小沢純子
小沢 純子 | |
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別名 | ZUNKO、ZUNちゃん |
生誕 | 6月8日 |
出身地 | 日本 埼玉県 |
ジャンル | ゲームミュージック |
職業 | 作曲家 |
活動期間 | 1983年 - |
小沢 純子(おざわ じゅんこ、6月8日[1] - )は、日本のゲームミュージックの作曲家。埼玉県出身。血液型はAB型[1]。あだ名は「ZUNKO(ずんこ)」「ZUNちゃん(ずんちゃん)」[注 1]。あだ名は作品のクレジット名義にも使われている。
来歴
[編集]4歳の頃からピアノを習い[1]、1983年に音楽大学卒業後、株式会社ナムコ(後のバンダイナムコエンターテインメント)入社[2]。ナムコ入社を志した動機は、マイクロマウス大会のイベントにて、ニャームコに一目惚れしたため[1]としており、他に『ニューラリーX』の曲が好きだったことを動機にあげたこともある[3]。入社試験には、お手製のニャームコバッジをつけて臨んだという[1]。
ナムコで最初に作った曲は、新人研修においてとくにゲームを想定せずに作られたものであったが、開発陣からは「ゲームに使えない」と退けられた。それを聞いた遠藤雅伸が、「その曲が使えるようなゲームを作るからとっておけ」と励まし、作られたゲームが『ドルアーガの塔』であった。曲はエンディングとネームエントリーに使われた[4]。
『リブルラブル』におけるメンデルスゾーン「結婚行進曲」の編曲[5]を経て、『ギャプラス』にてデビュー。代表曲とも言える『バビロニアン・キャッスル・サーガ』シリーズの楽曲は、現在も関連作品にてアレンジされたものが使われている。
アルバム『ザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック』のライナーノーツに、自身の書き下ろしによる「MAKING OF DRUAGA MUSIC」と題した開発裏話を掲載。
2008年9月をもって同社を退社[6]。以降も音楽活動を続ける傍ら、2018年現在は大田区の非常勤職員を務めている[7]。
人物
[編集]- 口が大きく、『トイポップ』のデモ画面に表示される似顔絵は、最初の案より口を2ドット横に広げられたという[8]。
- 趣味はバイク[1]で、遠藤とよくツーリングに出たという[6]。
- 好きな有名人のタイプは、ドナルド・フェイゲン、マイケル・ビーン、渡瀬恒彦[1]。
作品
[編集]アーケード
[編集]- リブルラブル(1983年)メンデルスゾーン「結婚行進曲」編曲[5]
- ギャプラス(1984年)
- ドルアーガの塔(1984年)作曲の他サウンドドライバも担当
- ディグダグII(1985年)慶野由利子と共作
- 一打逆転(1985年)
- バラデューク(1985年)パケット族の「I'm your friend」「Thank you」の声の出演
- スカイキッド(1985年)
- トイポップ(1986年)
- スカイキッドDX(1986年)
- イシターの復活(1986年)
- ローリングサンダー(1986年)
- パックマニア(1987年)慶野由利子、戸室仁人と共作
- クエスター(1987年)サウンドドライバ
- 爆突機銃艇(1988年)パケット族の「I'm your friend」「Thank you」および、やられたときの声の出演
- プロ野球ワールドスタジアム(1988年)慶野由利子、戸室仁人と共作
- プロテニスワールドコート(1988年)
- フォートラックス(1989年)高柳佳恵と共作
- プロ野球ワールドスタジアム'90激闘版(1990年)
- ファミリーボウル(1999年)
- スウィートランド4
- トレトレクリッパー
- すごろチックJAPAN
コンシューマー他
[編集]- ドルアーガの塔(1985年)ファミコン版
- ワープマン(1985年)大野木宜幸、慶野由利子と共作
- バトルシティー(1985年)大野木宜幸と共作
- さんまの名探偵(1987年)慶野由利子と共作
- ファミリージョッキー(1987年)
- ファミリーテニス(1987年)
- カイの冒険(1988年)大野木宣幸、ひこのたけると共作
- プロ野球ファミリースタジアムシリーズ
- プロテニスワールドコート(1988年)
- ラサール石井のチャイルズクエスト(1989年)バッハこややしと共作
- ドルアーガの塔(1992年)PCエンジン版
- トップストライカー(1992年)
- ザ・ブルークリスタルロッド(1994年)
