マルチプレイヤー (音楽)
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マルチプレイヤーとは、音楽(主にポピュラー音楽)において複数の楽器の演奏が出来る演奏家の呼称。英語圏では「マルチ・インストゥルメンタリスト」 (multi-instrumentalist) と呼ばれるが、日本では「マルチプレイヤー」という表現も広く使用されている。また、「マルチ奏者」とも呼ばれる。
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定義 [編集]
基本的には、(ヴォーカルを除く)複数の楽器の演奏が出来るプレイヤーを指す。ただし通常は、以下の条件が必要とされる。
- 各楽器が、基本構造の異なる物であること
- 例えば「ギターとキーボード」、或いは「ギターとドラムス」。これに対して「ギターとベース」、或いは「ピアノとキーボードは、基本構造にあまり相違が無いため、2者を演奏出来てもマルチプレイヤーと呼称される例はあまり無い(ただし複数の種類のキーボードを駆使する演奏技法を「マルチ・キーボード」と呼称する場合がある)。
- 各楽器ごとに、一定以上のレベルの演奏能力を獲得していること
- 片方の楽器が卓越した演奏レベルを有しているのに対して、もう片方の楽器がコードを幾つか鳴らす事が出来る、という程度の能力である場合は、マルチプレイヤーと呼称される例はあまり無い。
プレイヤーの例 (50音順/海外のアーティスト/日本のアーティスト) [編集]
曲ごとに異なる楽器を演奏するプレイヤー [編集]
- アンディー・ラティマー (キャメル。ギター/フルート/キーボード)
- アンドリューW.K.(ギター/ベース/ドラム/キーボード)
- イアン・マクドナルド (元キング・クリムゾン、元フォリナー。サックス/フルート/キーボード/ギター/ヴィブラフォン)
- イェスパー・ストロムブラード (元イン・フレイムス、ディメンション・ゼロ等。ギター/ベース/キーボード/ドラムス)
- エディ・ジョブソン (元カーヴド・エア、元ロキシー・ミュージック、元UK。キーボード/ヴァイオリン)
- エドワード・ヴァン・ヘイレン(ギター/ベース/キーボード/ピアノ/ドラム/ヴァイオリン。ヴァン・ヘイレンの代表曲「ジャンプ」では、ギターとキーボードの両方のソロを演奏。サミー・ヘイガーのアルバム「ヘイガーUSA」にはベーシストとして参加。)
- オリー・ハルソール (元パトゥ。ギター/キーボード/ヴィブラフォン)
- オロフ・モルク(ドラゴンランド、ナイトレイジ、アマランス等。ギター/キーボード/ベース)
- カール・サンダース(ナイル等。 ギター/ベース/キーボード/ドラム/バーラマ/サズ/ブズーキ/パーカッション)
- カール・ジェンキンス (元ソフト・マシーン。キーボード/オーボエ/サックス)
- ガルダー(オールド・マンズ・チャイルド、ディム・ボガー等。ギター/ベース/キーボード)
- クリス・コッピング (元プロコル・ハルム。オルガン/ベース)
- グレアム・コクソン(元ブラー。ギター/ベース/ドラム/パーカッション/ピアノ/サックス/クラリネット)
- ゲイリー・グリーン (元ジェントル・ジャイアント。ギター/マンドリン/リコーダー)
- ゲディ・リー(ラッシュ。ベース/キーボード)
- ケリー・ミネア (元ジェントル・ジャイアント。キーボード/チェロ/リコーダー)
- ケン・ヘンズレー (元ユーライア・ヒープ。キーボード/ギター)
- サモス(ザ・レッチド・エンド、元エンペラー、元ザイクロン、ギター/ベース/ドラムス/キーボード/ヴィオラ/ヴァイオリン/ダブルベース/シンセサイザー)
- ジャック・ブルース (ベース/ピアノ/オルガン/チェロ/ハーモニカ)
- ジョシュ・クリングホッファー (レッド・ホット・チリ・ペッパーズ。ギター/ベース/ドラム/シンセサイザー/ピアノ)
- ジョン・ウェザーズ (元ジェントル・ジャイアント。ドラム/ヴィブラフォン/シロフォン)
- ジョン・エントウィッスル (元ザ・フー。ベース/ホルン/キーボード)
- ジョン・ディーコン(元クイーン。ベース/ピアノ/ギター/ドラム/キーボード)
- ジョン・ノトヴェイト (元ディセクション等。ギター/ドラム/キーボード)
- ジョン・ポール・ジョーンズ(元レッド・ツェッペリン。ベース/キーボード/ピアノ/リコーダー/バンジョー/マンドリン/ギター/オルガン)
- スティーブ・アシェイム(ディーサイド。ドラム/パーカッション/ギター)
- ステファン・ミクス(尺八/笙/ネイ/ツィター/スティール・ドラム、他)
- ダリル・ウェイ (元カーヴド・エア。ヴァイオリン/キーボード)
