週刊ぼくらマガジン
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『週刊ぼくらマガジン』(しゅうかんぼくらマガジン)は、「週刊少年マガジンの弟分」として講談社から発行されていた漫画雑誌である。1969年1号(11月18日)から1971年23号(6月1日)まで発行された。
当時、『週刊少年マガジン』が大学生にも読まれるようになるなど、まんが読者層の高年齢化が進行していた。そのため、低年齢層向けの雑誌として、幼年向け月刊雑誌『ぼくら』を誌名変更・週刊化して創刊されたが、『少年マガジン』グループ全誌の統括編集長だった内田勝が『週刊少年マガジン』本誌の部数急落で退任したことから、およそ1年半で『週刊少年マガジン』に統合される形で廃刊となった。
前身が『ぼくら』だったことから、対象年齢層を考慮し、掲載作品にはヒーロー漫画やSF漫画が多く、テレビとのタイアップにも積極的だった。『週刊少年サンデー』の看板作家だった藤子不二雄の藤本弘も創刊号から『モジャ公』を連載。これは『てぶくろてっちゃん』以来の講談社での連載となった。しかし、1970年に入ると時代の流行もあってか、『週刊少年マガジン』本誌では描きづらい残酷な描写やブラックユーモアに溢れた作品が連載漫画の大半を占めるようになり、本来はヒューマンな作風のちばてつやまで異色作を描き、藤子不二雄(藤本)作品にも血しぶきが飛び散る事態になっていた。そのため、いくつかの作品はトラウマ漫画として語り継がれている。
廃刊後、低年齢層向けメディアミックス雑誌の役割は、1971年11月創刊の『テレビマガジン』に引き継がれた。
主な連載作品[編集]
作品によって完結・未完・移籍と扱いが異なる。
- バロム・1(さいとう・たかを) - 廃刊後、1972年に特撮テレビドラマ『超人バロム・1』として実写化。
- ハクション大魔王(吉田竜夫) - テレビタイアップ作品。
- 天才バカボン(赤塚不二夫) - 『週刊少年マガジン』から『週刊少年サンデー』へ移籍後、打ち切られていたが、アニメ化されたことからテレビタイアップ作品として連載再開。廃刊後、『週刊少年マガジン』に再移籍。
- ガクエン退屈男(永井豪)
- 魔王ダンテ(永井豪) - 廃刊により未完。『デビルマン』の原型となる。
- モジャ公(藤子不二雄) - 創刊からの連載。
- ハルク(小池一夫・西郷虹星) - 『別冊少年マガジン』連載の『スパイダーマン』と同じく、マーベル・コミックの翻案作品。
- デスハンター(平井和正・桑田次郎) - 後に『死霊狩り』のタイトルで小説化。
- ウルフガイ(平井和正・坂口尚) - 廃刊により未完。後に『狼の紋章』のタイトルで小説化。
- どくとるナンダ(ジョージ秋山)
- ギョロメンハカセ(ジョージ秋山)
- 餓鬼(ちばてつや)
- 人形地獄(ムロタニツネ象)
- マウンドの狼(神保史郎・高橋わたる)
- 花のシラノさ!(神保史郎・望月あきら)
- 狼ジンギスカン(石川球太)
- 吠える少年(池内誠一)