が記載されている。2014年10月には、ジェットエアウェイズセーシェル航空などと共に“エティハド航空パートナーズ”を発足させた[7]

破綻へ

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ベルリン・テーゲル空港に到着したエア・ベルリン6210便(「BER4EVR」)が放水アーチで迎えられる場面

2008年以降、エア・ベルリンは苦しい経営が続き、エティハド航空がマイレージサービス『トップボーナス』を運営する子会社の株式を取得したり[8]、パイロットを受け入れるなどしたほか[9]、機材納入時期の見直しやボーイング787の発注キャンセル等を行ってきた[10]

2017年2月からは機材と乗員の一部をライバル・ルフトハンザグループオーストリア航空ユーロウイングスウェット・リースしている[11]。さらに傘下のニキ航空株の一部をエティハド航空に売却の上で、ニキ航空をベースにドイツの旅行会社トゥイグループレジャー航空会社を設立する計画もあったが[12]、これについては頓挫した[13]

経営の立て直しを続けてきたにもかかわらず、2016年度は7億8190万ユーロの赤字を計上[14]2017年8月15日、エティハド航空からの支援が打ち切られたことで破産手続き申請を行った[15]。ドイツ政府とルフトハンザ・グループの支援により、運航は継続されていた[16] が、同年9月12日には、エア・ベルリン側のパイロット約200人が病欠し、約100便の運航を停止せざるを得ないなど会社の経営と評価にダメージを与える出来事もあった[17]。会社の再建に向けた動きは行き詰まり、同年10月27日を最後に全便の運航を停止、ワンワールドからも退会することとなった[18]

同日の2017年10月27日に運航された、ミュンヘンベルリン・テーゲル行き エア・ベルリン6210便がエア・ベルリンの最終便となった。なお、航空管制に於いて通常の法則に則った場合、当該便のコールサインは「BER6210」と「会社名+便名」を用いることになるが、この最終便のコールサインは「forever(永遠に)」を捩った「BER4EVR」という特別なコールサインが用いられた。その後、エア・ベルリンの従業員の大部分について、ルフトハンザ・ドイツ航空が受け入れることを表明し、事実上ルフトハンザに吸収される形となった。保有機材のうちの81機はルフトハンザ・グループ、25機はイギリスのイージージェットが引き継ぐ見通しで議論が続いている[19]

就航都市

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アフリカ

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エジプト

モロッコ

チュニジア

アメリカ

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バルバドス

キューバ

キュラソー島

ドミニカ共和国

メキシコ

アメリカ合衆国

アジア

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イスラエル

トルコ

アラブ首長国連邦

ヨーロッパ

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オーストリア

ブルガリア

クロアチア

チェコ

デンマーク

フィンランド

フランス

ドイツ

ギリシャ

ガーンジー

ハンガリー

アイスランド

イタリア

ジャージー

マルタ

モンテネグロ

ポーランド

ポルトガル

ルーマニア

セルビア

スペイン

スウェーデン

スイス

特徴

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エア・ベルリンは、格安航空会社に分類されていたが運賃は格安航空会社の中ではやや高めに設定されていて、機内サービスの提供なども行っていたため大手航空会社と格安航空会社の中間に位置づけることも出来る。代表的なところとして、以下のようなサービスが挙げられる。

  • 座席指定制
  • 機内誌の提供
  • 機内での新聞のサービス
  • 機内ドリンク、機内食の提供
  • 機内エンターテイメント(テレビ、スカイマップ等)の提供
  • ハブ空港での乗り継ぎ保証
  • マイレージサービス

また、多くの格安航空会社が利用する中小空港(Secondary Airport)ではなく、大空港に就航する路線もあった。

機材

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エア・ベルリン エアバスA320
エア・ベルリン(旧 LTU国際航空) エアバスA330-300

エア・ベルリンの運航機材(2017年9月現在)[24]

