パプリカ

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さまざまな色のパプリカ

パプリカ: Paprika学名:Capsicum annuum cv.)はナス科多年草であるトウガラシ属トウガラシの一栽培品種。またその果実および果実から作られる香辛料のこと。肉厚で辛みが無く甘い品種で甘味唐辛子とも呼ばれる。日本で流通する果実の多くは赤や黄色であるが、紫色、茶色などの品種もある。

[編集] 概要

唐辛子の主な辛み成分のカプサイシン劣性遺伝子のため、ピーマンシシトウガラシと同じく果実に辛みをもたないトウガラシの栽培品種である。パプリカの品種をつくり育てたのはハンガリーで、現在も一大産地と知られる。ハンガリー料理にパプリカは欠かせない存在で、シチュー料理グヤーシュをはじめ、数多くの料理に用いられ、かつては国をあげてパプリカを生産保護していた程であった。アメリカでの主な産地はカリフォルニア州テキサス州

パプリカの果実はやや大型となり、辛みが無い、もしくはほとんど無い。果皮はやや硬いが、果肉は豊富な果汁を含み肉厚で糖度が高い。果実は加熱調理するほか生でも食べられる。栄養素の構成もピーマンに似るが、ビタミン様物質の一種であるビタミンPを含んでいる。ビタミンPはビタミンCを壊れにくくし、またその抗酸化作用の性質を高める効果をもつため、加熱調理してもビタミンCが失われにくい。

スパイスとしてのパプリカは、種子を取り除いた赤いパプリカを乾燥させ、粉末化したものである。唐辛子にも似た独特の風味を持つが、味や風味が穏やかなため、大量に投入しても料理の味を損なうことは無いと言われる。鮮やかな赤色で、黒く焦がさない限りは調理しても赤みを保つため、料理を彩る色彩としても用いられる。

カラーピーマンは、しばしばパプリカと混同されることがあるが、カラーピーマンはピーマンを完熟させた別の栽培品種である。一般的に流通している緑色のピーマンも、完熟させれば色が変化し苦味が薄れ甘みが増す。ピーマンが緑色の時期に収穫するのに対し、パプリカは熟してから収穫を行う。パプリカは肉厚で部屋数が3–4室に分かれた綺麗なベル型を形成する品種である。一方ピーマンはパプリカより肉薄で、膨らんだベル型を形成せず、パプリカのように赤く完熟してしまうと長期保存が効かない。

[編集] 名称

パプリカは、コロンブスによってヨーロッパへ持ち帰られた。この時、当時のヨーロッパで胡椒が珍重されていたことから、"pepper"(胡椒および唐辛子の意味)の名が付けられた。

果実の呼び名は国毎に異なり、「胡椒」と「唐辛子」のどちらかで呼ばれている。イギリスでは単純にpepperだが、イギリス連邦では: "capsicum"(唐辛子)と呼んでいる。アメリカ合衆国では果実と品種を: "Bell pepper"と呼んでいるが、その色合いに合わせて: "red pepper": "green pepper"などの呼び名も通じる。ロシアではブルガリアの胡椒を意味する: "болгарский перец(bolgarskiy perets)"。フランスは例外でピーマンと一括りにされ: "Poivron"と呼ばれている。

この果実から作られる香辛料は"paprika"と呼ばれる。これは、唐辛子全般を指すハンガリー語が転用された呼び名である。日本では品種も果実も香辛料も全てパプリカと呼ばれている。

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