コンテンツにスキップ

群像新人文学賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

群像新人文学賞(ぐんぞうしんじんぶんがくしょう)は、講談社が刊行する文芸誌『群像』が、1958年に創設した純文学の公募新人文学賞。締め切りは10月31日(当日消印有効)。

純文学系の公募している新人賞には他に、文學界新人賞新潮新人賞すばる文学賞文藝賞太宰治賞などがある。『群像』主催の賞には他に、群像新人長篇小説賞がある。

2014年までは、小説部門と評論部門の2部門に分かれていたが、2015年からは、小説のみが選考対象となり、評論部門は本賞から独立し、群像新人評論賞と名を変えて新たにスタートした[1]。群像新人評論賞についても、本項で記述する。

応募規定

[編集]
  • 年1回発表。
  • 小説部門は400字詰原稿用紙で70枚以上250枚以内。
  • 受賞者には正賞として 50 万円(優秀作25万円)が授与され、受賞作は選評と合わせて『群像』6月号に掲載される。

過去の応募規定

[編集]
  • 枚数
    • 第1回から第6回まで、小説部門は400枚詰め原稿用紙に換算して100枚以内、評論は50枚以内。
    • 第7回から第10回まで、小説部門は400枚詰め原稿用紙に換算して50枚前後(長くても100枚以内)、評論は100枚以内。
    • 第11回から第46回まで、小説部門は400枚詰め原稿用紙に換算して250枚以内、評論は100枚以内。
    • 第47回以降は現在と同じ。
  • 賞金
    • 第1回から第2回まで、小説部門は10万円、評論部門は5万円。
    • 第3回から第21回まで、両部門ともに10万円。
    • 第22回から第23回まで、両部門ともに15万円。
    • 第24回から、両部門共に30万円
    • 第35回から、両部門共に50万円
    • 第9回は両部門の受賞者に副賞として「エンサイクロペディア・アメリカーナ(1965年版・全30巻)」が授与された。
  • 同人雑誌発表作の扱い
    • 第1回から第6回まで、応募締め切りの1年以内に同人雑誌に発表された作品も投稿可能だった。
    • 第7回以降、同人雑誌発表作は投稿不可能となった。
  • 選評の掲載形式
    • 第1回から第6回までは選考座談会が掲載された。
    • 第7回以降は各選考委員の選評が掲載されている。
    • この形式変更は大岡昇平が師匠格の小林秀雄に真似て速記を直す、なんてことに平野謙がクレームつけたため。

受賞作一覧

[編集]

小説部門

[編集]

第1回から第10回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作
第1回(1958年度) 846編 当選作なし
第2回(1959年度) 863編 当選作なし
第3回(1960年度) 875編 当選作 古賀珠子 「魔笛」[注 1]
第4回(1961年度) 881編 当選作なし
最優秀作 上田三四二[注 2] 「逆縁」
第5回(1962年度) 897編 当選作 西原啓 「日蝕」[注 3]
第6回(1963年度) 722編 当選作 文沢隆一 「重い車」[注 4]
第7回(1964年度) 853編 当選作 三好三千子 「どくだみ」[注 5]
第8回(1965年度) 821編 当選作 黒部亨 「砂の関係」
第9回(1966年度) 802編 当選作なし
最優秀作 畑山博 「一坪の大陸」[注 6]
第10回(1967年度) 725編 当選作 近藤弘俊 「骨」