機種 機数
エアバスA319 11
エアバスA320 64
エアバス A330-200 5
デ・ハビランド・カナダ DHC-8-400 20

過去の保有機材

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関連項目

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出典・脚注

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  1. ^ ローコストキャリア / LCC 格安航空会社一覧”. 地球の歩き方T&E伊藤忠商事G)、ダイヤモンド・ビッグ社. 2017年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年8月18日閲覧。
  2. ^ Airlines using Amadeus” (英語). アマデウスITグループ. 2015年9月27日閲覧。
  3. ^ a b “エア・ベルリン、ワンワールドに正式加盟-3月20日”. フライチーム. (2012年2月2日). http://flyteam.jp/news/article/9075 2017年8月26日閲覧。 
  4. ^ “エア・ベルリン・トルコが11月1日から始動-週31便を運航”. フライチーム. (2011年10月30日). http://flyteam.jp/news/article/3238 2017年8月26日閲覧。 
  5. ^ 日本放送協会. “ベルリン・ブランデンブルク国際空港 予定から9年遅れ開業も…”. NHKニュース. 2020年11月6日閲覧。
  6. ^ 外国人国際航空運送経営許可について
  7. ^ “エティハド・エアウェイズ・パートナーズが始動 6社が参画”. フライチーム. (2014年10月11日). http://flyteam.jp/news/article/41510 2017年8月26日閲覧。 
  8. ^ “エア・ベルリンのマイル「トップボーナス」、エティハド航空が70%株取得”. フライチーム. (2012年12月19日). http://flyteam.jp/news/article/17885 2017年8月26日閲覧。 
  9. ^ “エティハド航空、エア・ベルリンのパイロット50名超を受け入れ”. フライチーム. (2013年5月22日). http://flyteam.jp/news/article/22758 2017年8月26日閲覧。 
  10. ^ “エア・ベルリン、787の15機含む発注済みボーイング33機をキャンセル”. フライチーム. (2014年9月27日). http://flyteam.jp/news/article/41058 2017年8月26日閲覧。 
  11. ^ “エア・ベルリン、ユーロウイングスとオーストリア航空に38機をリース”. フライチーム. (2016年12月21日). http://flyteam.jp/news/article/73226 2017年8月26日閲覧。 
  12. ^ “エティハド航空、TUIとのレジャー航空会社の設立を取締役会で承認”. フライチーム. (2016年12月6日). http://flyteam.jp/news/article/72654 2017年8月26日閲覧。 
  13. ^ “TUIとエティハド航空、新たなレジャー航空会社の設立を断念”. フライチーム. (2017年6月9日). http://flyteam.jp/news/article/80267 2017年8月26日閲覧。 
  14. ^ airberlin financial results 2016 and first quarter 2017 - Progress achieved in business restructuring”. エア・ベルリン (2017年4月28日). 2017年8月26日閲覧。
  15. ^ エアベルリンが破産申請 独航空2位、経営再建断念 日本経済新聞(2017年8月16日閲覧)
  16. ^ “エア・ベルリン、破産手続き申請 政府とルフトハンザ支援で運航継続”. フライチーム. (2017年8月16日). http://flyteam.jp/news/article/82996 2017年8月26日閲覧。 
  17. ^ パイロット200人が「病欠」で100便欠航、破産申請の独エア・ベルリン”. AFP (2017年9月13日). 2018年4月10日閲覧。
  18. ^ “airberlin to cease operating as part of oneworld from 28 October”. ワンワールド公式サイト. (2017年10月18日). https://ja.oneworld.com/news-information/oneworldnews/-/asset_publisher/QtTQ7EuCzxhd/content/airberlin-to-cease-operating-as-part-of-oneworld-from-28-octob-1/maximized 2017年10月18日閲覧。 
  19. ^ “Easyjet übernimmt Teile von Air Berlin”. ディー・ツァイト. (2017年10月27日). http://www.zeit.de/wirtschaft/unternehmen/2017-10/air-berlin-letzter-flug-insolvenz-joachim-hunold 2017年10月29日閲覧。 
  20. ^ Düsseldorf Airport schedule
  21. ^ http://www.dus.com/en/flights/find-flights
  22. ^ a b airberlin Proposes New Dusseldorf Long-Haul Service from May 2016”. Airlineroute.net (11 November 2015). 11 November 2015閲覧。
  23. ^ a b c d http://aerocroatia.blogspot.de/
  24. ^ ch-aviation.com: Air Berlin

外部リンク

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