- 幽遊白書 特別篇(1994年)サウンドプログラム
- サイバースレッド(1995年)SOUND ENGINEER
- ナムコミュージアム VOL.3(1996年)『裏ドルアーガの塔』のエンディング曲を書き下ろしている。
- 風のクロノア(1997年)
- 風のクロノア ムーンライトミュージアム(1999年)
- リベログランデ2(2000年)効果音ほかを担当。
- ミスタードリラー(2000年)ゲームボーイカラー版
- ミスタードリラーエース ふしぎなパクテリア(2002年)
- ドンキーコンガシリーズ(2003年 - 2005年)
- 今日からマ王! はじマりの旅(2006年)
- ギャラガレギオンズ(2008年)
- パックマン チャンピオンシップ エディション DX(2010年)
- ドルアーガの迷宮(2011年)
- タッチ・ザ・マッピー 復活のニャームコ団(2016年)
- エイリアンフィールド3671(2018年)
- 8ビットリズムランド(2019年)
- スペースマウス2(2020年)
- 数字の星のありすとゆー(2021年)
その他
[編集]- STANDARD THEME
- アルバム『ザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック』収録のオリジナル曲。
メディア出演
[編集]- ザ・ナムコ・グラフィティ〈1〉完全保存版!NG総集編&特別編集号(ソフトバンク、ISBN 4-89052-585-8、1994年)
- ナムコミュージアムvol.3 超研究 じゅげむBOOKS(メディアファクトリー、ISBN 978-48899-13996、1996年)
- ドルアーガの塔のサウンド製作についてのインタビュー出演。
- 「ビデオ・ゲーム・ミュージック」三部作復刻記念 大野木宜幸×小沢純子×遠藤雅伸 80'Sクロニクル座談会(エンターブレイン、2001年)
- Diggin' in the Carts エピソード1:テレビゲームミュージックの到来(RED BULL MUSIC ACADEMY、2014年9月4日)[9]
- ゲームミュージックが与えた世界的影響を掘り下げるドキュメンタリー動画。
- インタビュー出演。
備考
[編集]デンマークのロックバンド、ザ・レヴォネッツは、2016年4月に楽曲「Junko Ozawa」を発表。リリックビデオの冒頭に「天才ゲーム音楽コンポーザー、小沢純子に捧げる」と記している[10]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g 「「遊び」をクリエイトするコラム VOICE OF PLAY 小沢ZUNKO」『月刊エヌジー』第21巻、ナムコ、1988年7月、27頁、2018年3月23日閲覧。
- ^ 『電撃ゲームミュージックライブ 〜初冬の陣〜 開催決定!』(プレスリリース)株式会社KADOKAWA、2017年8月31日 。2018年3月22日閲覧。
- ^ 「「ビデオ・ゲーム・ミュージック」三部作復刻記念 大野木宣幸×小沢純子×遠藤雅伸 80'Sクロニクル座談会」『月刊アルカディア』、エンターブレイン、2002年1月、121頁、2018年3月22日閲覧。
- ^ 「「ビデオ・ゲーム・ミュージック」三部作復刻記念 大野木宣幸×小沢純子×遠藤雅伸 80'Sクロニクル座談会」『月刊アルカディア』、エンターブレイン、2002年1月、120頁、2018年3月22日閲覧。
- ^ a b 第332回 アーケードアーカイバー スカイキッドスペシャル! (YouTube). 株式会社ハムスター. 28 October 2021. 該当時間: 2時間16分33秒 - 2時間17分10秒.
- ^ a b “小沢純子さん退職”. 遠藤雅伸公式blog「ゲームの神様」 (2008年9月29日). 2018年3月22日閲覧。
- ^ “ゲーム音楽のコンポーザやシンガーなど100名以上が集まった「東京ゲーム音楽ショー2018」をレポート。来年はさらに拡大してステージを追加”. 4Gamer.net (2018年3月13日). 2018年3月22日閲覧。
- ^ ビデオ・ゲーム・グラフィティVol.2ライナーノーツの記述。
- ^ Diggin' in the Carts エピソード1: テレビゲームミュージックの到来
- ^ “ザ・レヴォネッツが新曲「Junko Ozawa」のリリックビデオを公開、ゲーム音楽家・小沢純子に捧げた楽曲”. amass (2016年4月29日). 2016年6月22日閲覧。