長嶋有

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長嶋 有
(ながしま ゆう)
ペンネーム ブルボン小林
誕生 1972年9月30日(43歳)
日本の旗 日本埼玉県草加市
職業 小説家漫画家、同人活動家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
教育 学士文学
最終学歴 東洋大学第2部文学部国文科卒業
活動期間 2001年 -
ジャンル 小説エッセイ漫画
代表作 『猛スピードで母は』(2001年)
『夕子ちゃんの近道』(2006年)
主な受賞歴 文學界新人賞(2001年)
芥川龍之介賞(2002年)
大江健三郎賞(2007年)
デビュー作 サイドカーに犬」(2001年)
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長嶋 有(ながしま ゆう、1972年9月30日 - )は日本小説家漫画家、同人作家である。ブルボン小林名義でコラムニストとしても活動している。

経歴[編集]

デビューまで[編集]

埼玉県草加市生まれ。北海道登別市室蘭市育ち。登別市立幌別西小学校、室蘭市立港南中学校、北海道室蘭清水丘高等学校普通科を経て、東洋大学2部文学部国文学科を卒業。

1990年代半ばからASAHIネットパソコン通信に出入りし、「パスカル短篇文学新人賞」に応募するなどしていた[1]1997年シヤチハタに就職し、結婚。ネットで知り合った仲間と俳句の同人に参加するようになり、その中の一人には川上弘美がいた。1998年に「ブルボン小林のインテリ大作戦」というウェブサイトを立ち上げる[2]。投稿作品が予選通過や佳作を取るようになったため1999年に会社を辞め、作品執筆に専念する。2000年にASAHIネット時代からの友人が立ち上げたメールマガジンにコラムを連載し、フリーライターとして活動を開始。

作家として[編集]

2001年に5つの文芸誌に同時に応募[1]、このうち『文學界』に送った『サイドカーに犬』が第92回文學界新人賞を受賞し、小説家デビュー。同作で第125回芥川賞候補となる。2002年、「猛スピードで母は」で第126回芥川賞受賞。

2003年、『タンノイのエジンバラ』で第29回川端康成文学賞候補。2004年、『夕子ちゃんの近道』で第30回川端康成文学賞候補。2007年、『夕子ちゃんの近道』で第1回大江健三郎賞受賞。同年『サイドカーに犬』が根岸吉太郎監督により映画化。また2008年に『ジャージの二人』が中村義洋監督により映画化された。

同人作家としても活動しており、2006年柴崎友香名久井直子福永信法貫信也とともに同人誌『メルボルン1』を刊行、2008年にも第2弾『イルクーツク2』を刊行している。

2009年から2011年まで群像新人文学賞の選考委員を務めた。

2011年に漫画制作ソフト「コミPo!」を使用し、ウェブコミック配信サイトぽこぽこ』(太田出版)にて漫画作品フキンシンちゃん』を連載、後に単行本化。ブルボン小林名義での漫画批評の活動も活発で、2010年から小学館漫画賞、2012年から手塚治虫文化賞の選考委員も務める。

作品一覧[編集]

小説[編集]

単行本[編集]