- チャールズ・ミンガス (ジャズ・ベーシストだが、ピアノ・ソロ・アルバムを発表したこともある。)
- デイヴ・グロール (ニルヴァーナではドラマーだったが、フー・ファイターズではギターに転向。)
- デヴィッド・クロス (元キング・クリムゾン。ヴァイオリン/キーボード/フルート)
- デレク・シャルマン (元ジェントル・ジャイアント。サックス/リコーダー/ベース)
- トニー・マカパイン(ギター/キーボード/ベース)
- トレヴァー・ラビン (元イエス。ギター/キーボード)
- ヌーノ・ベッテンコート (ギター/キーボード)
- ハワード・リース (元ハート。ギター/キーボード/マンドリン/ベース)
- ピーター・ハミル (ギター/ピアノ/キーボード/ベース)
- ピート・タウンゼント (ギター/キーボード/バンジョー)
- ヒュー・バントン (ヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター。オルガン/ピアノ/ベース・ペダル/ベース)
- ビョーン・イエロッテ (イン・フレイムス、ギター/ドラムス)
- ビリー・シャーウッド (ワールド・トレードではベースとボーカルを担当。イエスでは1994年ツアーでサポートとしてベース、ギター、キーボード担当。「オープン・ユア・アイズ」の時キーボーディストとして加入し、次回作の「ラダー」ではギター担当。)
- フィル・コリンズ (ドラム/キーボード)
- ブライアン・ジョーンズ (元ローリング・ストーンズ。ギター/シタール/マリンバ/ダルシマー/サックス)
- フランシス・モンクマン (元カーヴド・エア。キーボード/ギター)
- ペッカ・ポーヨラ (元ウィグワム。ベース/キーボード/ヴァイオリン/アコースティック・ギター)
- ベン・ケニー (元ザ・ルーツ、現インキュバス。ギター/ベース/ドラム)
- ポール・レイモンド (UFO。キーボード/ギター)
- ポリ・パーマー (元ファミリー。キーボード/ヴィブラフォン/フルート/ドラム)
- マウロ・パガーニ(元PFM。ヴァイオリン/フルート)
- メル・コリンズ (元キング・クリムゾン、元キャメル。サックス/フルート/キーボード)
- ヤリ・マーエンパー (ウィンターサン、元エンシフェルム。ギター/ベース/キーボード)
- レイ・シャルマン (元ジェントル・ジャイアント。ベース/ヴァイオリン/トランペット/ギター/リコーダー)
- ロイ・ウッド (ギター/ベース/ドラム/キーボード/チェロ/木管楽器)
- 石川浩司 (元たま。パーカッション/ギター/ピアノ/オルガン/リコーダー)
- 石橋英子 (パニックスマイル。ピアノ/キーボード/ドラム/フルート/ヴィブラフォン)
- 織田哲郎 (ギター/ベース/キーボード/ドラム/パーカッション/エレクトリックシタール)
- 木田高介 (元ジャックス。ドラム/フルート/サックス/ヴィブラフォン/キーボード)
- 木根尚登 (TM NETWORK、元SPEEDWAY。ギター/ピアノ/キーボード)
- きりばやしひろき (元叫ぶ詩人の会。ドラム/ギター/キーボード)
- 栗林誠一郎 (ベース/ピアノ/シンセサイザー/パーカッション)
- 小室哲哉 (TM NETWORK、globeリーダー。シンセサイザー/ギター/ハーモニカ他)
- 近藤智洋 (元PEALOUT。ベース/ピアノ/ギター)
- 坂崎幸之助 (THE ALFEE。ギター/12弦ギター/ベース/マンドリン/ハーモニカ/ドラム)
- 佐久間正英 (元四人囃子。ベース/ギター/キーボード/リコーダー)
- 武川雅寛 (ムーンライダーズ。ヴァイオリン/トランペット/マンドリン)
- Tama(元ポルノグラフィティ。エレクトリックベース/コントラバス/ギター/トランペット)
- 中村達也 (ドラム/トランペット)
- なすじん (キーボード/ギター/ベース/一五一会/Tahitian Banjo/ブズーキ)
- 成毛滋 (ギター/キーボード。ストロベリー・パスでは左手でギター、右手でキーボード、足でベースペダルを演奏。)
- 原田真二 (ギター/キーボード/パーカッション/マリンバ/ブルースハープ)
- 堀江博久(キーボード/ピアノ/ギター)
- ミト(クラムボン。ベース/ギター/キーボード)
- 宮武和広(現在は活動を休止した日本のプログレッシヴロックバンド・ミスターシリウスのリーダー)。フルート、ハープ、クラシックギター、アコーディオン、キーボード等複数の楽器を自身のアルバムにおいて各パートで演奏し分けている。)
- ゲイリー・ビッチェ(矢島剛)(モーモールルギャバン。ドラム/ギター)(ドラマーだが、モーモールルギャバン初期ではギターを演奏しており後にドラムに戻った。現在でもアコースティック・ギター弾き語りの路上ライブを行っている。)