第11回から第20回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作 備考
第11回(1968年度) 514編 当選作 大庭みな子 「三匹の蟹」[注 7] 第59回芥川賞受賞
優秀作 深井富子 「ドン・ペドロ二世ホテル」
第12回(1969年度) 596編 当選作 李恢成 「またふたたびの道」[注 8]
第13回(1970年度) 507編 当選作 勝木康介 「出発の周辺」[注 9]
第14回(1971年度) 524編 当選作 小林美代子 「髪の花」[注 10]
広川禎孝 「チョーク」
第15回(1972年度) 538編 当選作なし
第16回(1973年度) 543編 当選作なし
第17回(1974年度) 523編 当選作 飯田章 「迪子とその夫」[注 11]
高橋三千綱 「退屈しのぎ」[注 12]
森本等 「或る回復」 [注 13]
第18回(1975年度) 591編 当選作 林京子 「祭りの場」[注 14] 第73回芥川賞受賞
優秀作 小松紀夫 「隠された声」
第19回(1976年度) 664編 当選作 村上龍 限りなく透明に近いブルー[注 15] 第75回芥川賞受賞
優秀作 海野碧[注 16] 「海の幸」
第20回(1977年度) 803編 当選作なし
優秀作 山川健一 「鏡の中のガラスの船」[注 17]
倉内保子 「とても自然な、怯え方」

第21回から第30回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作
第21回(1978年度) 1024編 当選作 小幡亮介 「永遠に一日」
中沢けい 海を感じる時[注 18]
第22回(1979年度) 1148編 当選作 村上春樹 風の歌を聴け[注 19]
第23回(1980年度) 1288編 当選作 長谷川卓 「昼と夜」
第24回(1981年度) 1278編 当選作 笙野頼子 「極楽」[注 20]
第25回(1982年度) 1262編 当選作なし
優秀作 池田基津夫 「うさぎ」
第26回(1983年度) 1248編 当選作 伊井直行 「草のかんむり」[注 21]
第27回(1984年度) 1276編 当選作 華城文子 「ダミアンズ、私の獲物」[注 22]
第28回(1985年度) 1174編 当選作 李起昇 「ゼロはん」[注 23]
優秀作 吉目木晴彦 「ジパング」[注 24]
第29回(1986年度) 1208編 当選作 新井千裕 「復活祭のためのレクイエム」[注 25]
第30回(1987年度) 1286編 当選作 下井葉子 「あなたについて わたしについて」
鈴木隆之 「ポートレイト・イン・ナンバー」[注 26]

第31回から第40回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作
第31回(1988年度) 1594編 当選作 石田郁男 「アルチュール・エリソンの素描」
第32回(1989年度) 1492編 当選作なし
優秀作 上原秀樹 「走る男」
第33回(1990年度) 1622編 当選作 高野亘 「コンビニエンス ロゴス」[注 27]
第34回(1991年度) 1497編 当選作 多和田葉子 「かかとを失くして」[注 28]
第35回(1992年度) 1613編 当選作なし
優秀作 中野勝 「鳩を食う」[注 29]
第36回(1993年度) 1337編 当選作なし
優秀作 足立浩二 「暗い森を抜けるための方法」
木地雅映子 「氷の海のガレオン」[注 30]
第37回(1994年度) 1890編 当選作 阿部和重 「アメリカの夜」[注 31]
第38回(1995年度) 2050編 当選作なし
優秀作 団野文丈 「離人たち」
萩山綾音 「影をめくるとき」
第39回(1996年度) 1754編 当選作 鈴木景子[注 32] 「やさしい光」
優秀作 堂垣園江 「足下の土」
第40回(1997年度) 1383編 当選作 岡崎祥久 「秒速10センチの越冬」[注 33]