  • 『猛スピードで母は』(2002年1月、文藝春秋 / 2005年2月、文春文庫、解説:井坂洋子ISBN 9784167693015
    • サイドカーに犬(『文學界』2001年6月号)
    • 猛スピードで母は(『文學界』2001年11月号)
  • 『タンノイのエジンバラ』(2002年12月、文藝春秋 / 2006年1月、文春文庫、解説:福永信ISBN 9784167693022
    • タンノイのエジンバラ(『文學界』2002年2月号)
    • 夜のあぐら(『文學界』2002年5月号)
    • バルセロナの印象(『文學界』2002年10月号)
    • 三十歳(『新潮』2002年10月号)
  • 『ジャージの二人』(2003年12月、集英社 / 2007年1月、集英社文庫、解説:柴崎友香ISBN 9784087461183
    • ジャージの二人(『すばる』2003年3月号)
    • ジャージの三人(『すばる』2003年11月号)
  • 『パラレル』(2004年6月、文藝春秋 / 2007年6月、文春文庫、解説:米光一成ISBN 9784167693039
    • 『文學界』2004年2月号
  • 『泣かない女はいない』(2005年3月、河出書房新社 / 2007年10月、河出文庫、解説:加藤陽子ISBN 9784309408651
    • 泣かない女はいない(『文藝』2004年秋号)
    • センスなし(『文藝』2003年夏号)
    • 二人のデート(書き下ろし
  • 『夕子ちゃんの近道』(2006年4月、新潮社 / 2009年4月、講談社文庫、解説:大江健三郎ISBN 9784062763349 
    • 瑞枝さんの原付(『新潮』2003年4月号)
    • 夕子ちゃんの近道(『新潮』2003年7月号)
    • 幹夫さんの前カノ(『新潮』2004年1月号)
    • 朝子さんの箱(『新潮』2004年3月号)
    • フランソワーズのフランス(『新潮』2004年7月号)
    • 僕の顔(『新潮』2004年12月号)
    • パリの全員 (書き下ろし)
  • 『エロマンガ島の三人 長嶋有異色作品集』(2007年6月、エンターブレイン / 2010年7月、文春文庫、解説:バカタール加藤ISBN 9784167693046 
    • エロマンガ島の三人(『オトナファミ』2006年夏号 - 冬号)
    • 女神の石(Webマガジン『アニマソラリス』・2001年)
    • アルバトロスの夜(Webマガジン『アニマソラリス』20号・2002年)
    • ケージ、アンプル、箱(『小説現代』2004年4月号)
    • 青色LED(書き下ろし)
  • 『ぼくは落ち着きがない』(2008年6月、光文社 / 2011年5月、光文社文庫、解説:堺雅人ISBN 9784334749538
    • ぼくは落ち着きがない(『本が好き!』連載、2007年2月号 - 2008年1月号)
  • 『ねたあとに』(2009年2月、朝日新聞出版 / 2012年2月、朝日文庫、解説:長嶋康郎[3]ISBN 9784022646514
  • 『祝福』(2010年10月、河出書房新社 / 2014年1月、河出文庫、解説:北村浩子ISBN 4309412696
    • 丹下(『イルクーツク2』2007年)
    • マラソンをさぼる(『ダ・ヴィンチ』2003年11月号)
    • 穴場で(『東京カレンダー』2004年7月号)
    • 山根と六郎(アンソロジー『東京19歳の物語』収録、G.B.、2005年)
    • 噛みながら(『ぼくは落ち着きがない』非売品限定カバー裏掲載、光文社、2008年)
    • ジャージの一人(ブルボン小林『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』収録、太田出版、2004年)
    • ファットスプレッド(『小説すばる』2006年5月)
    • 海の男(『新潮』2005年11月号)
    • 十時間(『すばる』2010年10月)
    • 祝福(『文藝』2010年秋号)
  • 『佐渡の三人』(2012年9月、講談社 / 2015年12月、講談社文庫)ISBN 9784062179935
    • 佐渡の三人(『文學界』2007年1月号)
    • 戒名(『群像』2009年3月)
    • スリーナインで大往生(『群像』2011年11月号)
    • 旅人(『群像』2012年6月号)
  • 『問いのない答え』(2013年12月、文藝春秋)ISBN 978-4163828305
  • 『愛のようだ』(2015年11月、リトル・モアISBN 978-4898154243
    • 書き下ろし
  • 『三の隣は五号室』(2016年6月、中央公論新社)ISBN 978-4120048555

雑誌掲載[編集]

  • 先駆者の最後の黒(『すばる』2013年1月号)
  • 四十歳(『文學界』2014年3月号)
  • ムーンライト(『J-novel』2014年12月号)
  • どかない猫(『すばる』2015年1月号)
  • 白竜(『文學界』2016年1月号)

エッセイ等[編集]

漫画[編集]

俳句集[編集]

「ブルボン小林」名義[編集]

参考文献[編集]

  • 長瀬由紀峰編『長嶋有』(「作家特殊研究」研究冊子第二号、法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻「作家特殊研究」研究冊子刊行委員会、2013年1月)

脚注[編集]

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  1. ^ a b 長嶋有ロングインタビュー 2002年4月号ダ・ヴィンチニュース
  2. ^ 「ブルボン小林」というペンネームは、ASAHIネット時代にブルボン小林製薬のコマーシャルのセンスについて熱弁したところ名付けられた。
  3. ^ 長嶋康郎は長嶋有の実父であり、『古道具ニコニコ堂です』(2004年、河出書房新社)などの著書のある国分寺市の古道具店「ニコニコ堂」の店主。同店の常連であった関係から、佐野洋子が『猛スピードで母は』の装画を手がけている。

外部リンク[編集]