- YOSHIKI (X JAPAN。ドラム/ピアノ)
多重録音により1人でバンド・サウンドを作れるプレイヤー [編集]
- イーサーン(ギター/ベース/キーボード/プログラミング)
- ヴァルグ・ヴィーケネス (ギター/ドラム/ベース/キーボード)
- エットレ・リゴッティ (ギター/ベース/キーボード/ドラム)
- エイドリアン・ブリュー (ギター/ドラム/ベース/キーボード)
- シャグラット(ギター/ベース/ドラム/キーボード)
- スティーヴ・ウィンウッド (キーボード/ギター/ベース/ドラム/マンドリン)
- スティーヴィー・ワンダー (キーボード/ハーモニカ/ドラム/ベース/ギター)
- ダフ・マッケイガン (ベース/ギター/ドラム/キーボード)
- ダン・スワノ (ギター/ベース/キーボード/ドラム)
- トッド・ラングレン (ギター/キーボード/ベース/ドラム)
- トーマス・サッコネン (ギター/ベース/キーボード/ドラム)
- トム・ショルツ (ギター/キーボード/ベース/ドラム)
- ピーター・テクレン(ギター/ベース/キーボード/ドラム)
- プリンス (ギター/ベース/ピアノ/キーボード/シンセサイザー/ドラム/パーカッション)
- ベン・フォールズ (ピアノ/キーボード/ギター/ベース/ドラム)
- ポール・マッカートニー (ベース/ギター/キーボード/ドラム) (初のソロアルバム『マッカートニー』は、ポール・マッカートニー1人ですべての楽器を演奏した。)
- マイク・オールドフィールド (ギター/ベース/キーボード/パーカッション)
- ヤニ・ステファノヴィック (ギター/ドラムス/ベース/キーボード/オーケストレーション/プログラミング)
- レニー・クラヴィッツ (ギター/ドラム/ベース/キーボード)
- ロジャー・テイラー(クイーンでもドラム/ギター/ベースを担当した楽曲がある。同バンドのメンバーは全員キーボード・ピアノ・シンセサイザー・ギターを演奏する。)
- ロバート・ワイアット (ドラム/キーボード/ベース/トランペット)(ドラマーだが、ソフト・マシーン時代の曲「Moon In June」の前半部はワイアット一人でドラム/キーボード/ベースを演奏している。転落事故で半身不随になってからは、ドラマーからシンガー/キーボード・プレイヤーに転向。)
- 阿部義晴 (キーボード/ギター/ベース/ドラム/トランペット/サックス)
- 岡村靖幸 (ギター/ドラム/ベース/キーボード/ピアノ/ハーモニカ)
- 奥田民生 (ギター/ドラム/ベース/キーボード/サックス/ハーモニカ)
- 小山田圭吾(ギター/ベース/ドラム/キーボード/シンセサイザー/パーカッション/テルミン/テノリオン)
- かまやつひろし (ギター/ドラム/ベース/キーボード/シタール)
- 加山雄三 (ギター/ドラム/ベース/キーボード)
- 木幡東介 (ギター/ドラム/ベース/尺八/トランペット/フルート)
- 桑田佳祐 (ギター/ベース/ドラム/キーボード/ハーモニカ)
- 斉藤和義 (ギター/ベース/ピアノ/ドラム/ティンパニ)
- 鈴木祥子 (ドラム/キーボード/ギター/ベース)
- TAKUYA∞ (ギター/ベース/ピアノ/ドラム)
- 玉置浩二 (ギター/ベース/ドラム/パーカッション)
- 冨田恵一 (ギター/キーボード/ベース/サンプリング・ドラム)
- トモフスキー (ギター/キーボード/ベース/ドラム)
- 中村一義 (ギター/ベース/ドラム)
- 福山雅治(ギター/ベース/ドラム/ハーモニカ)
- 山崎まさよし (ギター/ベース/ピアノ/ドラム)
- 山下達郎 (ギター/ベース/ドラム/キーボード/シンセサイザー/パーカッション)
- 吉井和哉 (ギター/ベース/ピアノ/キーボード/シンセサイザー/ドラム/パーカション)
- 吉田達也 (ドラム/キーボード/ギターの同時演奏も可能)
特記事項 [編集]
- 1960年代のフリー・ジャズ・シーンでは、シカゴの音楽組織「AACM」を中心に「多楽器主義」が提唱され、アート・アンサンブル・オブ・シカゴ等、メンバー全員がマルチプレイヤーというバンドも登場。
- 1970年代のロックシーンでもマルチプレイヤーをフィーチャーしたバンドが多く、ジェントル・ジャイアントのようにメンバーの殆どがマルチプレイヤーであった例もある。
- ステージやレコーディングで1種類の楽器だけを担当しているミュージシャンでも実は複数の楽器を演奏出来る人は多く、活動のメインであるバンドの傍らで行うソロ活動では複数パートを兼任するという例は非常によく見られる。