第41回から第50回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作 備考
第41回(1998年度) 1762編 当選作なし
優秀作 長田司[注 34] 「水のはじまり」
第42回(1999年度) 1694編 当選作なし
第43回(2000年度) 1336編 当選作 横田創 「(世界記録)」[注 35]
優秀作 中井佑治 「フリースタイルのいろんな話」
第44回(2001年度) 1328編 当選作 萩原亨 「蚤の心臓ファンクラブ」[注 36]
優秀作 島本理生 シルエット[注 37]
第45回(2002年度) 1560編 当選作 早川大介 「ジャイロ!」[注 38]
寺村朋輝 「死せる魂の幻想」[注 39]
第46回(2003年度) 1284編 当選作 森健 「火薬と愛の星」[注 40]
優秀作 村田沙耶香 「授乳」[注 41]
脇坂綾 「鼠と肋骨」
第47回(2004年度) 1771編 当選作 十文字実香 「狐寝入夢虜」[注 42]
優秀作 佐藤憲胤 「サージウスの死神」[注 43]
第48回(2005年度) 1681編 当選作 樋口直哉 「さよなら アメリカ」[注 44] 第133回芥川賞候補
優秀作 望月あんね 「グルメな女と優しい男」[注 45]
第49回(2006年度) 1823編 当選作 木下古栗 「無限のしもべ」
朝比奈あすか[注 46] 「憂鬱なハスビーン」[注 47]
優秀作 深津望 「煙幕」
第50回(2007年度) 1889編 当選作 諏訪哲史 「アサッテの人」[注 48] 第137回芥川賞受賞
優秀作 広小路尚祈 「だだだな町、ぐぐぐなおれ」

第51回から第60回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作 備考
第51回(2008年度) 2062編 当選作 松尾依子 「子守唄しか聞こえない」[注 49]
第52回(2009年度) 1994編 当選作 丸岡大介 「カメレオン狂のための戦争学習帳」[注 50]
第53回(2010年度) 1884編 当選作 淺川継太 「朝が止まる」[注 51]
野水陽介[注 52] 「後悔さきにたたず」
第54回(2011年度) 1721編 当選作 中納直子 「美しい私の顔」
第55回(2012年度) 1618編 当選作 岡本学 「架空列車」[注 53]
優秀作 片瀬チヲル 「泡をたたき割る人魚は」[注 54]
藤崎和男 「グッバイ、こおろぎ君。」[注 55]
第56回(2013年度) 1851編 当選作 波多野陸[注 56] 「鶏が鳴く」[注 57]
第57回(2014年度) 1746編 当選作 横山悠太 「吾輩ハ猫ニナル」[注 58] 第151回芥川賞候補
第58回(2015年度) 1762編 当選作 乗代雄介 「十七八より」[注 59]
第59回(2016年度) 1864編 当選作 崔実[注 60] 「ジニのパズル」[注 61][2] 第155回芥川賞候補
第60回(2017年度) 2016編 当選作なし
優秀作 上原智美 「天袋」[3]
李琴峰 「独舞」

第61回から第70回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作 備考
第61回(2018年度) 2003編 当選作 北条裕子 「美しい顔」 第160回芥川賞候補
第62回(2019年度) 2238編 当選作 石倉真帆 「そこどけあほが通るさかい」
第63回(2020年度) 2287編 当選作なし
優秀作 湯浅真尋 「四月の岸辺」
第64回(2021年度) 2291編 当選作 石沢麻依 「貝に続く場所にて」 第165回芥川賞受賞
島口大樹 「鳥がぼくらは祈り、」
優秀作 松永K三蔵 「カメオ」
第65回(2022年度) 2072編 当選作 小砂川チト 「家庭用安心坑夫」 第167回芥川賞候補
平沢逸 「点滅するものの革命」
第66回(2023年度) 1986編 当選作 村雲菜月 「もぬけの考察」
夢野寧子 「ジューンドロップ」
第67回(2024年度) 2030編 当選作 豊永浩平 「月ぬ走いや、馬ぬ走い」
優秀作 白鳥一 「遠くから来ました」

評論部門

[編集]

