イビサ島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索
バレアレス諸島。左下にイビサ島がある。
ビーチ

イビサ島スペイン語:Ibiza、カタルーニャ語:Eivissa)は、地中海バレアレス諸島に属するスペイン領の島である。正式名称は、カタルーニャ語表記のEivissa島で、アイヴィーサ島である。英語発音に由来するイビザ島表記も見られる。中心都市は、アイヴィーサ

目次

[編集] 歴史

西地中海の要所にあるため、古来ローマ帝国ヴァンダル人ビザンティン帝国イスラム諸国家、アラゴン王国など、様々な勢力の間でその支配権が争われて来た。近世以降は、当初はアラゴン王国、やがてそのアラゴン王国などを統合したスペイン王国が領有して現在に至っている。

イビサが世界中から注目されるのは戦後、この島がヨーロッパのヒッピー文化の中心となってからである。やがて1980年代終わりに、この島で息づいていたバレアリックと呼ばれる独特の自由なダンス音楽スタイルとそのクラブシーンの享楽的な雰囲気を、当時英国で盛り上がっていたセカンド・サマー・オブ・ラブ世代のDJ達とプロモーターが発見したことにより、イビサ島は英国の若者たちのパーティー・アイランドとして爆発的な発展を遂げることになる。

1990年代を通してヨーロッパのクラブ文化、ダンス音楽の中心部として君臨し、最新の音楽流行を求めて世界中からクラバーたちが押し寄せる若者文化の中心地となる。その後、イビサ島のクラブの巨大化、陳腐化と客層の低年齢化により、以前のような先鋭的な音楽シーンは姿を消したものの、依然として欧州の若者達の夏の最もポピュラーな目的地である。

[編集] 観光

有名なクラブが多くあり、特に夏の間は世界中の有名DJがプレイするため、ポピュラーな観光地となっている。また、その美しい海と砂浜も多くの人々を惹き付けている。島の西海岸にあるバー、カフェ・デル・マーは、その美しい日没の風景とバーのDJが掛ける独特の音楽のために、世界で最も有名なバーの1つとして知られている。このバーで掛けられているようなリラックスできるダンス系の音楽は、後にチルアウト音楽と呼ばれるジャンルとして欧州で流行した。他に有名なクラブとしては、パチャやアムネシア(amnesia)、スペース、プリビレジ(Privilege)、エデン、エルディヴィーノ、エスパラディスなどが上げられる。アムネシアで行われる泡パーティーや、エスパラディスで行われる水パーティーは非常に有名である。プリビレジは収容人数1万人を誇り、世界最大のクラブとしてギネスに登録されている。また、イビサ島自体にもその古い歴史から美しい中世・近世の町並みが良く保存されており、世界遺産に登録されている。

他の欧州のリゾート同様に、ドラッグ汚染が深刻な問題とされた時期もあったが、厳しい取締りと関係者の努力により、ドラッグの影は薄くなった。しかしながら、クラブやバーの営業時間制限にまで至る規制には、今も批判的な意見が多い。

[編集] 世界遺産

イビサ島は1999年にユネスコ世界遺産に登録された。スペインの世界遺産のうち2件目の複合遺産である。


世界遺産 イビサ島の生物多様性と歴史地区
スペイン
イビサ島の旧市街
イビサ島の旧市街
英名 Ibiza, Biodiversity and Culture
仏名 Ibiza, biodiversité et culture
面積 8564.0000ha
登録区分 複合遺産
登録基準 文化遺産(2),(3),(4)
自然遺産(9),(10)
登録年 1999年
公式サイト ユネスコ本部(英語)
使用方法表示

[編集] 外部リンク

[編集] 登録基準

この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた(以下の基準は世界遺産センター[1]からの翻訳、引用である)。

  • (2) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
  • (3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
  • (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
  • (9) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
  • (10) 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。

[編集] その他

Icon of Sekaiisan.svg Icon of Sekaiisan.svg スペインの世界遺産
World Heritage Sites in Spain

文化遺産
コルドバ歴史地区 | グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン |ブルゴス大聖堂 | マドリードのエル・エスコリアルの修道院と遺跡 | アントニ・ガウディの作品群カサ・ミラグエル公園サグラダ・ファミリア)|アルタミラ洞窟 |セゴビア旧市街と水道橋| オビエドとアストゥリアス王国の建造物群 | サンティアゴ・デ・コンポステーラ | アビラ旧市街と市壁外の教会群 | アラゴンのムデハル建築 | 古都トレド | カセレス旧市街 | セビリア大聖堂アルカサルインディアス古文書館 | サラマンカの旧市街 | ポブレー修道院 | メリダの考古遺産群 | サンタ・マリア・デ・グアダルーペ王立修道院 | サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路 | クエンカの歴史的城壁都市 | バレンシアラ・ロンハ・デ・ラ・セダ | ラス・メドゥラス | バルセロナカタルーニャ音楽堂サン・パウ病院 | サン・ミジャンのユソ修道院とスソ修道院 | アルカラ・デ・エナレスの大学と歴史地区 | イベリア半島の地中海沿岸の岩絵 | コア渓谷とシエガ・ベルデの先史時代の岩絵遺跡群(ポルトガルと共有) | サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナ | タラゴナの考古遺産群 | エルチェの椰子園 | ルーゴのローマ城壁 | バル・デ・ボイのカタルーニャ風ロマネスク様式聖堂群 | アタプエルカの考古遺跡 | アランフエスの文化的景観 | ウベダバエサのルネサンス建築物群 | ビスカヤ橋 | ヘラクレスの塔
自然遺産
ガラホナイ国立公園 | ドニャーナ国立公園 | テイデ国立公園
複合遺産
イビサの生物多様性と文化 | ピレネー山脈のモン・ペルデュフランスと共有)
世界遺産 | ヨーロッパの世界遺産 | スペインの世界遺産 | 五十音順 | [編集]
Commons-logo.svg ウィキメディア・コモンズに、スペインの世界遺産に関連するマルチメディアがあります。
個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語