第1回から第10回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作
第1回(1958年度) 107編 当選作 足立康 「宝石の文学」
第2回(1959年度) 112編 当選作 佐野金之助 「活力の造型――戦後世代の文学的課題」
第3回(1960年度) 122編 当選作 秋山駿 「小林秀雄」
第4回(1961年度) 121編 当選作 上田三四二[注 62] 「齋藤茂吉論」
第5回(1962年度) 125編 当選作 小笠原克[注 63] 「私小説論の成立をめぐって」
第6回(1963年度) 98編 当選作 月村敏行 「中野重治論序説――その詩集の意味するもの」
第7回(1964年度) 92編 当選作 松原新一 「亀井勝一郎論」
第8回(1965年度) 83編 当選作 渡辺広士 「三島由紀夫と大江健三郎」
第9回(1966年度) 71編 当選作なし
最優秀作 曾根博義 「『伊藤整の方法』――肉体なき生活の思想」
近藤功 「吉本隆明」
第10回(1967年度) 83編 当選作 宮内豊 「大岡昇平論」
利沢行夫 「自己救済のイメージ――大江健三郎論」

第11回から第20回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作
第11回(1968年度) 52編 当選作なし
優秀作 小松万佐子 「『現代の神』を索めて」
第12回(1969年度) 53編 当選作 柄谷行人 「〈意識〉と〈自然〉――漱石試論」
第13回(1970年度) 48編 当選作なし
第14回(1971年度) 55編 当選作なし
第15回(1972年度) 51編 当選作 西村亘 「ギリシア人の歎き
――悲劇に於ける宿命と自由との関係の考察」
第16回(1973年度) 62編 当選作 本村敏雄 「傷痕と回帰――「月とかがり火」を中心に」
優秀作 原口昭夫 「大江健三郎論
――精神の位相というその顔立」
第17回(1974年度) 62編 当選作 勝又浩 「我を求めて
――中島敦による私小説論の試み」
第18回(1975年度) 82編 当選作なし
優秀作 藤林靖晃 「文学に於ける自己と所有」
第19回(1976年度) 73編 当選作なし
優秀作 羽原譲 「蟻地獄の研究――平野謙論」
第20回(1977年度) 95編 当選作 中島梓 「文学の輪郭」

第21回から第30回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作
第21回(1978年度) 108編 当選作なし
第22回(1979年度) 115編 当選作なし
優秀作 宇野邦一 「文学の終末について」
富岡幸一郎 「意識の暗室――埴谷雄高と三島由紀夫」
第23回(1980年度) 94編 当選作なし
優秀作 川村湊 「異様なるものをめぐって――徒然草論」
第24回(1981年度) 93編 当選作 小林広一 「斎藤緑雨論」
第25回(1982年度) 121編 当選作 加藤弘一 「コスモスの知慧」
第26回(1983年度) 81編 当選作 井口時男 「物語の身体――中上健次論」
千石英世[注 64] 「ファルスの複層――小島信夫論」
第27回(1984年度) 116編 当選作なし
優秀作 松下千里 「生成する『非在』――古井由吉をめぐって」
山内由紀人 「生きられた自我――高橋たか子論」
第28回(1985年度) 106編 当選作なし
第29回(1986年度) 117編 当選作 清水良典 「記述の国家――谷崎潤一郎原論」
優秀作 島弘之 「小林秀雄への共感的反逆
――後発者柄谷行人の"場所"」
第30回(1987年度) 106編 当選作 高橋勇夫 「帰属と彷徨――芥川龍之介論」

第31回から第40回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作
第31回(1988年度) 98編 当選作 室井光広 「零の力――J.L.ボルヘスをめぐる断章」
優秀作 青海健 「三島由紀夫とニーチェ
――悲劇的文化とイロニー」
第32回(1989年度) 83編 当選作なし
優秀作 石川忠司 「修行者の言語――中原中也試論」
第33回(1990年度) 115編 当選作 森孝雅 「『豊饒の海』あるいは夢の折り返し点」
優秀作 風丸良彦 「カーヴァーが死んだことなんてだあれも知らなかった
――極小主義者たちの午後」
第34回(1991年度) 103編 当選作 渡辺諒 「異邦の友への手紙
――ロラン・バルト『記号の帝国』再考」
優秀作 佐飛通俊 「静かなるシステム」
第35回(1992年度) 109編 当選作 武田信明 「二つの「鏡地獄」
――乱歩と牧野信一における複数の「私」」[注 65]
山城むつみ 「小林批評のクリティカル・ポイント」
第36回(1993年度) 98編 当選作 大杉重男 「『あらくれ』論」
第37回(1994年度) 88編 当選作 池田雄一 「原形式に抗して」
紺野馨 「哀しき主――小林秀雄と歴史」
第38回(1995年度) 127編 当選作なし
第39回(1996年度) 112編 当選作なし
優秀作 川田宇一郎 「由美ちゃんとユミヨシさん
――庄司薫と村上春樹の「小さき母」」
高原英理 「語りの事故現場」
第40回(1997年度) 93編 当選作 齋藤礎英 「逆説について」
優秀作 丸川哲史 「『細雪』試論」

第41回から第50回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作
第41回(1998年度) 120編 当選作 鎌田哲哉 「丸山真男論」
千葉一幹 「文学の位置――森鴎外試論」
日比勝敏 「物語の外部・構造化の軌跡
――武田泰淳論序説」
第42回(1999年度) 116編 当選作なし
優秀作 山岡頼弘 「中原中也の「履歴」」
水谷真人 「批評と文芸批評と」
第43回(2000年度) 91編 当選作なし
優秀作 生田武志 「つぎ合わせの器は、
ナイフで切られた果物となりえるか?」
第44回(2001年度) 93編 当選作 青木純一 「法の執行停止――森鴎外の歴史小説」
第45回(2002年度) 106編 当選作 伊藤氏貴 「他者の在処――芥川の言語論」
優秀作 安藤礼二 「神々の闘争――折口信夫論」
第46回(2003年度) 80編 当選作 佐藤康智 「『奇跡』の一角」
第47回(2004年度) 131編 当選作なし
優秀作 中井秀明 「変な気持」
和田茂俊 「汽車に乗る中野重治」
第48回(2005年度) 102編 当選作なし
優秀作 水牛健太郎 「過去 メタファー 中国
――ある『アフターダーク』論」
山田茂 「赤坂真理」
第49回(2006年度) 103編 当選作なし
優秀作 田中弥生 「乖離する私――中村文則」
第50回(2007年度) 119編 当選作なし
優秀作 岩月悟 「《無限》の地平の《彼方》へ
~チェーホフのリアリズム」
橋本勝也 「具体的な指触り」

第51回から第58回

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作
第51回(2008年度) 128編 当選作 武田将明 「囲われない批評――東浩紀と中原昌也」
第52回(2009年度) 142編 当選作 永岡杜人 「言語についての小説――リービ英雄論」
優秀作 伊東祐吏 「批評論事始」
第53回(2010年度) 152編 当選作なし
優秀作 飯塚数人 「福田恆存 VS 武智鉄二
――西洋か伝統か、それが問題だ!」
第54回(2011年度) 129編 当選作 彌榮浩樹 「1%の俳句――一挙性・露呈性・写生」
第55回(2012年度) 116編 当選作なし
第56回(2013年度) 153編 当選作なし
優秀作 木村友彦 「不可能性としての〈批評〉
――批評家 中村光夫の位置」
多羽田敏夫 「〈普遍倫理〉を求めて
――吉本隆明「人間の『存在の倫理』」論註」
第57回(2014年度) 132編 当選作なし
優秀作 坂口周 「運動する写生――映画の時代の子規」
矢野利裕 「自分ならざる者を精一杯に生きる――町田康論」
第58回(2015年度) ※群像新人評論賞へ移行

群像新人評論賞

[編集]

第59回から

[編集]
回(年) 応募総数 受賞者 受賞作
第59回(2016年度) 214編 当選作なし
優秀作 荒木優太 「反偶然の共生空間
――愛と正義のジョン・ロールズ」
高原到 「ケセルの想像力」
第60回(2017年度) 179編 当選作なし
優秀作 川口好美 「不幸と共存――シモーヌ・ヴェイユ試論」
宮澤隆義 「新たな「方法序説」へ――大江健三郎をめぐって」
第61回(2018年度) 185編 当選作 石橋正孝 「なぜシャーロック・ホームズは「永遠」なのか──コンテンツツーリズム論序説」
第62回(2019年度) 193編 当選作 長﨑健吾 「故郷と未来」
第63回(2020年度) 201編 当選作なし
第64回(2021年度) 205編 当選作なし
優秀作 内山葉杜 「事後と渦中 : 武田泰淳論」
第65回(2022年度) 152編 当選作 渡辺健一郎 「演劇教育の時代」
優秀作 小峰ひずみ 「平成転向論 鷲田清一をめぐって」

第65回をもって休止となった[4]

選考委員

[編集]

選考委員(群像新人評論賞)

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 『魔笛』所収
  2. ^ 応募時の名義は「成相夏男」
  3. ^ 『日蝕』所収
  4. ^ 『〈八月六日〉を描く』所収
  5. ^ 『青桐の家』所収
  6. ^ 『母を拭く夜』所収
  7. ^ 『三匹の蟹』所収
  8. ^ 1969年6月 講談社
  9. ^ 『出発の周辺』所収
  10. ^ 『髪の花』所収
  11. ^ 『迪子とその夫』所収
  12. ^ 『退屈しのぎ』所収
  13. ^ 『或る回復』所収
  14. ^ 『祭りの場』所収
  15. ^ 1976年7月 講談社
  16. ^ 受賞時の名義は「来島潤子」
  17. ^ 『鏡の中のガラスの船』所収
  18. ^ 最年少受賞。『海を感じる時』所収
  19. ^ 1979年7月 講談社
  20. ^ 『極楽 笙野頼子・初期作品集1』所収
  21. ^ 1983年7月 講談社
  22. ^ 1984年8月 講談社
  23. ^ 1985年9月 講談社
  24. ^ 『ルイジアナ杭打ち』所収
  25. ^ 1986年8月 講談社
  26. ^ 『ポートレイト・イン・ナンバー』所収
  27. ^ 1990年7月 講談社
  28. ^ 『三人関係』所収
  29. ^ 「鳩を食べる」を改題
  30. ^ 『氷の海のガレオン』所収
  31. ^ 「生ける屍の夜」を改題。1994年7月 講談社
  32. ^ 応募時の名義は「鈴木けい子」
  33. ^ 1997年11月 講談社
  34. ^ 応募時の名義は「長田敦司」
  35. ^ 2000年8月 講談社
  36. ^ 2001年8月 講談社
  37. ^ 『シルエット』所収
  38. ^ 2002年12月 講談社
  39. ^ 2002年12月 講談社
  40. ^ 2003年9月 講談社
  41. ^ 『授乳』所収
  42. ^ 『狐寝入夢虜』所収
  43. ^ 2005年5月 講談社
  44. ^ 2005年7月 講談社
  45. ^ 2005年7月 講談社
  46. ^ 応募時の名義は「久保田凜香」
  47. ^ 2006年8月 講談社
  48. ^ 2007年7月 講談社
  49. ^ 2008年8月 講談社
  50. ^ 2009年7月 講談社
  51. ^ 『ある日の結婚』所収
  52. ^ 応募時の名義は「大海原大地」
  53. ^ 「失った架空」を改題。2012年7月 講談社
  54. ^ 2012年7月 講談社
  55. ^ 2012年7月 講談社
  56. ^ 応募時の名義は「秦六男」
  57. ^ 2013年8月 講談社
  58. ^ 2014年7月 講談社
  59. ^ 2015年8月 講談社
  60. ^ 応募時の名義は「チェシル」
  61. ^ 2016年7月 講談社
  62. ^ 応募時の名義は「成相夏男」
  63. ^ 応募時の名義は「大炊絶」
  64. ^ 応募時の名義は「板倉洋」
  65. ^ 「乱歩というレンズ――二つの「鏡地獄」」を改題

出典

[編集]

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]